16 / 41
16.※ フェロモン
しおりを挟む
「んっ・・・うぅ・・・・」
あきらの舌がオレの口内をなぞっていく。
「んんッ・・・・」
腰に響く快感に立てなくなりそうで、オレはあきらにしがみついた。
「・・・・レイキ、お前ホント、エロい」
そう言って、オレの耳孔を舐める。
ぴちゃっ・・・・
「ぁあっ・・・」
水音が直接頭に響いて、頭の芯までしびれていく。
オレたちは今、普段は使われていない空き教室にいる。
いつの間にか、時間があればここにきて、あきらとキスを交わすようになっていた。
物置のように使われているので、奥まで入れば廊下からは中が見えない。
オレたちには好都合だった。
・・・・まあ、あきらは前からうちの学校のいろんな女のコと来てたみたいだけど。
オレの制服のネクタイを緩めて、シャツのボタンを外していく。
前を少しはだけさせて鎖骨のところにキスを落とす。
「んんっ・・・・」
もうオレは、あきらにどこにキスされても快感をおぼえるようになってしまっている。
「レイキ・・・・・お前、何でそんな色っぽいんだよ・・・・」
「んっ・・・・・、そ・・・・んなこと、思ってんの、あきらだけだろ・・・・」
あきらはオレのネクタイをといてシャツのボタンをもっと外すと、オレの左肩を出した。
「んなことねーよ・・・・。 今日、亮介が言ってただろ。 『モテオーラが出てる』って」
左肩に強く吸いつくようなキスをする。
軽い痛みが走って、オレは肩をすくめた。
「あれってさ、フェロモンのことだぜ。 ・・・・レイキ、最近フェロモンふりまきすぎだからさ」
・・・・絶対、肩にキスマーク付いてる・・・よな・・・
「ふりまいてなんかねーよ・・・・・っていうか、あきらっ、『オレにはわかんねー』って言ってたじゃん」
亮介に聞かれて、あきら、
『今のレイキにモテオーラがあるかどうかは・・・オレにはわかんねーけど?』
って言ってた。
あきらはオレを少し睨む。
「ふりまいてる。 亮介より前から、オレはわかってたし。 ・・・・なんか、亮介にまで気づかれてるってのがショックでさ」
あの時、機嫌が悪かったのは、そのせい・・・なんだな・・・・
「いや・・・でも、亮介の言ってるのは、気のせいだと思うけど・・・」
あきらはオレの首筋にカオをうずめて、キスをしてきた。
また、ぞくって、しびれが走る。
「・・・・レイキは、自覚なさすぎなんだよ」
「・・・っ、わけわかんねーよ・・・・・んぁっ、・・・あきら、もう・・・行かないとっ・・・」
今から部活だ。
いつもより少し早目にHRが終わったから、ここに来てしまった。
あんまり遅くなると、亮介だって不思議がるし・・・・
「んっ・・・・」
もう一度だけ深いキスをして、離れた。
下半身は立派に反応しちゃってるけど、もう行かなきゃ・・・・
オレはシャツの第二ボタンまで留めて、ネクタイを緩めに締め直す。
「あきら、キスマークはつけんなよ」
肩だから、着替えの時だけ気をつければ大丈夫だとは思うけど、やっぱり見えないか気になるから。
「悪い。・・・・レイキ、機嫌直して?」
言って、ちゅってキスをしてきた。
別に、怒ってるわけじゃないんだけど、あきらのキスがうれしかったから何も言わないでいた。
更衣室に行ったとき、中にはちょうど他に誰もいなくて、気にせず着替えが出来て良かった。
ただ、二人きりだったから、もう1回、あきらにキスされたけど。
オレとあきらがランニングをしている時、修吾がやってきた。
隣に並んで走る。
「よう。二人とも、今度の土曜の練習の後ってヒマ?」
土曜は、練習以外に別に用事はないな・・・
「オレは、大丈夫」
「オレも」
あきらもうなずく。
修吾はニッて笑って、
「よかった。 この間言ってた合コン、そこで組むから。 よろしくな」
合コン・・・・・?
この間、修吾と一緒に帰った時・・・・そう言えば、お願いしてたんだったな。。。
今となってはあんまり興味もないけど、修吾に頼んだ手前、行かないとも言えないし。。
修吾はオレにカオを寄せてきて、
「レイキが好きそうな感じのコ、ちゃんと連れてくるよう言ってるからさ」
って、小声で言った。
・・・・・・そうだった。 そんなこと頼んでたんだったな・・・・・・
「あれ?」
修吾が不思議そうな声を上げる。
「レイキ、香水つけてたっけ?」
香水?
あきらはつけてるけど、オレはつけたことない。
「え? いや、つけてないけど?」
修吾はまたオレにカオを寄せて、
「・・・だって、イイ匂いするぜ?
・・・・・なんか、嗅いだことのある香りだな・・・・・・」
そう言って、走りながら今度はあきらの隣に回り、あきらにカオを寄せた。
「・・・ああ。 あきらとおんなじ香りか」
・・・・・・まじか。。。。
部活に来る前、空き教室であきらとしていたことを思い出す。
そうだよな。
あんなにくっついてたら、香りだってうつって当たり前だ・・・
思い出すと急に恥ずかしくなってきて、カオがほてってくる。
・・・・・まずい。
「レイキが気に入ってたからさ、貸してやったんだ」
あきらがオレをフォローしてくれる。
「あ、ああ。 いい香りだったから、ちょっと借りたんだ」
オレもあきらの言葉に合わせた。
オレ、普通に返せてるかな。
恥ずかしくて、修吾のカオが見れない。
「確かにいい香りだけど、レイキにはちょっと大人っぽ過ぎるかもな」
修吾はちょっと笑いながら、普通に感想を返してくる。
「そう・・・・だな」
オレも、へらって笑ってみせた。
・・・・香りが移るなんて、考えもしなかった。
普段香水をつけてないオレから、あきらとおんなじ香りがしたら、変だよな・・・・・
もちろん、それだけで勘ぐるような奴はいないと思うけど・・・・
もう少し、気を使わないといけないかも・・・
そう考えて、また心が少し重くなる。
・・・・・・・・オレたちって、基本的に隠さなきゃいけない、関係なんだよな。
今まで、『あきらと』キスしたい、とか、『あきらに』抱かれたい、とか、あきら限定で考えてたけど・・・
オレたちは男同士なんだから、それだけで普通じゃないんだよな・・・・
今日だって、あきらは女のコに好意を寄せられてた。
あんなにモテるのに、オレなんかが、男が、そばにいていいのかな・・・・
その日の練習にはなんとなく身が入らなかった。
あきらの舌がオレの口内をなぞっていく。
「んんッ・・・・」
腰に響く快感に立てなくなりそうで、オレはあきらにしがみついた。
「・・・・レイキ、お前ホント、エロい」
そう言って、オレの耳孔を舐める。
ぴちゃっ・・・・
「ぁあっ・・・」
水音が直接頭に響いて、頭の芯までしびれていく。
オレたちは今、普段は使われていない空き教室にいる。
いつの間にか、時間があればここにきて、あきらとキスを交わすようになっていた。
物置のように使われているので、奥まで入れば廊下からは中が見えない。
オレたちには好都合だった。
・・・・まあ、あきらは前からうちの学校のいろんな女のコと来てたみたいだけど。
オレの制服のネクタイを緩めて、シャツのボタンを外していく。
前を少しはだけさせて鎖骨のところにキスを落とす。
「んんっ・・・・」
もうオレは、あきらにどこにキスされても快感をおぼえるようになってしまっている。
「レイキ・・・・・お前、何でそんな色っぽいんだよ・・・・」
「んっ・・・・・、そ・・・・んなこと、思ってんの、あきらだけだろ・・・・」
あきらはオレのネクタイをといてシャツのボタンをもっと外すと、オレの左肩を出した。
「んなことねーよ・・・・。 今日、亮介が言ってただろ。 『モテオーラが出てる』って」
左肩に強く吸いつくようなキスをする。
軽い痛みが走って、オレは肩をすくめた。
「あれってさ、フェロモンのことだぜ。 ・・・・レイキ、最近フェロモンふりまきすぎだからさ」
・・・・絶対、肩にキスマーク付いてる・・・よな・・・
「ふりまいてなんかねーよ・・・・・っていうか、あきらっ、『オレにはわかんねー』って言ってたじゃん」
亮介に聞かれて、あきら、
『今のレイキにモテオーラがあるかどうかは・・・オレにはわかんねーけど?』
って言ってた。
あきらはオレを少し睨む。
「ふりまいてる。 亮介より前から、オレはわかってたし。 ・・・・なんか、亮介にまで気づかれてるってのがショックでさ」
あの時、機嫌が悪かったのは、そのせい・・・なんだな・・・・
「いや・・・でも、亮介の言ってるのは、気のせいだと思うけど・・・」
あきらはオレの首筋にカオをうずめて、キスをしてきた。
また、ぞくって、しびれが走る。
「・・・・レイキは、自覚なさすぎなんだよ」
「・・・っ、わけわかんねーよ・・・・・んぁっ、・・・あきら、もう・・・行かないとっ・・・」
今から部活だ。
いつもより少し早目にHRが終わったから、ここに来てしまった。
あんまり遅くなると、亮介だって不思議がるし・・・・
「んっ・・・・」
もう一度だけ深いキスをして、離れた。
下半身は立派に反応しちゃってるけど、もう行かなきゃ・・・・
オレはシャツの第二ボタンまで留めて、ネクタイを緩めに締め直す。
「あきら、キスマークはつけんなよ」
肩だから、着替えの時だけ気をつければ大丈夫だとは思うけど、やっぱり見えないか気になるから。
「悪い。・・・・レイキ、機嫌直して?」
言って、ちゅってキスをしてきた。
別に、怒ってるわけじゃないんだけど、あきらのキスがうれしかったから何も言わないでいた。
更衣室に行ったとき、中にはちょうど他に誰もいなくて、気にせず着替えが出来て良かった。
ただ、二人きりだったから、もう1回、あきらにキスされたけど。
オレとあきらがランニングをしている時、修吾がやってきた。
隣に並んで走る。
「よう。二人とも、今度の土曜の練習の後ってヒマ?」
土曜は、練習以外に別に用事はないな・・・
「オレは、大丈夫」
「オレも」
あきらもうなずく。
修吾はニッて笑って、
「よかった。 この間言ってた合コン、そこで組むから。 よろしくな」
合コン・・・・・?
この間、修吾と一緒に帰った時・・・・そう言えば、お願いしてたんだったな。。。
今となってはあんまり興味もないけど、修吾に頼んだ手前、行かないとも言えないし。。
修吾はオレにカオを寄せてきて、
「レイキが好きそうな感じのコ、ちゃんと連れてくるよう言ってるからさ」
って、小声で言った。
・・・・・・そうだった。 そんなこと頼んでたんだったな・・・・・・
「あれ?」
修吾が不思議そうな声を上げる。
「レイキ、香水つけてたっけ?」
香水?
あきらはつけてるけど、オレはつけたことない。
「え? いや、つけてないけど?」
修吾はまたオレにカオを寄せて、
「・・・だって、イイ匂いするぜ?
・・・・・なんか、嗅いだことのある香りだな・・・・・・」
そう言って、走りながら今度はあきらの隣に回り、あきらにカオを寄せた。
「・・・ああ。 あきらとおんなじ香りか」
・・・・・・まじか。。。。
部活に来る前、空き教室であきらとしていたことを思い出す。
そうだよな。
あんなにくっついてたら、香りだってうつって当たり前だ・・・
思い出すと急に恥ずかしくなってきて、カオがほてってくる。
・・・・・まずい。
「レイキが気に入ってたからさ、貸してやったんだ」
あきらがオレをフォローしてくれる。
「あ、ああ。 いい香りだったから、ちょっと借りたんだ」
オレもあきらの言葉に合わせた。
オレ、普通に返せてるかな。
恥ずかしくて、修吾のカオが見れない。
「確かにいい香りだけど、レイキにはちょっと大人っぽ過ぎるかもな」
修吾はちょっと笑いながら、普通に感想を返してくる。
「そう・・・・だな」
オレも、へらって笑ってみせた。
・・・・香りが移るなんて、考えもしなかった。
普段香水をつけてないオレから、あきらとおんなじ香りがしたら、変だよな・・・・・
もちろん、それだけで勘ぐるような奴はいないと思うけど・・・・
もう少し、気を使わないといけないかも・・・
そう考えて、また心が少し重くなる。
・・・・・・・・オレたちって、基本的に隠さなきゃいけない、関係なんだよな。
今まで、『あきらと』キスしたい、とか、『あきらに』抱かれたい、とか、あきら限定で考えてたけど・・・
オレたちは男同士なんだから、それだけで普通じゃないんだよな・・・・
今日だって、あきらは女のコに好意を寄せられてた。
あんなにモテるのに、オレなんかが、男が、そばにいていいのかな・・・・
その日の練習にはなんとなく身が入らなかった。
0
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
いとしの生徒会長さま
もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……!
しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!

勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました
ぽとりひょん
ファンタジー
熱中症で死んだ俺は、勇者が召喚される16年前へ転生させられる。16年で宮廷魔法士になって、アレな勇者を導かなくてはならない。俺はチートスキルを隠して魔法士に成り上がって行く。勇者が召喚されたら、魔法士としてパーティーに入り彼を導き魔王を倒すのだ。
思い出して欲しい二人
春色悠
BL
喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。
そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。
一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。
そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。

なんか金髪超絶美形の御曹司を抱くことになったんだが
なずとず
BL
タイトル通りの軽いノリの話です
酔った勢いで知らないハーフと将来を約束してしまった勇気君視点のお話になります
攻
井之上 勇気
まだまだ若手のサラリーマン
元ヤンの過去を隠しているが、酒が入ると本性が出てしまうらしい
でも翌朝には完全に記憶がない
受
牧野・ハロルド・エリス
天才・イケメン・天然ボケなカタコトハーフの御曹司
金髪ロング、勇気より背が高い
勇気にベタ惚れの仔犬ちゃん
ユウキにオヨメサンにしてもらいたい
同作者作品の「一夜の関係」の登場人物も絡んできます

僕の部下がかわいくて仕方ない
まつも☆きらら
BL
ある日悠太は上司のPCに自分の画像が大量に保存されているのを見つける。上司の田代は悪びれることなく悠太のことが好きだと告白。突然のことに戸惑う悠太だったが、田代以外にも悠太に想いを寄せる男たちが現れ始め、さらに悠太を戸惑わせることに。悠太が選ぶのは果たして誰なのか?

ポンコツ錬金術師、魔剣のレプリカを拾って魔改造したら最強に
椎名 富比路
ファンタジー
錬金術師を目指す主人公キャルは、卒業試験の魔剣探しに成功した。
キャルは、戦闘力皆無。おまけに錬金術師は非戦闘職なため、素材採取は人頼み。
ポンコツな上に極度のコミュ障で人と話せないキャルは、途方に暮れていた。
意思疎通できる魔剣【レーヴァテイン】も、「実験用・訓練用」のサンプル品だった。
しかしレーヴァテインには、どれだけの実験や創意工夫にも対応できる頑丈さがあった。
キャルは魔剣から身体強化をしてもらい、戦闘技術も学ぶ。
魔剣の方も自身のタフさを活かして、最強の魔剣へと進化していく。
キャルは剣にレベッカ(レーヴァテイン・レプリカ)と名付け、大切に育成することにした。
クラスの代表生徒で姫君であるクレアも、主人公に一目置く。
彼女は伝説の聖剣を
「人の作ったもので喜んでいては、一人前になれない」
と、へし折った。
自分だけの聖剣を自力で作ることこそ、クレアの目的だったのである。
その過程で、着実に自身の持つ夢に無自覚で一歩ずつ近づいているキャルに興味を持つ。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる