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女王様と犬2

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「頑張ったご褒美に腕は自由にしてあげる」

 美姫の命令で、側にいる男が佳織の両腕を拘束していた縄を解いた。長い間、卑猥な恰好をしていた。腕の拘束は解かれても全裸に首輪。今も卑猥な恰好をしていることには変わりない。

「ありがとうございます。女王様」

 男の上に倒れ込んでいた佳織は、床に正座をして頭を下げた。その佳織を見て美姫はうずうずしている。

「ふふっ、ちゃんと犬らしくなってきたわね。いらっしゃい」

 ぐいっと首輪の鎖を引っ張られて「あんっ」と嬌声が出てしまう。

(やだ、引っ張られてるだけなのに──)

 美姫に誘導されて、奥の半個室へ入る。美姫はソファに深く座り、両脚を大きく開いた。

「濡れちゃったわ。掃除して」

「え……」

 佳織は困惑する。

「舐めろって言ってるの!」

「っ…」

 女王様には逆らえない。

「し、失礼します……」

 恐る恐る、美姫の下半身の衣装を脱がせていく。美姫の言うお通り秘部がてらてら濡れている。

(私のせいで、美姫ちゃんがこんなに濡れてる…)

 同性を感じさせてしまったことへの罪悪感。いや、これは悦だった。

(美姫ちゃん、傲慢なのに。でも、感じているのよね。もっともっと、あなたを感じさせることができたら……ああ。でも、美姫ちゃんは普通のセックスを見るだけじゃ満足しない。私が激しいプレイをしたら、どうなるのかしら?)

 佳織は想像するだけで、アソコがまた疼き出した。

「綺麗にするまで、お前は裸のままよ」

「っ…は、はい」

 四つん這いの恰好で舌を出し、愛液を舐めていく。ジュッ、ジュッ、と卑猥な音が耳に響いて、頬が赤くなる。

「本当に性の奴隷よね」

 美姫が呟いた。思いがけず佳織は、舐めるのを止めてしまう。

「私の話を聞きながら舐めて」

「んっ……」

 言われた通りにするしかない。

「モデルになる前は、AVにも出演してたの。当時流行っていたのが、性奴隷って企画だったんだけど、私はその企画には向いてなかった。奴隷を支配する側だって言われて、AVの仕事はクビになった」

 静寂な空間に佳織の舌技の音が艶めかしく響く。

「あなたは性の奴隷よ」

 そう言って美姫は佳織の頭を撫でた。

「あら。綺麗じゃない」

 ふふっと美姫が微笑む。

「あの、美姫ちゃん──じゃなかった。女王様」

「んー? 今は二人きりだから、どっちでもいいわ」

(え、そんないい加減なの?)

「なあに、犬」

 佳織はドキドキしながら、思い切って訊いた。

「女王様を満足させるには、私はどうしたらいいですか?」

 四つん這いのまま見上げる。すると美姫は一瞬驚いた顔をしたが、にやりと笑う。

「ここでは、ずっと私の犬でいることよ。私の命令は絶対」

 ゾクゾクする程に美姫は怖美しかった。


 それから何度も何度も佳織はこの場所に足を運んだ。美姫の命令されるがままに、男の相手をしたり、美姫の相手をすることもあった。

 女王様と犬。ただ見物をするだけの客もいた。佳織は初めて会う男の顔は、覚えることすらしなかった。

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