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しおりを挟む凄く目立ってる
そりゃそうよね。
こんなに王族が集まってるんだから、目立たないほうがおかしいわよね
「アンリお姉様何処に向かってるんですか?」
「クラス表が載ってる場所よ。毎年新入生が入る時にクラスが替わるから、私達も確認する必要があるのよ」
「毎年クラス替えがあるんですか?毎年友人を作り直さないといけないなんて………、私にはハードルが高すぎます」
この中に居る誰かと同じクラスになれたら嬉しいけど、いつまでもお兄様達に頼ってばかりもイケないわよね
「心配する必要はないわよ。毎回クラス替えはあるけど、同じクラスだった人が数人は居ますし、学園にはお茶会に参加してた令嬢が沢山いるから、知ってる人が一人も居ないなんてことは起きないわ」
「本当ですか?なら安心かな?出来たらアンリお姉様と同じクラスになりたいな」
「もう!!シルビアが可愛すぎるわ。私もシルビアと同じクラスになりたいわね」
「私がシルビアと同じクラスになれるのは今年しかないから、同じクラスになれたら嬉しいな」
そっか………、エリックお兄様は今年で15歳になるから、今年しか同じクラスで学べないのね。
この学園では9歳から15歳は同じクラスで、16歳から18歳が同じクラスなのよね
「私もエリックお兄様と同じクラスになれたら嬉しいです。でも毎年クラス替えがあるなんて、先生達は大変ですね」
「大変だろね。でも1人でも多くの者と関わるには仕方ないことだな。どうしても他のクラスの者と同じクラスの者では、同じクラスの者との方が関わりが増えてくるからな」
「そうですわね。私も他のクラスの人との関わりは少ないですわね。でも確か今年2年になる者だけはクラス替えがないわよね?」
そうなんだ
何でお姉様達はクラス替えが無いんだろう?
「2年生になる者たちは課外授業の無人島があるから、わざとクラス替えが無いんだよ。関わりが無い者たちと急に無人島に放り込まれても困るだろ?性格が分からないものばかりだと、役割分担を決めるのにも揉めそうだしな」
そっか………、アンリお姉様とウィリアムお兄様とセドリック様はサバイバル生活があるんだ
改めて考えると王族にサバイバル生活をやらせるなんて凄いわよね
「今から憂鬱ですわ。グループ行動になると聞いてますけど、私に気を遣って何もさせてもらえない気がするんですよね。王女である私に命令はし辛いでしょうし。お兄様の時はどうだったんですか?」
「私は自分がリーダーになったから問題なかったぞ。私が指示を出すから周りは素直に従ってくれるからな。それに私自身がやるって言ったら拒否しづらいだろ?」
確かにエリックお兄様がリーダーなら何も問題にはならないかも
エリックお兄様が指示を出す役割なら周りも気を遣わないで済むでしょうし
「男女混合でチームを組みますから、私がリーダーになるのは難しいでしょうね。私が王族とはいえ、彼らにも色々プライドはあるでしょうからね」
「下らないけどな。アンリに指示してもらえば楽になるのに、男っていうプライドが邪魔をするだろう。それで本番で色々やり辛くなるだけだ。先生方が安全面を考慮してくれてるが、絶対なんてことはないんだからリスクは少しでもない方が良いだろ?」
そっか………、無人島で寝泊まりするんだから安全とは限らないんだよね。
何かそう考えると不安になってくる
アンリお姉様達の事も心配だけど、来年は私がやることになるんだよね
「お兄様なら自分のプライドと安全なら、安全の方を優先します?」
「今の私なら安全面を優先するな。自分の我を通して、チーム内が険悪になるより良いだろ。だけど当時の俺だったらどうだっただろうな?俺の時はすぐに俺がリーダーに選ばれたけど、違ったら不満に思ってたかもしれない」
エリックお兄様が?
何か想像できないかも
「エリックお兄様なら何も気にせずに譲ると思ってました」
「シルビアは今の私しか知らないからな。当時は私も子供だったって事だな。ウィリアム達ぐらいの年齢の男は、自分の力を試したい気持ちと、自分の力を周りに誇示したいって気持ちが強いからな。性格にもよるだろうけど」
そうなんだ。
確かに今のウィリアムお兄様は色んな事を挑戦したがってるかも
「エリック殿の意見に否定は出来ないかもな。俺も自分がどれぐらい出来るか挑戦したい気持ちがある」
「俺も同じだな。誰にも負けたくないって気持ちが強い。特にアンリとセドリックには負けたくないかも」
「私だって同じよ。でもスムーズに進むなら私がリーダーになる必要は無いかな?陰の支配者になればいいだけだもの」
アンリお姉様かっこいい
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