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ライ君と話してるとあっという間に会場の前に着いた。

「入るぞ、心の準備はいいか?」

「大丈夫ですわ。ライ君にエスコートされるのは初めてですね。皆、どんな顔をするかしら?」

「俺達が仲良いこと知ってるのはごく一部だからな、皆ビックリするんじゃないか?」

ライ君と2人で皆の反応を想像しながら、ライ君にエスコートされて会場に入った。

私達が入ると皆の視線が私達に集中した

『あれはライアン王子とスミス侯爵令嬢だよな?』

『お二人が一緒にいるの初めて見たな』

『あのライアン王子が優しく微笑んでるぞ』

『ライアン王子が女性をエスコートしてるの初めてみるな』

『ライアン王子は婚約をしたのか?それとも親しい友人か?』

『お似合いのカップルね』

周りの話し声がボソボソっと聞こえてくる

1番多いのはライ君が女性と一緒に居るのにビックリしてるみたい

「ライ君・・・普段どんだけ笑ってないの?笑ってる顔を見てビックリされるなんて余程よ?」

「面白いこともないのにへらへら笑えるか。俺がへらへら笑ってたら逆に怖いだろ」

「そうかな?私はライ君のイメージは笑ってるか拗ねてるかかな?」

「カレンは特別だ」

会場の中心まで歩いてくると、会場の端の方にいるマリーとグレンを見つけた。

パーティー会場は貴族の力関係がよく分かる場所だ。

会場内は大体3つのグループが出来ている。

それぞれ派閥があり、皆何処かの派閥に属している

我が家は中立の立場にいるので何処にも属していないが、全ての派閥と均等に接してるのでいい関係を築いている

グレン達はパーティーでは常に私の真似をしていたから、派閥には属してない。

今までは私が一緒に居たから周りも仲良くしてくれていたが、2人は準男爵家と子爵家だから、周りからしたら自分達の派閥に居ないのに、仲良くするメリットがないから相手にされないだろう

誰からも相手されない2人は気まずいみたいで、会場の端に避難したみたいね

グレン達の近くに居るのは人付き合いが苦手でパーティーが苦手な者、厄介者で周りから避けられているような者ばかりだ。

2人も私を見つけたみたいで、急ぎ足で近づいてきた

「邪魔者が近付いて来たな。俺が追い返していいか?」

「私はそれで構わないけど、そんなことしたらライ君が周りから評判悪くならない?」

「大丈夫だ。俺に任せとけ」
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