5 / 15
お小言です
しおりを挟む
「副隊長、新しい下着類です。
収納をお願いします。
それと、荷物の最終確認は必要ですか。」
「いや、大丈夫だ。
確かめもしてある。
そうだ、古い下着を除いておくか。」
そうですね。その方がよろしいでしょう。
じゃなきゃ、男の人って平気で有る物を適当に着ちゃうんでしょ?
それと、私はインベントリから本を数冊取り出す。
「副隊長、
店員さんから、既に副隊長は新作のパズルを購入済みと聞きましたので、
新しいタイプのパズルを求めてきました。
これはナンバープレイスと言う数字パズルだそうです。
やり方は初心者用の一番前に乗っていますが、
副隊長にはきっと必要ないかもしれません。」
3×3枡。それが縦横3個づつ。
合計9×9枡。それに数字がランダムに入っているパズル。
取り合えず初心者用1冊と、最上級者向け5冊。
後、そのパズルを20個も組み合わせている、とてつもないパズル表を2枚。
今日入荷した最新のパズルと言う触れ込みです。
帰るまでの暇つぶしになればいいのですけど。
「ほうっ、なるほど。」
「副隊長、それは今解く為の物じゃ無いです。
今日やるなら返して下さい。」
まあまあと言って、副隊長がそれを見たまま椅子に向かう。
はぁ~、明日渡すべきだったか。
それから強引に荷物をチェックして、任務完了。
注:副隊長の分
「あの…、エリー。
俺のは…。」
隊長はおずおずと私に話しかけてくる。
「隊長にはやはり私は必要ないようですね。
前回の事と言い、今回の事と言い、私に仕事をさせたく無いみたいなので。」
「それを言うならギルだって……。」
そりゃ、ツーカーの仲のお二人ならば、何でも言い合えるでしょうから、
副隊長は今回の件を隊長に反論できたはずです。
でも反論しなかったんですよね。同意したんですよね。つまり同罪です。
でもダメです。
今日教わりました。
罰をいかに効率的に身に染ませるには、
二人より一人のがいいそうです。
二人だと連帯感が出来き、一人の時より、罪悪感が薄まるそうです。
私にも覚えがありますから、納得です。
副隊長には、後日ゆっくりと味わっていただきましょう。
「隊長。
ギルバート様は副隊長です。
立場的にあなたに逆らう事は出来ませんけど。」
「こいつはそんなに可愛い玉じゃないぞ。」
まあ、そうだとは思いますけど。
「では、今回の事を言い出したのは、副隊長なんですか?
では私は副隊長を責めればいいのですか?」
「いや……。そうでは無いが。」
「それでは責任は隊長に有る、で宜しいですか。」
「ああ…。」
と言う事で、今回責めるのは隊長一人と言う言質を取りました。
「では隊長、今回の遠征の件、なぜ私に何も言わなかったのですか。」
「いや、それはだな、あのそれだ。」
隊長は一生懸命言い訳を考えているようです。
「私自身の支度も全然しておりませんので、時間が無いんです。
弁解が有るなら、早くしていただけませんか。」
「えっっ!」
何ですか、その今気が付いた感は。
隊長は自分の分だけ用意をすればいいと思っていたんですか?
隊長達のお世話をする私達も一緒に行動するのが当たり前です
当然私達も行くのは知っていましたよね。
私達はその為に戦闘訓練も受けているんですから。
「ダメだ!エリーは留守番だろう?」
「なぜですか。
訓練指導官さんも、お姉さま達も、私は行くと決定済みなのに、
どうして隊長だけそんな事を言うんですか。
どうして私だけを連れて行ってくれないんですか。
私の成長を阻害するなんて、隊長は私の事を嫌いなんですか?」
「そんな、俺がエリーの事を嫌いなんてあり得ないよ。
なぜそんな事を言うんだ。」
そんな悲しそうな顔をしてもだめです。
いつまでも庇っていただいたら、私はいつまで経ってもこのままじゃ無いですか。
「言いますよ。
私のやる事を邪魔ばかりして、訓練やお仕事に口を出して。
私には訓練司令官さんや、お姉さま達が付いていますから、
たとえ失敗しても、大事になどなりません。
大丈夫です。」
すると横から、副隊長が小声で、
「そこに隊長も付いてるって言ってやると、奴は喜ぶぞ。」
そう言いますが、そんな事などしませんよ。
つけ上がらせるばかりです。
だから副隊長、その発言は無視させていただきますね。
「おかげで私は何一つ自分の支度をしてないんですよ。
今から出発までに全てしなければならないんです。」
嘘です、支度などすぐにできます。
服だろうが、食料だろうが、かき集めて、
インベントリに放り込むだけですから。
「そう言えば今回の情報も、何も受け取っていませんでした。
お姉さまに説明を受けに行かなければなりませんね。
こんな忙しい時に、お姉さまにまでご迷惑をかけてしまいます。
いいですか、隊長の我儘で迷惑をする人がいるんですよ。
分かっているんですか。
またうさぴょんを連れて来ましょうか?」
「い…、いや、あれはエリーにあげたものだ。
エリーの部屋に置いてやってくれ。」
かなりこたえたのでしょうか。
シュンとした隊長がそう言いました。
「隊長、ほうれん草が大事なんですよ。」
何故ほうれん草が大事なのか分かりませんが、
こんな時お姉さま達は、よく私に言います。
きっと、ほうれん草を始めとするお野菜を食べれば、
体調のバランスも良くなり、頭にもいい影響が有るのでしょう。
「分かった、エリーにはもう隠し事もしない。
報告も連絡も、相談事もする。
だからうさぴょんは連れて来ないでくれ。」
どうやらお説教は完了のようです。
でも、ほうれん草が報告、連絡、相談の事みたいだと、
初めて知りました。
棚ぼたでしたね。
収納をお願いします。
それと、荷物の最終確認は必要ですか。」
「いや、大丈夫だ。
確かめもしてある。
そうだ、古い下着を除いておくか。」
そうですね。その方がよろしいでしょう。
じゃなきゃ、男の人って平気で有る物を適当に着ちゃうんでしょ?
それと、私はインベントリから本を数冊取り出す。
「副隊長、
店員さんから、既に副隊長は新作のパズルを購入済みと聞きましたので、
新しいタイプのパズルを求めてきました。
これはナンバープレイスと言う数字パズルだそうです。
やり方は初心者用の一番前に乗っていますが、
副隊長にはきっと必要ないかもしれません。」
3×3枡。それが縦横3個づつ。
合計9×9枡。それに数字がランダムに入っているパズル。
取り合えず初心者用1冊と、最上級者向け5冊。
後、そのパズルを20個も組み合わせている、とてつもないパズル表を2枚。
今日入荷した最新のパズルと言う触れ込みです。
帰るまでの暇つぶしになればいいのですけど。
「ほうっ、なるほど。」
「副隊長、それは今解く為の物じゃ無いです。
今日やるなら返して下さい。」
まあまあと言って、副隊長がそれを見たまま椅子に向かう。
はぁ~、明日渡すべきだったか。
それから強引に荷物をチェックして、任務完了。
注:副隊長の分
「あの…、エリー。
俺のは…。」
隊長はおずおずと私に話しかけてくる。
「隊長にはやはり私は必要ないようですね。
前回の事と言い、今回の事と言い、私に仕事をさせたく無いみたいなので。」
「それを言うならギルだって……。」
そりゃ、ツーカーの仲のお二人ならば、何でも言い合えるでしょうから、
副隊長は今回の件を隊長に反論できたはずです。
でも反論しなかったんですよね。同意したんですよね。つまり同罪です。
でもダメです。
今日教わりました。
罰をいかに効率的に身に染ませるには、
二人より一人のがいいそうです。
二人だと連帯感が出来き、一人の時より、罪悪感が薄まるそうです。
私にも覚えがありますから、納得です。
副隊長には、後日ゆっくりと味わっていただきましょう。
「隊長。
ギルバート様は副隊長です。
立場的にあなたに逆らう事は出来ませんけど。」
「こいつはそんなに可愛い玉じゃないぞ。」
まあ、そうだとは思いますけど。
「では、今回の事を言い出したのは、副隊長なんですか?
では私は副隊長を責めればいいのですか?」
「いや……。そうでは無いが。」
「それでは責任は隊長に有る、で宜しいですか。」
「ああ…。」
と言う事で、今回責めるのは隊長一人と言う言質を取りました。
「では隊長、今回の遠征の件、なぜ私に何も言わなかったのですか。」
「いや、それはだな、あのそれだ。」
隊長は一生懸命言い訳を考えているようです。
「私自身の支度も全然しておりませんので、時間が無いんです。
弁解が有るなら、早くしていただけませんか。」
「えっっ!」
何ですか、その今気が付いた感は。
隊長は自分の分だけ用意をすればいいと思っていたんですか?
隊長達のお世話をする私達も一緒に行動するのが当たり前です
当然私達も行くのは知っていましたよね。
私達はその為に戦闘訓練も受けているんですから。
「ダメだ!エリーは留守番だろう?」
「なぜですか。
訓練指導官さんも、お姉さま達も、私は行くと決定済みなのに、
どうして隊長だけそんな事を言うんですか。
どうして私だけを連れて行ってくれないんですか。
私の成長を阻害するなんて、隊長は私の事を嫌いなんですか?」
「そんな、俺がエリーの事を嫌いなんてあり得ないよ。
なぜそんな事を言うんだ。」
そんな悲しそうな顔をしてもだめです。
いつまでも庇っていただいたら、私はいつまで経ってもこのままじゃ無いですか。
「言いますよ。
私のやる事を邪魔ばかりして、訓練やお仕事に口を出して。
私には訓練司令官さんや、お姉さま達が付いていますから、
たとえ失敗しても、大事になどなりません。
大丈夫です。」
すると横から、副隊長が小声で、
「そこに隊長も付いてるって言ってやると、奴は喜ぶぞ。」
そう言いますが、そんな事などしませんよ。
つけ上がらせるばかりです。
だから副隊長、その発言は無視させていただきますね。
「おかげで私は何一つ自分の支度をしてないんですよ。
今から出発までに全てしなければならないんです。」
嘘です、支度などすぐにできます。
服だろうが、食料だろうが、かき集めて、
インベントリに放り込むだけですから。
「そう言えば今回の情報も、何も受け取っていませんでした。
お姉さまに説明を受けに行かなければなりませんね。
こんな忙しい時に、お姉さまにまでご迷惑をかけてしまいます。
いいですか、隊長の我儘で迷惑をする人がいるんですよ。
分かっているんですか。
またうさぴょんを連れて来ましょうか?」
「い…、いや、あれはエリーにあげたものだ。
エリーの部屋に置いてやってくれ。」
かなりこたえたのでしょうか。
シュンとした隊長がそう言いました。
「隊長、ほうれん草が大事なんですよ。」
何故ほうれん草が大事なのか分かりませんが、
こんな時お姉さま達は、よく私に言います。
きっと、ほうれん草を始めとするお野菜を食べれば、
体調のバランスも良くなり、頭にもいい影響が有るのでしょう。
「分かった、エリーにはもう隠し事もしない。
報告も連絡も、相談事もする。
だからうさぴょんは連れて来ないでくれ。」
どうやらお説教は完了のようです。
でも、ほうれん草が報告、連絡、相談の事みたいだと、
初めて知りました。
棚ぼたでしたね。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】竜人が番と出会ったのに、誰も幸せにならなかった
凛蓮月
恋愛
【感想をお寄せ頂きありがとうございました(*^^*)】
竜人のスオウと、酒場の看板娘のリーゼは仲睦まじい恋人同士だった。
竜人には一生かけて出会えるか分からないとされる番がいるが、二人は番では無かった。
だがそんな事関係無いくらいに誰から見ても愛し合う二人だったのだ。
──ある日、スオウに番が現れるまでは。
全8話。
※他サイトで同時公開しています。
※カクヨム版より若干加筆修正し、ラストを変更しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄は誰が為の
瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。
宣言した王太子は気付いていなかった。
この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを……
10話程度の予定。1話約千文字です
10/9日HOTランキング5位
10/10HOTランキング1位になりました!
ありがとうございます!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】どうやら魔森に捨てられていた忌子は聖女だったようです
山葵
ファンタジー
昔、双子は不吉と言われ後に産まれた者は捨てられたり、殺されたり、こっそりと里子に出されていた。
今は、その考えも消えつつある。
けれど貴族の中には昔の迷信に捕らわれ、未だに双子は家系を滅ぼす忌子と信じる者もいる。
今年、ダーウィン侯爵家に双子が産まれた。
ダーウィン侯爵家は迷信を信じ、後から産まれたばかりの子を馭者に指示し魔森へと捨てた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる