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しおりを挟む神様への挨拶は朝早くから行われるみたいで、かなり早い時間に起こされた
昨日は早く寝たはずなのにかなり眠い
「エミリーおはよう。眠そうだな」
「伯父様おはよう。こんなに朝早く起きることなんて滅多にないから、まだちょっと眠いわ」
「神様への挨拶は午前中にしないといけないって決まりがあるから、すまないが我慢してくれ。ベルナールとリシャールも朝早くからすまないな」
へ~、そんな決まりがあるんだ、
何でそうなったのか知りたいわね
「朝早いことはよくある事なので気にしないでください」
リシャールさんが代表して言ってるけど、気にしないのは無理よね
私たちの都合に付き合わせてるって事と、リシャールさんの隣で、ベルナールさんがフラフラとして、今にも倒れて眠りそうな様子を見せられたら無理よね
「本当に大丈夫なのか?」
伯父様も同じことを考えていたみたいで、リシャールさんに聞いてるけど、目線はベルナールさんに固定している
「ベルナールは低血圧で朝が弱いだけなので気にしないでください。歩き出したらすぐに目が覚めますので」
「それなら良いんだが、低血圧なのに冒険者なのは大変だな。依頼によっては朝早いことはよくあるだろ?」
「ありますね。朝早くても今は躊躇しないですけど、最初の頃は避けていましたから」
リシャールさんはベルナールさんの保護者的な存在なのかな?
他に参加者は居ないから早速出発することになった
最初に向かったのは街の中央に建てられてる祠だった
「祠が街の中央にあるんだね。勝手な想像だけど、神様が祀られてるような場所だから人通りがあまりない所にあるんだと思った」
「昔はそうだったみたいだな。私の父さんの代で街の外れにあった祠をここに移動したみたいだ。街の中央にあれば老人も来やすいから反対はなかったらしい」
「それ冒険者仲間に聞いたことあります。祠を移動してから、お参りするものが増えたおかげなのか、街に侵入してくる魔物が減ったって言ってましたね」
「確かにかなり侵入が減ったな、移動前と移動後では半分以上違う」
そんな効果があるんだ。
神様って言われても現実味がなかったけど、その結果を聞いたら信じるしかないわね
「伯父様、この街では年に何回ぐらい魔物が侵入してくるんですか?」
「強いものから弱いものまで様々だけど、大体多くて20体ぐらいだな。この街では魔物の侵入が急激に増えると、スタンピードの前触れだと言われているから覚えときなさい」
スタンピードが起きる前に前兆があるんだ、前触れもなくいきない起きるのかと思った
「それは俺も知らなかった。リシャール知ってたか?」
「いや、初めて聞く。この街の住人なら当然に知ってることなのですか?」
「年配のものは知ってるだろうけど、若いものは知らないだろうな。若いもので知ってるのは、父親や祖父母で昔話をするのが好きな者がいるものぐらいだと思う。最後にスタンピードが起きたのはかなり前だから、領民も実感がないんだろうな」
確か周期的にそろそろ起きてもおかしくないんだよね?
もしも今からスタンピードが起きたら、私はどんな行動に出るのかしら?
無謀にも立ち向かう?
それとも一目散に逃げる?
「ミカエル殿、この街ではスタンピードが起きた時の行動は決まってるんですか?どこに避難するとか、避難経路とか」
「数日分が入ってる避難袋を持って、我が家に来るようにってことは決まってるな。スタンピードが終わるまで、領民には地下で避難するようにってのが昔っからの決まりだ」
確かそれって伯父様が話してくれた昔話に出てきたよね?
でも昨日は家の中を案内してもらったけど、地下室の入口なんてなかったけど?
「伯父様、地下室の入口って何処にあるの?まだあの家に住んで数日だけど、地下室の入口なんてなかったと思うけど?」
私の質問に伯父様は楽しそうな顔をしている?
なんか変な質問したかしら?
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