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第二部
嗅覚強化を試してみよう
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「よし、今日は薬草採集依頼を受けようか」
天狼苑での魔物退治だと、終わってから奥へ行く時間がちょっと取りづらい。やっぱりどこで採集しようと文句の言われない薬草採集が一番だ。
常時依頼になっているのは確認しているが、採集対象となっている薬草の種類までわからなかったので今日もギルドへやってきた。
「お、ちゃんと戻ってきてたか。天然物を探しに奥まで行ってないならそれでいい」
ギルドへと到着すると、すれ違う様にギルドから出て行ったアリッサにそう一言告げられた。苦笑いをしながら見送るが、もちろん今日は森の奥まで薬草採集だ。そっちはついでだけどな。
薬草の種類と、森の奥地に出没する魔物の情報収集ができれば準備完了だ。
「確か奥地にある天然物が香りがいいんだっけ」
「そういえばそんなこと言ってたな」
今日も二人で連れ立って森へと続く道を歩きながら、天然物の探し方を考えてみる。
「もしかすると奥へ行けば行くほどいい香りがしてくるのかしら」
「どうだろうな? 火を通さないとそこまで匂いはしなさそうだが……」
「試してみる価値はあるんじゃないかしら。目に魔力を集めると視力強化できるんだし、鼻に魔力を集めたら嗅覚強化とかできないかしら」
なん……だと。それは盲点だった。視力強化は日常的に使ってるし、聴力も強化したことはあるけど嗅覚は強化しようなんて思ったことはなかった。
「それは試してみる価値があるな。火を通さなくてもかすかに香りは感じるし……」
これは新たなスキル発現にも期待ができるんじゃなかろうか。生えたかどうかわからんのがネックだが、今に始まったことじゃない。
となればさっそく実験だ。
目と同じ要領で、鼻に魔力を集める。
ゆっくりと鼻から息を吸い込むと、草木の香りが感じられる。
うん。さっきと同じ匂いだ。そんなに早くうまくいくなら苦労はしない。
いやまぁ、他の人に比べたらマシマシスキルを持ってる分だけ早く習得するんだろうけど。
「そんなにすぐにスキルは習得しないわよね……」
莉緒も試していたのか、残念そうな声が聞こえてくる。マシマシ具合は俺の方が倍率が高いので仕方がない。基本的には俺ができてないことは莉緒にはできないのだ。魔法関連以外は。
「でも続けてればそのうち習得する可能性は高いからな」
「それは間違いないわね」
嗅覚強化を試しながら森へと入ると、森の香りが強くなってきた。森の中へ入ったんだから当たり前だけど、成功したのかと勘違いしそうになる。
天狼苑の側を通り抜けたときには、かすかに天狼茸の匂いがしたような……。
「今ちょっと茸の匂いした?」
隣を歩く莉緒はどうだろうと聞いてみると、何やら目を閉じて匂いに集中しているようだ。
「……うーん、特に感じないけど……」
「ふむ」
試しに嗅覚強化を止めてみると、森の中にいるという感覚が薄れていき、香りも弱まってくる。かすかに感じていた茸の匂いもしなくなった。
「おぉ、もしかしてスキルが生えたかも」
「ホントに? ……私はまだみたい」
莉緒も鼻に魔力を集めたり、拡散させたりを繰り返しながら匂いを嗅いでいるが、うまくいっていないようだ。
「そのうちできるようになるだろ」
「うん。柊のおかげでスキルがありそうなことはわかったし、もうちょっと練習してみる」
森の中に入り外から見えなくなるところまでくると、歩くことをやめて奥へと目指して飛翔する。幸いに朝早くから森に来たからか、他の冒険者と遭遇することなく奥へとくることができた。微妙に霧が出てきたが、これくらいであれば問題はない。
「にしても……、いろんな匂いがするな……」
「そうなの?」
「うん。基本的には森の中って感じの緑の匂いが多いんだけど、茸の匂いとか魔物の獣臭い匂いとか……。あ、血の匂いだ」
「えっ?」
不意に感じた匂いのもとへと方向転換する。
「誰か襲われてるのかしら?」
「どうだろう? 魔物同士の争いかもしれないし、匂いだけじゃわからないな」
しかし嗅覚強化ってかなり使えるかもしれない。匂いが漂ってきてるならどれだけ遠く離れていても気が付く。気配察知だと範囲内の生物にしか反応しないから、争った跡地の判断などは不可能だ。
それに森の奥へ入るのは自殺行為という話だ。人が襲われている可能性は低いだろう。
「あ、確かに血の匂いがするわね」
莉緒も匂いを感じたみたいだけど、気配察知には何も引っかからない。
「何かいるぞ」
視力も強化してみると、血まみれの何かが倒れているのが見えた。
森の奥に来たからか、気が付けばうっすらと霧も出ているようだ。
「……シルバーウルフ?」
莉緒の言葉通り、どうやらシルバーウルフの群れが死体となって散らばっていた。食い散らかされたような跡があるけど、何に襲われたんだろうか。
「シルバーウルフを襲うような魔物って、ギルドでも聞かなかったわよね?」
「そうだな」
他に厄介な魔物がいるという話は聞いていない。茸の姿をした植物タイプの魔物とか、熊系の魔物がいるとは聞いたがもしかすると上位種でも現れたんだろうか。かなり奥まで来たし、その可能性は高いか。
周囲を確認しても何かいる気配は感じない。死体となったシルバーウルフも冷たくなっているし、殺されてからそれなりに時間が経っているようだ。
「……んん? ……血の匂いに混じって、茸の匂いもするような……」
シルバーウルフが殺されている原因が、匂いによって遮られる。
「どこから?」
俺の言葉に莉緒が思ったより食いついてきた。
「えーっと……」
キョロキョロしながら匂いの方向を特定しようとするが、多少移動したところで匂いが強くなったりはしない。
「……あっちかなぁ」
しばらく歩き回ったところで匂いが漂ってくる方向を特定した俺たちは、シルバーウルフそっちのけで茸探しを始める。
「あ、あった!」
気が付けば莉緒にも嗅覚強化スキルが生えたらしく、嗅覚を強化しての茸探索作戦は見事に的中するのだった。
天狼苑での魔物退治だと、終わってから奥へ行く時間がちょっと取りづらい。やっぱりどこで採集しようと文句の言われない薬草採集が一番だ。
常時依頼になっているのは確認しているが、採集対象となっている薬草の種類までわからなかったので今日もギルドへやってきた。
「お、ちゃんと戻ってきてたか。天然物を探しに奥まで行ってないならそれでいい」
ギルドへと到着すると、すれ違う様にギルドから出て行ったアリッサにそう一言告げられた。苦笑いをしながら見送るが、もちろん今日は森の奥まで薬草採集だ。そっちはついでだけどな。
薬草の種類と、森の奥地に出没する魔物の情報収集ができれば準備完了だ。
「確か奥地にある天然物が香りがいいんだっけ」
「そういえばそんなこと言ってたな」
今日も二人で連れ立って森へと続く道を歩きながら、天然物の探し方を考えてみる。
「もしかすると奥へ行けば行くほどいい香りがしてくるのかしら」
「どうだろうな? 火を通さないとそこまで匂いはしなさそうだが……」
「試してみる価値はあるんじゃないかしら。目に魔力を集めると視力強化できるんだし、鼻に魔力を集めたら嗅覚強化とかできないかしら」
なん……だと。それは盲点だった。視力強化は日常的に使ってるし、聴力も強化したことはあるけど嗅覚は強化しようなんて思ったことはなかった。
「それは試してみる価値があるな。火を通さなくてもかすかに香りは感じるし……」
これは新たなスキル発現にも期待ができるんじゃなかろうか。生えたかどうかわからんのがネックだが、今に始まったことじゃない。
となればさっそく実験だ。
目と同じ要領で、鼻に魔力を集める。
ゆっくりと鼻から息を吸い込むと、草木の香りが感じられる。
うん。さっきと同じ匂いだ。そんなに早くうまくいくなら苦労はしない。
いやまぁ、他の人に比べたらマシマシスキルを持ってる分だけ早く習得するんだろうけど。
「そんなにすぐにスキルは習得しないわよね……」
莉緒も試していたのか、残念そうな声が聞こえてくる。マシマシ具合は俺の方が倍率が高いので仕方がない。基本的には俺ができてないことは莉緒にはできないのだ。魔法関連以外は。
「でも続けてればそのうち習得する可能性は高いからな」
「それは間違いないわね」
嗅覚強化を試しながら森へと入ると、森の香りが強くなってきた。森の中へ入ったんだから当たり前だけど、成功したのかと勘違いしそうになる。
天狼苑の側を通り抜けたときには、かすかに天狼茸の匂いがしたような……。
「今ちょっと茸の匂いした?」
隣を歩く莉緒はどうだろうと聞いてみると、何やら目を閉じて匂いに集中しているようだ。
「……うーん、特に感じないけど……」
「ふむ」
試しに嗅覚強化を止めてみると、森の中にいるという感覚が薄れていき、香りも弱まってくる。かすかに感じていた茸の匂いもしなくなった。
「おぉ、もしかしてスキルが生えたかも」
「ホントに? ……私はまだみたい」
莉緒も鼻に魔力を集めたり、拡散させたりを繰り返しながら匂いを嗅いでいるが、うまくいっていないようだ。
「そのうちできるようになるだろ」
「うん。柊のおかげでスキルがありそうなことはわかったし、もうちょっと練習してみる」
森の中に入り外から見えなくなるところまでくると、歩くことをやめて奥へと目指して飛翔する。幸いに朝早くから森に来たからか、他の冒険者と遭遇することなく奥へとくることができた。微妙に霧が出てきたが、これくらいであれば問題はない。
「にしても……、いろんな匂いがするな……」
「そうなの?」
「うん。基本的には森の中って感じの緑の匂いが多いんだけど、茸の匂いとか魔物の獣臭い匂いとか……。あ、血の匂いだ」
「えっ?」
不意に感じた匂いのもとへと方向転換する。
「誰か襲われてるのかしら?」
「どうだろう? 魔物同士の争いかもしれないし、匂いだけじゃわからないな」
しかし嗅覚強化ってかなり使えるかもしれない。匂いが漂ってきてるならどれだけ遠く離れていても気が付く。気配察知だと範囲内の生物にしか反応しないから、争った跡地の判断などは不可能だ。
それに森の奥へ入るのは自殺行為という話だ。人が襲われている可能性は低いだろう。
「あ、確かに血の匂いがするわね」
莉緒も匂いを感じたみたいだけど、気配察知には何も引っかからない。
「何かいるぞ」
視力も強化してみると、血まみれの何かが倒れているのが見えた。
森の奥に来たからか、気が付けばうっすらと霧も出ているようだ。
「……シルバーウルフ?」
莉緒の言葉通り、どうやらシルバーウルフの群れが死体となって散らばっていた。食い散らかされたような跡があるけど、何に襲われたんだろうか。
「シルバーウルフを襲うような魔物って、ギルドでも聞かなかったわよね?」
「そうだな」
他に厄介な魔物がいるという話は聞いていない。茸の姿をした植物タイプの魔物とか、熊系の魔物がいるとは聞いたがもしかすると上位種でも現れたんだろうか。かなり奥まで来たし、その可能性は高いか。
周囲を確認しても何かいる気配は感じない。死体となったシルバーウルフも冷たくなっているし、殺されてからそれなりに時間が経っているようだ。
「……んん? ……血の匂いに混じって、茸の匂いもするような……」
シルバーウルフが殺されている原因が、匂いによって遮られる。
「どこから?」
俺の言葉に莉緒が思ったより食いついてきた。
「えーっと……」
キョロキョロしながら匂いの方向を特定しようとするが、多少移動したところで匂いが強くなったりはしない。
「……あっちかなぁ」
しばらく歩き回ったところで匂いが漂ってくる方向を特定した俺たちは、シルバーウルフそっちのけで茸探しを始める。
「あ、あった!」
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