君の笑顔が大好きで -モテないオレとイケメン親友の恋-

mii

文字の大きさ
上 下
7 / 41

7.意識しすぎて胸が苦しい

しおりを挟む
「うーーーっ」

何であきらはこう、何をやらせても上手いんだ!?


『太鼓の達人』

難しいモードにしたら、オレはズタボロだった。

対してあきらは難なくクリア。

あきら、リズム感も良いんだな・・・・・・


「何であきらはそんな上手いんだよ!」

「さあ・・・・才能じゃね?」

オレのことを鼻で笑う。


・・・・くやしー。 くやしーけど、いつものあきらだ。

よかった・・・・。


「じゃあ、次コレな!」

『バイオハザード』

オレ、こういう系は得意!!


「いけっ! いけっ!!」

あきらと華麗な連係プレーで見事クリアー!


「いえーいっ!」

オレたちは満面の笑顔でハイタッチ。

たのしーーー!!!

あきらも楽しそうだし、よかった!


・・・あきらは笑顔もカッコいい。


あきらのこんなカオ、ずっと見てたいなって、純粋にそう思った。




気づいたらオレはずっとあきらのことを見つめちゃってたらしい。


「どうした?」

あきらが笑顔のままオレを見る。



どくん。



心臓が跳ねて、カオが赤くなるのがわかる。


オレはあわててあきらに背を向けて、

「なんっ・・・でも、ねーよっ」



また、ふわって香る香水。


あきらは後ろからオレの首に片腕を回して、軽く抱きしめてきた。



どきん、どきん・・・


どんどん速く、うるさくなるオレの心臓。


「・・・・レイキ」



耳元で、あきらの声。

またぞくって、腰に、響いて。



「・・・・ありがとな。 ・・・・・気、使ってゲーセン誘ってくれたんだろ?」


「あ、いや、オレも行きたかったし・・・・」



やばい。 オレ、カオが真っ赤だ。

すげー熱くなってるのが、自分でもわかる。

絶対こんなカオ、見せられない。



「ホント、ありがとう。 ・・・・そういうレイキ、好きだぜ」



・・・・・・・う、今、なんて・・・・?


え・・・・ 『好き』って、 言ったのか・・・・?



オレの心臓は、全力疾走してるくらいに速く打ってる。

カオどころか、きっと、耳まで真っ赤だ。



いやいやいや。

あきらは、普通に、友達として、親友として、好きだって言ってんだ。



オレ、何考えてる?

何を意識してるんだ!!??



「あ、ああ。 ・・・・オレも、好きだよ? あきらのこと」


なるべく、努めて、普通に、言った。

だって、友達だし、親友だし。 

あきらのこと、好きなのは当然で。



耳元であきらがフッて笑ったのが分かった。

すって、あきらの腕が離れていく。


「・・・・次、何しようか?」


まだカオの赤いオレは、あきらを直視することができない。


「何でも、いい。 次はあきらが選べよ」

「そうか? じゃーなあ・・・・」


あきらはゲームを物色しに俺から離れていった。




はあああああ・・・・・・・・・

オレは大きなため息をついた。


ダメだ。 自分で自分がわかんねー。

何でいちいちこんなにあきらに反応してるんだ??



・・・・しかも、駅の時と同じように、下半身も少し反応しちゃってるし・・・・・・



その場に力なくしゃがみ込む。


結局、あきらが戻って来るまで、オレは立ち上がることができなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。

丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。 イケメン青年×オッサン。 リクエストをくださった棗様に捧げます! 【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。 楽しいリクエストをありがとうございました! ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

処理中です...