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大人のおもちゃ

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 眠らない夜の街。今宵、秘書の接待は都内のタワーマンションの一室で行われていた。相手は火谷かや秀明。インターネット事業を手がけるFireファイア Valleyバレーの創立者で経営者だ。奇しくも氷室と同時期に会社を設立した、いわば競合他社でもある。

 室内に機械音が響き渡る。裸の佳織が背中を火谷に預けて、未知の快楽に酔いしれている。

「どう? 俺のおもちゃは?」

 眼鏡の奥の瞳が怪しく光る。

「…っ」

 ヴィィィン…ヴィーン…ヴヴヴヴヴヴヴ……

 佳織の両乳首にローターをテープで貼り付けて、下の口には男性器を模したバイブを挿入している。バイブがぐねぐね生き物のように自動で佳織のナカを刺激する。上も下も快楽攻めで逃げられない。

「…か…火谷さまぁ…アハァン…」

 佳織はおねだりするように、潤んだ瞳で背中側にいる火谷へ首を向ける。

(もう限界なの…早くイカせて!)

「まだイクのは早いよ?」

 火谷はクスクス笑い、佳織の耳たぶを甘噛みした。

「あんっ」

 佳織を見て楽しむように、火谷はバイブのスイッチを中から強に変えた。

「ひっ……やぁああああ!」

 バイブの強さが急に変わり、佳織は腰を上げ下げする。逃げられないと分かっているのに腰が勝手に動いてしまう。

(やんっ…奥が動いて……何か生き物を飼っているような…イッちゃう!!)

 ヴーン…ヴーン…

「はぁ、はぁ、あぁ……」

 おもちゃで身体を弄られてから、ずっと嬌声を上げ続けていた。火谷が眼鏡のブリッジをクイッと持ち上げて、ニヤリと笑う。

「前はこんな感じか。うん、いい具合に濡れてるね」

 バイブのスイッチを切った。

「はぁ…ぁ…」

「おっぱいは、このままでいっか」

(うっ…胸も変な感じなのに……乳首がもうビリビリしてる)

 火谷の指が佳織の脚の付け根に触れて、秘部を確認するように叩き、指を奥へ沈めた。クチャクチャ指を抜き差しする。

「…あっん」

「あー……その反応好き。氷室もこっち来て一緒にどお?」

(えっ!?)

「僕は遠慮しておく」

「つれないねえ。昔と変わらないなー」

(昔と? 火谷様は社長とどういう関係なの?)

 佳織は不思議そうに火谷を見上げる。すると火谷はにっこり笑って、用意していた別のおもちゃを手にした。

「じゃあ、この調子で後ろも試そうか」

(後ろ!?)

「まずはこのスタンダードなアナルパールで」

 火谷は満面の笑みで佳織に説明していく。樹脂製の5個の球体が連なっている。球体は最大のものでも1cm程度だ。

「あ、あの、後ろって──?」

「えっ、もしかして佳織ちゃんはお尻は初めて?」

(お尻って……う、嘘!?)

「丁度いいや。今日は佳織ちゃんのアナルデビューの日にしよう」

「ま、待ってください……私はっ」

「二宮」

「専務──!」

「火谷様の言う事を聞け」

(そんな、こんなことまでするの!?)

「あははは、大丈夫だよ。俺に任せて。これは初心者向けの小さいパールだし、痛くならないようにローション使うから」

(そういう問題じゃないの。後ろなんて恥ずかしすぎる。社長と専務も見てるのに!!)

「そうだなー。せっかくだし、氷室と早乙女くんにも見てもらいたいから、お尻を二人に向けてくれる?」

「えっ……」

「四つん這いになって、お尻は高く上げて、猫のポーズをとって」

「あ、あの、社長と専務にお尻を向けるのは、その……」

 ちらりと氷室と早乙女に目配せして助けを求める。

「僕は気にしないよ」

「早くしろ。二宮」

「は、はい……」


 トロトロ……

 火谷がアナルパールにローションを垂らしていく。

「後ろもほぐして……っと」

 指で愛液を掬い、後孔に塗りつける。

「アアッ!」

「こんなもんでいいかな」

(う、そ……嫌っ!!)

「それじゃ、パールを挿れるよ」

(本当に挿れるの? 社長も専務も見てる──)

 グッ…

「まずは一個」

 小さいパールが一個……佳織の後孔に吸い込まれるように入った。

「どう? 佳織ちゃん」

「っ、何か変な感じがします」

「痛みは?」

「……な、い、です」

「それじゃ、続けて挿れようか」

 ズプッ、ズプッ、ズプッ!

「あっ…あんっ…ああ……」

 佳織の後孔がパールを吸い込んでいく。その様子を氷室と早乙女が表情を変えずに見据えていた。

「やんっ……何だかお腹が苦しいです」

「ふふ。そうか、じゃあ抜き差しするよ。感想を聞かせてね」

(ええ──!? ヤダヤダヤダ!!)

 身体から汗が吹き出る。

「いくよ」

 ヌチャ…

「はぁんっ!」

 ズチャッ…ヌチュッ…ヌチャヌチャ…グチャッ!!

「ん゛あ゛ああああっ…あぁっ…あんっ…ひあっ…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」

「いいね、その反応!」

「あぁん! あぁん! あはぁ…」

 ヌポンッ!

 アナルパールが後孔から引き抜かれて、佳織はベッドに倒れた。

「はあ…はあ…はあ…」

「最高のアナルデビューだったよ!」

 スッと火谷の手が胸に伸びて、ローターも外した。

(うぅ…こんな姿を社長と専務に見られるなんて──)


 その時だった。氷室のスマートフォンに着信があった。

「──そうか。分かった、早乙女と向かう」

(え、緊急事態?)

「すまない、火谷。仕事でトラブルが発生した。接待はここまでだ」

「ええー?」

 火谷は不満そうだった。がっしりと佳織を掴んで離さない。

「接待の続きはまた後で調整するから」

「そういう問題じゃないんだけど」

「二宮。すぐに着替えろ」

「は、はい……」

 ベッドから起き上がろうとしたが、足元がおぼつかずフラフラしてしまう。

「大丈夫じゃないよね、流石に」

「はぁ…すみません」

「二宮さん──!」

 氷室が佳織の身体を咄嗟に支えた。

「社長……」

「ゆっくりでいい。立てるかい?」

「…っ」

 氷室が佳織の肩を抱き寄せる。

「すぐに移動するのは佳織ちゃんにとって酷だね。氷室、佳織ちゃんはウチに泊まらせるよ」

「な、何言って……!」

「その方が佳織ちゃんにとってもいいと思うよ。明日にはちゃんと自宅まで送り届けるから」

「火谷様……」

「それは困る!」

「社長?」

 いつになく氷室が焦っていた。

「ダメだよ、社員に無理させちゃ」

 火谷が佳織を後ろから抱きしめる。まるで氷室から奪い返すように。

「二宮さん……」

「あ、火谷様がそう仰ってくださるなら、お言葉に甘えさせていただきます」

「ほらね。氷室は早乙女くんと早く行きなよ」

 氷室は息を吐いて「分かった」と火谷に背を向ける。

「火谷。必ず二宮さんを自宅まで送るんだ」

「もちろんだよ」

「では、火谷様。失礼致します」

「うん。早乙女くんも今日はありがとうねー」


(行っちゃった……)

「少し休もうか。ハーブティーは好き?」

「あ、はい。好きです」

「淹れるから、ソファに座っててくれる?」

「はい……」

 裸のままだったので、火谷がバスローブを佳織に着せた。

(はぁ…バイブとアナルの感触がまだ残ってる……)

「はい。お待たせー」

「ありがとうございます」

 ハーブティーから湯気が立ち上る。優しい香りが鼻腔をくすぐる。

(癒されるなぁ……)


「ご馳走様でした」

「ん。どーいたしまして」

 そう言って佳織の唇にキスをした。

「んっ…」

 短いキスだった。それでも今の佳織には刺激的だ。

「佳織ちゃんは俺が欲しくない?」

「あ、あの……火谷様?」

「そのままの意味だよ。まだ大人のおもちゃしか使ってないでしょ? 佳織ちゃんとエッチがしたい」

「っ!」

 ストレートな言葉に佳織の顔が赤くなった。

「ね。しよ?」

 頷くしかなかった。佳織はベッドに連れて行かれて、火谷に組み敷かれた。火谷は眼鏡を外してサイドテーブルに置き、佳織の肩へ顔をうずめた。

「あぁん……」

 ローターともバイブとも異なる素手と舌による愛撫をどこか懐かしく感じた。

「はぁ…ぁ……ぁ、ん……」

 火谷にされるがままに身体を好きにされる。それでも心地良かった。

「挿れるよ」

 グイッ!!

「あはぁんっ!!」

 ペニスが佳織のナカに侵入する。

(この感触。本物だわ──)

「気持ちいい?」

「は…い……気持ちイイです」

「もっと気持ちいいことしよっか」

 何かを企んでいる表情だった。佳織は一瞬ゾクッとした。

「これ」

 佳織にローターを見せつける。さっきまで佳織の胸に刺激を与え続けていた大人のおもちゃだ。

「な、何を!?」

 嫌な予感がした。それと同時に興奮もしていた。

「こうするのさ」

 火谷はペニスを膣内に挿入したままクリトリスにローターを充てた。

 グリグリッ!!

「だめ"え"ええ"え"え"え"え"え"え"──!!」

 同時に連続で腰を強く打ちつけられる。

「あ"あ"あ"あ"あ"!! もう……ムリいいいいいいい」

「そうそう、その調子だよ、佳織ちゃん」

「あぁんっ…あはぁん…あぁ──イクッ、イクッ、イッちゃう!!」

 激しく絶頂を迎えて、下肢がビクビク痙攣していた。

「サイコーだね。氷室にも君の淫れっぷりを見て貰いたかったなー」

 火谷は楽しそうだ。ちゅ……と唇にキスを落とす。

「ああ…一緒に寝るなら、佳織ちゃんのナカに挿ったまま寝ようかな」

 火谷は佳織を後ろから抱きしめて横になる。

「んんっ…か…火谷様…」

 雄が再び佳織の膣内に侵入すると、佳織の身体が震えた。

「くっ……はぁ……いいね……寝ている間にもナカに出しそうだ」

 そう呟いている間にペニスをきゅっと締めつけられ、ほぼ強制的に射精してしまった。

「ははっ…サイコーだ」
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