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第3章 欲望と謀略の秋 編

第61話 崇高で気高く強い意志は

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 そうしてグスタフがリリライトを堕とすための場所として選んだのは、地下監禁室だった。

 もともと買ってきた奴隷をリリライトが凌辱するために作られた設備である。コンクリートに囲まれた無機質な部屋の中にベッドがある。リリライトは天井と繋がれた鎖に両手をつながれて、ベッドの上に膝立ちになっていた。

「んああっ! あんっ! あぁぁんっ!」

「ふおおおっ! ほおおっ!」

 ベッドの上に立ちながら、グスタフはリリライトを後ろから犯していた。パンパンと音を立てながら激しく腰を打ち付けると、彼のたるんだお腹がだらしなく揺れる。

「ほれほれぇ。気持ちよくて頭がドスケベになるじゃろう? いい加減認めれば、姫の大好きなイチャラブセックスに変えてやるというのにのぉ」

 汗だくになりながら、にやぁと笑うグスタフはそう言いながらリリライトの耳を舐る。しかしリリライトは涙を流しながら、必死に首を振ってグスタフの言葉を否定する。

「わ、私はっ! もう負けませんっ! 絶対に屈するものですかっ……もう私は貴方にも自分の弱い心には負け――ああああああっ? い、イクウウウウ!」

 グスタフの腰が深く一突きされると、リリライトは大きく身体を反らして絶頂に達する。

「ふぅ……ふぅ……」

 もう何度目かの射精だったか……いつもは何発発射しても全く萎えない絶倫ぶりを発揮するグスタフだったが、どれだけ追い詰めても一向に心が折れないリリライトに、明らかに焦燥の色を見せていた。

 今も挿入した肉棒を痛いくらいに締め付けて、貪欲に精を絞りだそうとしている。身体はすっかり快感に順応し、溺れているのは明らか。洗脳装置で、グスタフとの行為が至福の幸せであることも刷り込んだ。

 それなのに――

「う、くあ……や、やだぁ……中に汚いのが……あうう……ううう……」

 蕩けた表情をしながらも頑としてグスタフのことは拒否するリリライト。

「しつこいのぅ。どうせ、誰も助けに来やせんぞい。さっさと楽になればいいものを」

 珍しくうんざりしたようなグスタフの物言い。完全に手中にあるリリライトが堕ちるのは時間の問題であると本気で考えているのだろう。

「た、耐えていればシンパが……お兄様が必ず助けに来てくれます。それまで私は、絶対に負けませんっ! 私は、アルマイトの血筋を引く、聖アルマイト第2王女リリライト=リ=アルマイトなのです」

 ここまで凌辱されており、快楽で理性をドロドロに溶かされていても、その表情は「純白の姫」だった。例え身体を穢されても、心までは絶対に汚されない。それはリリライトに宿る崇高で強靭な心の強さだ。

 グスタフの用意した手練手管で堕とされそうになっていたが、彼女を想うシンパの想いが、そして兄への信頼と敬愛が、リリライトを奮い立たせるのだった。

 そんな誇り高いリリライトの顔をみて、グスタフはむしろ面白そうににんまりと笑う。

「なるほど、なるほど。さすがは大陸最大国家である第2王女を冠する姫じゃて。正直、ここまで抵抗されるとは思いも寄らんかったが、ここまで抵抗してくれると逆に楽しみじゃのう。そのプライドをずたずたにすれば、雌豚の自覚も出てくるじゃろうて」

「な、なにをっ……私は、どんなことをされても……っ?」

 グスタフがにやにやと笑うその背後――地下監禁室の扉がゆっくりと押し開かれる。この場所を知っているのは、リリライトとグスタフ、そしてグスタフの繋がりのあるヘルベルト連合国で奴隷取引に手を染めている者達。

 それ以外には――

「お久しゅうございます、リリライト姫様」

 淫猥に笑うのは、以前この監禁室でリリライト自身が雌豚と罵りながら一方的に凌辱した奴隷――リリアナだった。その下半身には、かつてリリライトが使っていたのと同じ張り型が装着されていた。

「高貴な姫様が、最下層の奴隷に犯されて……果たして誇りを保てますかのぅ」

「うああ……や、やだ。止めて下さい……いやあああっ!」

 しかしグスタフの言う通り、今のリリライトに助けの手を差し伸べられる者は誰もいない。

 ■□■□

 両手を拘束されているリリライトは抵抗する術などなかった。

 グスタフに凌辱されていた恰好そのままで、今度は奴隷リリアナが張り型を後ろからリリライトの秘肉へと挿入している。

「はんっ! あんんっ! や、止めてっ……あんっ! あぁぁんっ!」

「ふふ、リリライト姫様。グスタフ様のオチンポでこんなにオマンコトロトロにさせてしまって……私のコレがズブズブ入っていきますよ。あ、そうそう。た~っぷりとフルネイドの蜜を馴染ませてあるので、天国に上りっぱなしになれますよ」

 かつてリリライトに凌辱されていたリリアナは、嗜虐的な笑みを浮かべながら、リリライトの腰を両手で固定して、激しく腰を打ち付けていた。

「こんなに腰をぶるぶる震わせてしまって……くすくす、可愛いですよ。リリライト姫様。私を犯していた時も、実は自分がされることを想像して興奮していたんではないんですか?」

「や、止めて……下さい。お願い、リリアナ……謝りますから」

「ふふふ……謝る必要なんて無いんですよ、姫様。だって、私は雌豚と罵られると興奮して発情してしまうんですもの……ぜひ、姫様にもその快感を知ってもらいたいんです。ふふ、ほら……ほらぁ……」

 グチュグチュと溢れる淫液の音を立てながら、リリアナは腰の動きを速く激しくしていく。

「っんああああ! ああぁんっ! あんっ!」

「だいぶ、抵抗がなくなってきましたねぇ、姫様。いいえ、これはもう雌豚そのものですね。奴隷にオマンコほじられて、そんなドスケベな顔で喘ぐなんて。二度とご自身のことを姫と言わないでくださいね……この、雌豚がっ!」

 言いながら、リリアナはリリライトの尻をパァンと叩く。音は景気よく監禁室内に響き渡ったが、大した痛みはない。尻肉も僅かにうっすらと赤くなっただけだが、その刺激にリリライトはいちいちびくびくと反応する。

「ぅああ……や、止めて……お、おかしくなるぅ。私は、アルマイト家の第2王女で……」

「ぐひひひひぃ」

 泣きながら、必死に抵抗のための気力を振り絞るリリライト。その正面にはグスタフが笑いを浮かべて、リリライトの蕩けた表情を見つめていた。そして、唇を反り返るくらいに下品に突き出すと、舌を伸ばして、リリライトの眼前でぶらぶらと揺らす。

「っひぃ……い、いやっ……!」

「ほらぁ、雌豚。せっかくグスタフ様が、愛情たっぷりのベロチューをして下さると言っているのですから、自分からいかないと……」

 リリアナがそう言うと、リリライトの後頭部を手で押し込んで、強制的にグスタフへと顔を近づけさせる。

「ひひひっ! んれろぉぉ……べろべろ……」

「んむっ! むむむむっ! いや、気持ち悪いですっ……んむむっ!」

 瞳と唇をぎゅっとつむり、蹂躙するように唇を貪ってくるグスタフ。しかしリリアナは後ろからリリライトに密着すると、リリライトの顔に手を伸ばしていき。

「なに口を閉じているの。もっと雌豚らしく、浅ましい下品な表情でグスタフ様の舌を味わいなさい。この奴隷以下のドスケベ淫乱雌豚が」

 厳しい口調でいいながら、リリアナはリリライトの唇の両端に指をひっかけて強引に口を開かせる。そうして開いた唇の間からグスタフの舌が入り込み、リリライトの口内を蹂躙していく。

「はぐうううう……うぐ……」

「ほら、雌豚も舌を出して……ほぉ~ら……こうやって、ねっとりと絡み合わせるの」

 リリアナはリリライトの口内に指をねじ込んで舌を強制的に伸ばさせる。そうしてグスタフの口内へ差し出させると、グスタフの舌と濃厚に絡み合うようにする。

「はふっ……れろっ……んぐっ……」

「むほほっ! ぢゅるっ……ぢゅっ……」

 苦しそうな声を漏らすリリライトと嬉しそうな声を漏らすグスタフ。

 リリライトの舌を貪るグスタフが興奮したように、両手でリリライトの後頭部を抑える。そしてリリアナは手が空くと、その指に薄ピンク色の粘着質の液体――フルネイドの蜜を絡めると、それを塗り込むようにしてリリライトの乳首をコリコリとつまむ。

「あむ……んぐ……んむむ……んれぇぇ」

「ほ~ら、雌豚ちゃん。気持ちいいですね~。愛するグスタフ様とエロエロなベロチューしながら、乳首コリコリされるのはどうですか?」

 発情促進作用のあるフルネイドの蜜を乳首に塗り込まれるリリライトは、グスタフに舌を貪られながら、2人の間でびくびくと身体を痙攣させる。

「っはふ! んふ……んれぇぇ……も、もうらめぇっ! イク! こんなの耐えられませんっ! んれろぉぉ……ベロチューしながら、乳首コリコリされて……い、イクウウウウう!」

 トドメとばかりにリリアナが一気に腰を深く突き入れると、ブシュッと淫液が奥からあふれ出てくる。そのままリリライトは絶頂に達するのだった。

「はぁー、はぁー……乳首、ジンジンしてしまいます……このままだと、私死んでしまいます……はぁー、はぁー……」

 目は焦点を失い、唇からは唾液がこぼれているリリライト。自らの身体を支える程の力も入らず、天井からつるされている手枷がジャリンと音を立てる。

 リリアナが参加してから、明らかにリリライトの憔悴ぶりが目に見えてきた。奴隷に凌辱されて快感を得て興奮している事実に、もうリリライトの理性とプライドはドロドロに溶かされつつあった。

「お願い……助けて下さい、兄様。私嫌です……もう、こんなの……私は雌豚などではなく、アルマイト家の第2王女です……」

 虚ろな目ですがるように、支離滅裂な言葉を繰り返すリリライト。しかしそれでも、僅かにだが瞳には意志が込められているのを感じる。

「ぐひひ、あと一押しじゃのう」

 しかしグスタフはほくそ笑む。寝室の時の抵抗と比べると、明らかに変化が見られるのだ。おそらく頭に刻み込まれた淫欲は、あと少しで覚醒して爆発するだろう。そう思うだけで、グスタフの肉棒はギンギンに勃起するのだった。

 グスタフは眼で合図をすると、リリアナがリリライトの手を拘束している枷を外す。脱力しているリリライトはそのままベッドの上に崩れ落ちるように手をつく。

 そして顔をうつむかせているリリライトの鼻先に、グスタフは肉棒を突き付ける。

「っふあ? ふあああっ?」

 何度もリリライトの中で射精し、今も先走りが先端より垂れている巨根。そこから発せられるむせ返るような雄臭は強烈で、茫然としていたリリライトは覚醒したように反応する。

「あうぅ……すごい、匂い……すぅぅ……」

 思わず鼻をヒクつかせて、その雄臭を嗅ぐリリライト。その間にもグスタフは腰を動かし、リリライトの鼻に、頬に肉棒を擦りつけて、先走りをこびりつける。

「雌豚の大好きなオチンポですよぉ? これでオマンコほじほじされるのが気持ちいいのよねぇ? 匂い嗅いでいるだけでも幸せな気分になるんじゃないの? 高貴なお姫様だったら、オチンポ好きなはずないわよねえ?」

 後ろから手を回して、リリライトの乳房を揉みしだくリリアナは、まるで脳に直接響くような声で、リリライトの耳元にささやく。

「あ、う……そ、そうです……私はアルマイト家第2王女……『純白の姫』です。こ、このようなもの……」

 まるで呪文のように繰り返すリリライト。そう繰り返すことで、何とか意志の力を保とうとしているようだった。

 しかしその雌を発情させる雄臭はリリライトに刻まれた雌の悦びを呼び起こさせる。この熱くて硬い猛々しいものが、どれだけ自分を狂わせるのか。全てのことがどうでもよくなるくらいの快感を与えてくれたのか。

 ――そう、全てのものがどうでもよくなるくらい。最愛の兄を裏切ることになろうと、常にそばで支え助けてくれた忠義の騎士を裏切ることになることも……全てがどうでも良くなるくらいの快感と幸福感。それを、目の前の雄と肉棒が与えてくれる。

雌として生まれた自分は、それを得ることが最上の悦び。それを得るためには、雄を喜ばせ興奮させるために媚びることが、自分がやるべきことなのだ。

「う……あ、あ……ち、違う……」

 違う。

 この男は王族たる自分を篭絡して良からぬことを企んでいる。それはこの国はおろか世界中を巻き込む、悪辣極まりない陰謀に違いない。きっと兄やシンパの身を脅かす程のもの。それを今止められるのは自分しかいないのだ。

 絶対に負けてはいけない。どんな卑怯で姑息な力だろうと、強力な道具を使われようと、こんな淫欲に負けてはいけない。自分なら勝てるはずだ。なぜなら、リリライト=リ=アルマイトは聖アルマイト王国の王族、第2王女、清廉潔白なる『純白の姫』だから。

「んあ……あぁ~……」

 リリライトの唇が半開きになり、舌が伸ばされる。

 頭では理解できているのに、もう身体が言うことを聞かない。心はまだ折れていないのに、快楽を求める雌の本能と淫欲がすでにリリライトでは制御できない。

 でも、それでも……私は悦んでなどいない。心は決して、折れていない。

「グスタフ様ぁ。この雌豚の表情、見て下さい。とんでもなくドスケベですよ」

「ぐひひひっ、本当じゃあ。雌豚そのものじゃのう」

「っ!」

 その2人の会話が耳に入ると、ほぼ無意識にリリライトは壁に掛けられている姿見へ視線を滑らせる。おそらくそれもグスタフが意図して準備したものだろう。

 その鏡の中では、グスタフの前で四つん這いになり、笑っているような表情でだらしなく肉棒に向けて舌を伸ばしている――“雌豚”が映っていた。

(――あ)

 自分で自分を“雌豚”と自覚してしまった瞬間、リリライトの中で何かが糸を立ててぷつんと切れた。

「あむ……れろぉ……」

 リリライトは肉棒を手に持つと、その先端に舌を這わせながら、大口を開けてほおばる。

「ふおおおっ! り、リリライトの柔らかい舌がワシのチンポを……た、たまらんのうっ!」

 そのままリリライトは顔を前後させて、グスタフの肉棒へ熱心に奉仕を始める。従順になったリリライトの乳首を、リリアナがまた指でつまみ上げる。

「ようやく分かったかい、雌豚。あんたは姫なんかじゃない。常にチンポとセックスのことしか考えられない雌豚なんだよ。ほら、乳首をコリコリしてやるから、気持ちよかったら、もっと下品な顔と音を立てて、グスタフ様の奉仕をなさいな」

 興奮で硬く尖っているリリライトの乳房の先端部を指で刺激するリリアナ。

「ん、む……んぢゅぢゅぢゅぢゅっ! ぢゅるっっ! ぢゅぢゅっ!」

「そうそう、上手にできるじゃないか。もっと頬をパコパコ凹ませながら、吸い付くんだよ。チンポ大好きだろう?」

 かつてのリリライトのように、どんどんサディスティックになっていくリリアナ。彼女の指から乳房に快感が与えられるリリライトは、言われるがまま唇を窄めて、下品な音を立てながら、肉棒を吸い立てる。

「んほおおおっ! ひ、姫のバキュームフェラはたまらんのぅ。ほれ、そのひょっとこのような口のままワシの目を見ろぉ! 雌の眼で媚びてみるんじゃあ」

 激しくグスタフの肉棒を吸い立てるリリライト。唇だけではなく頬を凹ませているその顔は、とても姫とは思わないくらいに下品に崩れていた。そしてじっとグスタフの瞳を見上げる。

「ぢゅぢゅぢゅ~っ! んぢゅっ……ぢゅぢゅぢゅる……んれろぉぉぉ……ぷはぁ……お、おいしいっ……おちんちん、美味しいっ! んあああっ!」

 肉棒から口を離したリリライトがうっとりしたように言うと、リリアナがリリライトの乳首をつねり上げる。それすらも快感となり、リリライトの全身を突き抜けていく。

「おちんちん……?」

 眉をひそめて不機嫌そうにいうリリアナは、リリライトの秘部へ手を滑られていくと、陰核を激しく攻め立てる。

「あああんっ! ご、ごめんなさいっ! おちんぽですっ! ちんぽ! ちんぽ、美味しいですっ! 大好きっ!」

「ぐひひひ……ようやく、じゃのう」

 抵抗の色が全く無くなり、嬉々として淫語を口にするようになったリリライト。それは、今は装着していない洗脳装置をつけていたのと同じような状況で、リリライトの心を完全に折ったことを証明していた。

「さぁて、このままラブラブ恋人ドスケベセックスを始めてもいいんじゃが……」

 グスタフの口から紡がれる下劣極まりない単語に、顔を輝かせるリリライト。しかしグスタフはもったいつけるように笑うと

「その前に、確認しておかねばならん。リリライト……おぬし、あのクソ婆と何を話しておったんじゃ」

「し、シンパとは……」

「クソ婆じゃっ!」

 リリライトが一言言っただけで、グスタフは激昂したように、リリライトの口に肉棒をねじ込む。喉奥まで深く突き刺すと、リリライトから苦悶の声が漏れる。

 そのままグスタフが肉棒を引き抜くと、唾液と先走りが混じったものが糸となって肉棒とリリライトの唇をつなぐ。

「あ、あのクソ婆っ……」

 と、リリライトが汚い言葉に言い直したことに、満足した表情を浮かべるグスタフ。

「お、おそらく何も分かってはいないと思いますが、グスタフ様が何か考えていることにはなんとなく気づいているようです。わ、私に本当のことを話すように、言ってきました」

「ふむぅ」

 グスタフはその醜悪な顔を、珍しく思案にくれた表情に染める。

 シンパはグスタフに対して疑念を抱いているのは間違いない。コウメイを殺したというのも半信半疑だったが、やはり迂闊には信用できない。

(――殺してしまうか)

 正直、今のグスタフにとってシンパの存在は最も厄介だった。腕が立ち、リリライトへ強い忠誠を捧げ、リリライトとも距離が近い白薔薇の騎士。アンナやリリライトと同じ手段で堕とすことなど、グスタフには有り得ない選択であり、正直手に余る存在だ。

だから、コウメイ暗殺に乗じてアンナに共に殺させることが出来れば都合がよかった。しかしそのアンナも何が起こったのか、行方不明である。

(まあ、まだ利用価値はある。何か隠していることがあろうとも、リリライトを使ってその真相を吐かせることもできるじゃろうし)

 そんなことを考えながら現実に戻り、目の前のリリライトを見るグスタフ。リリライトは四つん這いになりながら、物欲しそうに、犬のように舌を出しながらグスタフの肉棒を見つめていた。

「まあ、小難しいことは後でゆっくり考えるとするかのぅ。リリアナお主はもういいぞ。これからワシらは2人きりでラブラブな恋人セックスをするからのぅ」

「そんなぁ、つれないですわぁグスタフ様ぁ。私も一緒にこの雌豚を……」

「――黙れ。すぐに消えろ」

 グスタフが好みそうに媚びたリリアナだったが、いつになく迫力と威圧感に満ちたグスタフの瞳と言葉に、恐怖で背筋に悪寒が走った。このままこの場にとどまれば、命さえ取られかねないと思わせる程の迫力。

 実に自分勝手で傲慢不遜なグスタフだったが、リリアナが逆らえるはずもない。

「そ、それでは失礼します」

 慌てるようにして、リリアナは足早に監禁室から去っていく。

 そしてベッドに座り、恋人同士のように見つめ合う美少女と肥満中年男。

 グスタフがリリライトの金髪を透くようにしながら手を入れてつぶやく。

「今夜はたっぷり可愛がってやるからのぅ……リリ」

「っっっ!」

 愛する者にしか許さないその呼称で呼ばれて、リリライトは悦びに身体を震わせる。

「う、嬉しいっ! もっと……もっと呼んで下さいっ!」

「ぐひひひ……リリ、愛しているぞぉ。ドスケベで淫乱で雌豚のような下品な交尾が大好きなリリを、ワシは愛しておる」

「んひぃっ! あひっ……ひあああっ!」

 その言葉だけで、リリライトは直接愛撫されているように、身体をびくびくとさせる。

「うあ……す、すごいっ……グスタフ様のドスケベな言葉だけで……リリのおまんこ、グチュグチュに発情しちゃいますっ……」

「ぐひひっ……ひひひっ! さあ、リリ……ワシのチンポ嫁にしてやるからのぉ」

 こうして、獣同士の貪りあいの夜が始まった。

 ■□■□

 外はすでに空が白み始めている時間帯になっても、グスタフとリリライトの行為は続いていた。

 今やコンクリートの壁に囲まれたその空間は、濃密な淫臭と熱気が充満していた。グスタフの絶倫ぶりをしめすように、部屋のあちらこちらに大量のティッシュが丸めて捨てられている。

 長い夜の行為も、ようやく終わりに近づいていた。

 リリライトは、立っているグスタフに後ろから抱きかかえられるようにされながら、下から突き上げられていた。

「ん、おおおっ! ら、らめぇぇっ! この格好、奥までチンポ当たるぅぅ! 気持ちいい!」

 もはや清廉たる「純白の姫」は影も形も残っていなかった。醜悪な肥満中年に抱きかかえられた美少女は、金髪を振り乱しながら、その肥満中年と同じような獣のような声を出して快楽に狂っていた。

「ふんっ、ふんっ! おほおおっ……ハメればハメるほど、リリのマンコがワシのチンポに馴染んでくるわい。どうじゃあ、頭バカになるじゃろう? なーんも考えられんようになるじゃろうて」

 グスタフが息を弾ませながら、下から激しくリリライトを突き上げる。

「は、はいぃ! リリの頭、チンポでいっぱい! 馬鹿になりゅうううっ!」

「おほおおっ! んほっ……ほおおっ! いいぞ、リリ! 気持ちいいじゃろう? チョー気持ちいいじゃろう? ワシのチンポ、ヤバくてマジエロいじゃろう?」

 汗をかきながら懸命に突き上げるグスタフはにやにやとしながら、そのリリライトの容貌に似合わない下劣な言葉を刷り込んでいく。

「んはああっ! は、はいぃ! グスタフ様のチンポ、チョーエロいですっ! エロ過ぎて、マジ気持ちいいっ! ヤバい、ヤバいぃぃっ!」

 嬉々としながら、下劣な言葉を連呼して叫ぶリリライト。自分がグスタフ好みの雌に躾けられていると思うと、膣がキュキュっと肉棒を締めて精を絞ろうとする。

「う、くおおおおっ! このエロマンコがぁっ! もっと豚みたいな声で喘がんかっ! ワシが手本を見せてやろうか? んほおおっ! んお゛お゛お゛お゛! ぶひぃぃぃっ!」

 淫液があふれ出る音、お互いの肉同士がぶつかりあう音にかぶせるように、グスタフが咆哮する。

「あっ、あっ……ヤバい! グスタフ様、それエロくてチョーヤバいですっ! そんな声聞いたらリリも……んほおおおっ! おっ、おっ、おっ……お゛お゛お゛お゛! おほおおおおっ! ぶっひぃぃぃぃぃっ!」

 もはやグスタフだけではなく、リリライトも同じような豚のような喘ぎ声を叫ぶと、グスタフはリリライトの中に大量の欲望を吐き出し、リリライトはグスタフの肉棒をきつく締めあげる。

「ぶひっ……ぶひぃ……ぐ、グスタフ様ぁ……ベロチュー……恋人ベロチューしたいです。れろれろれろ……」

 涙を流しながら笑うリリライトは、グスタフの方に顔を向けると、だらしなく舌を伸ばして、グスタフを誘うように動かす。

「むっちゅうううう」

「ぢゅるるるるっ! ぢゅぢゅぢゅっ! しゅ、しゅきぃ……グスタフ様、だいしゅきぃ。愛していましゅう……んぢゅううっ!」

 行為が終わったにも関わらず、2人は獣のように、延々と舌を貪りあう。

 ここに、聖アルマイト王国第2王女、純白の姫としてうたわれたリリライト=リ=アルマイトは、大臣グスタフの手に完全に堕ちたのだった。
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