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第13話 仲良くなれてない?
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教室に授業開始10分前に着いた。
いつも遅刻する和也が、授業開始前に入室し、更に憲貞と共に入ったので周囲は驚いていた。
和也は一番後ろの自席に座ると前を見た。憲貞が一度前の席に座っている。
暫くすると、授業が始まった。和也は憲貞と話してから彼の行動が気になりじっと見ていた。
真っ直ぐに背中を伸ばし、ホワイトボードを見ている。腕の動きが早いのでおそらく板書以外にもノートに書いているのだろうと思った。憲貞が見ているであろうホワイトボードを見た。
教科書の文章を説明している。
パラパラと手元にある国語のテキストをめくった。国語の授業は比較的面白いと思った。
国語の本授業で使うテキストに載ってる物語はとても楽しく全て読み終わっていた。
講師が解説を聞いて憲貞は頷いていた。
(俺も、やるか)
和也はホワイトボードを見て講師の話に耳を傾けた。
午前の授業が終わり昼。
和也がトイレに行ってから食事をとる部屋に行くと、ちょうど貴也がそこから出るところであった。
「もう、終わったの?」
朝の会話で貴也の事を知った和也は、彼に対して嫌な気持ちは全く自然と声を掛けられた。
「うん。これから勉強するよ」
にこりと笑い自習室に向かった。
この笑顔を今まではイヤミのように感じてたが、今は寂しそうに思えた。
和也は、部屋に入りいつもの一番後ろの席に座ろうとしたが憲貞を見つけので彼の近くに行った。
「なんだ?」
憲貞は和也の気配に気づき、おにぎりを食べる手を止めた。眉を寄せる憲貞に和也は勢いで彼に近づいてことを少し後悔した。
「……いや、一緒に食べようかと」
小さな声で言うと、憲貞は周囲の様子をみた。同じ様に、和也も一人で黙々と弁当を食べている生徒らを見た。誰一人して話をしていない。
「なぜだ?」
「いや、せっかく仲良くなったから話したいなぁと思って」
「仲良く……、うーん、いいだろ。但し今ではない。授業後な」
憲貞はそう言うと食べかけのおにぎりをラップに包むと弁当袋に入れた鞄にしまった。
そして、「失礼」と言って彼は出て行った。
和也は、憲貞が座っていた席にドカンと座るとため息をついた。
(仲良くなれてねぇーのか)
母が作った弁当を取り出すと食べ始めた。いつも美味しい母の弁当だが、今日はなんだか味気なかった。
ゆったりと食事をしていると、午後の授業が始まる10分前になっていた。
(まだ、10分前か……いや、行こうかな)
いつもなら、まだダラダラとしていたが憲貞の顔が浮かび早めに教室に行こうと思った。
教室に入ると、全員が着席していた。和也は、鉛筆と紙をめくるだけの音がする教室の一番後ろの自席に座った。
チラリと憲貞を見ると彼は必死勉強していた。
定刻になると講師が入ってきて出席を確認するとプリントを配布した。いつも算数の授業はじめにやる計算プリントだ。
配られるとそのプリントを見た。そして、鉛筆を持ち計算にチャレンジした。
いつもは適当に書いている問題を真剣に取り組んでみた。
だからと言って出きるようになるわけではない。
(わからねぇー)
一問目でクルクルと鉛筆を回した。少数と分数が混じる計算は苦戦する。
見た目でやる気がなくなるのだ。
なんとなく、授業を聞いているうちに午後が終わった。
いつも遅刻する和也が、授業開始前に入室し、更に憲貞と共に入ったので周囲は驚いていた。
和也は一番後ろの自席に座ると前を見た。憲貞が一度前の席に座っている。
暫くすると、授業が始まった。和也は憲貞と話してから彼の行動が気になりじっと見ていた。
真っ直ぐに背中を伸ばし、ホワイトボードを見ている。腕の動きが早いのでおそらく板書以外にもノートに書いているのだろうと思った。憲貞が見ているであろうホワイトボードを見た。
教科書の文章を説明している。
パラパラと手元にある国語のテキストをめくった。国語の授業は比較的面白いと思った。
国語の本授業で使うテキストに載ってる物語はとても楽しく全て読み終わっていた。
講師が解説を聞いて憲貞は頷いていた。
(俺も、やるか)
和也はホワイトボードを見て講師の話に耳を傾けた。
午前の授業が終わり昼。
和也がトイレに行ってから食事をとる部屋に行くと、ちょうど貴也がそこから出るところであった。
「もう、終わったの?」
朝の会話で貴也の事を知った和也は、彼に対して嫌な気持ちは全く自然と声を掛けられた。
「うん。これから勉強するよ」
にこりと笑い自習室に向かった。
この笑顔を今まではイヤミのように感じてたが、今は寂しそうに思えた。
和也は、部屋に入りいつもの一番後ろの席に座ろうとしたが憲貞を見つけので彼の近くに行った。
「なんだ?」
憲貞は和也の気配に気づき、おにぎりを食べる手を止めた。眉を寄せる憲貞に和也は勢いで彼に近づいてことを少し後悔した。
「……いや、一緒に食べようかと」
小さな声で言うと、憲貞は周囲の様子をみた。同じ様に、和也も一人で黙々と弁当を食べている生徒らを見た。誰一人して話をしていない。
「なぜだ?」
「いや、せっかく仲良くなったから話したいなぁと思って」
「仲良く……、うーん、いいだろ。但し今ではない。授業後な」
憲貞はそう言うと食べかけのおにぎりをラップに包むと弁当袋に入れた鞄にしまった。
そして、「失礼」と言って彼は出て行った。
和也は、憲貞が座っていた席にドカンと座るとため息をついた。
(仲良くなれてねぇーのか)
母が作った弁当を取り出すと食べ始めた。いつも美味しい母の弁当だが、今日はなんだか味気なかった。
ゆったりと食事をしていると、午後の授業が始まる10分前になっていた。
(まだ、10分前か……いや、行こうかな)
いつもなら、まだダラダラとしていたが憲貞の顔が浮かび早めに教室に行こうと思った。
教室に入ると、全員が着席していた。和也は、鉛筆と紙をめくるだけの音がする教室の一番後ろの自席に座った。
チラリと憲貞を見ると彼は必死勉強していた。
定刻になると講師が入ってきて出席を確認するとプリントを配布した。いつも算数の授業はじめにやる計算プリントだ。
配られるとそのプリントを見た。そして、鉛筆を持ち計算にチャレンジした。
いつもは適当に書いている問題を真剣に取り組んでみた。
だからと言って出きるようになるわけではない。
(わからねぇー)
一問目でクルクルと鉛筆を回した。少数と分数が混じる計算は苦戦する。
見た目でやる気がなくなるのだ。
なんとなく、授業を聞いているうちに午後が終わった。
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