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第六部
上位権限
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「ふえ……」
パニックに陥ったフォニアが慌てながら他のメニューもタップしてみるが、相変わらず『表示する権限がありません』の表示が強調されて表示されるだけだ。
「ど、どうしよう……」
なんだか泣きそうになっているフォニアが目に涙を浮かべて、上目遣いでこちらを伺ってきた。
「大丈夫、大丈夫だから落ち着いて」
莉緒が声をかけてフォニアを抱き上げると、ぎゅっと胸に抱いて頭を撫でる。涙するフォニアに心がほっこりしていると、テーブルの上のタブレットを手に取ると地図をタップした。
「お、また見えるようになったぞ」
問題なく地図が見れたのでフォニアに見せてやる。
「ホント? ボク壊してない?」
「ああ、大丈夫だ。だからもう泣かなくていいぞ」
莉緒に抱っこされたフォニアの頭をポンポンと撫でてやるが、あまり効果はなかったのかもしれない。
「ふええええーん、よがったーーーー。こわしてなくてよかったよおおぉぉ!」
大きな声を上げて泣き出したフォニアに、莉緒と顔を合わせて苦笑する。きっと安心して気が抜けたのだろう。
「ふむ……、権限というのはそのタブレットを触る人間で判断しているということか」
エルが顎に手を当てながら、フォニアが触ったときの現象から推測を口にする。
「たぶんそうだろうな。俺たちが使ってるスマホとかだと、指紋とか虹彩で使用者を特定するんだけど、そんな素振りはなかったよな」
「あたしも触っていいか?」
「いいわよ」
莉緒から許可を得たエルにタブレットを渡してやると、ひっくり返して裏を見たりと興味深そうに観察している。
「うん?」
そして表に映る画面をタップしたところで首を傾げた。
テーブルにタブレットを置いて俺たちに見えるようにして、もう一度画面をタップする。が、うんともすんとも言わない。フォニアが触ったときは権限がありませんと表示されたと思ったが、何か違いがあるんだろうか。
「……何も起こらないね」
しゃっくりをしながら泣き止みかけていたフォニアが真顔になっている。急に涙が引っ込んだみたいだ。
そんなフォニアにエルが無言でタブレットを差し出す。恐る恐る伸ばした手が触れると、権限がありませんと表示が変わった。
「やった! 変わった!」
「あはは! よかったわねぇ」
さっきまで泣いていたはずだけど、急に喜びだしたフォニアに思わず笑いがこぼれる。
エルはもう一度タブレットを手元に寄せてタップするが、やはり何も反応しない。
「ふむ。ダンジョンに入っていない私は反応しないということか」
「へぇ、じゃあ俺もフォニアと同じなのかな?」
今度はイヴァンがタブレットに手を伸ばすが、予想通りフォニアと同じ現象だった。
「なるほど。ダンジョンに長いこと潜ってると見えるものが増える?」
「敵を倒した数かもしれないわね」
「ああ、その可能性もあるか」
ニルにもタブレットをつついてもらったが、イヴァンやフォニアと同じ結果だった。何にしろダンジョンに深くかかわった者ほど見えるものが増えるのは間違いないだろう。ダンジョンに入ることによって、個人の何かが記録されるのだろうか。
「それはいいとして……、この『クリエイト』ってメニューはなんなんだろうな?」
「何か作れるってことなのかな」
「作るって何をだ?」
イヴァンが首をひねっているが、ダンジョン関連でクリエイトと言えばもうアレしか思い浮かばない。
「ダンジョンを自由に拡張できるってことじゃないの?」
「はぁ? 拡張?」
俺の言葉にイヴァンだけでなくエルもよくわかっていなさそうだ。この世界ではダンジョンマスターみたいな存在は確認されていないのだろうか。
「ダンジョンは長い年月をかけて成長するとは言われているが、自由に拡張できるなんて聞いたことはないな」
「そうなんだ。……でも成長はするんだな」
「あ、ああ。ダンジョンは壁を壊しても数日で直っているし、中で死んだ魔物も数日で消えてなくなる。若いダンジョンなんかは、ある時部屋が増えていたり階層が増えることも確認されている」
「ちなみに最奥まで行くとどうなるんだ?」
ある程度エルは詳しいようだ。話によると、一番奥にはダンジョンコアと呼ばれる石があるらしい。コアを壊すかダンジョン外に持ち出すかすればダンジョンはその機能を徐々に失い、最終的にダンジョンは消滅してしまうそうだ。
またコアは破片でも持ち帰ることができれば信じられないくらいの大金で売れるとのこと。魔晶石以上に魔力を蓄えた物質といえば想像は付くだろう。
ちなみにラスボスはいるみたいだけど、ダンジョンマスターといった存在はいないらしい。残念。
いやしかし、このクリエイトというメニューが気になりすぎる……。
「あ、そうだ」
「どうしたの?」
「いや、ちょっと思いついたことがあってな」
ダメもとだしやってみる価値はある。
莉緒に尋ねられて思いついたことをさっそく実行に移す。異空間ボックスから取り出したのは、魔力を抜いて動かなくなった剣の魔物だ。鑑定した結果魔物と判定されたからには、この剣だってダンジョンに深く関わっているモノと言っていいのではなかろうか。
「うわ、なんだそれ」
取り出した瞬間にエルとイヴァンが身構えて、フォニアがぴくりと反応する。魔力を抜いただけなので恐らく死んではいないはずだ。念のため鑑定してみたが、ちゃんとHPが残っている。生きている魔物がいきなり目の前に現れたら反応もするか。
「ああ、すまんすまん。後で説明はするけど、とりあえず見ていてくれ」
剣を右手でしっかりと握りこむと、左手でタブレットを操作して最初の画面を表示させる。そして右手にある剣の柄で、『クリエイト』のメニューに触れると――
そこには『表示する権限がありません』ではなく、クリエイトメニューの中身が表示されていた。
パニックに陥ったフォニアが慌てながら他のメニューもタップしてみるが、相変わらず『表示する権限がありません』の表示が強調されて表示されるだけだ。
「ど、どうしよう……」
なんだか泣きそうになっているフォニアが目に涙を浮かべて、上目遣いでこちらを伺ってきた。
「大丈夫、大丈夫だから落ち着いて」
莉緒が声をかけてフォニアを抱き上げると、ぎゅっと胸に抱いて頭を撫でる。涙するフォニアに心がほっこりしていると、テーブルの上のタブレットを手に取ると地図をタップした。
「お、また見えるようになったぞ」
問題なく地図が見れたのでフォニアに見せてやる。
「ホント? ボク壊してない?」
「ああ、大丈夫だ。だからもう泣かなくていいぞ」
莉緒に抱っこされたフォニアの頭をポンポンと撫でてやるが、あまり効果はなかったのかもしれない。
「ふええええーん、よがったーーーー。こわしてなくてよかったよおおぉぉ!」
大きな声を上げて泣き出したフォニアに、莉緒と顔を合わせて苦笑する。きっと安心して気が抜けたのだろう。
「ふむ……、権限というのはそのタブレットを触る人間で判断しているということか」
エルが顎に手を当てながら、フォニアが触ったときの現象から推測を口にする。
「たぶんそうだろうな。俺たちが使ってるスマホとかだと、指紋とか虹彩で使用者を特定するんだけど、そんな素振りはなかったよな」
「あたしも触っていいか?」
「いいわよ」
莉緒から許可を得たエルにタブレットを渡してやると、ひっくり返して裏を見たりと興味深そうに観察している。
「うん?」
そして表に映る画面をタップしたところで首を傾げた。
テーブルにタブレットを置いて俺たちに見えるようにして、もう一度画面をタップする。が、うんともすんとも言わない。フォニアが触ったときは権限がありませんと表示されたと思ったが、何か違いがあるんだろうか。
「……何も起こらないね」
しゃっくりをしながら泣き止みかけていたフォニアが真顔になっている。急に涙が引っ込んだみたいだ。
そんなフォニアにエルが無言でタブレットを差し出す。恐る恐る伸ばした手が触れると、権限がありませんと表示が変わった。
「やった! 変わった!」
「あはは! よかったわねぇ」
さっきまで泣いていたはずだけど、急に喜びだしたフォニアに思わず笑いがこぼれる。
エルはもう一度タブレットを手元に寄せてタップするが、やはり何も反応しない。
「ふむ。ダンジョンに入っていない私は反応しないということか」
「へぇ、じゃあ俺もフォニアと同じなのかな?」
今度はイヴァンがタブレットに手を伸ばすが、予想通りフォニアと同じ現象だった。
「なるほど。ダンジョンに長いこと潜ってると見えるものが増える?」
「敵を倒した数かもしれないわね」
「ああ、その可能性もあるか」
ニルにもタブレットをつついてもらったが、イヴァンやフォニアと同じ結果だった。何にしろダンジョンに深くかかわった者ほど見えるものが増えるのは間違いないだろう。ダンジョンに入ることによって、個人の何かが記録されるのだろうか。
「それはいいとして……、この『クリエイト』ってメニューはなんなんだろうな?」
「何か作れるってことなのかな」
「作るって何をだ?」
イヴァンが首をひねっているが、ダンジョン関連でクリエイトと言えばもうアレしか思い浮かばない。
「ダンジョンを自由に拡張できるってことじゃないの?」
「はぁ? 拡張?」
俺の言葉にイヴァンだけでなくエルもよくわかっていなさそうだ。この世界ではダンジョンマスターみたいな存在は確認されていないのだろうか。
「ダンジョンは長い年月をかけて成長するとは言われているが、自由に拡張できるなんて聞いたことはないな」
「そうなんだ。……でも成長はするんだな」
「あ、ああ。ダンジョンは壁を壊しても数日で直っているし、中で死んだ魔物も数日で消えてなくなる。若いダンジョンなんかは、ある時部屋が増えていたり階層が増えることも確認されている」
「ちなみに最奥まで行くとどうなるんだ?」
ある程度エルは詳しいようだ。話によると、一番奥にはダンジョンコアと呼ばれる石があるらしい。コアを壊すかダンジョン外に持ち出すかすればダンジョンはその機能を徐々に失い、最終的にダンジョンは消滅してしまうそうだ。
またコアは破片でも持ち帰ることができれば信じられないくらいの大金で売れるとのこと。魔晶石以上に魔力を蓄えた物質といえば想像は付くだろう。
ちなみにラスボスはいるみたいだけど、ダンジョンマスターといった存在はいないらしい。残念。
いやしかし、このクリエイトというメニューが気になりすぎる……。
「あ、そうだ」
「どうしたの?」
「いや、ちょっと思いついたことがあってな」
ダメもとだしやってみる価値はある。
莉緒に尋ねられて思いついたことをさっそく実行に移す。異空間ボックスから取り出したのは、魔力を抜いて動かなくなった剣の魔物だ。鑑定した結果魔物と判定されたからには、この剣だってダンジョンに深く関わっているモノと言っていいのではなかろうか。
「うわ、なんだそれ」
取り出した瞬間にエルとイヴァンが身構えて、フォニアがぴくりと反応する。魔力を抜いただけなので恐らく死んではいないはずだ。念のため鑑定してみたが、ちゃんとHPが残っている。生きている魔物がいきなり目の前に現れたら反応もするか。
「ああ、すまんすまん。後で説明はするけど、とりあえず見ていてくれ」
剣を右手でしっかりと握りこむと、左手でタブレットを操作して最初の画面を表示させる。そして右手にある剣の柄で、『クリエイト』のメニューに触れると――
そこには『表示する権限がありません』ではなく、クリエイトメニューの中身が表示されていた。
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