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王太子殿下の嫉妬
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王太子殿下とは政略結婚だった。
祖国の平和のために私は結婚の申し入れを受け入れるしかなかった。この時の私はまだ恋をしたことがなかった。恋なんて一生することはないのだと、そう思っていた。
なのに……
「あなたとは心から愛し合える仲になりたいのです。これが政略結婚だとしても、俺はあなたを妻として一人の女性として愛します」
王太子殿下と初めてお会いして、私は恋をした。
さらさらとした金色の髪に碧い瞳──見目麗しい王太子殿下は外見だけでなくそのお人柄も私を惹きつけた。声が出なかった。だって……想像していた怖い御方とは正反対の優しさだったのだから。
「いきなり知らない土地に連れて来られて緊張しますよね。クレアが辛い時は、俺に何でも相談してください」
不安でいっぱいの私に、王太子殿下は優しい微笑を向けてくれた。
「そ、そんな恐れ多いこと、王太子殿下には…申し上げられません」
「アルバート」
「え…」
「かしこまった言い方もしないで。アルバートと呼んでくれないか」
きゅっと手を握られてアルバートの温もりを感じた。
その日から私の不安は薄れていった。アルバートのご両親の国王様と王妃様も、とてもお優しくて穏やかで私を受け入れてくださった。お城勤めの皆もよそ者の私にとても良くしてくれた。
「クレア、見てくれ。この薔薇!」
アルバートが両手いっぱいのピンクの薔薇を抱えて私に見せる。薔薇に顔を近づけると、芳しい香りがする。
「わあ…綺麗!」
「庭園に沢山咲いていたんだ。庭師が是非クレアにと」
「嬉しい…ありがとう」
「っと、いけない。薔薇を飾るにしても花瓶が必要だったね」
アルバートが気まずそうにぽつりと呟く。
「大丈夫よ。先日お義母様から頂いた花瓶があるの」
私は王妃様から頂いた白磁の美しい花瓶を見せた。
「なら安心だ。母上も気が利くな」
「ふふっ」
チェストの上に飾られたピンクの薔薇が、私の部屋を彩る。
「本当に素敵──」
またある日の早朝。といっても真っ暗な時刻のころ─
「クレア。起きていたか!」
「はい…どうかなさいましたか?」
笑顔で私に話しかけるアルバート。
「あなたに見せたいものがある。今から出かけよう」
「ええ!?」
まだ着替えてもいないのに…
「あ、あの…着替えを」
「着替えていたら間に合わない。そのままでいいから」
毛布で私の身体を包むと、アルバートは私を横抱きにした。ちょっと体勢が苦しくて、もぞもぞアルバートの腕の中で楽な姿勢になろうと動いた。
アルバートが執事に、「出かけてくる」と一言告げると城外へ出て行く。一国の王太子殿下がこんなに自由に出歩いて良いのだろうか……数々の疑問はあったが、考えている内に城外の小高い丘に着いた。どうやらここが目的地のようだ。
「着いたぞ、クレア」
「!!」
朝日が昇る──
「わあ……」
美しい朝日が地上に姿を見せる。きらきらしている。朝日は何度も見たことはあるけど、こんなにキラキラ輝いているのは初めて見た。
「この時期はここでの朝日が一番綺麗なんだ。クレアと一緒に見たかったんだ」
照れくさそうに話す。私の胸に嬉しさが広がっていく。
「ありがとう、アルバート」
ああ…私は何て幸せ者なのかしら。
思わずアルバートに抱きついた。
「わわ、クレア?」
「ふふ…嬉しいの。だからつい…」
「俺も嬉しいよ」
照れくさそうにアルバートが微笑んだ。
好き…大好き…愛しいアルバート……
王太子殿下の妻として、私は国の数々の行事にも参加した。王族の公務は、女性同伴が条件というのもあって私が同伴する決まりごとになっているが、新しいものに触れる度に私の心は踊る。
この日は音楽祭だった。
人々のたくさんの笑顔が、城下街に賑わいを添える。心が浮き立つのを感じる。
爽やかな風と楽器の音色が街に流れている。
私はアルバートと共に大聖堂を訪れた。ここで著名なピアニストの演奏があるのだ。今日のために大聖堂に置かれた白いグランドピアノに、清らかな光が降り注ぐ。
一人の落ち着いた佇まいの男性が、大聖堂に入ってきた。
貴賓がそわそわしている。中でも女性の目は男性に釘付けだった。彼が国内で今勢いのあるピアニスト。彼がスツールに座り、鍵盤を叩き始まると、厳かな空気が流れる聖堂に優雅なメロディが加わる。
素敵な時間は過ぎ去り、大聖堂には拍手喝采がしばらくの間止まなかった。
「紹介するよ。彼は俺の旧友なんだ」
「まあ…そうでしたの!?」
「お初にお目にかかります。クレア様」
そう言ってピアニストの彼は、片膝を付いて私の手の甲にキスを落とす。
「っ…」
上目遣いで見つめられて、胸の音が大きく鳴った。
「噂通り可愛らしい方だ」
くすりと笑い私の耳元で囁く。
「では、王太子殿下。私はこれにて失礼致します」
「ああ…」
不意にアルバートの眼差しが真剣味を増した。
どうしたのだろう─?
音楽祭は無事に終幕した。それからすぐの夜に私はアルバートの部屋に呼び出された。アルバートは見るからに不機嫌だった。
「男というのは嫉妬深いんだ」
「アルバート?」
重たい空気が漂っている。アルバートはさらに眉間に皺を寄せた。
そんな顔をしないで…
アルバートが私の腕を強く掴む。
「痛……っ!」
ぎり…と力を込められて、心臓がどくどくと鳴った。アルバートの瞳に怒りと悲しみが混じっている気がして、碧い瞳に釘付けになってしまう。
どうしちゃったの……!?
「あの、アルバート…、一体どうし……」
必死で言葉を紡ぐ。
「あなたは俺の妻だろう?」
「…え」
言いかけた言葉を遮られ、アルバートが額を寄せて凄んできた。
「クレア、答えて」
「…っ、はい…」
まるで獲物を追い詰めるような視線だ。
アルバートの迫力にうっすらと恐怖を感じ小声で答えると、普段より低い声でぼそっと呟いた。
「……クレアを困らせたくなかった。だからずっと堪えていたけれど、これ以上の我慢はできない」
「…アルバート?」
「なぜか無性に面白くない」
アルバートの親指がそっと下唇に触れて、少しだけ開かされる。
「ん……っ!」
噛みつくようにキスをされる。触れると同時に舌が入り込み、いきなり激しく口内を攻められた。
「んぅ……っ、……ん」
ジュルジュルジュッ…
「はっ…ぁ…」
思わず後ろに仰け反ると、逃がさないと言うように後頭部に手が添えられ、さらに舌が深く絡まる。何もかも奪うような口づけに、徐々に息苦しくなってきた。
「…ふっ…ぁ…、ま、待って……」
慌てて胸を押し戻すが、アルバートの勢いは止まらない。縋るように私の髪に指を差し込んでくる。
「アルバート、急にどうしたの……っ?」
必死に止めようとしたけれど…
「すまない」
耳元で掠れた声が響いた。
「今すぐ、クレアが欲しい」
「……っ」
「こんな感情は始めてだ。説明なんかできない、何よりも」
そこで一旦言葉が途切れるが、さらに危い口調で続けた。
「いくら旧友とはいえ、他の男がクレアに──っ……」
「…っ」
音楽祭の──あの時のことだわ。
アルバートは立ち上がると、質問には答えずクレアの手を引っ張った。
「クレア、来て」
「……な、にするの?」
部屋の一角に連れて行かれ、両手を壁に突かされる。
「ここから手を離したらダメ」
「……えっ」
いきなりそんなことを言われて戸惑ってしまい、慌てて振り向こうとすると、
「ん…っ!」
後ろから耳のあたりを舌でなぞられてつい声が漏れる。身じろぎしようと手を離しかけたものの、「ダメ、離さないで」と許してもらえない。
「あ、アルバート…っ、ちょっと待っ……」
だけどアルバートは私の言葉を無視して、片手を腰の辺りに回してきた。もう片方の手で器用にドレスを脱がせていく。はだけたドレスの中に繊細な指が入り込み、胸の膨らみを撫でられた。
「…ぁ…っ、ん……」
「クレア、手をちゃんと突いて」
「……っ」
震えそうになりながら手を開いて壁に押し当てると、それを確認したアルバートがドレスの裾をたくし上げる。
「…や…っ……だ、ダメ…っ」
「あなたは俺の妻だろう?」
「……っそ、そうだけど…でも……ぁ…っ…」
下着の線をなぞっていた指がつーっと奥に忍び込む。柔らかい部分に届くと、膝に力が入らなくなった。
「…ん……、…は…ぁ…っ、いゃ……」
アルバートに触れられた部分からどんどん熱が滲みだし、淫らに濡れていくのが分かる。恥ずかしくてたまらなくなり、ぎゅっと唇を噛みしめた。
も…立ってられな…っ!
両脚に力を入れようとすると、刺激に無防備になってしまう。ずるずると手が壁を滑っていき、膝から崩れ落ちそうになる。
「……クレア」
「…はぁ…っ、ぁ、え……っ…?」
精一杯首を後ろに向けると、狭くなった視界にアルバートの碧い瞳が映った。いつのまにか荒くなった呼吸が耳に響き、胸が痛いほど鳴る。
「このままいい?」
「……ん…っ、ぁ……い、いいって……?」
「我慢できなくなった」
そう言うと指がさらに扇情的に動いた。答えを強制するように、激しく抜き差しされる。
「ん…っ!あ……、やめ……っ」
ズブッ、ズブッ、ズブッ、ジュプッ、ジュクン、ズチャッ!!
「いいって言うまで、やめない」
「っ………は…ぁ…っ、ぁ……」
アルバートの指が敏感な部分を往復していく。言葉通りやめる気の無い様子に、吐息が勝手に零れた。
「…ぁ、ん…っい、い…よ……っ…」
私の言葉にアルバートが一瞬苦しい表情を見せたが、息を吐くと私の肩に顎を乗せた。
「…今日は優しくしてあげないから」
「………っ」
かすかに苛立った声を上げると、熱を帯びた欲望がゆっくりと体内に沈む。
ズンッ!!
「ぁ…っ、や…ぁ…っ……」
「ん……っ」
アルバートは両手を私のお腹に回すと、前後に揺らし始めた。次第に力が加わり、壁に身体を押し付けられる。
「…ふ…っ、ぅ…、あ……っ、あはぁん…」
パンパンパンパン…!
「…は…ぁ…っ」
耳に直接アルバートの吐息が流れ込み、顔の温度も上がっていく。下半身に感じる熱が肌を擦り、二色の水滴が重なり合った。
「…ぁ…っ、…ぃや……も……ダメ……っ」
膝を震わせながら声を上げると、アルバートが私のうなじの辺りの髪をそっとかき分ける。
「はぁ…」
ビクッと肩が揺れた。後ろを振り返りたいのに、甘い刺激で身体中が蕩けそうで、そんな余力は無かった。
「……あなたを愛してる」
首筋に噛むようなキスをされて、身体に稲妻が走った。
「あぁんっ」
「もっとクレアが欲しい」
立っているがやっとなのに……っこれ以上何をされるの……?
「っい、意地悪、しないで……」
「可愛いね」
震えそうになる両脚を、必死に堪えている。壁に手を突かされた格好で、お尻を突き出している。恥ずかしいのにっ!
アルバートは微かに笑みを浮かべた。うなじの辺りを滑らせる指がどこか残酷だった。
「も、もう、ダメぇ…」
ぐっと息を呑んだ。
「……言っただろう。優しくしないって」
アルバートが腰の動きを速めた。何度も何度も叩きつけていく。
「あはぁ…ん、アァァ…っ!」
ぬちゃっ…じゅぷっ…じゅくんっ…
「…んっ!…ぁ………っ」
見えないけど分かってしまう。私達を繋ぐ秘部からは、粘膜を擦れる卑猥な音と共に愛液が溢れ出ている。
「ぃやぁっ…あっ…アァァァ…」
ドピュッ──!
中に出されたのね……一瞬頭が真っ白になった。
「イったか」
痺れるような刺激が、身体中を駆け巡った。爪先まで一気に熱が灯り、身体が崩れ落ちそうになる。
力が抜けてしまった私の身体をアルバートが後ろから支えたが、すぐに壁に押し付けられ、さらに腰を深く差し込まれた。
ズッ!
「……はぁ…っ、ぁ…っ…」
私の髪を柔く掴んで、律動を速めていく。
「あっ…あぁぁ…ハァァン」
またイってしまった。
「はあ、はあ、はあ……クレア…」
お互いの吐息しか聞こえない部屋の中で、背中と体内に感じるアルバートの体温が愛しくて、私はきゅっと目を閉じた。
目を覚ましたのは、ベッドの上だった。
「起きたか」
「あ…アルバート……」
まだ夜は明けてない。どうやら私が意識を手放していた時間は僅かだったみたい。
「っ!」
はっと気づいた。今の私は着衣をしていない。裸体でベッドの上に仰向けになっていたのだ。
「夜は長い。俺を満足させてもらうよ」
「そんな…」
さっきまでバックであんなに突いていたのに。
両足は大きくピンと開脚させた状態にさせられた。秘部が丸見えで逃げ場もなく、羞恥が襲う。
「アァ…はぁ……」
こんな秘部を突き出すような体勢は、余りにも恥ずかしくてせめて顔を覆い隠そうと空いている腕を動かそうとしたのだけど、「顔。隠さないで」アルバートにそう言われて叶わず、私は痴態を惜しみなく晒している。
「お願い、やめて…」
「やめない」
アルバートから目が逸らせない。その碧い瞳は艶めかしく、扇情的だった。じいっと碧い瞳を見ると私のあられもない姿が映っている。身体も心も蕩けてしまいそう。
秘部がとてつもなく熱い。それだけではない、秘部の中心が主張している。こんなことは初めてだ。視姦されているだけなのに。
女性だけが持つ赤い蕾…ただ快楽のためだけに存在している──
普段は身体の奥にあって姿を見せないのに、今は無防備に晒された蕾は皮が剥かれ、早くもテラテラと濡れそぼった小さな蕾が天を貫いた。
「い…やぁ…っ」
ふにっとアルバートのしなやかな指が蕾をつつく。
「痛かった?」
「いっ……たくは、ないです。でも、これから痛くなりそうで…っ」
直接弄られるよりも、出来れば皮ごとしてもらえると丁度いい。──なんてアルバートに言える筈もない。
「痛くしないよ。気持ち良くだけ」
「うぅ…」
指をぺろりと舐めて蕾に触れる。
「ン"んッ!」
やだ…変な声が出ちゃう。
アルバートに触られている部分がジンジン熱い。
「あぁっあっ…ああん!」
蕾の先端を指で優しく撫でたり、わざと先端を外して周辺を円を描くように刺激していく。
「はァァ…」
摘まれば自分の意思とは関係なく、腰が勝手にくねくねと動いてしまう。
目線を下に向けると、蕾が大きく膨らんでいた。
「う、そ……」
目を疑いたくなった。
「クレア。ほらよく見るんだ。いつもより大きくなってるだろう?」
「っあああああああああ!!」
秘部に目を向けると、普段は見えるはずもない赤い蕾が存在を主張するようにツンと顔を出していた。アルバートは指で触った。
「やぁ……ん…」
指での愛撫だけで身体に鋭い快楽が走る。はぁはぁと息遣いが荒くなってきた。
「も、むり…はぁ…あん…」
「そんなことを言っても俺を煽るだけだ」
大きくなった蕾を指で摘み、先端を激しく擦り合わせた。
グリグリグリッ!!
「…ッア゛、アアアア…ンンン…ふぁぁあ゛!?」
指だけで絶頂を迎えてしまった。脳天まで翔けあがる強すぎる衝撃に、一瞬何もかもを忘れた。
ぐちゅん…ぐちゅり…ちゅくぅ…
秘部がいやらしい音を立てている。
恥ずかしい、恥ずかし、恥ずかしい!!
「見るんだ」
後頭部を掴まれ、グイと下に向けられた。恐る恐る秘部に目を向けると、成長した蕾がピンとそそり立っているのが、自身の胸の谷間から見えた。
「んあっ!?」
膨らみきって不恰好にぷるぷると震える蕾が、はっきりと視認できた。
「ひっ…あぁん!」
「今にも花が咲きそうだ」
ぺろり、アルバートが蕾を舐める。
「ぁぅっ…!」
皮が剥かれきったと言うのに、優しくも激しい快楽の波が押し寄せる。
「いやぁぁ…ん」
そんな揉み込むような刺激でも、身体は待望の快楽に目の奥が弾けた。
どぷっ、どぷっ……
「あぁんっ…やっ…も、らめぇ…ああああああ!!」
舌で愛撫されたり、指で強く引っ掻くように蕾を弄ばれて、私は嬌声を上げ続けた。
「あぁんっ!!」
勢い良く大量の潮が吹き出す。
「いやぁっ…」
「感じているんだね、このまま挿れるよ」
じゅぷんっ!
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
熱い楔が一気に割り裂きナカに入ってきた。
「淫らだ」
ジュボジュボジュボ…!!
間髪入れずに抜き差しを繰り返しながら、更に奥へと埋め込まれる。
「アァァんっ…はぁぁ…ああああああっ!」
まるでアルバートを待ち望んでいたように、秘部が離さないと言わんばかりに抱きしめて奥に奥に呑み込んでいく。
「はっ、ぜっ、はぁ、ああっ、アハァァ…ン」
パンッ…パンッ…パンッ…ズチュ、バチュッ、ズチュッ…バチュッ…
「あっ…あぁっ…あんっ…ひあっ」
火を吹くような快楽が下腹から心臓へとせり上がり、狂ったような喘ぎ声となって口から飛び出す。
ギシッ…ミシッ…ギシッ…
アルバートが動いた通りに、ベッドがいやらしく音を奏でる。
「んふぅ…んっ…あはぁ…」
「クレアの淫らな顔が見れて嬉しいよ」
アルバートが微笑む。少し余裕が無くなっているようにも見えた。
「あはぁん…!」
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!
「ふぁあああああッ、あ、あぁ…ん…っ…あはぁ…」
これでもかと両足を最大に広げられる。
「ん゛あ゛ああああっ、あ、やぁああああっ、い゛っあ゛あ゛あ゛あ゛!!」
アルバートは遠慮なく私の奥まで貫き、私の全身を快感で埋め尽くしてきた。
「んっ…あんっ…あはぁ…」
終わる様子が無い。さらに上から叩きつけるように、激しく腰を打ち下ろしてくる。
パンッ…パンッ…パンッ…パンッ…!!
「あはぁん…あっ…アンッ…アンッ…」
ジュクッ…ジュプン…ジュブッ!
「アァァ…あんっ…あぁぁ…」
パンッ…パンッ…パンッ…パンッ…!!
「っっっ!!」
今度は強すぎる快感に絶叫をあげるが、声として出てこない。何度も中出しされる。白い精液が私の愛液と混ざって飛沫となって舞う。
「あんっ、あんっ、あんっ、あぁ──!!」
プシュッ…
「っくう!」
ヌポンッ!
再び絶頂を迎えると、アルバートの熱い楔が抜かれた。
「はあ、はあ、はあ…アルバート……」
薄暗い中にアルバートの白い肌が浮かび上がる。
私の中心は泉のように潤っている。その潤いをさらに増す様に、アルバートはゆっくりと指と舌で愛していく。精力の衰えなど微塵も感じさせない。
「…あぁ…はぁ…あぁん……」
こんな甘い声が部屋中に響くなんて、あぁ。
私の声に反応したのかアルバートの下半身がまた大きくなっている。きっと固くなっているだろう……って、何てことを考えているの、さっきあんなに激しく抱き合ったのに。
「クレア」
「っ…」
もはやアイコンタクトだけで充分だった。
ズッ!
「…あなたのなか……熱い…っ」
私をアルバートが支配する。
「クレア。一緒に気持ちよくなって……」
私のナカがアルバートで埋め尽くされていく。
「あぁ…あぁ…あんっ…はぁ…」
何度も体位を変え、ベッドを軋ませながら、私達は愛を確かめ合う。
身体にアルバートの痕を刻まれて、心も艶やかに満たされていった。
この夜をもっと繋ぎ止めたいと思うのはいけないことなのかしら。
ねえ…私だってアルバートを想っているの。大切なの。
虚ろな目に快楽の涙をこぼして、意識が飛んだ。
長い夜は終わり、朝が訪れる。
「…っ……んんっ…」
私はアルバートに抱きしめられる形で目を覚ました。ベッド上での私達は、もちろん裸で下半身が繋がったままだった。温かくて不思議と落ち着いた。
「あぁ…」
「ん、クレア……?」
アルバートも起きたようだ。耳元にふんわりと吐息がかかり、胸がときめいていく。振り返って、じっとアルバートを見つめる。
「私はアルバートが好き。愛してる」
「…………っ!」
「アルバートも私のこと好き?」
「……」
アルバートはしばらく黙っていたが、小さな声で一言。
「…大好き。あなたを愛している」
アルバートの抱きしめる力が強くなった。こういうところも大好き。
ああ、私はアルバートに愛されて幸せだ。
きっとこれが最初で最後の恋になる。
ふとアルバートが泣きそうな瞳をしていた。だけど、アルバートは表情を隠すように私を抱きしめ直した。
END
祖国の平和のために私は結婚の申し入れを受け入れるしかなかった。この時の私はまだ恋をしたことがなかった。恋なんて一生することはないのだと、そう思っていた。
なのに……
「あなたとは心から愛し合える仲になりたいのです。これが政略結婚だとしても、俺はあなたを妻として一人の女性として愛します」
王太子殿下と初めてお会いして、私は恋をした。
さらさらとした金色の髪に碧い瞳──見目麗しい王太子殿下は外見だけでなくそのお人柄も私を惹きつけた。声が出なかった。だって……想像していた怖い御方とは正反対の優しさだったのだから。
「いきなり知らない土地に連れて来られて緊張しますよね。クレアが辛い時は、俺に何でも相談してください」
不安でいっぱいの私に、王太子殿下は優しい微笑を向けてくれた。
「そ、そんな恐れ多いこと、王太子殿下には…申し上げられません」
「アルバート」
「え…」
「かしこまった言い方もしないで。アルバートと呼んでくれないか」
きゅっと手を握られてアルバートの温もりを感じた。
その日から私の不安は薄れていった。アルバートのご両親の国王様と王妃様も、とてもお優しくて穏やかで私を受け入れてくださった。お城勤めの皆もよそ者の私にとても良くしてくれた。
「クレア、見てくれ。この薔薇!」
アルバートが両手いっぱいのピンクの薔薇を抱えて私に見せる。薔薇に顔を近づけると、芳しい香りがする。
「わあ…綺麗!」
「庭園に沢山咲いていたんだ。庭師が是非クレアにと」
「嬉しい…ありがとう」
「っと、いけない。薔薇を飾るにしても花瓶が必要だったね」
アルバートが気まずそうにぽつりと呟く。
「大丈夫よ。先日お義母様から頂いた花瓶があるの」
私は王妃様から頂いた白磁の美しい花瓶を見せた。
「なら安心だ。母上も気が利くな」
「ふふっ」
チェストの上に飾られたピンクの薔薇が、私の部屋を彩る。
「本当に素敵──」
またある日の早朝。といっても真っ暗な時刻のころ─
「クレア。起きていたか!」
「はい…どうかなさいましたか?」
笑顔で私に話しかけるアルバート。
「あなたに見せたいものがある。今から出かけよう」
「ええ!?」
まだ着替えてもいないのに…
「あ、あの…着替えを」
「着替えていたら間に合わない。そのままでいいから」
毛布で私の身体を包むと、アルバートは私を横抱きにした。ちょっと体勢が苦しくて、もぞもぞアルバートの腕の中で楽な姿勢になろうと動いた。
アルバートが執事に、「出かけてくる」と一言告げると城外へ出て行く。一国の王太子殿下がこんなに自由に出歩いて良いのだろうか……数々の疑問はあったが、考えている内に城外の小高い丘に着いた。どうやらここが目的地のようだ。
「着いたぞ、クレア」
「!!」
朝日が昇る──
「わあ……」
美しい朝日が地上に姿を見せる。きらきらしている。朝日は何度も見たことはあるけど、こんなにキラキラ輝いているのは初めて見た。
「この時期はここでの朝日が一番綺麗なんだ。クレアと一緒に見たかったんだ」
照れくさそうに話す。私の胸に嬉しさが広がっていく。
「ありがとう、アルバート」
ああ…私は何て幸せ者なのかしら。
思わずアルバートに抱きついた。
「わわ、クレア?」
「ふふ…嬉しいの。だからつい…」
「俺も嬉しいよ」
照れくさそうにアルバートが微笑んだ。
好き…大好き…愛しいアルバート……
王太子殿下の妻として、私は国の数々の行事にも参加した。王族の公務は、女性同伴が条件というのもあって私が同伴する決まりごとになっているが、新しいものに触れる度に私の心は踊る。
この日は音楽祭だった。
人々のたくさんの笑顔が、城下街に賑わいを添える。心が浮き立つのを感じる。
爽やかな風と楽器の音色が街に流れている。
私はアルバートと共に大聖堂を訪れた。ここで著名なピアニストの演奏があるのだ。今日のために大聖堂に置かれた白いグランドピアノに、清らかな光が降り注ぐ。
一人の落ち着いた佇まいの男性が、大聖堂に入ってきた。
貴賓がそわそわしている。中でも女性の目は男性に釘付けだった。彼が国内で今勢いのあるピアニスト。彼がスツールに座り、鍵盤を叩き始まると、厳かな空気が流れる聖堂に優雅なメロディが加わる。
素敵な時間は過ぎ去り、大聖堂には拍手喝采がしばらくの間止まなかった。
「紹介するよ。彼は俺の旧友なんだ」
「まあ…そうでしたの!?」
「お初にお目にかかります。クレア様」
そう言ってピアニストの彼は、片膝を付いて私の手の甲にキスを落とす。
「っ…」
上目遣いで見つめられて、胸の音が大きく鳴った。
「噂通り可愛らしい方だ」
くすりと笑い私の耳元で囁く。
「では、王太子殿下。私はこれにて失礼致します」
「ああ…」
不意にアルバートの眼差しが真剣味を増した。
どうしたのだろう─?
音楽祭は無事に終幕した。それからすぐの夜に私はアルバートの部屋に呼び出された。アルバートは見るからに不機嫌だった。
「男というのは嫉妬深いんだ」
「アルバート?」
重たい空気が漂っている。アルバートはさらに眉間に皺を寄せた。
そんな顔をしないで…
アルバートが私の腕を強く掴む。
「痛……っ!」
ぎり…と力を込められて、心臓がどくどくと鳴った。アルバートの瞳に怒りと悲しみが混じっている気がして、碧い瞳に釘付けになってしまう。
どうしちゃったの……!?
「あの、アルバート…、一体どうし……」
必死で言葉を紡ぐ。
「あなたは俺の妻だろう?」
「…え」
言いかけた言葉を遮られ、アルバートが額を寄せて凄んできた。
「クレア、答えて」
「…っ、はい…」
まるで獲物を追い詰めるような視線だ。
アルバートの迫力にうっすらと恐怖を感じ小声で答えると、普段より低い声でぼそっと呟いた。
「……クレアを困らせたくなかった。だからずっと堪えていたけれど、これ以上の我慢はできない」
「…アルバート?」
「なぜか無性に面白くない」
アルバートの親指がそっと下唇に触れて、少しだけ開かされる。
「ん……っ!」
噛みつくようにキスをされる。触れると同時に舌が入り込み、いきなり激しく口内を攻められた。
「んぅ……っ、……ん」
ジュルジュルジュッ…
「はっ…ぁ…」
思わず後ろに仰け反ると、逃がさないと言うように後頭部に手が添えられ、さらに舌が深く絡まる。何もかも奪うような口づけに、徐々に息苦しくなってきた。
「…ふっ…ぁ…、ま、待って……」
慌てて胸を押し戻すが、アルバートの勢いは止まらない。縋るように私の髪に指を差し込んでくる。
「アルバート、急にどうしたの……っ?」
必死に止めようとしたけれど…
「すまない」
耳元で掠れた声が響いた。
「今すぐ、クレアが欲しい」
「……っ」
「こんな感情は始めてだ。説明なんかできない、何よりも」
そこで一旦言葉が途切れるが、さらに危い口調で続けた。
「いくら旧友とはいえ、他の男がクレアに──っ……」
「…っ」
音楽祭の──あの時のことだわ。
アルバートは立ち上がると、質問には答えずクレアの手を引っ張った。
「クレア、来て」
「……な、にするの?」
部屋の一角に連れて行かれ、両手を壁に突かされる。
「ここから手を離したらダメ」
「……えっ」
いきなりそんなことを言われて戸惑ってしまい、慌てて振り向こうとすると、
「ん…っ!」
後ろから耳のあたりを舌でなぞられてつい声が漏れる。身じろぎしようと手を離しかけたものの、「ダメ、離さないで」と許してもらえない。
「あ、アルバート…っ、ちょっと待っ……」
だけどアルバートは私の言葉を無視して、片手を腰の辺りに回してきた。もう片方の手で器用にドレスを脱がせていく。はだけたドレスの中に繊細な指が入り込み、胸の膨らみを撫でられた。
「…ぁ…っ、ん……」
「クレア、手をちゃんと突いて」
「……っ」
震えそうになりながら手を開いて壁に押し当てると、それを確認したアルバートがドレスの裾をたくし上げる。
「…や…っ……だ、ダメ…っ」
「あなたは俺の妻だろう?」
「……っそ、そうだけど…でも……ぁ…っ…」
下着の線をなぞっていた指がつーっと奥に忍び込む。柔らかい部分に届くと、膝に力が入らなくなった。
「…ん……、…は…ぁ…っ、いゃ……」
アルバートに触れられた部分からどんどん熱が滲みだし、淫らに濡れていくのが分かる。恥ずかしくてたまらなくなり、ぎゅっと唇を噛みしめた。
も…立ってられな…っ!
両脚に力を入れようとすると、刺激に無防備になってしまう。ずるずると手が壁を滑っていき、膝から崩れ落ちそうになる。
「……クレア」
「…はぁ…っ、ぁ、え……っ…?」
精一杯首を後ろに向けると、狭くなった視界にアルバートの碧い瞳が映った。いつのまにか荒くなった呼吸が耳に響き、胸が痛いほど鳴る。
「このままいい?」
「……ん…っ、ぁ……い、いいって……?」
「我慢できなくなった」
そう言うと指がさらに扇情的に動いた。答えを強制するように、激しく抜き差しされる。
「ん…っ!あ……、やめ……っ」
ズブッ、ズブッ、ズブッ、ジュプッ、ジュクン、ズチャッ!!
「いいって言うまで、やめない」
「っ………は…ぁ…っ、ぁ……」
アルバートの指が敏感な部分を往復していく。言葉通りやめる気の無い様子に、吐息が勝手に零れた。
「…ぁ、ん…っい、い…よ……っ…」
私の言葉にアルバートが一瞬苦しい表情を見せたが、息を吐くと私の肩に顎を乗せた。
「…今日は優しくしてあげないから」
「………っ」
かすかに苛立った声を上げると、熱を帯びた欲望がゆっくりと体内に沈む。
ズンッ!!
「ぁ…っ、や…ぁ…っ……」
「ん……っ」
アルバートは両手を私のお腹に回すと、前後に揺らし始めた。次第に力が加わり、壁に身体を押し付けられる。
「…ふ…っ、ぅ…、あ……っ、あはぁん…」
パンパンパンパン…!
「…は…ぁ…っ」
耳に直接アルバートの吐息が流れ込み、顔の温度も上がっていく。下半身に感じる熱が肌を擦り、二色の水滴が重なり合った。
「…ぁ…っ、…ぃや……も……ダメ……っ」
膝を震わせながら声を上げると、アルバートが私のうなじの辺りの髪をそっとかき分ける。
「はぁ…」
ビクッと肩が揺れた。後ろを振り返りたいのに、甘い刺激で身体中が蕩けそうで、そんな余力は無かった。
「……あなたを愛してる」
首筋に噛むようなキスをされて、身体に稲妻が走った。
「あぁんっ」
「もっとクレアが欲しい」
立っているがやっとなのに……っこれ以上何をされるの……?
「っい、意地悪、しないで……」
「可愛いね」
震えそうになる両脚を、必死に堪えている。壁に手を突かされた格好で、お尻を突き出している。恥ずかしいのにっ!
アルバートは微かに笑みを浮かべた。うなじの辺りを滑らせる指がどこか残酷だった。
「も、もう、ダメぇ…」
ぐっと息を呑んだ。
「……言っただろう。優しくしないって」
アルバートが腰の動きを速めた。何度も何度も叩きつけていく。
「あはぁ…ん、アァァ…っ!」
ぬちゃっ…じゅぷっ…じゅくんっ…
「…んっ!…ぁ………っ」
見えないけど分かってしまう。私達を繋ぐ秘部からは、粘膜を擦れる卑猥な音と共に愛液が溢れ出ている。
「ぃやぁっ…あっ…アァァァ…」
ドピュッ──!
中に出されたのね……一瞬頭が真っ白になった。
「イったか」
痺れるような刺激が、身体中を駆け巡った。爪先まで一気に熱が灯り、身体が崩れ落ちそうになる。
力が抜けてしまった私の身体をアルバートが後ろから支えたが、すぐに壁に押し付けられ、さらに腰を深く差し込まれた。
ズッ!
「……はぁ…っ、ぁ…っ…」
私の髪を柔く掴んで、律動を速めていく。
「あっ…あぁぁ…ハァァン」
またイってしまった。
「はあ、はあ、はあ……クレア…」
お互いの吐息しか聞こえない部屋の中で、背中と体内に感じるアルバートの体温が愛しくて、私はきゅっと目を閉じた。
目を覚ましたのは、ベッドの上だった。
「起きたか」
「あ…アルバート……」
まだ夜は明けてない。どうやら私が意識を手放していた時間は僅かだったみたい。
「っ!」
はっと気づいた。今の私は着衣をしていない。裸体でベッドの上に仰向けになっていたのだ。
「夜は長い。俺を満足させてもらうよ」
「そんな…」
さっきまでバックであんなに突いていたのに。
両足は大きくピンと開脚させた状態にさせられた。秘部が丸見えで逃げ場もなく、羞恥が襲う。
「アァ…はぁ……」
こんな秘部を突き出すような体勢は、余りにも恥ずかしくてせめて顔を覆い隠そうと空いている腕を動かそうとしたのだけど、「顔。隠さないで」アルバートにそう言われて叶わず、私は痴態を惜しみなく晒している。
「お願い、やめて…」
「やめない」
アルバートから目が逸らせない。その碧い瞳は艶めかしく、扇情的だった。じいっと碧い瞳を見ると私のあられもない姿が映っている。身体も心も蕩けてしまいそう。
秘部がとてつもなく熱い。それだけではない、秘部の中心が主張している。こんなことは初めてだ。視姦されているだけなのに。
女性だけが持つ赤い蕾…ただ快楽のためだけに存在している──
普段は身体の奥にあって姿を見せないのに、今は無防備に晒された蕾は皮が剥かれ、早くもテラテラと濡れそぼった小さな蕾が天を貫いた。
「い…やぁ…っ」
ふにっとアルバートのしなやかな指が蕾をつつく。
「痛かった?」
「いっ……たくは、ないです。でも、これから痛くなりそうで…っ」
直接弄られるよりも、出来れば皮ごとしてもらえると丁度いい。──なんてアルバートに言える筈もない。
「痛くしないよ。気持ち良くだけ」
「うぅ…」
指をぺろりと舐めて蕾に触れる。
「ン"んッ!」
やだ…変な声が出ちゃう。
アルバートに触られている部分がジンジン熱い。
「あぁっあっ…ああん!」
蕾の先端を指で優しく撫でたり、わざと先端を外して周辺を円を描くように刺激していく。
「はァァ…」
摘まれば自分の意思とは関係なく、腰が勝手にくねくねと動いてしまう。
目線を下に向けると、蕾が大きく膨らんでいた。
「う、そ……」
目を疑いたくなった。
「クレア。ほらよく見るんだ。いつもより大きくなってるだろう?」
「っあああああああああ!!」
秘部に目を向けると、普段は見えるはずもない赤い蕾が存在を主張するようにツンと顔を出していた。アルバートは指で触った。
「やぁ……ん…」
指での愛撫だけで身体に鋭い快楽が走る。はぁはぁと息遣いが荒くなってきた。
「も、むり…はぁ…あん…」
「そんなことを言っても俺を煽るだけだ」
大きくなった蕾を指で摘み、先端を激しく擦り合わせた。
グリグリグリッ!!
「…ッア゛、アアアア…ンンン…ふぁぁあ゛!?」
指だけで絶頂を迎えてしまった。脳天まで翔けあがる強すぎる衝撃に、一瞬何もかもを忘れた。
ぐちゅん…ぐちゅり…ちゅくぅ…
秘部がいやらしい音を立てている。
恥ずかしい、恥ずかし、恥ずかしい!!
「見るんだ」
後頭部を掴まれ、グイと下に向けられた。恐る恐る秘部に目を向けると、成長した蕾がピンとそそり立っているのが、自身の胸の谷間から見えた。
「んあっ!?」
膨らみきって不恰好にぷるぷると震える蕾が、はっきりと視認できた。
「ひっ…あぁん!」
「今にも花が咲きそうだ」
ぺろり、アルバートが蕾を舐める。
「ぁぅっ…!」
皮が剥かれきったと言うのに、優しくも激しい快楽の波が押し寄せる。
「いやぁぁ…ん」
そんな揉み込むような刺激でも、身体は待望の快楽に目の奥が弾けた。
どぷっ、どぷっ……
「あぁんっ…やっ…も、らめぇ…ああああああ!!」
舌で愛撫されたり、指で強く引っ掻くように蕾を弄ばれて、私は嬌声を上げ続けた。
「あぁんっ!!」
勢い良く大量の潮が吹き出す。
「いやぁっ…」
「感じているんだね、このまま挿れるよ」
じゅぷんっ!
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
熱い楔が一気に割り裂きナカに入ってきた。
「淫らだ」
ジュボジュボジュボ…!!
間髪入れずに抜き差しを繰り返しながら、更に奥へと埋め込まれる。
「アァァんっ…はぁぁ…ああああああっ!」
まるでアルバートを待ち望んでいたように、秘部が離さないと言わんばかりに抱きしめて奥に奥に呑み込んでいく。
「はっ、ぜっ、はぁ、ああっ、アハァァ…ン」
パンッ…パンッ…パンッ…ズチュ、バチュッ、ズチュッ…バチュッ…
「あっ…あぁっ…あんっ…ひあっ」
火を吹くような快楽が下腹から心臓へとせり上がり、狂ったような喘ぎ声となって口から飛び出す。
ギシッ…ミシッ…ギシッ…
アルバートが動いた通りに、ベッドがいやらしく音を奏でる。
「んふぅ…んっ…あはぁ…」
「クレアの淫らな顔が見れて嬉しいよ」
アルバートが微笑む。少し余裕が無くなっているようにも見えた。
「あはぁん…!」
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!
「ふぁあああああッ、あ、あぁ…ん…っ…あはぁ…」
これでもかと両足を最大に広げられる。
「ん゛あ゛ああああっ、あ、やぁああああっ、い゛っあ゛あ゛あ゛あ゛!!」
アルバートは遠慮なく私の奥まで貫き、私の全身を快感で埋め尽くしてきた。
「んっ…あんっ…あはぁ…」
終わる様子が無い。さらに上から叩きつけるように、激しく腰を打ち下ろしてくる。
パンッ…パンッ…パンッ…パンッ…!!
「あはぁん…あっ…アンッ…アンッ…」
ジュクッ…ジュプン…ジュブッ!
「アァァ…あんっ…あぁぁ…」
パンッ…パンッ…パンッ…パンッ…!!
「っっっ!!」
今度は強すぎる快感に絶叫をあげるが、声として出てこない。何度も中出しされる。白い精液が私の愛液と混ざって飛沫となって舞う。
「あんっ、あんっ、あんっ、あぁ──!!」
プシュッ…
「っくう!」
ヌポンッ!
再び絶頂を迎えると、アルバートの熱い楔が抜かれた。
「はあ、はあ、はあ…アルバート……」
薄暗い中にアルバートの白い肌が浮かび上がる。
私の中心は泉のように潤っている。その潤いをさらに増す様に、アルバートはゆっくりと指と舌で愛していく。精力の衰えなど微塵も感じさせない。
「…あぁ…はぁ…あぁん……」
こんな甘い声が部屋中に響くなんて、あぁ。
私の声に反応したのかアルバートの下半身がまた大きくなっている。きっと固くなっているだろう……って、何てことを考えているの、さっきあんなに激しく抱き合ったのに。
「クレア」
「っ…」
もはやアイコンタクトだけで充分だった。
ズッ!
「…あなたのなか……熱い…っ」
私をアルバートが支配する。
「クレア。一緒に気持ちよくなって……」
私のナカがアルバートで埋め尽くされていく。
「あぁ…あぁ…あんっ…はぁ…」
何度も体位を変え、ベッドを軋ませながら、私達は愛を確かめ合う。
身体にアルバートの痕を刻まれて、心も艶やかに満たされていった。
この夜をもっと繋ぎ止めたいと思うのはいけないことなのかしら。
ねえ…私だってアルバートを想っているの。大切なの。
虚ろな目に快楽の涙をこぼして、意識が飛んだ。
長い夜は終わり、朝が訪れる。
「…っ……んんっ…」
私はアルバートに抱きしめられる形で目を覚ました。ベッド上での私達は、もちろん裸で下半身が繋がったままだった。温かくて不思議と落ち着いた。
「あぁ…」
「ん、クレア……?」
アルバートも起きたようだ。耳元にふんわりと吐息がかかり、胸がときめいていく。振り返って、じっとアルバートを見つめる。
「私はアルバートが好き。愛してる」
「…………っ!」
「アルバートも私のこと好き?」
「……」
アルバートはしばらく黙っていたが、小さな声で一言。
「…大好き。あなたを愛している」
アルバートの抱きしめる力が強くなった。こういうところも大好き。
ああ、私はアルバートに愛されて幸せだ。
きっとこれが最初で最後の恋になる。
ふとアルバートが泣きそうな瞳をしていた。だけど、アルバートは表情を隠すように私を抱きしめ直した。
END
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