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第3章 義姉もそんなに悪くない?
第1話 シュー・ア・ラ・クレーム
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このマンションは、ちょうど日本へ帰ることにした商社の一家のものを、兆胡が家具ごとひきついだ。その一家が雇っていたメイドも、日本人の雇用主に慣れているということで推薦され、兆胡と京旗の家で雇うことにした。それがアフリカ人青年、ムサだ。
京旗も母の兆胡も家事一般ができないわけではないし、お手伝いさんを雇うとは贅沢な、と京旗は思ったが、ここはパリではない。先進国ではない国に邦人が赴任した場合、わりあい普通のことらしい。日本人の子供が同伴者なしには出歩きにくいというくらいだから、気軽にものを頼める現地人が一人家庭に居た方が何かと都合はいい。ちなみにワール国の外国人社会では、男のお手伝いさんでも「メイド」と呼ぶ伝統だそうだ。
住み込みでなく、通いということで、今朝、街の外から出勤してきたアフリカ人のメイド・ムサ青年は、主人の息子――主人は遅れてこの国に来るそうなので、当面は息子一人が、彼の主人である――の様子に、途方にくれていた。
台所中にボウルや泡立て器やふきんがぎっちり場所を占め、台所の外には菓子の大皿が行列をなしている。きつね色、焦げ茶色、ココア色のこまごまとした菓子の段々畑や、波、そして渦。テーブルの上といわずボードの上と言わず、何脚もの椅子の上、リビングのテーブルやソファの上まで占領し、溢れ落ちそうだった。
シュークリーム、マドレーヌ、フィナンシェ、クッキー、スポンジケーキ、タルトレット、パイ。
パーティーでも開くのだろうか。店でも持つのだろうか。そんなわけはない。
いったい今朝は何時から作っていたのか。何キログラムの小麦粉と、何百個の卵を消費したことか。新しい坊ちゃんは、頭がおかしいんだろうか?
その上で無視同然の扱いをされたら、目の幅の涙だって出る。
アフリカ人の青年は、はっきり言って、怖かった。
不安だよう。心細いよう。何か、信仰の一種か、そういう宗教の敬虔な祈りなのか?
今は京旗は神速で、真っ白な生クリームを泡立てていた。
端から見ると鬼気せまる速度、ものすごい集中力で、大量の生クリームが、あっというまにもくもくと立ち上がっていく。
八リットルものカスタードクリームを炊きあげ、冷凍庫で急冷していたものを取り出し、表面のラップフィルムをはがす。練って裏ごしし、生クリームをカーッと最後にひと立てして固さを調節した上で手際よく合わせ、絞り出し袋に詰めていく。
メイド青年・ムサは、やはり眼中にない様子。うっうっと嗚咽しながら、すごすごと掃除に入った。
京旗は片手にシュー皮を持つとクリームを一瞬で絞り込み、置くと同時に次のを持ち上げ、また絞り、トン、トン、トン、と早いリズムでシュークリームを完成させていく。
メイドのことなど振り向きもしない。
「あのう……!」
メイド氏は、もう一度だけ、果敢な挑戦を試みた。
「朝御飯はどうしますか?」
「テキトーにすれば?」
「お昼は何を作りましょうか?」
「テキトーにすれば?」
上の空。ビーッとブザー音がしたのも京旗の耳には入っていなかった。
「マドモアゼル竹邑を通しますか?」
「テキトーにすれば?」
ムサはすごすごと去っていった。
「――あれ? こんな朝早いのに、よく起きてたな?」
廊下を通されてリビングに入ってきしな、あゆが言って、
「うわぁああああっち!! なななな、なんであんたがここにッ」
片手にゴムべら、片手に三角形の絞り出し袋。持ったまま、京旗はのけぞった。
「あー、四〇〇〇セファ・フランのなんか小さな金物って、ソレだったんだ?」
あゆがとてとてと近付いてきて、絞り袋の先端に内側からセットされている、クリームの絞り口金を、きらきらした目でのぞきこむ。興味ぶかそうに。
作業台にしていたテーブルのケースにも、いくつも重ねた小さな円錐型の口金が入っていた。それぞれ口径や形の違う口金を、そうしてパリから荷物に入れて運んできた、京旗だった。
四〇〇〇セファ・フランの税金がかかると空港で金を騙しとられそうになったことを思い出させられて、ちょっと不機嫌になる京旗。
嫌な女だ。さらに言うことには、
「でも、お菓子作りは、やめたんじゃなかったのか~?」
――ぎくぅっ。
昨日の大使館でのセリフを、あゆはしっかり覚えていた。
「いやそのあの、えーと、こここれはっ!!」
だらだらと汗をかいて、いいわけをしようと頭をくるくる高速回転。
次の瞬間、むんずと皿を掴むと、つかつかつか、と進み、空いているほうの手で、台所のシンクの横の壁の取ってをガコンと開けた。鉄に白ペンキの、ダストシュートの入り口。縦横三〇センチの穴が開く。
ざらーっと流し込んだ。
「お、おいっ……」
あゆが止める間もあらばこそ。
クッキーの山が消えた。次にシュークリームが、ホールケーキがマドレーヌがフィナンシェがクッキーがタルトがパイが姿を消した。ばばばばば、という勢いで。
そしてやがて、ガコン、とダストシュートを閉めて、振り向いた少年。その顔が、怖かった。
「で? どこに、お菓子があるって?」
こめかみに青筋のたった顔に、にっこりと硬い笑みの仮面を貼りつけていた。
青年メイドとあゆが、ぞぞぞと背筋を凍らせる。
「うっわ~……ま、まあいいや。行こーか?」
あゆはあいかわらず、怖じ気づいていた状態からすぐ回復した。なにごともなかったように、へらっと親しみ深く笑いかけ、玄関へ。
今度は京旗が、目を点にした。
「はぁ?! 行こうかって、どこにっすか?」
日本人学校は今日は休みじゃなかったか?
「まあまあ。ちっと案内してやろうと思ってさ~」
「……」
当然、断る手だ。この女、また、なんか魚臭いし。うさん臭くもある。
ちきちきちきちき、と京旗の頭の中で、計算機が演算をしていた。
いや、でも、義妹の手がかりを聞きだせるかもしれないし。
――ちーん!
演算の結果、京旗はタメ息をつきつつ、肩をおろすポーズをする。
「仕方ないっすねー。つきあってあげますよ。支度するんで、ちょっと待ってて下さい」
「…………」
つきあってやる? あゆは腕を組み、眉間に困惑のしわを寄せて首を捻ったが、その動きはやはりどこかトロくさかった。
京旗は彼女の背中をほいほいと押してリビングに押し込み、ソファを指差した。
うーん?と納得のいかない顔ながら、彼女が腰かけるのを確認してから、自分の部屋へ。トランクを押し込んだまま、ろくに荷もほどいていない部屋で、卵やクリームの飛んだ古着から、適当な服に着替える。
途中で思いついてドアから首を出し、
「あー、ムサー、なんかお茶出してやっといてー!!」
メイド青年に急いで頼んだ。
コーヒーカップを両手で抱えるようにして、あゆはコーヒーを飲んでいた。
立ったままのメイドと、ここの主について、ひそひそと声を低めて、噂話。
リビングに出てきた京旗は、それを聞いたわけじゃなく、メイドの仕事の悪さに、少々ため息をついた。
コーヒーだけかよ。なんか一口、出してやりゃあいいのに。
ここがパリだったら、プラリネという一粒チョコか、カレ・ド・ショコラという五グラムくらいの薄い板状の四角なチョコが登場している。
相手は一応女の子だし。
腰に手を当ててフーとため息をついた後――自分でも、気まぐれだったとしか言いようがない――彼は台所に入ると、奥の洗濯室の台の上にあって、無事だった大皿から、ひとつ、ケーキプレートにとった。
――
この物語はフィクションであり、実在の団体・個人・事件とは一切関係ありません
――
お読みいただきありがとうございます。これからも面白い物語にしていきます。ぜひブックマーク・応援・レビューをお願いします
京旗も母の兆胡も家事一般ができないわけではないし、お手伝いさんを雇うとは贅沢な、と京旗は思ったが、ここはパリではない。先進国ではない国に邦人が赴任した場合、わりあい普通のことらしい。日本人の子供が同伴者なしには出歩きにくいというくらいだから、気軽にものを頼める現地人が一人家庭に居た方が何かと都合はいい。ちなみにワール国の外国人社会では、男のお手伝いさんでも「メイド」と呼ぶ伝統だそうだ。
住み込みでなく、通いということで、今朝、街の外から出勤してきたアフリカ人のメイド・ムサ青年は、主人の息子――主人は遅れてこの国に来るそうなので、当面は息子一人が、彼の主人である――の様子に、途方にくれていた。
台所中にボウルや泡立て器やふきんがぎっちり場所を占め、台所の外には菓子の大皿が行列をなしている。きつね色、焦げ茶色、ココア色のこまごまとした菓子の段々畑や、波、そして渦。テーブルの上といわずボードの上と言わず、何脚もの椅子の上、リビングのテーブルやソファの上まで占領し、溢れ落ちそうだった。
シュークリーム、マドレーヌ、フィナンシェ、クッキー、スポンジケーキ、タルトレット、パイ。
パーティーでも開くのだろうか。店でも持つのだろうか。そんなわけはない。
いったい今朝は何時から作っていたのか。何キログラムの小麦粉と、何百個の卵を消費したことか。新しい坊ちゃんは、頭がおかしいんだろうか?
その上で無視同然の扱いをされたら、目の幅の涙だって出る。
アフリカ人の青年は、はっきり言って、怖かった。
不安だよう。心細いよう。何か、信仰の一種か、そういう宗教の敬虔な祈りなのか?
今は京旗は神速で、真っ白な生クリームを泡立てていた。
端から見ると鬼気せまる速度、ものすごい集中力で、大量の生クリームが、あっというまにもくもくと立ち上がっていく。
八リットルものカスタードクリームを炊きあげ、冷凍庫で急冷していたものを取り出し、表面のラップフィルムをはがす。練って裏ごしし、生クリームをカーッと最後にひと立てして固さを調節した上で手際よく合わせ、絞り出し袋に詰めていく。
メイド青年・ムサは、やはり眼中にない様子。うっうっと嗚咽しながら、すごすごと掃除に入った。
京旗は片手にシュー皮を持つとクリームを一瞬で絞り込み、置くと同時に次のを持ち上げ、また絞り、トン、トン、トン、と早いリズムでシュークリームを完成させていく。
メイドのことなど振り向きもしない。
「あのう……!」
メイド氏は、もう一度だけ、果敢な挑戦を試みた。
「朝御飯はどうしますか?」
「テキトーにすれば?」
「お昼は何を作りましょうか?」
「テキトーにすれば?」
上の空。ビーッとブザー音がしたのも京旗の耳には入っていなかった。
「マドモアゼル竹邑を通しますか?」
「テキトーにすれば?」
ムサはすごすごと去っていった。
「――あれ? こんな朝早いのに、よく起きてたな?」
廊下を通されてリビングに入ってきしな、あゆが言って、
「うわぁああああっち!! なななな、なんであんたがここにッ」
片手にゴムべら、片手に三角形の絞り出し袋。持ったまま、京旗はのけぞった。
「あー、四〇〇〇セファ・フランのなんか小さな金物って、ソレだったんだ?」
あゆがとてとてと近付いてきて、絞り袋の先端に内側からセットされている、クリームの絞り口金を、きらきらした目でのぞきこむ。興味ぶかそうに。
作業台にしていたテーブルのケースにも、いくつも重ねた小さな円錐型の口金が入っていた。それぞれ口径や形の違う口金を、そうしてパリから荷物に入れて運んできた、京旗だった。
四〇〇〇セファ・フランの税金がかかると空港で金を騙しとられそうになったことを思い出させられて、ちょっと不機嫌になる京旗。
嫌な女だ。さらに言うことには、
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――ぎくぅっ。
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「いやそのあの、えーと、こここれはっ!!」
だらだらと汗をかいて、いいわけをしようと頭をくるくる高速回転。
次の瞬間、むんずと皿を掴むと、つかつかつか、と進み、空いているほうの手で、台所のシンクの横の壁の取ってをガコンと開けた。鉄に白ペンキの、ダストシュートの入り口。縦横三〇センチの穴が開く。
ざらーっと流し込んだ。
「お、おいっ……」
あゆが止める間もあらばこそ。
クッキーの山が消えた。次にシュークリームが、ホールケーキがマドレーヌがフィナンシェがクッキーがタルトがパイが姿を消した。ばばばばば、という勢いで。
そしてやがて、ガコン、とダストシュートを閉めて、振り向いた少年。その顔が、怖かった。
「で? どこに、お菓子があるって?」
こめかみに青筋のたった顔に、にっこりと硬い笑みの仮面を貼りつけていた。
青年メイドとあゆが、ぞぞぞと背筋を凍らせる。
「うっわ~……ま、まあいいや。行こーか?」
あゆはあいかわらず、怖じ気づいていた状態からすぐ回復した。なにごともなかったように、へらっと親しみ深く笑いかけ、玄関へ。
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ちきちきちきちき、と京旗の頭の中で、計算機が演算をしていた。
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「…………」
つきあってやる? あゆは腕を組み、眉間に困惑のしわを寄せて首を捻ったが、その動きはやはりどこかトロくさかった。
京旗は彼女の背中をほいほいと押してリビングに押し込み、ソファを指差した。
うーん?と納得のいかない顔ながら、彼女が腰かけるのを確認してから、自分の部屋へ。トランクを押し込んだまま、ろくに荷もほどいていない部屋で、卵やクリームの飛んだ古着から、適当な服に着替える。
途中で思いついてドアから首を出し、
「あー、ムサー、なんかお茶出してやっといてー!!」
メイド青年に急いで頼んだ。
コーヒーカップを両手で抱えるようにして、あゆはコーヒーを飲んでいた。
立ったままのメイドと、ここの主について、ひそひそと声を低めて、噂話。
リビングに出てきた京旗は、それを聞いたわけじゃなく、メイドの仕事の悪さに、少々ため息をついた。
コーヒーだけかよ。なんか一口、出してやりゃあいいのに。
ここがパリだったら、プラリネという一粒チョコか、カレ・ド・ショコラという五グラムくらいの薄い板状の四角なチョコが登場している。
相手は一応女の子だし。
腰に手を当ててフーとため息をついた後――自分でも、気まぐれだったとしか言いようがない――彼は台所に入ると、奥の洗濯室の台の上にあって、無事だった大皿から、ひとつ、ケーキプレートにとった。
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