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氷室礼司という男2
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秘書室の業務にも慣れて、年度替りの繁忙期も過ぎた。季節は春から初夏へ。オフィス街を彩っていた桜は散ってしまっていた。
菜々子とランチをした後に「佳織さん、私銀行に寄りますので先に戻っていてください」と佳織はオフィスへ向かっていた。一人で歩いていると、どうしても接待のことを考えてしまう。
(はあ……今日も業務が終わったら接待だわ。何をされるのかしら──)
散りゆく桜を見ては哀れだと思っていた。だが哀れなのは自分もだ。佳織はこの先の身の振り方も考えていた。石の上にも三年というけれど、三年も氷室の下で仕事はできない。また転職をするか──逃げ出そうとすれば、逃げ出せる。氷室と早乙女のしていることを弁護士に相談して、訴訟しようと思えばできるはずだ。
(できない。社長の過去を知ってしまったから……)
それとあの時、早乙女が言っていた「社長に献身しろ」その言葉が妙に心に引っかかる。
(専務は、社長の苦労を知っているから──だけど何で接待役が私なの? 社内には美人で可愛くてスタイルのいい子がいるのに……)
佳織はふと足を止めた。その先には氷室が──散ってしまった桜の大木をどこか懐かしむように見つめ佇んでいる。
「社長?」
やがて氷室が、佳織に気づいて微笑んだ。
(あ……社長──)
綻んだ彼の表情に、胸が音を立てる。
いつもは冷たい眼差しを向けているのに、どうして今は優しいのか──。
切なくて胸が締めつけられた。
(あなたが分からない……)
氷室が佳織に歩み寄ってくる。
「お疲れ様」
「お、お疲れ様です」
「あれ? 新田さんと一緒じゃなかったのかい?」
「あ、えっと、銀行に寄るからと、私は先に戻るところでして」
「そうか…」
普通の会話が今は優しさを見せる氷室に戸惑ってしまい、上手く返事すらできない。
「で、では、私は先に戻ります」
「うん」
早歩きで氷室の元を離れてオフィスへ向かう。
(私はどうしたら……社長に献身するべきなのか、でもあんなセックスは……社長と専務に見られながら犯されて──嫌なのに、嫌なのに、受け入れてしまう自分もどうかしている!!)
複雑な感情が入り乱れたまま、今夜もホテルの一室で接待をしていた。取引先である相手の要望でベッドの上、佳織と同世代の男二人とセックスしている。
「そん、な…っ、だめ…ぇっ、あっ、あんっ、ひゃあっ!!」
「おっ。潮吹いたね」
前戯もほとんどなく、秘部に指を埋められ、グチャグチャに掻き回されて無理矢理に潮を吹かされた。
「いやんっ……!」
「小さい胸も可愛いー」
もう一人の男は、佳織の背後から執拗に乳房と乳首を弄りまわしている。硬くなったペニスが佳織の腰に当たっている。
「んあっ、あ、あぁ、やぁ…はぁん…」
複数プレイが初めての佳織の身体は、ずぶずぶに溶けていくようだった。
「あ"あ"……もお、無理い…」
「おいおい、本番はこれからだ。バテるなよ」
ギュウっとクリトリスを強く摘んだ。
「いやあっっ!!」
「マ○コに突っ込むからな」
パンパンと秘部を掌で叩く。
「は、はぁ…あぁん…」
感じたくないのに感じてしまう。休みが欲しくても休ませて貰えない。男達の欲望のままに犯されていく。
「俺の上に乗って腰を振れ」
「っ!?」
「何してる。乗れ」
佳織の秘部を指で弄っていた男が仰向けに寝た。生々しい雄が天を衝く。佳織自らここに挿入しろと言っているのだった。寝ている男は佳織にキツく当たる。
「俺が指で解したマ○コに挿れるんだよ」
「はい…」
体位を変える時に、ふと氷室と目が合ってしまった。とっさに目を逸らして頬をピンク色に染めた。
(やだ…恥ずかしい……!)
佳織は男の上に跨り、手で秘部を広げて勃起しているペニスに腰を深く沈める。
(痛いっ……)
「嵌ったようだな。それじゃあ、上下に動いてもらおうか」
「ううっ…」
思っていたより膣内の痛みは強く、命令を実行できない。
(奥まで挿ったけど、硬いし……こんなんじゃ動けないっ!)
「おい。動けよ」
「あ、は、はい……っああ──!!」
思わず悲鳴が出る。
「なあ……濡れていないんじゃないか?」
佳織に後ろから抱きついている男が、乳首を弄りながら訊く。
「あんっ……いっ…ぁ」
佳織の下にいる男が、少し悩んで腰を突き上げると佳織が小さく悲鳴を上げた。
「ほら、やっぱり濡れてないんだよ。あーあ、かわいそー」
「そんなバカな。指を挿れた時は濡れてたぜ。なあ、秘書さん?」
「うっ、はぁ……」
「ナカが痛いんじゃねーの。ねえ?」
乳首を捏ねくり回しながら、むしゃぶりつくようにキスをする。
「んんっ──」
下の口でペニスを咥えて、もう一人の男にキスをされる佳織の姿はエロく見えた。
「淫乱のくせに、まだ濡れねーのかよ!!」
男が苛立ち、ズンズン下から突き上げる。
「アアッ…アアッ、アハァ、アハッ、アハァンッ!!」
下からの強い刺激に膣がペニスを締めつけた。同時にいやらしい声が出てしまう。
「あんなに解してやったじゃねーか、あれじゃあ足りなかったってか!? おい!? 何とか言えよ、この淫乱が!!」
「あひいいいいいっ、申し訳ありませんっ」
「申し訳ありません、じゃねーんだよ!! こっちは契約料を払ってんだ。お前は俺を気持ち良くさせるのが仕事だろーが!!」
「あっ、あんっ、あんっ……許して……っ」
膣内が怒張したペニスに支配される。痛みを堪えて、上下に動く。
「許せるか、この淫乱が!!」
佳織は足腰を震わせて、騎乗位で動くものの痛みは収まらない。
(このままじゃ、私が先にイってしまう……)
必死に腰を降り続ける。
「うおっ!?」
その瞬間、男が佳織のナカに射精をしてしまい微量な愛液と混ざった。
「は、濡れてる濡れてる」
(ナカに出された……っ、でも、さっきより痛くないわ……)
「おら、動け。淫乱」
「はい…」
命令された通りに、だが思うようには動けない。仕切り直しだ。まずはゆっくり上下に腰を動かす。
「ああっ、あんっ…は、ぁ…っ」
「遅いな。もっと激しく動け」
「は、はい!」
パンッ、パンッ、パンッ!
徐々に慣れてくると、騎乗位でピストン運動を速くできた。
(ヤダ……私、男性の上で腰振ってる)
「うおっ、あははははははっ、いいぜ、これだよ、この感触だ」
あんなにも佳織を罵倒していたのに、男はご機嫌だ。
「ひぁっ、ぁ、やぁ…っ……あんっ…あんっ…イクっ、イクっ、イクううううううう!!」
佳織は一気に快楽の高みへ昇り詰めてしまった。
「はあ、はあ、はあ……」
激しい運動と変わらない。佳織は汗だくだった。
「次は俺の番だけど──」
後ろで胸を弄っていた男が、思いもよらない提案をした。
「そうだ。氷室社長も加えて4Pしない?」
(えっ、それは──さすがにそんなことはできない!)
佳織が内心焦っていると、氷室が「いいえ。ここで見ていますから」と相手を気遣うように断った。彼はただ傍観者でいる。
それから追加で1ラウンドして、やっと佳織は身体を開放された。
「早乙女。見送りを頼めるかい?」
「はい」
疲れ切った佳織は、裸のままベッドに横たわっていた。氷室がブランケットを佳織に掛けた。
「体を冷やさないで」
(えっ……)
ブランケットを掛けられただけなのに、胸の鼓動がうるさかい。
(な、何で、社長……どうしよう顔、見れない──)
そっとブランケット越しに氷室の手が添えられているのに気づくと、ますます鼓動がうるさくなった。
「あ、ありがとうございます……社長、っ……」
今言える精一杯の言葉だった。
「気にしなくていい」
氷室の声は穏やかで、男達に犯された身体が安らぐようだった。
菜々子とランチをした後に「佳織さん、私銀行に寄りますので先に戻っていてください」と佳織はオフィスへ向かっていた。一人で歩いていると、どうしても接待のことを考えてしまう。
(はあ……今日も業務が終わったら接待だわ。何をされるのかしら──)
散りゆく桜を見ては哀れだと思っていた。だが哀れなのは自分もだ。佳織はこの先の身の振り方も考えていた。石の上にも三年というけれど、三年も氷室の下で仕事はできない。また転職をするか──逃げ出そうとすれば、逃げ出せる。氷室と早乙女のしていることを弁護士に相談して、訴訟しようと思えばできるはずだ。
(できない。社長の過去を知ってしまったから……)
それとあの時、早乙女が言っていた「社長に献身しろ」その言葉が妙に心に引っかかる。
(専務は、社長の苦労を知っているから──だけど何で接待役が私なの? 社内には美人で可愛くてスタイルのいい子がいるのに……)
佳織はふと足を止めた。その先には氷室が──散ってしまった桜の大木をどこか懐かしむように見つめ佇んでいる。
「社長?」
やがて氷室が、佳織に気づいて微笑んだ。
(あ……社長──)
綻んだ彼の表情に、胸が音を立てる。
いつもは冷たい眼差しを向けているのに、どうして今は優しいのか──。
切なくて胸が締めつけられた。
(あなたが分からない……)
氷室が佳織に歩み寄ってくる。
「お疲れ様」
「お、お疲れ様です」
「あれ? 新田さんと一緒じゃなかったのかい?」
「あ、えっと、銀行に寄るからと、私は先に戻るところでして」
「そうか…」
普通の会話が今は優しさを見せる氷室に戸惑ってしまい、上手く返事すらできない。
「で、では、私は先に戻ります」
「うん」
早歩きで氷室の元を離れてオフィスへ向かう。
(私はどうしたら……社長に献身するべきなのか、でもあんなセックスは……社長と専務に見られながら犯されて──嫌なのに、嫌なのに、受け入れてしまう自分もどうかしている!!)
複雑な感情が入り乱れたまま、今夜もホテルの一室で接待をしていた。取引先である相手の要望でベッドの上、佳織と同世代の男二人とセックスしている。
「そん、な…っ、だめ…ぇっ、あっ、あんっ、ひゃあっ!!」
「おっ。潮吹いたね」
前戯もほとんどなく、秘部に指を埋められ、グチャグチャに掻き回されて無理矢理に潮を吹かされた。
「いやんっ……!」
「小さい胸も可愛いー」
もう一人の男は、佳織の背後から執拗に乳房と乳首を弄りまわしている。硬くなったペニスが佳織の腰に当たっている。
「んあっ、あ、あぁ、やぁ…はぁん…」
複数プレイが初めての佳織の身体は、ずぶずぶに溶けていくようだった。
「あ"あ"……もお、無理い…」
「おいおい、本番はこれからだ。バテるなよ」
ギュウっとクリトリスを強く摘んだ。
「いやあっっ!!」
「マ○コに突っ込むからな」
パンパンと秘部を掌で叩く。
「は、はぁ…あぁん…」
感じたくないのに感じてしまう。休みが欲しくても休ませて貰えない。男達の欲望のままに犯されていく。
「俺の上に乗って腰を振れ」
「っ!?」
「何してる。乗れ」
佳織の秘部を指で弄っていた男が仰向けに寝た。生々しい雄が天を衝く。佳織自らここに挿入しろと言っているのだった。寝ている男は佳織にキツく当たる。
「俺が指で解したマ○コに挿れるんだよ」
「はい…」
体位を変える時に、ふと氷室と目が合ってしまった。とっさに目を逸らして頬をピンク色に染めた。
(やだ…恥ずかしい……!)
佳織は男の上に跨り、手で秘部を広げて勃起しているペニスに腰を深く沈める。
(痛いっ……)
「嵌ったようだな。それじゃあ、上下に動いてもらおうか」
「ううっ…」
思っていたより膣内の痛みは強く、命令を実行できない。
(奥まで挿ったけど、硬いし……こんなんじゃ動けないっ!)
「おい。動けよ」
「あ、は、はい……っああ──!!」
思わず悲鳴が出る。
「なあ……濡れていないんじゃないか?」
佳織に後ろから抱きついている男が、乳首を弄りながら訊く。
「あんっ……いっ…ぁ」
佳織の下にいる男が、少し悩んで腰を突き上げると佳織が小さく悲鳴を上げた。
「ほら、やっぱり濡れてないんだよ。あーあ、かわいそー」
「そんなバカな。指を挿れた時は濡れてたぜ。なあ、秘書さん?」
「うっ、はぁ……」
「ナカが痛いんじゃねーの。ねえ?」
乳首を捏ねくり回しながら、むしゃぶりつくようにキスをする。
「んんっ──」
下の口でペニスを咥えて、もう一人の男にキスをされる佳織の姿はエロく見えた。
「淫乱のくせに、まだ濡れねーのかよ!!」
男が苛立ち、ズンズン下から突き上げる。
「アアッ…アアッ、アハァ、アハッ、アハァンッ!!」
下からの強い刺激に膣がペニスを締めつけた。同時にいやらしい声が出てしまう。
「あんなに解してやったじゃねーか、あれじゃあ足りなかったってか!? おい!? 何とか言えよ、この淫乱が!!」
「あひいいいいいっ、申し訳ありませんっ」
「申し訳ありません、じゃねーんだよ!! こっちは契約料を払ってんだ。お前は俺を気持ち良くさせるのが仕事だろーが!!」
「あっ、あんっ、あんっ……許して……っ」
膣内が怒張したペニスに支配される。痛みを堪えて、上下に動く。
「許せるか、この淫乱が!!」
佳織は足腰を震わせて、騎乗位で動くものの痛みは収まらない。
(このままじゃ、私が先にイってしまう……)
必死に腰を降り続ける。
「うおっ!?」
その瞬間、男が佳織のナカに射精をしてしまい微量な愛液と混ざった。
「は、濡れてる濡れてる」
(ナカに出された……っ、でも、さっきより痛くないわ……)
「おら、動け。淫乱」
「はい…」
命令された通りに、だが思うようには動けない。仕切り直しだ。まずはゆっくり上下に腰を動かす。
「ああっ、あんっ…は、ぁ…っ」
「遅いな。もっと激しく動け」
「は、はい!」
パンッ、パンッ、パンッ!
徐々に慣れてくると、騎乗位でピストン運動を速くできた。
(ヤダ……私、男性の上で腰振ってる)
「うおっ、あははははははっ、いいぜ、これだよ、この感触だ」
あんなにも佳織を罵倒していたのに、男はご機嫌だ。
「ひぁっ、ぁ、やぁ…っ……あんっ…あんっ…イクっ、イクっ、イクううううううう!!」
佳織は一気に快楽の高みへ昇り詰めてしまった。
「はあ、はあ、はあ……」
激しい運動と変わらない。佳織は汗だくだった。
「次は俺の番だけど──」
後ろで胸を弄っていた男が、思いもよらない提案をした。
「そうだ。氷室社長も加えて4Pしない?」
(えっ、それは──さすがにそんなことはできない!)
佳織が内心焦っていると、氷室が「いいえ。ここで見ていますから」と相手を気遣うように断った。彼はただ傍観者でいる。
それから追加で1ラウンドして、やっと佳織は身体を開放された。
「早乙女。見送りを頼めるかい?」
「はい」
疲れ切った佳織は、裸のままベッドに横たわっていた。氷室がブランケットを佳織に掛けた。
「体を冷やさないで」
(えっ……)
ブランケットを掛けられただけなのに、胸の鼓動がうるさかい。
(な、何で、社長……どうしよう顔、見れない──)
そっとブランケット越しに氷室の手が添えられているのに気づくと、ますます鼓動がうるさくなった。
「あ、ありがとうございます……社長、っ……」
今言える精一杯の言葉だった。
「気にしなくていい」
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