イケメンのオレにカレシができました! 気持ちイイからまあいっか

mii

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37.オレが目の前にいるのに

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「じゃあな、瑞樹」

「ああ、陽人、バイバイ」

放課後。 あずみ先輩と帰るために、先輩のクラスに迎えに行く陽人を見送った。

陽人は今までに見たことのないような柔らかい表情だった。

先輩のこと好きって自分で認めて、つき合うことになったからだろうな・・・

陽人、ほんと良かったな・・・・


桐谷に「委員会が終わるまで待ってる」って言ったし、どこかで時間をつぶそう。

って言っても、女のコと話して待ってたら、良くねーよな・・・

陽人は先輩のとこに行ったし、和真の部活でものぞきに行くか・・・


そう思って体育館に足を向けるけど、途中途中で女のコに捕まる。

適当に話して別れて、それを繰り返してたけど、全然体育館に行きつかない。

体育館の近くまで来た時、奥山さんを見かけた。 本を数冊、抱えている。

「奥山さん」

声をかけると、オレを見て少し笑った。

「星野くん、どうしたの?」

「和真の部活のぞきに行こうと思って体育館に行く途中なんだけど・・・ 奥山さんは?」

委員会、もう始まってる時間じゃねーのかな。

「図書館に本返しに行ったんだけど、また借りてきちゃった」

てへって笑う仕草がかわいい。

「奥山さん、今日は委員会だろ? まだ始まんねーの?」

オレの言葉に、奥山さんは不思議そうなカオをした。

「今日は委員会ないよ?」

「え、そうなのか?」

桐谷、朝話した時、『・・・今日は放課後に委員会がある。 昼休みはその準備をしなくちゃいけない』って言ってたのに。

桐谷、間違ってたのかな。

いや・・・桐谷がそんな間違いするとは思えねーし・・・

じゃあ・・・桐谷が言ってたのは・・・ウソ・・・?

なん、で・・・


・・・ああ・・・・そっか・・・

オレと話したく、なかったん、だ・・・・


そう気づいて、胸がギュって苦しくなった。


・・・でも昼休み、少し話せて・・・だけどまだちゃんと話終わってなくて・・・

放課後「待ってる」って自分で言ったんだから、ちゃんと会って話さねーと・・・


「奥山さん、教室、戻んの?」

「え? あ、うん」

「じゃあ、オレも行く」

奥山さんはオレを見て、少し首を傾げた。

「体育館はいいの?」

「ああ、もういーや」

元々、桐谷の委員会が終わるまでの時間つぶしって思ってただけだし。 委員会がないんなら、早く桐谷と話したい。

奥山さんと、教室に向かって歩き出す。

「どんな本、読んでんの? やっぱ奥山さんみたいに頭イイ人が読むのって、すげー難しいんだろーな」

桐谷の部屋にあった、硬そうな本を思い出しながら言ったオレの言葉に、『そんなことないよ』って笑う。

「私は小説とかエッセイとかが好きで・・・だから、そんな難しい本は読んでないよ」

「ふーん・・・」

「前に桐谷くんに薦めてもらった本、難しかったな・・・おもしろかったけど。 桐谷くんは、なんでも読むみたい。
私が薦めた小説も読んでくれたし」

嬉しそうに話す奥山さん。

桐谷の本の趣味を知ってるのはもちろん、おススメを教え合ったりもしてるんだな・・・

一緒に委員やってるから話す機会も多いだろうし、なにより・・・・この2人って、合う・・・よな・・・


胸が締め付けられるような感覚に襲われて、それを振り払うように、

「今日は何借りたの?」

オレは奥山さんの持っている本を覗き込んだ。

奥山さんは『どうぞ』って、1冊オレに渡してくれる。

「あー・・・あ、この作者は、知ってる」

オレでも知ってる、有名な作家の本だった。

「そう! 少し前、この人の作品、映画化されたんだよね」

「だよな。 あれ観に行った。 本は読んだことないけど、結構おもしろかったなぁ」

奥山さんに本を返すと、笑みを浮かべてオレをちらって見ながら、

「彼女と行ったの?」

って訊かれた。

奥山さんにそんなことを訊かれたことに少し驚きながら、その時のことを思い出す。

「えーっと、・・・そんときつき合ってた彼女と行ったかな」

「今はその人とはもう、つき合ってないの?」

「ああ、もう別れた」

つき合ってたのって・・・2か月くらいだったか?

いつも通り女のコの方から告白されて、その時彼女もいなかったし、いいかなって思ってつき合った。

結局、オレが合コン行ったことで怒って・・・ 許してくれたけど、オレの方が面倒になってしまって、別れたんだっけ。

オレは思わず、額に右手を当てる。

オレ・・・結構ひどい行動取ってるな・・・ 自分で合コン行っておいて、それで相手が怒ったらもういいって・・・

「星野くん、今は彼女いるの?」

奥山さんに無邪気にそう訊かれて、一瞬、なんて答えたらいいか迷ってしまった。

『好きな人』はいるって、美香や由奈には言ってるけど(そう言えば、由奈はオレの好きな人が奥山さんだって勘違いしてたな・・・)、『つき合ってる人がいる』とは言ってない・・・からな・・・

「彼女、は、いないな」

結局、変な答え方になってしまった。 まあ、『彼女』はいなくて、『彼氏』がいるわけだけど・・・

「そっかー。 でも、すぐできるよね。 星野くん、モテるし」

「そんなことねーけど」

「モテるでしょー。 色々、ウワサきくよー」


そんな話をしながら歩いてると、教室前の廊下に着く。 そこに、桐谷が居た。

「・・・桐谷」

桐谷はオレたちを見て、少し瞳を大きくした。

・・・奥山さんとオレの組み合わせが、意外だったんだろうか。

「桐谷、今日委員会って」

「ああ、ないよ。 間違ってた、悪かったな」

委員会のことを訊こうとしたオレの言葉を、目を逸らしながら遮った。


・・・委員会ないんだったら、話したいな・・・

屋上とかに行ってもいいし、一緒に帰る・・・のは、難しいかな・・・


そんなことを考えるオレの前で、

「奥山さん、本借りてきたの?」

桐谷は優しい表情で奥山さんに話しかける。

「うん。 この間、桐谷くんが教えてくれた本も、借りてみたよ」

奥山さんは、桐谷に笑顔を向ける。 

・・・ほんと、桐谷と話すとき、嬉しそうだよな・・・

その表情が、ほんと・・・かわいい、と、思う。 桐谷も・・・・そう、思うだろうな・・・・

「星野くん」

急に名前を呼ばれて、ハッとして奥山さんを見る。 彼女は、さっきオレが知ってるといった作家の本を手に持ち、表紙をこっちに見せていた。

「この本、読んでみておもしろかったら教えるね」

「あ・・・ああ、ありがと」

笑顔の奥山さんに、オレも口角を持ち上げた。


「奥山さん、一緒に帰らない?」

桐谷が奥山さんにかけた言葉に、驚いてそのカオを見る。

桐谷は奥山さんに優しい表情を向けていて、オレの方は見ていない。


え、なん、で・・・?

オレが、目の前にいる、のに。

委員会があるときは一緒に帰ってるみたいだけど、それ以外でも、一緒に帰ってるのか・・・?


奥山さんはパッて笑顔になった。

「う、うん! まって。準備してくる!」

そう言って、嬉しそうに荷物を取りに教室に入っていった。


「な、なあ、桐谷」

奥山さんが離れたから、オレは桐谷に話しかける。

「放課後、話しようって、言ったじゃん・・・? 委員会ないなら、今からでも」

「オレ、奥山さんと帰るから」

オレの方は見ないまま、そう言い切られて。 桐谷も教室に入っていった。


桐谷・・・怒ってる・・・?

やっぱ、陽人とのキスのことで、怒ってんだよな・・・

だから・・・・ オレとも、話したくないって、思ってて・・・・


オレはうつむいて、ぐって拳を握りしめた。


でも・・・ 昼休み、陽人に見せつけるみたいにキスして。

オレが『放課後話したい』って言ったら、『大丈夫だよ』って、笑ってくれたのに。


教室の入口に立ったままでいると、2人は帰る準備をして教室から出てきた。

「星野くん、一緒に帰らない?」

帰る用意をするでもなく、立ったままのオレを見て、奥山さんは少し首を傾げた。


桐谷の態度に、胸がぎゅって苦しくなって、目の奥が熱くなる。

・・・だめ、だ。

なんで、泣きそうになってんだよ。


奥山さんの言葉に、オレはうつむいたまま黙って首を振るしかできなかった。

「星野くん?」

奥山さんが、オレに近づいてカオを覗き込んでくる。

カオを見られたくなくて、オレは右手の甲で口元を隠した。

でも、ふいに


ぽろっ


泣くつもりなんて、なかったのに。

涙がこぼれてしまって。


やばい。 見られたくないっ・・・!


オレは慌ててカオを背けるけど、奥山さんには見えてたみたいで。

「だ、大丈夫!?」

心配そうに、手を伸ばしてオレの腕に触れ・・・ようと、した。

その手は、桐谷に抑えられる。


「奥山さん、行こう」

そう言って、桐谷は奥山さんの肩に手を回して、階段の方に促す。

「えっ、でも、星野くんが・・・」

奥山さんは心配そうにオレを振り返るけど、桐谷は奥山さんの肩に手を回したまま。 ・・・まるで、肩を抱いてるみたいだ。


そん、なにっ・・・・ 奥山さんが、いいのかよ・・・・!

『・・・・星野がつき合ってるのは、オレ、だから』

そう、陽人に言ってたのに・・・


桐谷に促されて、奥山さんは階段の方に歩き出す。

桐谷は奥山さんの肩に手を回したままで、・・・その後ろ姿は、恋人同士、みたいで。


いやだ・・・!

オレのせいで桐谷は怒ってるんだろう。

それでも、こんなのは、いやだっ・・・・!!


オレは2人に駆け寄って、奥山さんの肩を、回されてる桐谷の手ごと掴んだ。

「星野くん・・・?」

奥山さんは心配そうな瞳でオレを見上げる。


胸は苦しいままで。

オレ、泣きそうで、きっと情けないカオしてるんだろうな。


「・・・桐谷・・・・ オレ、桐谷と、話しが」

「触るな」

オレの言葉を遮って、桐谷はオレの手を振り払った。

それでも、オレの方は見てなくて。


もう・・・ だめ、だ。

ガマン、出来ないっ・・・・!


ぎゅって唇をかむけど、もう耐えられなくて、

涙が、こぼれてしまった。


「星野くん・・・!?」

奥山さんに見られてるのは分かってるけど、止められ、ない。


「もうっ・・・、なんなん、だよ・・・・・
オレが悪いし、怒ってんのは、わかるっ・・・けど・・・・!」

涙で、うまくしゃべれない。


頬を手で拭うと、その手を桐谷に掴まれた。

「星野・・・!?」

心配そうな瞳で、オレを見てる。

やっと、見てくれた。


桐谷のカオを見て、涙が余計に止まらなくなる。

手で拭うけど、涙がとめどなくあふれてきて。


「星野くん・・! 大丈夫・・!?」

オレを見上げる奥山さんは、心配そうなカオをしてる。

恥ずかしい。 こんなところ、見られて。

「お、くやま、さん、ゴメン、オレ」

「星野」

桐谷はぎゅって、オレを抱きしめてきた。

オレは桐谷の肩にカオをうずめる。

だ、めだ。 こんなの。 オレのこと抱きしめてるのなんて、見られたらっ・・・!


オレは慌てて桐谷の胸を押して離れようとする。 でも桐谷は、もっと強い力でオレのことを抱きしめた。

「ちょっ・・桐谷!」

桐谷の行動に、びっくりして涙も止まってしまった。

「奥山さん」

桐谷はオレを抱きしめたまま奥山さんに声をかける。

「オレから誘ったのに・・・ゴメン。 星野と、ちょっと話するから・・・」

「うん、大丈夫」

オレには奥山さんのカオは見えないけど・・・ たぶん、心配してくれてると思う。

「じゃあ・・・ね。 星野くん・・えっと、元気、出してね」

遠慮がちな声で、オレに言葉をかけてくれる。

そのまま、奥山さんの足音は遠ざかって行った。


「・・・っ、桐谷」

オレがもう一度、桐谷の胸を押して離れようとすると、今度は桐谷も放してくれた。

オレはちらって周りに視線を走らせる。

・・・放課後ってこともあって、ちょうど、廊下には人が居なかった。

・・・・よかった・・・・ 奥山さんのほかには、誰にも、見られてない・・・・


「あの・・・桐谷、ごめ、ん。 その・・・陽人とのこともだし・・・ 今、話してる、ことも・・・」

桐谷は少し膝を曲げて、うつむいてるオレのカオを覗き込んできた。

「・・・涙、止まったか?」

「あ・・・う、ん」

カオをじっと見られて、恥ずかしい。


「あのさ・・・ 少し、話したくて。 どっか、移動しよう」

今は人が居ないけど、ここは廊下だし、誰かに見られるだろうから。

「屋上・・・とか、行こ」

桐谷は手を口元に当てて、少し考える仕草をした後、視線を上げてオレを見た。

「屋上でも、誰か来るかもしれない。 それじゃあ、星野、気になって話できないんじゃないか?」

「ああ・・・ そ・・・っか」

どうしよう。 早くここから、離れたいのに。

誰にも見られないで話すって・・・学校じゃやっぱり、難しい、かな・・・・


「星野。 オレの家に行こう」

「え」

「時間的に、希望がもう帰ってくるかもしれないけど・・・ 学校よりは、落ち着いて話せるだろ」

桐谷は優しく微笑んでくれた。 桐谷のそのカオを見ただけで、うれしくて、ふわって、胸があたたかくなる感じがする。

「いや、でも、それじゃ、一緒に帰るってこと、か?」

首を振るオレに、桐谷は優しい笑顔のまま。

「大丈夫だ。 もう下校してる人も多いし、部活はまだ終わってない時間だから、今はそんなに人も多くない。 それに、クラスメートなんだから、一緒に帰ってても、不自然じゃないだろ」

一緒に帰る・・・のは、うれしいけど、やっぱ、不安、だ・・・

でも、話、したい・・・

「星野・・・ オレの家、行こう?」

優しい桐谷の声に、オレはうつむいていたカオを上げた。

「・・・うん、行く」



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