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価値観の違い
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自分がマッチョになれると発覚して、将来に希望を持ち楽しい気持ちであったがサラが目に入り、現実に戻された。彼が変装して私の侍女をやっていたことをルイがなぜ見破れたのかが全く不明だ。何も解決していないのに妄想に走ってしまった。
「ルイはなんで、サラの魔法に気づいたの?」
ルイに触れていた手をおろしながら聞く。すると、ルイは「座ろうか」とテーブルを指さした。侍女服の滑稽なラサはそのままだ。サラの事を確認するとルイは、彼に紅茶の用意を頼んだ。
そういう事では……。
サラは丁寧に返事をしてお辞儀をすると紅茶を入れ始めた。
なんだか調子が狂う。
席につくとすぐにルイはサラの魔法について説明してくれた。
「朝の話を聞いてなんとなく思ったのだよ。すぐに部屋から逃げるサラ。ルカを監視して更に魔法陣をかけられたアーサー。そこから考えて、サラに何か魔法が掛かっていると思った」
サラが紅茶をテーブルに置くと、ルイはそれに口をつけた。
「結果的には全ての魔法が無効化されたんだけど、僕が本当に無効化したかったのはサラのエプロンにある魔法陣」
ルイの言葉を聞いて、サラのエプロンに目をやった。なんの変哲も無い白いエプロンだ。裾にフリルがついているが珍しくはない。
ルイはサラのエプロンの腰から下の部分を指さし、それを動かし丸で囲む。
「ここに動画魔法陣がある」
「なんでわかるの?」
「う?魔法陣が書いてあるよ」
「え?」
ルイに言われて、何度もエプロンを見るが、真っ白である。それを伝えるとルイは目を大きくして驚いた。どうやらもう驚いている事を隠すのは、やめたらしい。
「もしかして、動画魔法陣が見えないの?」
もしかしなくても見えない。逆に見えることに驚きである。私が全ての魔法陣が見えないから皆そうだと思ったが違うらしい。
連携して映像を映す方の魔法陣は見える。そもそも動画魔法陣は映像を撮るものであるから必ずそれを観るための映像魔法陣が必要になる。映像魔法陣を発動すれば自然と連携するから動画魔法陣単体を発動はしない。つまり、見えなくとも問題はないのだ。
私が頷く、ルイは不思議な顔した。
「魔法陣の能力に関しては個人差があるんだね。まぁ、僕のそこに魔法陣があると思ってみようとしないと見えないみたいだけどね。でなきゃ、もっと以前に気付くよ」
それはそうか。しかし、その理論だと私も魔法陣の場所に気つけば見ることができると思うのだが、自分で書いた動画魔法陣も真っ白だった。
「さっきの話に戻すけど、多分……。動画魔法陣を通してルカに魔法を掛けていたと思うだよね」
「そんなことできるの?」
私が驚いているとルイは「多分ね」と言っていた。それも想像の範囲なのだろうが確かにそれだと辻褄があう。
アーサーのチート設定を思い出した。本編ではあまりアーサーが活躍しないので記憶が薄い。
色々分かった。ここで、やはりあの事はルイに注意しておこうと思った。
「でも、結果的にはサラに魔法がかかっていたけど……やっぱりいきなり切りかかるのはよくないよもし本当に侍女だったら亡くなっていたかもしれないよ」
ルイのおかげで分かったこともあるのでなるべく優しく伝えたが返ってきた答えは一言「死んでも構わない」だった。私は言葉を失い、ルイを見たがいつもと変わらない表情をしている。つまり彼にとって普通の事なのだ。
「死んだら戻らないだよ。私が死んだら悲しいでしょ」
私が必死に伝えるとルイは眉を寄せた。
「当たり前だよ。ルカは王族で僕の弟だ。サラは騎士だよ。しかも平民出身だ」
ルイのセリフに言葉を失った。
コンコン
扉を叩く音が聞こえた。「きたね」と言ってルイが返事をすると、扉を開けて現れたのはアーサーだ。
笑顔であるがどこのなく引きつっているようにも感じる。
アーサーはサラをチラリと見るとため息ついてから頭を振り、私達の方に近づいてきた。
「全部分かってしまったかな」
私がアーサーに椅子を進めると礼を言って座った。サラはアーサーの分の紅茶を入れ始めた。
「どうでしょうかね。エプロンの魔法陣とそれを通してルカに魔法をかけているのですよね。よくサラが逃げていたのは変装の魔法か解けてしまうからですか。サラが騎士なのはルカを守るためですかね」
「あはは。凄いね」
アーサーの様子からルイの言っている事は全て正解らしい。流石だと思う。いくら城内が監視できるようになったからといってなかなか分かるものじゃない。
しかし、サラが私達を守っていたというのはどういうことだろう。
城外にでれば王族であるから護衛は必須であるが城内ではそこまで厳重ではない。騎士がすぐそばにいる必要などないはずだ。それだけ城内に潜入するは大変なのだ。
「私の護衛って?」
私の言葉にアーサーは首を振る。そして、「僕は成人していて役職もある」とボヤいた。つまり、発言に制限があるということか。これ以上話を聞く事ができないのかと落ち込んでいると「だだ、ウソはつかないよ」とニヤリと笑いルイを見た。
クイズってことかな。
ルイもピンときたようで、アーサーと同じようにニヤリと笑う。
「ルイはなんで、サラの魔法に気づいたの?」
ルイに触れていた手をおろしながら聞く。すると、ルイは「座ろうか」とテーブルを指さした。侍女服の滑稽なラサはそのままだ。サラの事を確認するとルイは、彼に紅茶の用意を頼んだ。
そういう事では……。
サラは丁寧に返事をしてお辞儀をすると紅茶を入れ始めた。
なんだか調子が狂う。
席につくとすぐにルイはサラの魔法について説明してくれた。
「朝の話を聞いてなんとなく思ったのだよ。すぐに部屋から逃げるサラ。ルカを監視して更に魔法陣をかけられたアーサー。そこから考えて、サラに何か魔法が掛かっていると思った」
サラが紅茶をテーブルに置くと、ルイはそれに口をつけた。
「結果的には全ての魔法が無効化されたんだけど、僕が本当に無効化したかったのはサラのエプロンにある魔法陣」
ルイの言葉を聞いて、サラのエプロンに目をやった。なんの変哲も無い白いエプロンだ。裾にフリルがついているが珍しくはない。
ルイはサラのエプロンの腰から下の部分を指さし、それを動かし丸で囲む。
「ここに動画魔法陣がある」
「なんでわかるの?」
「う?魔法陣が書いてあるよ」
「え?」
ルイに言われて、何度もエプロンを見るが、真っ白である。それを伝えるとルイは目を大きくして驚いた。どうやらもう驚いている事を隠すのは、やめたらしい。
「もしかして、動画魔法陣が見えないの?」
もしかしなくても見えない。逆に見えることに驚きである。私が全ての魔法陣が見えないから皆そうだと思ったが違うらしい。
連携して映像を映す方の魔法陣は見える。そもそも動画魔法陣は映像を撮るものであるから必ずそれを観るための映像魔法陣が必要になる。映像魔法陣を発動すれば自然と連携するから動画魔法陣単体を発動はしない。つまり、見えなくとも問題はないのだ。
私が頷く、ルイは不思議な顔した。
「魔法陣の能力に関しては個人差があるんだね。まぁ、僕のそこに魔法陣があると思ってみようとしないと見えないみたいだけどね。でなきゃ、もっと以前に気付くよ」
それはそうか。しかし、その理論だと私も魔法陣の場所に気つけば見ることができると思うのだが、自分で書いた動画魔法陣も真っ白だった。
「さっきの話に戻すけど、多分……。動画魔法陣を通してルカに魔法を掛けていたと思うだよね」
「そんなことできるの?」
私が驚いているとルイは「多分ね」と言っていた。それも想像の範囲なのだろうが確かにそれだと辻褄があう。
アーサーのチート設定を思い出した。本編ではあまりアーサーが活躍しないので記憶が薄い。
色々分かった。ここで、やはりあの事はルイに注意しておこうと思った。
「でも、結果的にはサラに魔法がかかっていたけど……やっぱりいきなり切りかかるのはよくないよもし本当に侍女だったら亡くなっていたかもしれないよ」
ルイのおかげで分かったこともあるのでなるべく優しく伝えたが返ってきた答えは一言「死んでも構わない」だった。私は言葉を失い、ルイを見たがいつもと変わらない表情をしている。つまり彼にとって普通の事なのだ。
「死んだら戻らないだよ。私が死んだら悲しいでしょ」
私が必死に伝えるとルイは眉を寄せた。
「当たり前だよ。ルカは王族で僕の弟だ。サラは騎士だよ。しかも平民出身だ」
ルイのセリフに言葉を失った。
コンコン
扉を叩く音が聞こえた。「きたね」と言ってルイが返事をすると、扉を開けて現れたのはアーサーだ。
笑顔であるがどこのなく引きつっているようにも感じる。
アーサーはサラをチラリと見るとため息ついてから頭を振り、私達の方に近づいてきた。
「全部分かってしまったかな」
私がアーサーに椅子を進めると礼を言って座った。サラはアーサーの分の紅茶を入れ始めた。
「どうでしょうかね。エプロンの魔法陣とそれを通してルカに魔法をかけているのですよね。よくサラが逃げていたのは変装の魔法か解けてしまうからですか。サラが騎士なのはルカを守るためですかね」
「あはは。凄いね」
アーサーの様子からルイの言っている事は全て正解らしい。流石だと思う。いくら城内が監視できるようになったからといってなかなか分かるものじゃない。
しかし、サラが私達を守っていたというのはどういうことだろう。
城外にでれば王族であるから護衛は必須であるが城内ではそこまで厳重ではない。騎士がすぐそばにいる必要などないはずだ。それだけ城内に潜入するは大変なのだ。
「私の護衛って?」
私の言葉にアーサーは首を振る。そして、「僕は成人していて役職もある」とボヤいた。つまり、発言に制限があるということか。これ以上話を聞く事ができないのかと落ち込んでいると「だだ、ウソはつかないよ」とニヤリと笑いルイを見た。
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