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第一部
城門突入
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城門前まで来る大通りの両脇はほぼ壁しかなかった。広すぎる敷地を持つ屋敷が続くと、ただ街路樹が続くだけの道としか感じられない。それが逆に貴族街は静かでのんびりした雰囲気が感じられるというものだろうか。
「帰りは乗合馬車で帰ろうか」
「やった」
城門前にある馬車乗り場を見て莉緒に声を掛けると、嬉しそうな声が返ってきた。
道中の静けさを思えば、城門前はちょっとした賑わいになっている。整然と並んだ露店に、ちらほらと見かける観光客や城へ入るために門に並ぶ馬車など。雑多な感じがまったく見られないのは、さすが貴族街といったところだろうか。
しかしなんだろうか。城に近づくにつれて、中に入らないといけない気分になってくる。でも情報収集のために向かってるんだから不都合はないのだが。
「城に入ろうと思ったら、あの列に並べばいいのかな?」
城を囲う壁は高さ五メートルほど。手前には堀があって少しだけ水が流れている。壁の向こう側にはひときわ高い尖塔が見えるが、あれは城の一部だろうか。
城門へは橋が渡されており入り口が馬車用に二車線、徒歩用の小さい門が二つの合計四つあるようだ。馬車用も徒歩用も片方がガラガラで空いているけど、誰もそちら側には行こうとしない。
「かなぁ? 空いてるほうは何だろね?」
遠くから眺めていると馬車が一台近づいてきた。列に並ぶのかなと思っていると、空いている方へと入っていく。門の手前で停止すると、門番と二言ほど言葉を交わすとそのまま通り抜けていった。
「貴族の馬車だったのかな?」
「かもしれないな。すげぇ立派な馬車だったし。……となるとやっぱり俺たちは列に並んだ方がいいのかな」
貴族でもなく、貴族扱いされるBランクの冒険者でもない俺たちは、必然的に列に並ぶ必要があるということだ。
「ブローチ見せたら通してくれるかな?」
「どうだろな? 逆に止められる可能性もあるかもな」
「ええぇ、そうなったらどうするのよ」
「そんときゃそんときでなんとかなるだろ。今もこうして城の前に来てるってことは、きっとあちらさんも気づいてるはずだし。最悪逃げればいいんだって」
「もう……」
楽観的な考えに不満そうな表情をしつつも、莉緒は俺の腕を取って絡めてくる。
街の中に入るときと違って、やっぱり身なりのいい人が多い。さすがに城だし、ぼろ纏ったような人は入れないよなぁ。
こうして俺たちはこの場にブローチを持ってきていることの違和感に気付かないまま、列の最後尾へと並んだ。
「用件は」
列が消化され俺たちの順になると、門番が簡潔に問いかけてきた。
「ちょっと、城を見学できないかなと思いまして」
同様にこちらも簡潔に用件を述べたんだが、門番の眉間に皺を寄せるだけの効果しかない。
「んん? ……見学だと?」
「ええ。一般見学とかやってないんでしょうか」
観光資源になりそうだが、異世界ではそういったサービスはやってないんだろうか。
「あー、えーっと、すまん。まずは身分証を見せてくれ」
「どうぞ」
いきなり追い返したりせずにちゃんと対応してくれるようだ。首から下げているギルド証を見せると顎に手を当てる門番。
「ふむ。……他に紹介状など持っていたりしないか?」
やっぱりEランクの冒険者ギルド証だとだめだったらしい。ということはブローチの出番か? ちょっとだけ違和感を覚えながらも懐からブローチを差し出す。
「これでどうでしょう?」
「こ、これは……!」
見せた瞬間に顔色を変える門番の男。何か話は伝わってるのかな? 何も知らなくて無理だと突き返されるよりは話が早く済みそうでいいね。
「しょ、少々お待ちください。上の者を呼んできますので……!」
俺たちの返事も聞かずにその場を離れて走り去っていく。
「うーん……。また三十分くらい待たされるのかなぁ」
眉間をもみほぐしながら呟くと、ため息を盛大につく。もう一人門番はいるので、後ろがすべてつっかえることはないけどなんとも居心地が悪い。
……と思っていたら、どこかへ行っていた門番が帰ってきた。
「お待たせしました。すみませんが奥の個室へどうぞ」
息を切らせながらやってきたかと思うと、奥へと招き入れられる。罠かとも思ったけど、門番の対応としては順当なものじゃないかと思いなおす。異世界に来てわからない常識だらけだから、なんとなくだけどな。
「待たされなくてよかったわね」
莉緒のぼそりとした呟きに苦笑いが漏れる。俺の言葉はしっかり聞こえていたらしい。 門番に連れられて門をくぐると、城壁に沿って城壁の内側をしばらく歩く。城門の出口をまたいでさらに向こう側へ行くと、城壁にぽつぽつと扉が見えてきた。どうやらひとつひとつが部屋になっているようで、その一番奥の部屋へと通された。
そこには門番より少しだけ豪華な服装の男が一人、机の向こう側に座っていた。彫りの深い顔に顎髭を少し伸ばした、カッコいいおじさんだ。ちょっと俺も憧れる。
「連れてきました」
門番がビシッと直立姿勢になる。
「あぁ、ご苦労」
「では私はこれで。通常任務に戻ります」
そのまま門番は部屋を出ていき、部屋には俺たちと、門番の上司と思われる男の三人となった。
「そこに掛けてくれ」
「あ、はい」
男に勧められるままに椅子へと座る。
「私はこの城門の警備を統括しているトービルだ」
「どうも。Eランクの冒険者の柊です」
「同じく莉緒です」
思わぬ丁寧な名乗りにこちらも名乗り返す。さすがに城門警備ともなると貴族と接する機会も多いってことなのかな。こっちもなんか普段と違う雰囲気で緊張してきた。
「さっそくで悪いが、例のブローチを見せてもらえないだろうか」
「ええ、かまいませんよ」
よし来たとばかりに再度懐からブローチを取り出すと、よく観察してみる。相変わらず何か惹かれるものを感じるが、ただそれだけのブローチだ。
相手によく見えるように机の上に置く。
「手に取って見ても?」
「どうぞ」
丁寧すぎる対応に好感を覚えつつも、やりづらさを感じてしまう俺だった。
「帰りは乗合馬車で帰ろうか」
「やった」
城門前にある馬車乗り場を見て莉緒に声を掛けると、嬉しそうな声が返ってきた。
道中の静けさを思えば、城門前はちょっとした賑わいになっている。整然と並んだ露店に、ちらほらと見かける観光客や城へ入るために門に並ぶ馬車など。雑多な感じがまったく見られないのは、さすが貴族街といったところだろうか。
しかしなんだろうか。城に近づくにつれて、中に入らないといけない気分になってくる。でも情報収集のために向かってるんだから不都合はないのだが。
「城に入ろうと思ったら、あの列に並べばいいのかな?」
城を囲う壁は高さ五メートルほど。手前には堀があって少しだけ水が流れている。壁の向こう側にはひときわ高い尖塔が見えるが、あれは城の一部だろうか。
城門へは橋が渡されており入り口が馬車用に二車線、徒歩用の小さい門が二つの合計四つあるようだ。馬車用も徒歩用も片方がガラガラで空いているけど、誰もそちら側には行こうとしない。
「かなぁ? 空いてるほうは何だろね?」
遠くから眺めていると馬車が一台近づいてきた。列に並ぶのかなと思っていると、空いている方へと入っていく。門の手前で停止すると、門番と二言ほど言葉を交わすとそのまま通り抜けていった。
「貴族の馬車だったのかな?」
「かもしれないな。すげぇ立派な馬車だったし。……となるとやっぱり俺たちは列に並んだ方がいいのかな」
貴族でもなく、貴族扱いされるBランクの冒険者でもない俺たちは、必然的に列に並ぶ必要があるということだ。
「ブローチ見せたら通してくれるかな?」
「どうだろな? 逆に止められる可能性もあるかもな」
「ええぇ、そうなったらどうするのよ」
「そんときゃそんときでなんとかなるだろ。今もこうして城の前に来てるってことは、きっとあちらさんも気づいてるはずだし。最悪逃げればいいんだって」
「もう……」
楽観的な考えに不満そうな表情をしつつも、莉緒は俺の腕を取って絡めてくる。
街の中に入るときと違って、やっぱり身なりのいい人が多い。さすがに城だし、ぼろ纏ったような人は入れないよなぁ。
こうして俺たちはこの場にブローチを持ってきていることの違和感に気付かないまま、列の最後尾へと並んだ。
「用件は」
列が消化され俺たちの順になると、門番が簡潔に問いかけてきた。
「ちょっと、城を見学できないかなと思いまして」
同様にこちらも簡潔に用件を述べたんだが、門番の眉間に皺を寄せるだけの効果しかない。
「んん? ……見学だと?」
「ええ。一般見学とかやってないんでしょうか」
観光資源になりそうだが、異世界ではそういったサービスはやってないんだろうか。
「あー、えーっと、すまん。まずは身分証を見せてくれ」
「どうぞ」
いきなり追い返したりせずにちゃんと対応してくれるようだ。首から下げているギルド証を見せると顎に手を当てる門番。
「ふむ。……他に紹介状など持っていたりしないか?」
やっぱりEランクの冒険者ギルド証だとだめだったらしい。ということはブローチの出番か? ちょっとだけ違和感を覚えながらも懐からブローチを差し出す。
「これでどうでしょう?」
「こ、これは……!」
見せた瞬間に顔色を変える門番の男。何か話は伝わってるのかな? 何も知らなくて無理だと突き返されるよりは話が早く済みそうでいいね。
「しょ、少々お待ちください。上の者を呼んできますので……!」
俺たちの返事も聞かずにその場を離れて走り去っていく。
「うーん……。また三十分くらい待たされるのかなぁ」
眉間をもみほぐしながら呟くと、ため息を盛大につく。もう一人門番はいるので、後ろがすべてつっかえることはないけどなんとも居心地が悪い。
……と思っていたら、どこかへ行っていた門番が帰ってきた。
「お待たせしました。すみませんが奥の個室へどうぞ」
息を切らせながらやってきたかと思うと、奥へと招き入れられる。罠かとも思ったけど、門番の対応としては順当なものじゃないかと思いなおす。異世界に来てわからない常識だらけだから、なんとなくだけどな。
「待たされなくてよかったわね」
莉緒のぼそりとした呟きに苦笑いが漏れる。俺の言葉はしっかり聞こえていたらしい。 門番に連れられて門をくぐると、城壁に沿って城壁の内側をしばらく歩く。城門の出口をまたいでさらに向こう側へ行くと、城壁にぽつぽつと扉が見えてきた。どうやらひとつひとつが部屋になっているようで、その一番奥の部屋へと通された。
そこには門番より少しだけ豪華な服装の男が一人、机の向こう側に座っていた。彫りの深い顔に顎髭を少し伸ばした、カッコいいおじさんだ。ちょっと俺も憧れる。
「連れてきました」
門番がビシッと直立姿勢になる。
「あぁ、ご苦労」
「では私はこれで。通常任務に戻ります」
そのまま門番は部屋を出ていき、部屋には俺たちと、門番の上司と思われる男の三人となった。
「そこに掛けてくれ」
「あ、はい」
男に勧められるままに椅子へと座る。
「私はこの城門の警備を統括しているトービルだ」
「どうも。Eランクの冒険者の柊です」
「同じく莉緒です」
思わぬ丁寧な名乗りにこちらも名乗り返す。さすがに城門警備ともなると貴族と接する機会も多いってことなのかな。こっちもなんか普段と違う雰囲気で緊張してきた。
「さっそくで悪いが、例のブローチを見せてもらえないだろうか」
「ええ、かまいませんよ」
よし来たとばかりに再度懐からブローチを取り出すと、よく観察してみる。相変わらず何か惹かれるものを感じるが、ただそれだけのブローチだ。
相手によく見えるように机の上に置く。
「手に取って見ても?」
「どうぞ」
丁寧すぎる対応に好感を覚えつつも、やりづらさを感じてしまう俺だった。
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