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排泄問題
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食事後すぐにおじさんの元へ向かった。勿論ルイも一緒に行くため、隣を歩いている。
「国王がオリビア嬢の件について触れなかったのが不思議」
今日の夕食は穏やかすぎて緊張した。国王にオリビア嬢の事を報告していないから夕食で絶対に聞かれると思った。しかし特に問われず日常の会話のみであった。それが怖い。
「そうだね」
ルイは同意したけど余り興味がないようである。以前は国王の言動一つ一つに気にしていたから不思議に思う。
国王になんと言われようも私は自分の意見を変える気はないけどね。
部屋に向かう途中、ルイは一切言葉を発していない。彼は私の横を同じペースで歩いていた。なんとなく気まずくてチラリとルイの方が見たが変わらず笑顔である。どうしていいかわからず足を進めた。
おじさんの部屋に近づくと私たちを確認した衛兵は挨拶して扉を開けてくれた。入室すると、中にいた護衛騎士が挨拶する。話を聞かれたくないため私が一時的な退室をお願いした。すると護衛騎士マリアと違いすぐに承諾してくれたので安心した。更に護衛騎士はおじさんが殆ど話さない事やベットから動かないなど様子教えてくれありがたく思った。私が礼すると、挨拶とお辞儀をして出ていった。それを確認するとルイ共にゆっくりとおじさんに近づき声をかける。
すると布団の中から顔出して起き上がった。中身はおじさんであるが姿形はオリビア嬢であるため不思議な感じがする。私もおじさんから見たらそうなのかもしれない。
おじさんは顔色が悪くない。しかし暗い顔している。私の顔チラリと見た後は視線を床にやった。
「何か問題でもありましたか」
おじさんはゆっくりと顔あげ「問題ばかりです」と小さな声で言った。内容を聞くと目をキョロキョロと動かしながら私の顔見ている。兆候が長くなるかなと思いも断りを入れて椅子に座る。今回、ルイも隣に座った。すると、おじさんはルイの方がを見ている。そういえば紹介してなかった事に気付いた。
「昨日、紹介してませんでしたね。私は兄であり王位継承者のルイ・アレクサンダー・フィリップです。私たちのことは王子殿下と呼べば問題ないですよ」
私が紹介するとルイは挨拶をした。それからルイは私たちが転生者である事を知っていると付け加えた。おじさんは黙って話を聞いているだけで問題の内容について話ていくれなれない。面倒くさくなってきたいので私から質問することにした。
「問題はトイレですか?食事ですか?お風呂の件は明日には何とかしますよ」
するとおじさんは大きく頷いたので話が進むと思い安心した。彼はお風呂の件のお礼を言ってからゆっくりと問題について話始めた。私は彼の小さな声を逃さないように必死に耳を傾けた。
「多分、俺が思う事は我が身になってしまうとは思っています。しかし、排泄が辛く……食事は大丈夫です」
やっぱり排泄が問題になっているのだと思った。しかし、もっと前世に近い環境設定を要求してくるかと思ったが排泄のみとは意外だ。私の横にいるルイは排泄の問題点が分からないようで首を傾げていいる。ソレが普通のルイには理解が難しいと思った。
「女性にこんな事を聞くのは不躾と思いますが排泄が辛い理由をお聞かせ下さい。体調でしょうか」
心配そうにルイが聞くとおじさんは顔赤くして下を向く。この様子だけを見るとルイに声をかけられて赤くなる令嬢といったよく見かける光景だ。しかし、おじさんの赤くなる理由は恐らく羞恥心。
おじさんは下を向いたまま動かないため、私が代わりに話す事にした。
「排泄は、おまるだよね。それが問題だと思うよ」
「陶器できた良いものだと思うけど」
問題はおまるの質ではなく排泄方法であることを伝える。この世界はトイレと言う場所がなく室内にあるおまるに排泄を行う。終わったら侍女に伝えると新しいおまるに変えてくれる。私の説明に当たり前と言う顔をしているルイに対しておじさんの顔は更に赤くなる。
「排泄物を女性に見られるのが問題なんですよね」
「俺にそんな性癖はないんです」
必死で訴えるおじさんに対して、ルイは“持っていくのが男ならいいのか”と見当違いは発言をしていたので分かってないだなと思う。おじさんが私の方を見た。
「王子殿下は女性ですよね。平気なんですか」
「私ですか?排泄はおまるの時もあれば庭ですますこともあります。ちなみにお風呂は庭の池に入るか水を浴びてますよ」
おじさんはポカンと口を開けている。更におじさんは私に女性である事を確認してきたので今は男だと伝えた。それでも信じられないようである。ルイはおじさんの考え方に対して「そうですか」と言っていたのできっと“そういうモノ”として理解したのだろう。
おじさんが前世の性について気にしていたことに違和感を感じた。今は男なのだからとやかく言われる必要はないと思った。
性別に対して固定概念が強いのはやりづらいと感じた。
「国王がオリビア嬢の件について触れなかったのが不思議」
今日の夕食は穏やかすぎて緊張した。国王にオリビア嬢の事を報告していないから夕食で絶対に聞かれると思った。しかし特に問われず日常の会話のみであった。それが怖い。
「そうだね」
ルイは同意したけど余り興味がないようである。以前は国王の言動一つ一つに気にしていたから不思議に思う。
国王になんと言われようも私は自分の意見を変える気はないけどね。
部屋に向かう途中、ルイは一切言葉を発していない。彼は私の横を同じペースで歩いていた。なんとなく気まずくてチラリとルイの方が見たが変わらず笑顔である。どうしていいかわからず足を進めた。
おじさんの部屋に近づくと私たちを確認した衛兵は挨拶して扉を開けてくれた。入室すると、中にいた護衛騎士が挨拶する。話を聞かれたくないため私が一時的な退室をお願いした。すると護衛騎士マリアと違いすぐに承諾してくれたので安心した。更に護衛騎士はおじさんが殆ど話さない事やベットから動かないなど様子教えてくれありがたく思った。私が礼すると、挨拶とお辞儀をして出ていった。それを確認するとルイ共にゆっくりとおじさんに近づき声をかける。
すると布団の中から顔出して起き上がった。中身はおじさんであるが姿形はオリビア嬢であるため不思議な感じがする。私もおじさんから見たらそうなのかもしれない。
おじさんは顔色が悪くない。しかし暗い顔している。私の顔チラリと見た後は視線を床にやった。
「何か問題でもありましたか」
おじさんはゆっくりと顔あげ「問題ばかりです」と小さな声で言った。内容を聞くと目をキョロキョロと動かしながら私の顔見ている。兆候が長くなるかなと思いも断りを入れて椅子に座る。今回、ルイも隣に座った。すると、おじさんはルイの方がを見ている。そういえば紹介してなかった事に気付いた。
「昨日、紹介してませんでしたね。私は兄であり王位継承者のルイ・アレクサンダー・フィリップです。私たちのことは王子殿下と呼べば問題ないですよ」
私が紹介するとルイは挨拶をした。それからルイは私たちが転生者である事を知っていると付け加えた。おじさんは黙って話を聞いているだけで問題の内容について話ていくれなれない。面倒くさくなってきたいので私から質問することにした。
「問題はトイレですか?食事ですか?お風呂の件は明日には何とかしますよ」
するとおじさんは大きく頷いたので話が進むと思い安心した。彼はお風呂の件のお礼を言ってからゆっくりと問題について話始めた。私は彼の小さな声を逃さないように必死に耳を傾けた。
「多分、俺が思う事は我が身になってしまうとは思っています。しかし、排泄が辛く……食事は大丈夫です」
やっぱり排泄が問題になっているのだと思った。しかし、もっと前世に近い環境設定を要求してくるかと思ったが排泄のみとは意外だ。私の横にいるルイは排泄の問題点が分からないようで首を傾げていいる。ソレが普通のルイには理解が難しいと思った。
「女性にこんな事を聞くのは不躾と思いますが排泄が辛い理由をお聞かせ下さい。体調でしょうか」
心配そうにルイが聞くとおじさんは顔赤くして下を向く。この様子だけを見るとルイに声をかけられて赤くなる令嬢といったよく見かける光景だ。しかし、おじさんの赤くなる理由は恐らく羞恥心。
おじさんは下を向いたまま動かないため、私が代わりに話す事にした。
「排泄は、おまるだよね。それが問題だと思うよ」
「陶器できた良いものだと思うけど」
問題はおまるの質ではなく排泄方法であることを伝える。この世界はトイレと言う場所がなく室内にあるおまるに排泄を行う。終わったら侍女に伝えると新しいおまるに変えてくれる。私の説明に当たり前と言う顔をしているルイに対しておじさんの顔は更に赤くなる。
「排泄物を女性に見られるのが問題なんですよね」
「俺にそんな性癖はないんです」
必死で訴えるおじさんに対して、ルイは“持っていくのが男ならいいのか”と見当違いは発言をしていたので分かってないだなと思う。おじさんが私の方を見た。
「王子殿下は女性ですよね。平気なんですか」
「私ですか?排泄はおまるの時もあれば庭ですますこともあります。ちなみにお風呂は庭の池に入るか水を浴びてますよ」
おじさんはポカンと口を開けている。更におじさんは私に女性である事を確認してきたので今は男だと伝えた。それでも信じられないようである。ルイはおじさんの考え方に対して「そうですか」と言っていたのできっと“そういうモノ”として理解したのだろう。
おじさんが前世の性について気にしていたことに違和感を感じた。今は男なのだからとやかく言われる必要はないと思った。
性別に対して固定概念が強いのはやりづらいと感じた。
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