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第三章

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 今日から学園生活か…………、

 何も問題が起きないと良いけど、絶対にリリヤが絡んでくるわよね。

 だけどどんな風に絡んでくるのかしら?

 私はもう王太子様の婚約者じゃないのだから、絡む理由なんてないと思うのよね。

 そういえば王太子様と会うのも久しぶりなのよね。

 婚約者候補を辞退してから初めて会うんじゃないかしら?

 婚約者候補だった時は月1で、王妃様と王太子様の婚約者候補全員が顔を合わせるお茶会が開催されてて、そのお茶会に王太子様もたまに顔を出していた。

 本人は嫌がっていたみたいだけど、王妃様が来るように言っていたみたいで、2回に1回は絶対に顔を出していたのよね。

 他の候補者とは会話してるのに、私だけは頑なに無視をするからいい気はしなかった記憶がある。

 当時の私は何故かあの人を好きだったから、毎回傷付いて家に帰っていた。

 今日から始まる学園生活に、期待と不安で私の気分は忙しない。

 私は特進クラスだから関わることは滅多にないわよね?

 …………王太子様とリリヤと関わることはないだろうけど、特進クラスには例の第2王子が居るんだよね?

 特進クラスは1クラスしかないから、第2王子が受かってたら絶対に一緒になる。

 本人は自分の本当の身分を知らないだろうから、変な態度を取らないようにしないと

 そういえば公爵家として、第2王子と親しくなっても問題ないのかしら?

 本人は自分が王族と知らないみたいだけど、お父様やお兄様みたい第2王子の存在を知ってる人はいるわよね?

 そんな人達からしたら公爵家である我が家が、王太子と第2王子のどちらをついてるのか気になるところよね。

 私が王太子様の婚約者候補を辞退したから、余計に注目される気がするわ。

 学園に行く前にお父様に聞いとかないとイケないわね。

 お父様は私が第2王子のことを聞いたことは、お兄様から報告されてるはずだから不自然ではないわよね。

 もしもあまり関わらないように言われたら、同じクラスになるでしょうし、色々と面倒臭い事になるわよね。

 のんびりしてたら遅刻してしまうわね。

 真新しい制服の前に立つ。

 やっぱりこの制服可愛いわよね。

 特進クラスの制服はモスグリーンで可愛過ぎず上品で一目で気に入ったのよね。

 一般クラスの制服もキャメル色で可愛いけど、私は特進クラスの方が好きだな~

 制服に着替えて鏡の前に立つ。

 似合ってるんじゃないかな?

 1人で着替えられる制服って良いわね。

 ドレスは1人で着替えられませんし、毎回コルセットでギュウギュウに締められるから辛いのよね。

 前世の記憶があるせいで、締付けがない服が恋しくなる。

 個人的にデザイナーを雇って、服や締付けのないドレスを作って貰おうかしら?

 私は公爵家の娘ですし、流行を作ってもおかしくはないわよね?

 まだ王太子妃が決まってないのだから、私が流行を作るなら今しかないわよね?

 流石に王太子妃が決まったら、私が目立った行動をするのはよろしく無いけど、今ならまだ問題ないはず。

 王妃様はあまりそういう事に興味がないみたいだから、王妃様から睨まれることもないでしょうし。

 レイチェルと相談して本当に作ろうかな?

 レイチェルだってこの話をしたら大賛成してくれるはず、だってレイチェルだってコルセットは苦痛を感じるはずだもの。

 前世では私もレイチェルも、だぼってした服が好きだったからね。

 流石に前世の時みたいな服は無理かもしれないけど、コルセットだけはどうにかしたいわ。

 早くこの話をレイチェルとしたい!!

 学園に行くのがちょっと憂鬱だったけど、レイチェルに会える楽しみが出来たわね。
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