2 / 18
2
しおりを挟む
ため息をついて座り込むと近くにあった枝を拾い足につけた。しかし、紐が見つからない……。
仕方なく、自分が着ている腰紐をほどき使った。そのため、着物の前が開いてしまった。
「……邪魔」
着物に手を掛けると乱暴にぬぎ捨てた。褌一枚になったが、つよい日差しがあるため寒くはない。むしろ、今までが暑すぎた。
地面に大の字になり、空を見た。
良い天気だ。
鳥の声も聞こえる。
『……く、くるしい……。いたい』
「ん?」
突然、頭の中に声が入り込んでいた。驚いて起き上がると今度は声でなく全身で苦しさを感じた。
「……」
どんなに殴られても空腹でも雨の中であってもこんな苦しさを感じた事はなかった。
「なんだ……?」
その感情を受け不安というよりも不思議という気持ちの方が強かった。
「……面白いなぁ」
自分の知らない感情を堪能していると、次第に感情が強くなってきた。
「家の裏からか?」
尻を引きずりながらゆっくりと家の裏に回った。砂利に尻があたりは進みづらかったが、強くなる感情に好奇心をそそられた。
仕方なく、自分が着ている腰紐をほどき使った。そのため、着物の前が開いてしまった。
「……邪魔」
着物に手を掛けると乱暴にぬぎ捨てた。褌一枚になったが、つよい日差しがあるため寒くはない。むしろ、今までが暑すぎた。
地面に大の字になり、空を見た。
良い天気だ。
鳥の声も聞こえる。
『……く、くるしい……。いたい』
「ん?」
突然、頭の中に声が入り込んでいた。驚いて起き上がると今度は声でなく全身で苦しさを感じた。
「……」
どんなに殴られても空腹でも雨の中であってもこんな苦しさを感じた事はなかった。
「なんだ……?」
その感情を受け不安というよりも不思議という気持ちの方が強かった。
「……面白いなぁ」
自分の知らない感情を堪能していると、次第に感情が強くなってきた。
「家の裏からか?」
尻を引きずりながらゆっくりと家の裏に回った。砂利に尻があたりは進みづらかったが、強くなる感情に好奇心をそそられた。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

ヤクザと捨て子
幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子
ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。
ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる