332 / 424
第六部
魔の森の採集物
しおりを挟む
「ちょっと待てよ」
だがしかし、逃げるように去っていくリキョウを呼び止める。
どうせならもう一つの議題も解消してもらおう。特に害があるわけじゃないけど、鑑定されっぱなしというのは気分がよろしくない。
「……なんでしょう」
苦虫を噛み潰したような表情で振り返るリキョウだったが、メイちゃんもなんだか顔色が悪いように見える。
「俺たちを鑑定したやつがこの中にいるんだけど、ちょっと吹聴しないように言っといてくれる?」
周囲を見回してそう告げると、リキョウがポカンとした表情ののちに額に手を当てて嘆息する。野次馬も一部の人間に視線が集まって、視線を受けた本人が慌てていたりする。他にも鑑定してきた奴はいるんだけど、隠してるのかな?
「わかった……。おい! 聞いたな! 鑑定したやつらは広めるんじゃないぞ!」
個別で名前を呼べば誰が鑑定を持っているかわかるし、隠してるやつもいるだろう。それに鑑定していない鑑定持ちも混じってるかもしれない。誰が鑑定を使ったかわからない中で注意する方法としては無難なやり方か。
「すまない。好奇心旺盛なやつらが多くてな……」
そうしてもう一度大きくため息をつくと、今度こそリキョウはメイちゃんを引きずってギルドの奥へと去っていった。
「じゃあ俺たちも行きますかね」
「あー、うん、そうだな」
イヴァンが苦笑いを浮かべながらギルドの外へと出るので、俺たちも続いてギルドを出る。
「じゃあ俺はこっちだから」
「ああ、気を付けてな」
「イヴァン兄がんばって!」
Eランクの依頼を受けたイヴァンとギルド前で別れると、俺たちも魔の森へ向かうことにした。
借りた土地の前を通り抜けて北門へと向かう。家の壁は高さはあるけど、遠くから見れば野営用ハウスの二階が見えるから、あの場所に新しく何かが建ったのはすぐ広がりそうだ。
北門を抜けて外に出れば、緩やかに続く上り坂の途中から木々が茂っているのが見える。もう数キロ先から魔の森になっているらしい。といっても強い魔物が出るのはかなり奥のほうらしく、俗に浅瀬と呼ばれるエリアは広いとのこと。
「魔の森は久しぶりだなぁ」
「そうねぇ。師匠は元気にしてるかしら」
魔の森を出てすぐにまた魔の森で狩りをしたこともあるけど、今回は本当に久しぶりだ。山岳地帯だと出てくる魔物も違うらしいし楽しみではある。
「強い魔物が出るんだよね?」
フンスと鼻息荒くフォニアが気合を入れている。
「らしいけど、最初は軽く行こうか」
「うん!」
一応魔の森ということで、先頭に立って森へと入っていく。周囲に鑑定を飛ばしながらだけど、食べられそうなものは豊富にあるようだ。Dランクからしかこちらには来れない弊害か、森の浅瀬にある採集が簡単なものは放置されているのかもしれない。たぶん安いだろうし。
「それ食べられるの?」
「そうみたい。初めて見るからちょっと採ってみようか」
とはいえ見たことのない食材であれば回収対象だ。地面から生えている蔓を鑑定したら、地中に成っている芋が食えるとのこと。こんにゃくいもとはまた違うらしい。
空間把握で地中の芋を認識すると、土魔法で一気に芋だけを掘り出す。ボコッと出てきたそれは、自然薯のような細長い芋がじゃがいものようにたくさんついている形だった。
「おおー、すごいすごい」
フォニアが両手を上げて嬉しそうにしながら鼻をすんすんしている。ニルも一緒になって芋の匂いを嗅いでいる。いい匂いでもするんだろうか?
「……よくわからないわね?」
莉緒も一緒になって匂いを嗅いでいるけどわからないみたいだ。
うん、嗅覚強化してもわからん。強化した人間の嗅覚程度では勝てないのはわかっているので、深くは追及しないでおく。
「よし、じゃあ次だ」
そしていろいろと収穫しながらも森を進んでいく。
しばらく進んでいくとニルが変な顔になってフォニアが鼻をつまみだした。
「くちゃい……」
「んん?」
もちろん嗅覚を強化しても俺たちには感じられない。
「そんなに?」
「うーん、そこまでじゃないけど、くちゃい」
フェアリィバレイの山頂にいたモールボールほどではなさそうだ。さして進まないうちに俺たちにもその匂いが届いてきた。確かにそこまで臭いにおいではないけど、ずっと嗅いでいたいとは思わない。
「あれかな?」
匂いの根源が見えてきたようだ。
そこにあったのは巨大な花だ。地面から太い茎が伸びていて、葉っぱはついていない。高さ一メートルくらいのところから大きな一輪の花が咲いている。花の直径は二メートル近くありそうだ。
中央から周囲におどろおどろしい赤黒い色の花びらが広がっているが、花弁は一枚なのか切れ目がなく、スカートをひっくり返したような形で外周は垂れ下がっている。そしてその中央から太いめしべっぽいものがまっすぐ伸びている。根元から先端に伸びる中央には筋が入ったようにへこみがあり、先が尖っている。
「えっ? 悪魔の舌?」
鑑定結果を思わず口にしてしまうが、これがこんにゃくの正体なのか。
「ええぇぇ、すごいわね……。ほんとに舌みたいじゃないの」
莉緒もドン引きである。
「ここにお芋があるの?」
フォニアも腰が引けているが、せっかくなので収穫しておこうか。
「そうみたいだな。……ちょっと掘り返してみるか」
そうして出てきた芋は、大きさだけ異常にでかいが、前の街で買った悪魔の舌の材料と言われた芋と同じものだった。
だがしかし、逃げるように去っていくリキョウを呼び止める。
どうせならもう一つの議題も解消してもらおう。特に害があるわけじゃないけど、鑑定されっぱなしというのは気分がよろしくない。
「……なんでしょう」
苦虫を噛み潰したような表情で振り返るリキョウだったが、メイちゃんもなんだか顔色が悪いように見える。
「俺たちを鑑定したやつがこの中にいるんだけど、ちょっと吹聴しないように言っといてくれる?」
周囲を見回してそう告げると、リキョウがポカンとした表情ののちに額に手を当てて嘆息する。野次馬も一部の人間に視線が集まって、視線を受けた本人が慌てていたりする。他にも鑑定してきた奴はいるんだけど、隠してるのかな?
「わかった……。おい! 聞いたな! 鑑定したやつらは広めるんじゃないぞ!」
個別で名前を呼べば誰が鑑定を持っているかわかるし、隠してるやつもいるだろう。それに鑑定していない鑑定持ちも混じってるかもしれない。誰が鑑定を使ったかわからない中で注意する方法としては無難なやり方か。
「すまない。好奇心旺盛なやつらが多くてな……」
そうしてもう一度大きくため息をつくと、今度こそリキョウはメイちゃんを引きずってギルドの奥へと去っていった。
「じゃあ俺たちも行きますかね」
「あー、うん、そうだな」
イヴァンが苦笑いを浮かべながらギルドの外へと出るので、俺たちも続いてギルドを出る。
「じゃあ俺はこっちだから」
「ああ、気を付けてな」
「イヴァン兄がんばって!」
Eランクの依頼を受けたイヴァンとギルド前で別れると、俺たちも魔の森へ向かうことにした。
借りた土地の前を通り抜けて北門へと向かう。家の壁は高さはあるけど、遠くから見れば野営用ハウスの二階が見えるから、あの場所に新しく何かが建ったのはすぐ広がりそうだ。
北門を抜けて外に出れば、緩やかに続く上り坂の途中から木々が茂っているのが見える。もう数キロ先から魔の森になっているらしい。といっても強い魔物が出るのはかなり奥のほうらしく、俗に浅瀬と呼ばれるエリアは広いとのこと。
「魔の森は久しぶりだなぁ」
「そうねぇ。師匠は元気にしてるかしら」
魔の森を出てすぐにまた魔の森で狩りをしたこともあるけど、今回は本当に久しぶりだ。山岳地帯だと出てくる魔物も違うらしいし楽しみではある。
「強い魔物が出るんだよね?」
フンスと鼻息荒くフォニアが気合を入れている。
「らしいけど、最初は軽く行こうか」
「うん!」
一応魔の森ということで、先頭に立って森へと入っていく。周囲に鑑定を飛ばしながらだけど、食べられそうなものは豊富にあるようだ。Dランクからしかこちらには来れない弊害か、森の浅瀬にある採集が簡単なものは放置されているのかもしれない。たぶん安いだろうし。
「それ食べられるの?」
「そうみたい。初めて見るからちょっと採ってみようか」
とはいえ見たことのない食材であれば回収対象だ。地面から生えている蔓を鑑定したら、地中に成っている芋が食えるとのこと。こんにゃくいもとはまた違うらしい。
空間把握で地中の芋を認識すると、土魔法で一気に芋だけを掘り出す。ボコッと出てきたそれは、自然薯のような細長い芋がじゃがいものようにたくさんついている形だった。
「おおー、すごいすごい」
フォニアが両手を上げて嬉しそうにしながら鼻をすんすんしている。ニルも一緒になって芋の匂いを嗅いでいる。いい匂いでもするんだろうか?
「……よくわからないわね?」
莉緒も一緒になって匂いを嗅いでいるけどわからないみたいだ。
うん、嗅覚強化してもわからん。強化した人間の嗅覚程度では勝てないのはわかっているので、深くは追及しないでおく。
「よし、じゃあ次だ」
そしていろいろと収穫しながらも森を進んでいく。
しばらく進んでいくとニルが変な顔になってフォニアが鼻をつまみだした。
「くちゃい……」
「んん?」
もちろん嗅覚を強化しても俺たちには感じられない。
「そんなに?」
「うーん、そこまでじゃないけど、くちゃい」
フェアリィバレイの山頂にいたモールボールほどではなさそうだ。さして進まないうちに俺たちにもその匂いが届いてきた。確かにそこまで臭いにおいではないけど、ずっと嗅いでいたいとは思わない。
「あれかな?」
匂いの根源が見えてきたようだ。
そこにあったのは巨大な花だ。地面から太い茎が伸びていて、葉っぱはついていない。高さ一メートルくらいのところから大きな一輪の花が咲いている。花の直径は二メートル近くありそうだ。
中央から周囲におどろおどろしい赤黒い色の花びらが広がっているが、花弁は一枚なのか切れ目がなく、スカートをひっくり返したような形で外周は垂れ下がっている。そしてその中央から太いめしべっぽいものがまっすぐ伸びている。根元から先端に伸びる中央には筋が入ったようにへこみがあり、先が尖っている。
「えっ? 悪魔の舌?」
鑑定結果を思わず口にしてしまうが、これがこんにゃくの正体なのか。
「ええぇぇ、すごいわね……。ほんとに舌みたいじゃないの」
莉緒もドン引きである。
「ここにお芋があるの?」
フォニアも腰が引けているが、せっかくなので収穫しておこうか。
「そうみたいだな。……ちょっと掘り返してみるか」
そうして出てきた芋は、大きさだけ異常にでかいが、前の街で買った悪魔の舌の材料と言われた芋と同じものだった。
20
お気に入りに追加
527
あなたにおすすめの小説

異世界に飛ばされたら守護霊として八百万の神々も何故か付いてきた。
いけお
ファンタジー
仕事からの帰宅途中に突如足元に出来た穴に落ちて目が覚めるとそこは異世界でした。
元の世界に戻れないと言うので諦めて細々と身の丈に合った生活をして過ごそうと思っていたのに心配性な方々が守護霊として付いてきた所為で静かな暮らしになりそうもありません。
登場してくる神の性格などでツッコミや苦情等出るかと思いますが、こんな神様達が居たっていいじゃないかと大目に見てください。
追記 小説家になろう ツギクル でも投稿しております。

【完結】異世界転移で、俺だけ魔法が使えない!
林檎茶
ファンタジー
俺だけ魔法が使えないとか、なんの冗談だ?
俺、相沢ワタルは平凡で一般的な高校二年生である。
成績は中の下。友達も少なく、誇れるような特技も趣味もこれといってない。
そんなつまらない日常は突如として幕を閉じた。
ようやく終わった担任の長話。喧騒に満ちた教室、いつもより浮き足立った放課後。
明日から待ちに待った春休みだというのに突然教室内が不気味な紅色の魔法陣で満ちたかと思えば、俺は十人のクラスメイトたちと共に異世界に転移してしまったのだ。
俺たちを召喚したのはリオーネと名乗る怪しい男。
そいつから魔法の存在を知らされたクラスメイトたちは次々に魔法の根源となる『紋章』を顕現させるが、俺の紋章だけは何故か魔法を使えない紋章、通称『死人の紋章』だった。
魔法という超常的な力に歓喜し興奮するクラスメイトたち。そいつらを見て嫉妬の感情をひた隠す俺。
そんな中クラスメイトの一人が使える魔法が『転移魔法』だと知るや否やリオーネの態度は急変した。
リオーネから危険を感じた俺たちは転移魔法を使っての逃亡を試みたが、不運にも俺はただ一人迷宮の最下層へと転移してしまう。
その先で邂逅した存在に、俺がこの異世界でやらなければならないことを突きつけられる。
挫折し、絶望し、苦悩した挙句、俺はなんとしてでも──『魔王』を倒すと決意する。

俺の職業は『観光客』だが魔王くらいなら余裕で討伐できると思ってる〜やり込んだゲームの世界にクラス転移したが、目覚めたジョブが最弱職だった件~
おさない
ファンタジー
ごく普通の高校生である俺こと観音崎真城は、突如としてクラス丸ごと異世界に召喚されてしまう。
異世界の王いわく、俺達のような転移者は神から特別な能力――職業(ジョブ)を授かることができるらしく、その力を使って魔王を討伐して欲しいのだそうだ。
他の奴らが『勇者』やら『聖騎士』やらの強ジョブに目覚めていることが判明していく中、俺に与えられていたのは『観光客』という見るからに弱そうなジョブだった。
無能の烙印を押された俺は、クラスメイトはおろか王や兵士達からも嘲笑され、お城から追放されてしまう。
やれやれ……ここが死ぬほどやり込んだ『エルニカクエスト』の世界でなければ、野垂れ死んでいた所だったぞ。
実を言うと、観光客はそれなりに強ジョブなんだが……それを知らずに追放してしまうとは、早とちりな奴らだ。
まあ、俺は自由に異世界を観光させてもらうことにしよう。
※カクヨムにも掲載しています

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
H.I.S.A.H.I.T.O. みだりにその名を口にしてはならない小説がある。
あめの みかな
ファンタジー
教会は、混沌の種子を手に入れ、神や天使、悪魔を従えるすべを手に入れた。
後に「ラグナロクの日」と呼ばれる日、先端に混沌の種子を埋め込んだ大陸間弾道ミサイルが、極東の島国に撃ち込まれ、種子から孵化した神や天使や悪魔は一夜にして島国を滅亡させた。
その際に発生した混沌の瘴気は、島国を生物の住めない場所へと変えた。
世界地図から抹消されたその島国には、軌道エレベーターが建造され、かつての首都の地下には生き残ったわずかな人々が細々とくらしていた。
王族の少年が反撃ののろしを上げて立ち上がるその日を待ちながら・・・
※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる