107 / 414
第二部
護衛のイロハ
しおりを挟む
ニルの紹介も終わると、改めて商都へ向けて出発だ。
アリッサたち三人は、商都を中心に活動する『紅の剣』というパーティーとのこと。主に護衛の仕事を受けることが多いらしく、今回も護衛の仕事で商都からレイヴンへ来た帰りの仕事を探していたところだったとか。
「にしてもあんたたち、Dランク冒険者だったんだね」
「最近なったばっかりですけどね」
「だろうねぇ。それで初の護衛依頼を受けたってわけだ」
自分で受けようと思ったわけじゃないけど、まぁいい機会だと思ったのは確かだ。
「にしても、馬車で移動すると聞いてたから馬を用意したんだけど、あんたらはどうするんだ?」
いざ街を出ようとしたとき、厩から馬を連れてきた三人が首を傾げている。確かに商都まで二日と聞かされたけど、馬車を使った場合の時間だよな。走れば問題ないし、なんなら空を行けばたぶん数時間で着くから、移動手段については特に何も考えていなかった。
「そういえばそうでしたね。元々はわたしたちの馬車に同乗してもらおうと思っておりました」
「あ、そうなんですね」
フルールさんの言葉にちょっとだけ安心する。何も考えてなかったとか暴露するのは、護衛として頼りなさすぎるだろうか。
「ふむ……」
アリッサさんはその言葉に何かを考え込んでいるようだが、結論が出たようで続きを言葉にする。
「まぁ今回はあたしたちがいるし、ここらは治安もいいから問題ないか……。というわけであんたらは予定通り馬車に乗ってていいぞ。本当はダメなんだが、今回はしょうがない」
詳しく話を聞くと、護衛は周囲を威圧するのも仕事だとか。安全を確保するには襲われないことが一番だからして、見た目護衛がいないというのはありえない。
まったくもっておっしゃる通りで。
「あんたらの場合見た目がガキだしな。どうせ外に出て護衛してても、盗賊どもにはカモにしか見えないだろうよ」
な、なんだって……。
メルさんの言葉に周囲のメンバーをぐるっと見回してみる。莉緒より背が低い俺だが……、フルールさんにランベルさん、女性冒険者の三人を順番に見回しても、誰一人として俺より背が低い人物がいない。
「つまり、私たちに護衛をしてほしいと思う依頼人はいないってことですか?」
莉緒から疑問が飛ぶが、アリッサさんが真剣な表情でゆっくりと頷いた。
「初対面だとそうだろうね。だけどあんたたちには従魔がいるだろう? そこを依頼人がどう受け止めてくれるかだね」
「なるほど……」
「まぁそろそろ出発しようか。続きは休憩中にでも教えてやるよ」
「わかりました」
そうして出発前にいくつかアドバイスをもらった俺たちは、フルールさんの馬車の荷台に足を掛けて商都へと向かって街を出た。
二度目の休憩を挟んだ後、なぜか俺は馬に乗っていた。もちろん乗馬なんて今までしたことないし、乗れないので二人乗りだ。そう。俺は今、アリッサさんの前に乗っているのだ。
馬車を挟んだ反対側では、莉緒がメルさんの前に乗っていろいろレクチャーを受けている。
「しかし、二人乗りでいろいろ教えてやるって言ったときのリオの表情はすごかったな」
野太い声が後ろから聞こえてくる。もちろん皮鎧を着ているのだからして、背中にアリッサさんの柔らかい感触などは感じたりしない。振り向かなければ絶対に後ろにいるのは男と思ってしまう状況である。
「あはは」
俺と同乗するのがアリッサさんだとわかったとき、莉緒の表情が緩んだのは俺しか気づいてないだろう。魔法使いだけあってローブを着たフレリスさんは、もう雰囲気が大人の女性という感じで俺にも抵抗があった。でもアリッサさんならそこまで抵抗がなかったと口にするわけにもいかない。
それに俺たちには、護衛任務についてレクチャーを受けるという義務があるのだ。断るという選択肢はない。
「別に取って食うわけでもないんだから安心しろって言っておいてくれるかい」
「はは……」
実際に食われでもしたら大変だ。全力で抵抗しないと……。いやでもフレリスさんに迫られたらちょっと自信が……って俺は何を考えてるんだ。落ち着け俺。莉緒ひとすじじゃないか。
「それじゃ、真面目に護衛について話をするとしますかね」
「……あ、はい」
後ろから聞こえてきたアリッサさんの声に我に返ると、護衛のイロハについて詳しく話を聞きつつ北上を続けた。
にしても乗馬関連のスキルは生えた気がするな。
特にトラブルもなく、今日の野営場所へと到着した。護衛の初心者である俺たちがいるからか、到着はかなり遅くなった。先着している他のパーティーもいるため、空いている隅の場所を確保する。ニルを見てギョッとされるが、騒がれないのはいいことだ。
「うーむ」
「どうした? 護衛は初めてにしても、野営くらいはしたことあるだろう?」
野営用ハウスを出すかどうか悩んでいたところに、アリッサさんから声を掛けられた。
「いやまぁ、そうなんですけどね」
護衛じゃなかったら問答無用で野営用ハウスを出してるんだが、護衛される側からすれば、護衛にデカい家に引きこもられるのはダメな気がする。まずは夕飯の用意だし、護衛用ハウスはあとで莉緒と相談するか。
「ウフフ、とりあえず夕飯の用意をしましょうか。時間もないですし、軽く済ませましょ」
「そうですね」
手っ取り早く済ませるか……。ということは夕飯は何にするべきか。
「護衛依頼によっちゃ、依頼主が飯を提供してくれる場合もあるからね。アタイたちは各自で済ませるけど、ちゃんと依頼内容を事前に確認しとくんだよ」
「なるほど。わかりました」
それだけを告げると三人は少し離れた場所で、馬の世話を始めている。
そういえばニルの世話ってどうすりゃいいんだろうな。ご飯あげて毎日きれいに洗ってはいるけど、ブラッシングとかした方がいいんだろうか。まぁ今度考えよう。
夕飯はというと、今回の依頼では俺たちが提供することになっている。レシピをいろいろ実演するためという理由があるけど、ちょっとこの短時間じゃ披露できるレシピもないかもしれない。
「新鮮な食材はあるけど、ちょっと時間が足りないかもね」
莉緒も同意見らしい。
「だなぁ」
作る料理がまとまらないまま、とりあえず俺は土魔法で竈を作り始めた。
アリッサたち三人は、商都を中心に活動する『紅の剣』というパーティーとのこと。主に護衛の仕事を受けることが多いらしく、今回も護衛の仕事で商都からレイヴンへ来た帰りの仕事を探していたところだったとか。
「にしてもあんたたち、Dランク冒険者だったんだね」
「最近なったばっかりですけどね」
「だろうねぇ。それで初の護衛依頼を受けたってわけだ」
自分で受けようと思ったわけじゃないけど、まぁいい機会だと思ったのは確かだ。
「にしても、馬車で移動すると聞いてたから馬を用意したんだけど、あんたらはどうするんだ?」
いざ街を出ようとしたとき、厩から馬を連れてきた三人が首を傾げている。確かに商都まで二日と聞かされたけど、馬車を使った場合の時間だよな。走れば問題ないし、なんなら空を行けばたぶん数時間で着くから、移動手段については特に何も考えていなかった。
「そういえばそうでしたね。元々はわたしたちの馬車に同乗してもらおうと思っておりました」
「あ、そうなんですね」
フルールさんの言葉にちょっとだけ安心する。何も考えてなかったとか暴露するのは、護衛として頼りなさすぎるだろうか。
「ふむ……」
アリッサさんはその言葉に何かを考え込んでいるようだが、結論が出たようで続きを言葉にする。
「まぁ今回はあたしたちがいるし、ここらは治安もいいから問題ないか……。というわけであんたらは予定通り馬車に乗ってていいぞ。本当はダメなんだが、今回はしょうがない」
詳しく話を聞くと、護衛は周囲を威圧するのも仕事だとか。安全を確保するには襲われないことが一番だからして、見た目護衛がいないというのはありえない。
まったくもっておっしゃる通りで。
「あんたらの場合見た目がガキだしな。どうせ外に出て護衛してても、盗賊どもにはカモにしか見えないだろうよ」
な、なんだって……。
メルさんの言葉に周囲のメンバーをぐるっと見回してみる。莉緒より背が低い俺だが……、フルールさんにランベルさん、女性冒険者の三人を順番に見回しても、誰一人として俺より背が低い人物がいない。
「つまり、私たちに護衛をしてほしいと思う依頼人はいないってことですか?」
莉緒から疑問が飛ぶが、アリッサさんが真剣な表情でゆっくりと頷いた。
「初対面だとそうだろうね。だけどあんたたちには従魔がいるだろう? そこを依頼人がどう受け止めてくれるかだね」
「なるほど……」
「まぁそろそろ出発しようか。続きは休憩中にでも教えてやるよ」
「わかりました」
そうして出発前にいくつかアドバイスをもらった俺たちは、フルールさんの馬車の荷台に足を掛けて商都へと向かって街を出た。
二度目の休憩を挟んだ後、なぜか俺は馬に乗っていた。もちろん乗馬なんて今までしたことないし、乗れないので二人乗りだ。そう。俺は今、アリッサさんの前に乗っているのだ。
馬車を挟んだ反対側では、莉緒がメルさんの前に乗っていろいろレクチャーを受けている。
「しかし、二人乗りでいろいろ教えてやるって言ったときのリオの表情はすごかったな」
野太い声が後ろから聞こえてくる。もちろん皮鎧を着ているのだからして、背中にアリッサさんの柔らかい感触などは感じたりしない。振り向かなければ絶対に後ろにいるのは男と思ってしまう状況である。
「あはは」
俺と同乗するのがアリッサさんだとわかったとき、莉緒の表情が緩んだのは俺しか気づいてないだろう。魔法使いだけあってローブを着たフレリスさんは、もう雰囲気が大人の女性という感じで俺にも抵抗があった。でもアリッサさんならそこまで抵抗がなかったと口にするわけにもいかない。
それに俺たちには、護衛任務についてレクチャーを受けるという義務があるのだ。断るという選択肢はない。
「別に取って食うわけでもないんだから安心しろって言っておいてくれるかい」
「はは……」
実際に食われでもしたら大変だ。全力で抵抗しないと……。いやでもフレリスさんに迫られたらちょっと自信が……って俺は何を考えてるんだ。落ち着け俺。莉緒ひとすじじゃないか。
「それじゃ、真面目に護衛について話をするとしますかね」
「……あ、はい」
後ろから聞こえてきたアリッサさんの声に我に返ると、護衛のイロハについて詳しく話を聞きつつ北上を続けた。
にしても乗馬関連のスキルは生えた気がするな。
特にトラブルもなく、今日の野営場所へと到着した。護衛の初心者である俺たちがいるからか、到着はかなり遅くなった。先着している他のパーティーもいるため、空いている隅の場所を確保する。ニルを見てギョッとされるが、騒がれないのはいいことだ。
「うーむ」
「どうした? 護衛は初めてにしても、野営くらいはしたことあるだろう?」
野営用ハウスを出すかどうか悩んでいたところに、アリッサさんから声を掛けられた。
「いやまぁ、そうなんですけどね」
護衛じゃなかったら問答無用で野営用ハウスを出してるんだが、護衛される側からすれば、護衛にデカい家に引きこもられるのはダメな気がする。まずは夕飯の用意だし、護衛用ハウスはあとで莉緒と相談するか。
「ウフフ、とりあえず夕飯の用意をしましょうか。時間もないですし、軽く済ませましょ」
「そうですね」
手っ取り早く済ませるか……。ということは夕飯は何にするべきか。
「護衛依頼によっちゃ、依頼主が飯を提供してくれる場合もあるからね。アタイたちは各自で済ませるけど、ちゃんと依頼内容を事前に確認しとくんだよ」
「なるほど。わかりました」
それだけを告げると三人は少し離れた場所で、馬の世話を始めている。
そういえばニルの世話ってどうすりゃいいんだろうな。ご飯あげて毎日きれいに洗ってはいるけど、ブラッシングとかした方がいいんだろうか。まぁ今度考えよう。
夕飯はというと、今回の依頼では俺たちが提供することになっている。レシピをいろいろ実演するためという理由があるけど、ちょっとこの短時間じゃ披露できるレシピもないかもしれない。
「新鮮な食材はあるけど、ちょっと時間が足りないかもね」
莉緒も同意見らしい。
「だなぁ」
作る料理がまとまらないまま、とりあえず俺は土魔法で竈を作り始めた。
14
お気に入りに追加
423
あなたにおすすめの小説
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
亡霊剣士の肉体強奪リベンジ!~倒した敵の身体を乗っ取って、最強へと到る物語。
円城寺正市
ファンタジー
勇者が行方不明になって数年。
魔物が勢力圏を拡大し、滅亡の危機に瀕する国、ソルブルグ王国。
洞窟の中で目覚めた主人公は、自分が亡霊になっていることに気が付いた。
身動きもとれず、記憶も無い。
ある日、身動きできない彼の前に、ゴブリンの群れに追いかけられてエルフの少女が転がり込んできた。
亡霊を見つけたエルフの少女ミーシャは、死体に乗り移る方法を教え、身体を得た彼は、圧倒的な剣技を披露して、ゴブリンの群れを撃退した。
そして、「旅の目的は言えない」というミーシャに同行することになった亡霊は、次々に倒した敵の身体に乗り換えながら、復讐すべき相手へと辿り着く。
※この作品は「小説家になろう」からの転載です。
これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる