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しおりを挟むウィリアムお兄様はちょっと微妙な立場に居るから、セドリック様ならウィリアムお兄様のいい相談相手になるかもしれない
エリックお兄様とウィリアムお兄様は仲良いけど、二人の仲を邪魔しようとしてるものがいる
賢いエリックお兄様が王様になったら自分たちが好きに操ることが出来ないと考えるものが、ウィリアムお兄様を王様にして自分達の傀儡にしようとしてる人たちがいる
ウィリアムお兄様は物事を考えることが苦手、難しい話からは逃げる傾向があるのよね
ウィリアムお兄様自身は王様になるつもりはない、だけど周りがウィリアムお兄様を唆してる姿をよく見かける
普段は周りの目を気を付けてるみたいだけど、私が子供なのとクリスお父様の実の子じゃないから甘く見られてるみたいで、大人達が悪巧みする姿をよく見るのよね
王族教育する前の私ならあんな場面を見ても何も気にならなかったかもしれないけど、流石に今の私ならあれがどういう結果を生むのか学んでいる
王族は小さいからと言って無知でいることは許されない、ちょっとした行動で全国民を巻き込むことになるのだから
「そんなに難しい顔をしてどうした?」
「いえ………、セドリック様がウィリアムお兄様の友達になってくれたら、安心だなって考えてました」
「俺もウィリアムと友人になれるのは嬉しいぞ。ウィリアムの悩み1番理解出来るのは俺だろうし、俺の悩みを1番理解出来るのもウィリアムだ」
セドリック様はそう言って楽しそうに笑う
いいな………
私もセドリック様もウィリアムお兄様みたいに、何でも相談できる友達がほしい
今はアンリお姉様がお友達と会う時に仲間に入れてもらってるけど、あれはアンリお姉様のお友達であって私のお友達ではない
みんな親切で優しいけどちょっと心の距離がある
ジャンヌにもジャンヌのお友達がいる
ソフィーお母様は私にもお友達候補を探そうとしたけど、年齢を考えたらアンリお姉様と被ることと、有力候補はすでにアンリお姉様のお友達になってるから、改めて選ぶよりアンリお姉様の輪に加わったほうが良いと最終的に決まった
他にも理由があって、あと少しで学園に入学するのだから、学園で自分で選んだほうが良いってことになった
人と交流する前に今は遅れてる勉強に力を入れることになったのよね
ちょっと残念に思ったけど、私は勉強やマナーが同じ年代の子と比べたら遅れていたから、王族として恥をかかないためにもその方が良いと理解していた
「そんなに羨ましそうな顔をしなくても、俺はシルビア姫のことも友達だと思ってるぞ。さっきの続きだけど、ジャンヌ姫はお転婆で勇敢な性格をしてるよな。シルビア姫のことを本当に大切にしてるよな。ちょっと異常なぐらいだと思うけど」
「確かにジャンヌは初めて会ったときから、私に対して好意しか向けてきませんでしたね。何であんなに好かれてるのか今でもちょっと謎なぐらいです」
普通は何年間も顔を合わせなかった従姉妹が現れたら多少は警戒するはずなのに、ジャンヌは全く警戒してなかった
ジャンヌだけじゃないわね。
クリスお父様とソフィーお母様は勿論だけど、他の従兄弟達もすぐに受け入れてくれた
私の家族からの酷い扱いに本気で怒ってくれた
「俺はエリック達がシルビア姫に過保護になる気持ちがちょっとわかる。何か守ってやりたくなるんだよ。シルビア姫は最初は警戒心が強いけど、一度でも心を開いたら信じ切るところがあるだろ?」
「信頼出来るって思ったら普通はもう疑わないと思いますけど?」
私がそう返すとセドリック様は呆れた顔を向けてきた
「シルビア姫は純粋過ぎる。王族ならもっと警戒したほうがいいぞ。俺達みたいな王族に近付いてくる者たちの中には露骨な者が多い。得がある時には味方になるが、自分に利益がないと思ったら裏切る者も少なくない」
そんなに悪い人ばかりかしら?
ソフィーお母様とクリスお父様が会わせてくれる人たちは、簡単に裏切るような人たちに見えなかったけど?
「シルビア姫が会える人は、ソフィー様が制限してるから実感はないかもしれないな」
「そうなんですか?」
「シルビア姫に会いたがってる人達は沢山いる。だけど陛下と王妃様からの許可が下りないって有名だよ。沢山の人達に会わせて、シルビア姫が傷付くことを恐れてるんだろうな。シルビア姫はお二人から愛されてる証拠だよ」
私の顔は嬉しさで顔が赤くなる
二人から愛されてることは自覚してるけど、人から言われると嬉しくてたまらない
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