41 / 51
竜人の遺跡
4話 サソリ使いの過去。
しおりを挟む
ジェレマイアの話をしていた。
しかし窓の外を見ていたツムギが急に黒髪を振り乱して叫び出す。
「エ、エバンズ殿! 何をしているのじゃ! 目の前は沼じゃぞ!」
耳が痛い。
金切り声はやめて欲しい。
「大丈夫だ! レナード! ちゃんと説明しておけ!」
「わかった!」
御者台にいるエバンズさんに大声で返す。
「あわわ、お主らなぜ落ち着いておるのじゃ」
「大丈夫だって、この馬車はエバンズさんの魔法で浮いてるんだよ」
「ひょっ?」
ポワンとした不思議な音が外に響く。
次の瞬間、馬車の中も不自然に揺れる。
「す、水面を馬が走っておる」
「エバンズさんの風の精霊魔法の応用だよ。そういうの、百年前は無かったのか」
「む、聞いたことないのう」
「へえ」
その流れを聞いて、ドミニクがしたり顔で語りだす。
「魔法関連は失われた技術が多いと聞くが、逆に百年前と比べて進化した部分もあるわけか」
「な、なるほどのう」
立ち上がっていたツムギはちょこんと座り直し、今度は感心しながら窓の景色を眺め始めた。
「それで、ジェレマイアって奴は何者なんだ?」
話を元に戻す。
†††††
おそらくツムギにとって話したくない事かもしれないが、また襲ってくる可能性もある。
しっかり対策を練るためにも聞いておかないと。
「……ジェレマイアか」
また憎しみを押し殺すような表情に変わる。
「あやつはワシの母の弟子。ワシが生まれる前の子供の頃から師事していてのう。ワシにとっては兄のような存在じゃった」
「……」
そういえば、あの時ジェレマイア本人が似たような事を言っていたような。
「その前に、そいつの種族は?」
ドミニクが横槍を入れる。
しかし今回は俺もそこをまず聞いておきたい。
「そうだ。あいつは見た感じ角もなければ耳も人間のものだった。もしかして普通の人間なのか?」
「そのはずじゃ」
「え? エルフとかハーフエルフですらないのか?」
「うむ。だからとっくに寿命を迎えているはずなのじゃが。何しろ百年前に生きてた者じゃ」
……不可解な話だ。
レジナルト爺さんに時を止められてた目の前の少女ならともかく、ただの人間が若い姿で百年以上生きてる理由ってなんだろう。
「そっちのほうは今は答えはでそうにないね。ジェレマイアの話の続きを聞かせてよ」
「う、うむ」
仕切り直して、ツムギは語りだす。
「ジェレマイアは元々ワシの父が大陸の旅の帰りに、身寄りのない子を引き取るという経緯でワシの家に来たのじゃ」
「……」
「父上は大陸で当時七つの子供だった彼奴に命を助けられたと言っていた。その事に感謝して、養子にしようとしたらしい」
「よ、養子!?」
「うむ」
驚いた。
あの男は本当にツムギの兄のような存在だったのか。
「しかし本人がそうなることを頑として拒んだと聞いておる。そして東洋の島国の村で、働き口を紹介して欲しいと告げたそうじゃ」
「子供がか?」
「いや、よくある話だけどね。没落貴族の嫡男とかそういう行動を取る」
「没落貴族の子か……そうだったのかもしれんのう」
ツムギ遠い目をする。
これは……あの男に対して抱いているのは、憎しみの感情だけじゃないのかも。
話が元に戻る。
「ジェレマイアはすぐに東洋の言葉を覚えてのう。村の一員としてすぐに馴染んだそうじゃ」
「……」
「そして術士であったお母様に正式に弟子入りし、雷と風の魔法を学んだそうじゃ。ワシが生まれてからは、ワシの面倒もよく見ていた」
「ここまで聞くかぎり、昨日のあいつのイメージとまったく重ならないな」
「……そうじゃのう」
またツムギの表情が険しくなる。
「しかし、ワシが十になった頃。奴は本性を表した」
「……!」
「嵐の晩の日、奴はエビルスコーピオンの群れを村に召喚したのじゃ」
召喚……あり得るだろうか?
「あの男、精霊魔法二種類と時空魔法を使えるのか? あり得ない」
「そうじゃのう。しかしワシはこの目で見た。それに、サソリがジェレマイアだけを襲わないのも見た」
「そう言われるとあの男、昨日もサソリ二体を従えてたな」
「うむ」
世の中広い。
それならば、ジェレマイアは風と雷の二つの精霊魔法、それに時空魔法と魔物を従える能力、少なくとも四つ持つ事になる。
「まあ僕たちの先生って例もあるし」
「あ、それもそうか」
そうだった。
自分の師が、四つどころではなく能力を持ってた人だった。
†††††
ツムギは過去を語り続ける。
「寝込みを襲われ、手練揃いだった村の者たちはすべてサソリに刺されて死んだ」
「……」
「そして毒に耐性があったワシだけが生き残ったのじゃ。そのあとワシはジェレマイアの手によって人買いに売られ、竜人王の元に……あれ?」
自分で話していて、急にツムギが変な声を出す。
「どうした?」
「今思い出した。その時ワシは……ジェレマイアに勾玉を……」
「はあ?」
急にツムギはカバンの中をゴソゴソし始める。
そして俺が広場で買ってあげた変な形の安物のアクセサリーを取り出す。
「これ、間違いない」
ジッと手元を見ている。
「何?」
「このアクセサリー、元々ジェレマイアのものじゃ。百年前、人買いに売られるワシに持たしたのじゃ。ピンチになったら魔力を込めろと言って」
「……いや、辻褄が合わないだろ? なんであんたを人買いに売った極悪人がそんな事を?」
「そうじゃのう。あの時ワシは毒に苦しみ意識が朦朧としていた。この辺は記憶違いじゃな」
「……」
「あの時は……兄のように慕っていたジェレマイアの裏切りを信じたくなくて、そんな都合の良い妄想をしたのかもしれぬ」
「そうか」
「だいたいそれがたまたま百年後にあの広場で売られていて、たまたまお主が買ってくれるなどという偶然はないか」
どちらにせよ、ジェレマイアが極悪人であることは間違いなさそうだ。
「宿場町だ! おい、お前ら! いったん休憩するぞ! 飯だ!」
「……!」
突然、エバンズさんの大声が聞こえてきた。
「飯か。そういえばお腹が空いたのう」
話は自然とそこで終わる。
「……」
改めて思う。
ジェレマイア、あの男は危険だ。
今後遭遇しないことを願う。
しかし窓の外を見ていたツムギが急に黒髪を振り乱して叫び出す。
「エ、エバンズ殿! 何をしているのじゃ! 目の前は沼じゃぞ!」
耳が痛い。
金切り声はやめて欲しい。
「大丈夫だ! レナード! ちゃんと説明しておけ!」
「わかった!」
御者台にいるエバンズさんに大声で返す。
「あわわ、お主らなぜ落ち着いておるのじゃ」
「大丈夫だって、この馬車はエバンズさんの魔法で浮いてるんだよ」
「ひょっ?」
ポワンとした不思議な音が外に響く。
次の瞬間、馬車の中も不自然に揺れる。
「す、水面を馬が走っておる」
「エバンズさんの風の精霊魔法の応用だよ。そういうの、百年前は無かったのか」
「む、聞いたことないのう」
「へえ」
その流れを聞いて、ドミニクがしたり顔で語りだす。
「魔法関連は失われた技術が多いと聞くが、逆に百年前と比べて進化した部分もあるわけか」
「な、なるほどのう」
立ち上がっていたツムギはちょこんと座り直し、今度は感心しながら窓の景色を眺め始めた。
「それで、ジェレマイアって奴は何者なんだ?」
話を元に戻す。
†††††
おそらくツムギにとって話したくない事かもしれないが、また襲ってくる可能性もある。
しっかり対策を練るためにも聞いておかないと。
「……ジェレマイアか」
また憎しみを押し殺すような表情に変わる。
「あやつはワシの母の弟子。ワシが生まれる前の子供の頃から師事していてのう。ワシにとっては兄のような存在じゃった」
「……」
そういえば、あの時ジェレマイア本人が似たような事を言っていたような。
「その前に、そいつの種族は?」
ドミニクが横槍を入れる。
しかし今回は俺もそこをまず聞いておきたい。
「そうだ。あいつは見た感じ角もなければ耳も人間のものだった。もしかして普通の人間なのか?」
「そのはずじゃ」
「え? エルフとかハーフエルフですらないのか?」
「うむ。だからとっくに寿命を迎えているはずなのじゃが。何しろ百年前に生きてた者じゃ」
……不可解な話だ。
レジナルト爺さんに時を止められてた目の前の少女ならともかく、ただの人間が若い姿で百年以上生きてる理由ってなんだろう。
「そっちのほうは今は答えはでそうにないね。ジェレマイアの話の続きを聞かせてよ」
「う、うむ」
仕切り直して、ツムギは語りだす。
「ジェレマイアは元々ワシの父が大陸の旅の帰りに、身寄りのない子を引き取るという経緯でワシの家に来たのじゃ」
「……」
「父上は大陸で当時七つの子供だった彼奴に命を助けられたと言っていた。その事に感謝して、養子にしようとしたらしい」
「よ、養子!?」
「うむ」
驚いた。
あの男は本当にツムギの兄のような存在だったのか。
「しかし本人がそうなることを頑として拒んだと聞いておる。そして東洋の島国の村で、働き口を紹介して欲しいと告げたそうじゃ」
「子供がか?」
「いや、よくある話だけどね。没落貴族の嫡男とかそういう行動を取る」
「没落貴族の子か……そうだったのかもしれんのう」
ツムギ遠い目をする。
これは……あの男に対して抱いているのは、憎しみの感情だけじゃないのかも。
話が元に戻る。
「ジェレマイアはすぐに東洋の言葉を覚えてのう。村の一員としてすぐに馴染んだそうじゃ」
「……」
「そして術士であったお母様に正式に弟子入りし、雷と風の魔法を学んだそうじゃ。ワシが生まれてからは、ワシの面倒もよく見ていた」
「ここまで聞くかぎり、昨日のあいつのイメージとまったく重ならないな」
「……そうじゃのう」
またツムギの表情が険しくなる。
「しかし、ワシが十になった頃。奴は本性を表した」
「……!」
「嵐の晩の日、奴はエビルスコーピオンの群れを村に召喚したのじゃ」
召喚……あり得るだろうか?
「あの男、精霊魔法二種類と時空魔法を使えるのか? あり得ない」
「そうじゃのう。しかしワシはこの目で見た。それに、サソリがジェレマイアだけを襲わないのも見た」
「そう言われるとあの男、昨日もサソリ二体を従えてたな」
「うむ」
世の中広い。
それならば、ジェレマイアは風と雷の二つの精霊魔法、それに時空魔法と魔物を従える能力、少なくとも四つ持つ事になる。
「まあ僕たちの先生って例もあるし」
「あ、それもそうか」
そうだった。
自分の師が、四つどころではなく能力を持ってた人だった。
†††††
ツムギは過去を語り続ける。
「寝込みを襲われ、手練揃いだった村の者たちはすべてサソリに刺されて死んだ」
「……」
「そして毒に耐性があったワシだけが生き残ったのじゃ。そのあとワシはジェレマイアの手によって人買いに売られ、竜人王の元に……あれ?」
自分で話していて、急にツムギが変な声を出す。
「どうした?」
「今思い出した。その時ワシは……ジェレマイアに勾玉を……」
「はあ?」
急にツムギはカバンの中をゴソゴソし始める。
そして俺が広場で買ってあげた変な形の安物のアクセサリーを取り出す。
「これ、間違いない」
ジッと手元を見ている。
「何?」
「このアクセサリー、元々ジェレマイアのものじゃ。百年前、人買いに売られるワシに持たしたのじゃ。ピンチになったら魔力を込めろと言って」
「……いや、辻褄が合わないだろ? なんであんたを人買いに売った極悪人がそんな事を?」
「そうじゃのう。あの時ワシは毒に苦しみ意識が朦朧としていた。この辺は記憶違いじゃな」
「……」
「あの時は……兄のように慕っていたジェレマイアの裏切りを信じたくなくて、そんな都合の良い妄想をしたのかもしれぬ」
「そうか」
「だいたいそれがたまたま百年後にあの広場で売られていて、たまたまお主が買ってくれるなどという偶然はないか」
どちらにせよ、ジェレマイアが極悪人であることは間違いなさそうだ。
「宿場町だ! おい、お前ら! いったん休憩するぞ! 飯だ!」
「……!」
突然、エバンズさんの大声が聞こえてきた。
「飯か。そういえばお腹が空いたのう」
話は自然とそこで終わる。
「……」
改めて思う。
ジェレマイア、あの男は危険だ。
今後遭遇しないことを願う。
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
国を建て直す前に自分を建て直したいんだが! ~何かが足りない異世界転生~
猫村慎之介
ファンタジー
オンラインゲームをプレイしながら寝落ちした佐藤綾人は
気が付くと全く知らない場所で
同じオンラインゲームプレイヤーであり親友である柳原雅也と共に目覚めた。
そこは剣と魔法が支配する幻想世界。
見た事もない生物や、文化が根付く国。
しかもオンラインゲームのスキルが何故か使用でき
身体能力は異常なまでに強化され
物理法則を無視した伝説級の武器や防具、道具が現れる。
だがそんな事は割とどうでも良かった。
何より異変が起きていたのは、自分自身。
二人は使っていたキャラクターのアバターデータまで引き継いでいたのだ。
一人は幼精。
一人は猫女。
何も分からないまま異世界に飛ばされ
性転換どころか種族まで転換されてしまった二人は
勢いで滅亡寸前の帝国の立て直しを依頼される。
引き受けたものの、帝国は予想以上に滅亡しそうだった。
「これ詰んでるかなぁ」
「詰んでるっしょ」
強力な力を得た代償に
大事なモノを失ってしまった転生者が織りなす
何かとままならないまま
チートで無茶苦茶する異世界転生ファンタジー開幕。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる