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第2章『クラベール城塞都市決戦』編
第58話 決戦前Ⅵ--ジュリアス部隊「窮地」
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クラベール領第1防衛線にてジュリアス部隊は、これまでで最大の敗北を喫した。
それと合わせて、南方のイシス領がオーエン部隊により陥落させられ、そのままオーエン部隊がクラベール都市へ進撃を開始したとの報を受け、ジュリアスは残る第2防衛線を捨ててクラベール城塞都市にて籠城することを余儀なくされた。
ジュリアス部隊の残存兵力は7000足らず。これは重軽症者を含んだ数なので、満足に戦いが出来る状態のものに限定すると更に少ない。さらに連敗続きのため、士気も決して高くない。それに対してフェスティア部隊とオーエン部隊の総合兵力はおおよそ3万弱ーー
もはや絶望的な状況だった。
しかし縋ることが出来る唯一の希望もあった。ついにコウメイが、3万の増援部隊を率いて王都ユールディアを出発したとの報を入ってきたのだ。3万の増援が到着すれば、少なくとも兵力については互角以上に引き戻せるし、士気も戻るだろう。
そしてジュリアスは、増援が到着するまで耐えることに徹し、城塞都市から打って出ることを厳禁とした。どれだけ敵が挑発だろうが背をみせようが、ひたすら都市内に引き籠ること、敵を追撃しないように厳命したのだった。
そうしてジュリアスとフェスティアによるクラベール城塞都市戦が始まってから5日間が経過していた。
城塞都市内で籠城戦に徹するジュリアス部隊は、西のフェスティア本隊・南のオーエン部隊、彼我戦力は4倍以上にもなるが、この2方面攻撃を何とかぎりぎりのところで耐え抜いていた。
無論ジュリアスの奮闘や巧みな指揮があったが、これは実はフェスティア側に因る事情が大きかった。
彼女は兵力差にものを言わせる物量作戦により、味方の損害が増えることと、今後前線基地として活用するつもりの城塞都市を傷付けることを避けたのだった。そのために『女傑』が取った作戦は、残存兵力が少ないジュリアス部隊へ休息の時間を与えずに、小規模攻撃を断続的に仕掛けることだった。
兵力に余裕があるフェスティア側はローテーションを組んで攻撃を仕掛けられるが、ジュリアス部隊は人手が足りず昼も夜も同じ人間で回さなければならないだろう。そうして疲弊しきって抵抗力を失ったところ、無傷に近い形でクラベールを手に入れようとしたのだった。
「ラディカル将軍、来ました! 夜襲です!」
今の時間は草木も眠る深夜である。城塞都市の外壁で夜間の警戒に当たっていたラディカルはその声を聞くと、遠くから責めてくるフェスティア部隊を視界に認める。
「っち、今度はこっちかよ。さっきは南門が攻撃されたってのに……」
そういうラディカルの顔には、疲労が色濃く出ていた。
城塞戦においては、城塞という有利な条件があるため防衛側が有利となる。そのため基本的に攻撃側は防衛側の数倍の兵力でもってあたるのが当たり前で、それでも少なくない被害も覚悟しなければいけないだろう。
城塞都市戦開戦より5日ーージュリアス部隊の面々は限界に達しようとしていた。24時間常に戦い続けているわけではないが、いつ攻撃を仕掛けてくるのか分からないこの状況では、戦闘を行っていない時でも気が休まる時間も無いのだ。
幸いにも敵は明らかに城塞都市を落とすつもりのない程度の攻撃で、適当なところで撤退していくためなんとか凌げているのが現状だ。しかしこれが続けば、そう遠くない内に部隊は限界を迎える。下手したら、それこそ無血開城にすらなりかねない。
全てがフェスティアの思い通りに進んでいた。
「っち。そろそろ限界だ……ヤベぇな」
結局今回の夜襲も、敵は適当なところで攻撃を仕掛けた後に、撤退していった。地の利を活かした防衛戦術によりこちらの被害は極小だったが、相手に大きな損害を与えたわけでではない。
更に今の戦いでラディカルは否が応にも実感してしまった。明らかに部隊全体の動きが鈍くなっている。1人1人の戦いぶりを見てみても、例えば弓矢の命中率1つ取ってみても、相当に鈍っている。
「--こちらから打って出ることは出来ませんか? 敵はこちらが都市から出て来ないと決めつけている節があります。不意を突ければ、敵の士気を挫いて攻撃の手を少しでも止められるかもしれません」
ラディカルと同様に現状を憂いている部下が進言してくる。しかしラディカルはため息をつきながら、首を横に振った。
都市を出てこちらから攻め込む事ーー確かにそれは効果的な戦術に思える。敵の動きを見ていると、彼の言う通りで、こちらが打って出てくることなど考えてもいないようなものだ。
それはラディカルも考えたことだったが
「出撃は厳禁ーーそれが副長の絶対命令だ」
フェスティアに1度として勝つことが出来なかったジュリアスの立場として、そう命令するのは致し方ないことだった。勝利したルルマンドとの戦いでさえ、フェスティアの撒き餌だったのだ。
今の状況なら、こちらが都市から出撃して攻撃を加えれば確実に不意がつけるはずーーだけど、そのようにこちらが考えることすらすらもフェスティアの手の内なのではないかと思わされる。
ラディカルから見ても、ジュリアスはフェスティアに完全に心を挫かれているのが分かった。完全に自信を喪失してしまっており、今の彼がフェスティアに対して攻めに転じる指揮など出来るはずがない。
しかし、ラディカル含めて全てのジュリアス部隊の面々は、ジュリアスのことを臆病者などと思うものはいない。ジュリアスがそんな精神状態になるのも納得せざるを得ない……それ程までに、フェスティアの万能感はジュリアス部隊を支配していた。恐るべきことである。
「今以上に俺達が出来ることはもうねえよ。元帥閣下が間に合えば助かるかもしんねえし、間に合わなきゃ死ぬまでだ」
ラディカルも不眠不休で防衛線にあたっている。その疲労もあり、もう難しいことを思考出来る程の余裕が無いのか、諦観しきった様子でそういった。
□■□■
しかしその祈りが通じたのであろうか。
夜が明けた翌日、昼前のオーエン部隊を撃退した少し後に、遂に王都からの増援部隊がクラベール城塞都市に到着した。そしてそれに合わせるように、それから日中夜問わず続いていた第2王女派からの攻撃はぴたりと止み、ジュリアス部隊は窮地から救われた。
そして奇妙なことが一つ。
「--コウメイ元帥が、不在?」
増援部隊を率いているはずの元帥コウメイ。何と部隊の中に彼の姿がいなかった。
コウメイのいない間の暫定的な部隊の代表者として選ばれたのは、リューイと同じく龍牙騎士団から王下直轄部隊へ転属したレーディルという若い騎士で、彼からコウメイは増援部隊と別行動を取っていると聞かされた。
その話を聞いたジュリアスは、残った片目を大きく見開いて驚愕したのだった。
それと合わせて、南方のイシス領がオーエン部隊により陥落させられ、そのままオーエン部隊がクラベール都市へ進撃を開始したとの報を受け、ジュリアスは残る第2防衛線を捨ててクラベール城塞都市にて籠城することを余儀なくされた。
ジュリアス部隊の残存兵力は7000足らず。これは重軽症者を含んだ数なので、満足に戦いが出来る状態のものに限定すると更に少ない。さらに連敗続きのため、士気も決して高くない。それに対してフェスティア部隊とオーエン部隊の総合兵力はおおよそ3万弱ーー
もはや絶望的な状況だった。
しかし縋ることが出来る唯一の希望もあった。ついにコウメイが、3万の増援部隊を率いて王都ユールディアを出発したとの報を入ってきたのだ。3万の増援が到着すれば、少なくとも兵力については互角以上に引き戻せるし、士気も戻るだろう。
そしてジュリアスは、増援が到着するまで耐えることに徹し、城塞都市から打って出ることを厳禁とした。どれだけ敵が挑発だろうが背をみせようが、ひたすら都市内に引き籠ること、敵を追撃しないように厳命したのだった。
そうしてジュリアスとフェスティアによるクラベール城塞都市戦が始まってから5日間が経過していた。
城塞都市内で籠城戦に徹するジュリアス部隊は、西のフェスティア本隊・南のオーエン部隊、彼我戦力は4倍以上にもなるが、この2方面攻撃を何とかぎりぎりのところで耐え抜いていた。
無論ジュリアスの奮闘や巧みな指揮があったが、これは実はフェスティア側に因る事情が大きかった。
彼女は兵力差にものを言わせる物量作戦により、味方の損害が増えることと、今後前線基地として活用するつもりの城塞都市を傷付けることを避けたのだった。そのために『女傑』が取った作戦は、残存兵力が少ないジュリアス部隊へ休息の時間を与えずに、小規模攻撃を断続的に仕掛けることだった。
兵力に余裕があるフェスティア側はローテーションを組んで攻撃を仕掛けられるが、ジュリアス部隊は人手が足りず昼も夜も同じ人間で回さなければならないだろう。そうして疲弊しきって抵抗力を失ったところ、無傷に近い形でクラベールを手に入れようとしたのだった。
「ラディカル将軍、来ました! 夜襲です!」
今の時間は草木も眠る深夜である。城塞都市の外壁で夜間の警戒に当たっていたラディカルはその声を聞くと、遠くから責めてくるフェスティア部隊を視界に認める。
「っち、今度はこっちかよ。さっきは南門が攻撃されたってのに……」
そういうラディカルの顔には、疲労が色濃く出ていた。
城塞戦においては、城塞という有利な条件があるため防衛側が有利となる。そのため基本的に攻撃側は防衛側の数倍の兵力でもってあたるのが当たり前で、それでも少なくない被害も覚悟しなければいけないだろう。
城塞都市戦開戦より5日ーージュリアス部隊の面々は限界に達しようとしていた。24時間常に戦い続けているわけではないが、いつ攻撃を仕掛けてくるのか分からないこの状況では、戦闘を行っていない時でも気が休まる時間も無いのだ。
幸いにも敵は明らかに城塞都市を落とすつもりのない程度の攻撃で、適当なところで撤退していくためなんとか凌げているのが現状だ。しかしこれが続けば、そう遠くない内に部隊は限界を迎える。下手したら、それこそ無血開城にすらなりかねない。
全てがフェスティアの思い通りに進んでいた。
「っち。そろそろ限界だ……ヤベぇな」
結局今回の夜襲も、敵は適当なところで攻撃を仕掛けた後に、撤退していった。地の利を活かした防衛戦術によりこちらの被害は極小だったが、相手に大きな損害を与えたわけでではない。
更に今の戦いでラディカルは否が応にも実感してしまった。明らかに部隊全体の動きが鈍くなっている。1人1人の戦いぶりを見てみても、例えば弓矢の命中率1つ取ってみても、相当に鈍っている。
「--こちらから打って出ることは出来ませんか? 敵はこちらが都市から出て来ないと決めつけている節があります。不意を突ければ、敵の士気を挫いて攻撃の手を少しでも止められるかもしれません」
ラディカルと同様に現状を憂いている部下が進言してくる。しかしラディカルはため息をつきながら、首を横に振った。
都市を出てこちらから攻め込む事ーー確かにそれは効果的な戦術に思える。敵の動きを見ていると、彼の言う通りで、こちらが打って出てくることなど考えてもいないようなものだ。
それはラディカルも考えたことだったが
「出撃は厳禁ーーそれが副長の絶対命令だ」
フェスティアに1度として勝つことが出来なかったジュリアスの立場として、そう命令するのは致し方ないことだった。勝利したルルマンドとの戦いでさえ、フェスティアの撒き餌だったのだ。
今の状況なら、こちらが都市から出撃して攻撃を加えれば確実に不意がつけるはずーーだけど、そのようにこちらが考えることすらすらもフェスティアの手の内なのではないかと思わされる。
ラディカルから見ても、ジュリアスはフェスティアに完全に心を挫かれているのが分かった。完全に自信を喪失してしまっており、今の彼がフェスティアに対して攻めに転じる指揮など出来るはずがない。
しかし、ラディカル含めて全てのジュリアス部隊の面々は、ジュリアスのことを臆病者などと思うものはいない。ジュリアスがそんな精神状態になるのも納得せざるを得ない……それ程までに、フェスティアの万能感はジュリアス部隊を支配していた。恐るべきことである。
「今以上に俺達が出来ることはもうねえよ。元帥閣下が間に合えば助かるかもしんねえし、間に合わなきゃ死ぬまでだ」
ラディカルも不眠不休で防衛線にあたっている。その疲労もあり、もう難しいことを思考出来る程の余裕が無いのか、諦観しきった様子でそういった。
□■□■
しかしその祈りが通じたのであろうか。
夜が明けた翌日、昼前のオーエン部隊を撃退した少し後に、遂に王都からの増援部隊がクラベール城塞都市に到着した。そしてそれに合わせるように、それから日中夜問わず続いていた第2王女派からの攻撃はぴたりと止み、ジュリアス部隊は窮地から救われた。
そして奇妙なことが一つ。
「--コウメイ元帥が、不在?」
増援部隊を率いているはずの元帥コウメイ。何と部隊の中に彼の姿がいなかった。
コウメイのいない間の暫定的な部隊の代表者として選ばれたのは、リューイと同じく龍牙騎士団から王下直轄部隊へ転属したレーディルという若い騎士で、彼からコウメイは増援部隊と別行動を取っていると聞かされた。
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