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第六部
フェアデヘルデ王国
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「やっとここまで来たな」
「まぁ、長かったな」
イヴァンのしみじみとした感想に苦笑が漏れる。
ここはフェアデヘルデ王国の国境の街である。山の幸を求めて山岳の国とも呼ばれるフェアデヘルデ王国へと、俺たちはようやく足を踏み入れていた。
「楓ちゃんも落ち着いたみたいだし、よかったわね」
「だなぁ」
楓さんを日本に帰してから、すでにひと月が経とうとしている。何度か楓さんを送り迎えをしつつ、孤児院の子どもたちにも日本の食べ物を広げたり。ラシアーユ商会のフルールさんと一緒に、キットを使って醤油と味噌の作り方を勉強したり。シャンプーやリンスも伝えてみたが、こっちは研究材料としての提供のみで、日本の製品を卸したりまでは考えていない。さすがに面倒だし。
エルは日本語が勉強したいとか言うので、幼児や小学生低学年が使うような国語の勉強ドリルを買ってやったりしている。何がそこまでエルを駆り立てるのかよくわからないが、めきめきと日本語を理解するようになっている。
いつものように日本の倉庫店で買い物をしていると話しかけられることも増えてきた。目当ては主にフォニアのようだが、愛想よくフォニアが返事をすると悶える様が面白い。どうやらフォニアの可愛さが少しずつ浸透していっているようでなによりだ。
「んじゃ美味いもの探しに行くかー」
「おー」
冒険者証を門番に見せて街中へと入っていく。元気よく返事をしたフォニアが、しっぽを揺らしながら先頭を歩いていく。すぐ横にはニルが鼻をフンフンさせながら付いていて、どうやら美味しいものを鼻で探しているようだ。
街の入り口はご多分に漏れず、各種屋台がひしめいている。山岳地帯だからか石造りの家が多く、露店の屋台も場所が固定されているからか土台が石で固められている。どうも移動できない屋台と移動できる屋台があるようだ。
「あれなんだろー」
長方形のぷるぷるした物体を焼いているお店の前でフォニアが首をかしげている。見た感じこんにゃくっぽいけど、確かに今まで見たことない奴だな。
身長が足りずに台の上で焼かれているこんにゃくもどきが見えなかったフォニアが、しょうがないなぁと言わんばかりで伏せたニルの背中に跨っている。満足そうな表情をしてこんにゃくを覗いていると、店のおっちゃんの表情も緩むというものだ。
「こんにゃくみたいね」
「嬢ちゃんコレ知ってるんかい」
莉緒が何気に呟いた言葉を拾ったらしく、おっちゃんがこちらに顔を向ける。
「ええ、芋から作られてるんでしたっけ」
「はは、よぅ知っとるな。こいつは悪魔の舌っちゅぅてな。ここら辺の特産品なんじゃ」
「物騒な名前だな」
イヴァンが顔をしかめているけど同感だ。屋台で売ってるからには食い物なんだよな。食って大丈夫なのかそれ。
「じゃあこれください」
「あいよ」
「……柊は?」
莉緒が振り返ってきたのでもちろん食べると答えておいた。露店で売ってるくらいだし大丈夫だろうというのもあるが、現地でしか食えないものは食っておかないとな。
「……俺はいい」
どうも食わないのはイヴァンだけみたいだ。
莉緒が受け取ったこんにゃくもどきをイヴァン以外に配っていくと、さっそくかじりつく。
「うまっ」
串にささった長方形の物体は確かにこんにゃくだった。独自に塗られたタレの味がしみ込んでいて美味い。
「ショウユとかミソとも相性がよさそうね」
エルはさっそく料理を考えているようだががんばってくれ。最近は日本の文化に影響されているが、食についても影響されているようで料理の腕も上がっているのだ。
「ほら、美味しいよ」
フォニアはニコニコしながらニルにもこんにゃくをあげている。なんとなくお世話をしたい年ごろなんだろうけど、ニルはニルで相手してやってる感が出ていて面白い。
しばらく食べ歩いておなかが膨れてきたので宿をとることにする。街の巡回兵や露店の主人に聞いた評判のいい宿に行くと、問題なく部屋は取れた。
「この国の美味しいもの?」
「そうです。なにか知ってますか?」
「そうねぇ」
さっそく女将さんに話を聞けば、悪魔の舌という名前のこんにゃくや山芋、あとはピリッと辛い香辛料の話が聞けた。
「辛いんですか」
「そうそう。岩場の多い渓流に自生してるんだけどね、好きな人は結構好きなのよね。見た目は緑色で、根っこをすりおろして食べるんだよ」
「なんだかワサビっぽいわね」
「だなぁ」
莉緒とコソコソと話していると、エルが珍しく前に出てくる。いつもは侍女然として後ろに控えているんだけど、料理や日本の話題になると食いついてくるのだ。
「生えている場所は知っていますか?」
「え? あぁ、えーっと、お店や冒険者ギルドに依頼するから、あたしゃ場所までは知らないのよね」
「そうですか」
「じゃあギルドで聞いてみます」
しょんぼりと引き下がるエルだったが、ワサビであれば探しに行かないわけにはいくまい。行くとわかったエルが元気を取り戻している。
「へぇ、あんたら冒険者だったのかい?」
「ええ、そうですよ」
「なるほど……、だったら北にある魔の森にも美味しいものがたくさんあるって話だよ」
「魔の森ですか?」
なんだか久しぶりに聞いた単語だな。割と広い森だっていうのは聞いていたけど、ここまで広がってるんだ。
そういえば師匠は元気にしてるんだろうか。
「そうそう。魔の森も山岳地帯に広がってるからね。他の地域の魔の森と違ったモノが獲れるらしいよ」
「それはちょっと気になるかも」
「はは、手ごわい魔物がたくさんいるらしいから、行くなら気を付けてね」
「はい、それはもちろん」
女将さんに話を聞いたあとに仲間たちと顔を見合わせる。なんとなく頷き合うとこの国でやることが決まった気がした。
「まぁ、長かったな」
イヴァンのしみじみとした感想に苦笑が漏れる。
ここはフェアデヘルデ王国の国境の街である。山の幸を求めて山岳の国とも呼ばれるフェアデヘルデ王国へと、俺たちはようやく足を踏み入れていた。
「楓ちゃんも落ち着いたみたいだし、よかったわね」
「だなぁ」
楓さんを日本に帰してから、すでにひと月が経とうとしている。何度か楓さんを送り迎えをしつつ、孤児院の子どもたちにも日本の食べ物を広げたり。ラシアーユ商会のフルールさんと一緒に、キットを使って醤油と味噌の作り方を勉強したり。シャンプーやリンスも伝えてみたが、こっちは研究材料としての提供のみで、日本の製品を卸したりまでは考えていない。さすがに面倒だし。
エルは日本語が勉強したいとか言うので、幼児や小学生低学年が使うような国語の勉強ドリルを買ってやったりしている。何がそこまでエルを駆り立てるのかよくわからないが、めきめきと日本語を理解するようになっている。
いつものように日本の倉庫店で買い物をしていると話しかけられることも増えてきた。目当ては主にフォニアのようだが、愛想よくフォニアが返事をすると悶える様が面白い。どうやらフォニアの可愛さが少しずつ浸透していっているようでなによりだ。
「んじゃ美味いもの探しに行くかー」
「おー」
冒険者証を門番に見せて街中へと入っていく。元気よく返事をしたフォニアが、しっぽを揺らしながら先頭を歩いていく。すぐ横にはニルが鼻をフンフンさせながら付いていて、どうやら美味しいものを鼻で探しているようだ。
街の入り口はご多分に漏れず、各種屋台がひしめいている。山岳地帯だからか石造りの家が多く、露店の屋台も場所が固定されているからか土台が石で固められている。どうも移動できない屋台と移動できる屋台があるようだ。
「あれなんだろー」
長方形のぷるぷるした物体を焼いているお店の前でフォニアが首をかしげている。見た感じこんにゃくっぽいけど、確かに今まで見たことない奴だな。
身長が足りずに台の上で焼かれているこんにゃくもどきが見えなかったフォニアが、しょうがないなぁと言わんばかりで伏せたニルの背中に跨っている。満足そうな表情をしてこんにゃくを覗いていると、店のおっちゃんの表情も緩むというものだ。
「こんにゃくみたいね」
「嬢ちゃんコレ知ってるんかい」
莉緒が何気に呟いた言葉を拾ったらしく、おっちゃんがこちらに顔を向ける。
「ええ、芋から作られてるんでしたっけ」
「はは、よぅ知っとるな。こいつは悪魔の舌っちゅぅてな。ここら辺の特産品なんじゃ」
「物騒な名前だな」
イヴァンが顔をしかめているけど同感だ。屋台で売ってるからには食い物なんだよな。食って大丈夫なのかそれ。
「じゃあこれください」
「あいよ」
「……柊は?」
莉緒が振り返ってきたのでもちろん食べると答えておいた。露店で売ってるくらいだし大丈夫だろうというのもあるが、現地でしか食えないものは食っておかないとな。
「……俺はいい」
どうも食わないのはイヴァンだけみたいだ。
莉緒が受け取ったこんにゃくもどきをイヴァン以外に配っていくと、さっそくかじりつく。
「うまっ」
串にささった長方形の物体は確かにこんにゃくだった。独自に塗られたタレの味がしみ込んでいて美味い。
「ショウユとかミソとも相性がよさそうね」
エルはさっそく料理を考えているようだががんばってくれ。最近は日本の文化に影響されているが、食についても影響されているようで料理の腕も上がっているのだ。
「ほら、美味しいよ」
フォニアはニコニコしながらニルにもこんにゃくをあげている。なんとなくお世話をしたい年ごろなんだろうけど、ニルはニルで相手してやってる感が出ていて面白い。
しばらく食べ歩いておなかが膨れてきたので宿をとることにする。街の巡回兵や露店の主人に聞いた評判のいい宿に行くと、問題なく部屋は取れた。
「この国の美味しいもの?」
「そうです。なにか知ってますか?」
「そうねぇ」
さっそく女将さんに話を聞けば、悪魔の舌という名前のこんにゃくや山芋、あとはピリッと辛い香辛料の話が聞けた。
「辛いんですか」
「そうそう。岩場の多い渓流に自生してるんだけどね、好きな人は結構好きなのよね。見た目は緑色で、根っこをすりおろして食べるんだよ」
「なんだかワサビっぽいわね」
「だなぁ」
莉緒とコソコソと話していると、エルが珍しく前に出てくる。いつもは侍女然として後ろに控えているんだけど、料理や日本の話題になると食いついてくるのだ。
「生えている場所は知っていますか?」
「え? あぁ、えーっと、お店や冒険者ギルドに依頼するから、あたしゃ場所までは知らないのよね」
「そうですか」
「じゃあギルドで聞いてみます」
しょんぼりと引き下がるエルだったが、ワサビであれば探しに行かないわけにはいくまい。行くとわかったエルが元気を取り戻している。
「へぇ、あんたら冒険者だったのかい?」
「ええ、そうですよ」
「なるほど……、だったら北にある魔の森にも美味しいものがたくさんあるって話だよ」
「魔の森ですか?」
なんだか久しぶりに聞いた単語だな。割と広い森だっていうのは聞いていたけど、ここまで広がってるんだ。
そういえば師匠は元気にしてるんだろうか。
「そうそう。魔の森も山岳地帯に広がってるからね。他の地域の魔の森と違ったモノが獲れるらしいよ」
「それはちょっと気になるかも」
「はは、手ごわい魔物がたくさんいるらしいから、行くなら気を付けてね」
「はい、それはもちろん」
女将さんに話を聞いたあとに仲間たちと顔を見合わせる。なんとなく頷き合うとこの国でやることが決まった気がした。
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