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第三部
指名依頼再び
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あれから数日も経つと、港からも亀の影が見えるようになってきた。宿を出て大通りを歩いていると、ちらほらと海皇亀の話題が聞こえてくる。
「情報解禁されたのかな?」
「かもしれないな。ちょっとギルドに行ってみるか」
「うん」
件の海皇亀について、甲羅の耐久力調査ではあるがしばらく続けていた。ギルドから依頼されたわけではないのでこっそりだけど。というよりも自分たちのスキルの訓練場と化しているのが実情だったりするが。
翌日行ってみると、全部再生していたのだ。ちょっとずつでも削っていけないかと思っていたが、不可能だということがわかっただけだ。と言う理由からの訓練への切り替えでもある。
防御を無視できるように、衝撃が内部に浸透するよう意識して攻撃を放つと、甲羅を一気に三層ほどぶち抜くことには成功した。たぶんスキルを覚えたんじゃないかとは思う。今はこのスキルを鍛えようと思っているところだ。HPもわずかながら減っていたし、効果はあると信じたい。
ちなみにカントたちの調査結果も俺たちと大差はない。むしろ俺たちより情報が少なかったくらいだ。甲羅に上陸はしていないらしく、鑑定でステータスをみて周りを一周しただけならそこまで情報は得られなかっただろう。
「お、やっぱり解禁されてるな」
冒険者ギルドの一階へと足を踏み入れると、目立つ場所に海皇亀の情報が掲げてあった。二階はもうちょっと詳細な情報が出てるかと思ったけど同じだ。よく考えればDランク以下の立ち入りが禁止されているわけでもないのだ。
「シュウさん」
掲示板の前で海皇亀の情報を読んでいると、職員に声を掛けられる。
振り向くと、ギルドマスターと話をしていたときにメモを取っていた人だった。確か名前は――
「あ、ローウェルさん」
だったはず。
「ちょうどよかった。お二人に指名依頼が来てるんですが、受けられますか?」
「……内容次第ですけど」
「あはは、わかりました。ここじゃなんですので、別室でお願いします」
通いなれた三階の部屋へと案内されるが、今回はギルドマスターは同席していないみたいだ。お茶を三人分用意したローウェルは、一枚の依頼書をテーブルの上へと乗せる。
「世間では海皇亀の話題で持ちきりですが、今回の依頼は別件なんです」
「あ、そうなんですね」
お茶でのどを潤しながら、テーブルの依頼書へと視線を走らせる。
「……逃亡奴隷の捕縛?」
読み上げた莉緒の言葉に、自身の眉間にしわが寄る。
「なんでまた俺たちに依頼が来たんでしょうか。それもこんな時期に」
Cランクから強制の指名依頼が出されるという話だが、以前受けた海皇亀の調査依頼は成り行きだ。情報のない冒険者に指名依頼なんて出ないだろう。
しかも目の前に脅威が迫ってきている危機的状況でだ。
「それがまた、海皇亀の情報をいち早く持ち帰った冒険者ということで、シュウさんたちはちょっとだけ有名になってますよ」
「えっ?」
「知る人ぞ知る……みたいな感じですかね。しかしまあ、世の中には危機意識を持っていない人種がいるのは確かです」
「はぁ……」
そうですか、としか言いようがないな。……そういえば日本人も割と平和主義なところがあったようななかったような。こんな時に逃亡奴隷の捕縛か……。いや、逆にこんな時だから保護しようとしてるんだろうか。なんとなく熊人族のイヴァンと狐耳っ子のフォニアが浮かんだが、まさかね……。
「とにかくその逃亡奴隷ですが、帝都のラグローイ侯爵家の長男が主人のようです」
「侯爵……」
「捕縛対象となる奴隷は、熊人族の成人男性と、狐人族の女児だそうで」
「……」
いやいや、ちょっと待って。それって――
「男性の名前はイヴァン、女児の名前はフォニアとのこと」
制止する心の声も空しく名前が告げられるが、想像した通りの人物だった。ってかフォニアは女の子だったのか。
「うーん……、その奴隷が逃亡した理由はなんでしょうか? 主人のところにいたくないから以外に思いつかないんですけども。だとするとそれを捕まえて嫌な主人に返すなんてことはあまりしたくないですね」
莉緒が内心を顔に出さずに断る雰囲気へと持っていこうとしている。
「ええっ? ……理由まではわかりませんが、貴族からの指名依頼ですよ?」
「何かあるんですか?」
「貴族からの覚えがよくなるのはもちろんですが、報酬がいいことが多いんです」
「ふむ」
「逆に断れば貴族から目を付けられるので、下手をすると街での活動がやりにくくなる可能性がないことも……」
「なかなかに脅してきますね」
「いえ、脅しも何も事実ですので……。なので慎重にご検討いただければ。どちらにしろお断りされれば、依頼は他の人に行くだけですので」
なんだって。それじゃあんまり断る意味がないな……。他の人間に捜索されちゃ、問答無用で主人に引き渡すだろう。
莉緒に目線で合図するとお互いに頷き合う。
「じゃあその依頼、受けることにします」
「本当ですか! ありがとうございます」
「ただまぁ、今は海皇亀という問題も出てますので、何かあればそちらを優先させてもらいますが」
「はい。それはもちろんです」
「ちなみに捕縛の期限とかありますか?」
俺の確認にローウェルが手元の依頼書へと目を落とす。
「えーっと、特に期限の記載はないようですね。貴族様なので、なるべく早い方がいいとは思いますが」
「そうですか……」
こうして俺たちは依頼の詳細について念入りに確認すると、逃亡奴隷捕縛についての仕事を請け負うこととなった。
念のためラグローイ侯爵家についても聞いてみたが、どうもあんまりいい噂を聞かない家らしい。イヴァンの話だけを鵜呑みにするつもりはなかったけど、そう間違っていないこともわかった。期限もないらしいし、こんな時期だ。依頼主への報告が多少遅れたところで問題はないだろう。
心の中でイヴァンたちを保護する方法を考えながら、俺たちはギルドを後にした。
「情報解禁されたのかな?」
「かもしれないな。ちょっとギルドに行ってみるか」
「うん」
件の海皇亀について、甲羅の耐久力調査ではあるがしばらく続けていた。ギルドから依頼されたわけではないのでこっそりだけど。というよりも自分たちのスキルの訓練場と化しているのが実情だったりするが。
翌日行ってみると、全部再生していたのだ。ちょっとずつでも削っていけないかと思っていたが、不可能だということがわかっただけだ。と言う理由からの訓練への切り替えでもある。
防御を無視できるように、衝撃が内部に浸透するよう意識して攻撃を放つと、甲羅を一気に三層ほどぶち抜くことには成功した。たぶんスキルを覚えたんじゃないかとは思う。今はこのスキルを鍛えようと思っているところだ。HPもわずかながら減っていたし、効果はあると信じたい。
ちなみにカントたちの調査結果も俺たちと大差はない。むしろ俺たちより情報が少なかったくらいだ。甲羅に上陸はしていないらしく、鑑定でステータスをみて周りを一周しただけならそこまで情報は得られなかっただろう。
「お、やっぱり解禁されてるな」
冒険者ギルドの一階へと足を踏み入れると、目立つ場所に海皇亀の情報が掲げてあった。二階はもうちょっと詳細な情報が出てるかと思ったけど同じだ。よく考えればDランク以下の立ち入りが禁止されているわけでもないのだ。
「シュウさん」
掲示板の前で海皇亀の情報を読んでいると、職員に声を掛けられる。
振り向くと、ギルドマスターと話をしていたときにメモを取っていた人だった。確か名前は――
「あ、ローウェルさん」
だったはず。
「ちょうどよかった。お二人に指名依頼が来てるんですが、受けられますか?」
「……内容次第ですけど」
「あはは、わかりました。ここじゃなんですので、別室でお願いします」
通いなれた三階の部屋へと案内されるが、今回はギルドマスターは同席していないみたいだ。お茶を三人分用意したローウェルは、一枚の依頼書をテーブルの上へと乗せる。
「世間では海皇亀の話題で持ちきりですが、今回の依頼は別件なんです」
「あ、そうなんですね」
お茶でのどを潤しながら、テーブルの依頼書へと視線を走らせる。
「……逃亡奴隷の捕縛?」
読み上げた莉緒の言葉に、自身の眉間にしわが寄る。
「なんでまた俺たちに依頼が来たんでしょうか。それもこんな時期に」
Cランクから強制の指名依頼が出されるという話だが、以前受けた海皇亀の調査依頼は成り行きだ。情報のない冒険者に指名依頼なんて出ないだろう。
しかも目の前に脅威が迫ってきている危機的状況でだ。
「それがまた、海皇亀の情報をいち早く持ち帰った冒険者ということで、シュウさんたちはちょっとだけ有名になってますよ」
「えっ?」
「知る人ぞ知る……みたいな感じですかね。しかしまあ、世の中には危機意識を持っていない人種がいるのは確かです」
「はぁ……」
そうですか、としか言いようがないな。……そういえば日本人も割と平和主義なところがあったようななかったような。こんな時に逃亡奴隷の捕縛か……。いや、逆にこんな時だから保護しようとしてるんだろうか。なんとなく熊人族のイヴァンと狐耳っ子のフォニアが浮かんだが、まさかね……。
「とにかくその逃亡奴隷ですが、帝都のラグローイ侯爵家の長男が主人のようです」
「侯爵……」
「捕縛対象となる奴隷は、熊人族の成人男性と、狐人族の女児だそうで」
「……」
いやいや、ちょっと待って。それって――
「男性の名前はイヴァン、女児の名前はフォニアとのこと」
制止する心の声も空しく名前が告げられるが、想像した通りの人物だった。ってかフォニアは女の子だったのか。
「うーん……、その奴隷が逃亡した理由はなんでしょうか? 主人のところにいたくないから以外に思いつかないんですけども。だとするとそれを捕まえて嫌な主人に返すなんてことはあまりしたくないですね」
莉緒が内心を顔に出さずに断る雰囲気へと持っていこうとしている。
「ええっ? ……理由まではわかりませんが、貴族からの指名依頼ですよ?」
「何かあるんですか?」
「貴族からの覚えがよくなるのはもちろんですが、報酬がいいことが多いんです」
「ふむ」
「逆に断れば貴族から目を付けられるので、下手をすると街での活動がやりにくくなる可能性がないことも……」
「なかなかに脅してきますね」
「いえ、脅しも何も事実ですので……。なので慎重にご検討いただければ。どちらにしろお断りされれば、依頼は他の人に行くだけですので」
なんだって。それじゃあんまり断る意味がないな……。他の人間に捜索されちゃ、問答無用で主人に引き渡すだろう。
莉緒に目線で合図するとお互いに頷き合う。
「じゃあその依頼、受けることにします」
「本当ですか! ありがとうございます」
「ただまぁ、今は海皇亀という問題も出てますので、何かあればそちらを優先させてもらいますが」
「はい。それはもちろんです」
「ちなみに捕縛の期限とかありますか?」
俺の確認にローウェルが手元の依頼書へと目を落とす。
「えーっと、特に期限の記載はないようですね。貴族様なので、なるべく早い方がいいとは思いますが」
「そうですか……」
こうして俺たちは依頼の詳細について念入りに確認すると、逃亡奴隷捕縛についての仕事を請け負うこととなった。
念のためラグローイ侯爵家についても聞いてみたが、どうもあんまりいい噂を聞かない家らしい。イヴァンの話だけを鵜呑みにするつもりはなかったけど、そう間違っていないこともわかった。期限もないらしいし、こんな時期だ。依頼主への報告が多少遅れたところで問題はないだろう。
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