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悲しい夢
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「此処には薬を買いに来たお客さんと対応するためのカウンターが欲しいな。
それと、後にはお客さんを診察するために簡単なベッドと、あとは薬を調合用の作業机と椅子。それとランプも必要だ。」
僕は部屋を見渡しながら、考える。
「薬草を並べる棚もあるとうれしいな。調合するための道具は持っているからそれを使えばいいし……。」
考えれば考えるほど、必要な色々なものが浮かんでくる。
単純に治療院をやろうと思っても、そう簡単に始められるわけではなかったな。
僕は苦笑いを浮かべながら、自分の無知を思う。
しばらくは出来る限りのことをして、少しづつマイケルさんに相談しながら揃えていこう。
そう思って、代用できるものが無いか、家じゅうを見て回ることにした。
寝室にあった小さなテーブルも何かに使えるだろう。
「そうだ、あの飾り扉の部屋に何かなかったかな。」
僕は再びあの部屋に向かった。
あの部屋には煌びやかな物ばかりで、治療院に使えるような簡素なものは無かったような気がする。
まさか、僕が始める治療院に、貴族の屋敷にあるようなイスやテーブルなど置けない。
あそこにあるような物はそぐわないだろう。
諦め半分で扉を開けると、すぐ目に付く場所にそれは有った。
「なんで……?こんなの無かったのに。」
そこには、質素でありながらもしっかりした造りの家具が並んでいた。
「すごい、僕が欲しいと思ったものがすべてある……。」
いや、それ以上に、あれば便利であろう物までそろっていた。
ほしいと思っていた棚には瓶が並んでおり、ラベルを見るといろいろな種類の薬草まで入っている。
手洗い用のボール、水を入れるタンクまであった。
「どうして……。でもたしかお婆さんは有るものは好きに使っていいって言ってくれたっけ。本当にこれ使ってもいいのかな。」
しかし、これらがあれば、すぐにでも治療院が始められる。
そうなればうれしい。
気が付けば僕はもう迷ってはいなかった。
「さぁ、忙しくなるぞ。」
これらを下に運ぶのは大変だ。大きな家具などは一人では運べそうもない。これらはマイケルさんに相談して、手伝いを頼むしかない。
取りあえず僕は、簡単に運べる物を持ち階段を降りた。
すると階下を見て呆然とした。
「な、何で?!」
玄関を入ってすぐの部屋、治療室にしようとした部屋には、
上に有った家具が僕の考えていた位置にきちんと配置されていた。
「やっぱりこの家は特別な家なんだ。そして僕は本当に、その家に受け入れてもらったと思っていいのかな……。」
この家に来てからいろいろなを不思議な事がおきた。でも、ここまで来るともう慣れっこになってしまう。こんな事いくら考えても仕方がないと見切りをつけ作業に戻った。
それでも今日一日、開業に向けこまごまな準備に追われた。
準備されたいろいろなものは、すべて綺麗に見えたが消毒を兼ねてもう一度磨き上げた。
窓には知らぬ間に、白い清潔なカーテンが掛けられていた。
先ほど気が付いたけど、部屋の一角にあった水のタンクにはいつも清潔な水が入っている。
まるでそこに泉がわいているようだ。
恐る恐る飲んでみると、とても美味しい水だった。
夜になり、簡単な夕食をすませた僕は、早めにベットに入った。
「ちょっと疲れたな、眠い……。」
気が付くと僕は城内の僕の元職場、薬剤室にいた。
「なぜ!一体何があったのです!」
あ、あれ?ライアスさん?
どうしたんですか?
ライアスさんは薬師長様に食って掛かっていました。
「私にもよくわかりませんが、何せ線が細い上に内に溜め込んてしまう子です。私たちが知らないうちに何かしら有ったのかもしれません。私も引き留めたのですが、次の日にはもう部屋から消えていました。」
「そんな……。私に一言も言わず、いや烏滸がましいか。彼にとって私はその程度の人間だったのかもしれない。」
そう言うとライアスさんはとても悲しそうな、悔しそうな顔をしている。
お願いライアスさんそんな顔しないで。
あなたにはそんな顔は似合わない。ね、いつものように笑っていて。
「彼はいったいどこへ行ったのでしょう?」
「分かりません。ただあの子の故郷は西の国ゴルッシュだそうです。もしかするとそちらに帰ったのかもしれません。」
「ゴルッシュか、確か馬で4日ほどだったな。」
「あなたがあの子に特別な感情を持っているのかもとは思っていました。ですので私もあなたが帰られるまではと思い、1週間考えてくれと引き留めたのですが……。」
「はは……、ばれていましたか。いえ、気を使わせてしまって。ありがとうございました。」
「後を追われるのですか?」
「ええ、ようやく心を開いてくれたのです。何とか連れ戻したい。」
「そうしてください。私もあの子の才能は惜しい。」
「ちょうど私も遠征から帰ったばかりです。申請を出せば1月ほどは休みが取れるはずです。その間に見つけることができればよいのですが。」
「何とかお願いします。多分私がもう少し気に掛けていればこんな事にならなかったはずです。どうぞデニスを見つけてください。」
え、それって僕の話をしていたのですか?
そんなはずない。お二人にとって僕はそんなに価値があるはずない。きっとこれは僕に都合のいい夢だ。
そう思いながら僕はぼんやり目を開けた。
ほら、夢だった。
僕はイズガルドのお婆さんに借りた家にいる。
その家のベッドで寝ている。
夢だった。夢だった。夢だった。
なぜかものすごく悲しい。
会いたいな、ライアスさん。
きっと今頃は僕の事なんて何も考えず、宿舎のベッドで眠っているんだろうな。
あぁ、僕は何でライアスさんの帰ってくるのを待たなかったのだろう。せめてひと目だけでも会ってお別れを言ってくれば、こんなに気持ちを引きずらなかったかも知れないのに。
いつの間にか僕の目からはボロボロと大きな涙があふれていた。
「まぁ、どうしたの、そんなに目を赤くして。」
「はは、夜中に目が覚めて、これからの事を考えていたら朝まで眠れなくなってしまいました。」
「まぁ、分からないでもないけれど、治療院を開こうという人が自分の健康管理もしっかりしないとダメよ。」
「はい、気をつけます。ところで今日は相談があって来ました。」
「何かしら、私たちにできる事なら何でも聞くわよ。」
「ありがとうございます。実は……。」
僕は治療院に名前を付けてほしいとお願いした。
お世話になった人だからこそ名前を付けてもらいたい。
「そんな、自分の院なんだから自分の好きな名前をお付けなさいな。」
いえ、ぜひマイケルさんや、マリアさん達に付けていただきたいのです。ダメでしょうか?
「ダメなんかじゃありませんよ。返って光栄な事です。分かりました。何とか知恵を絞って見ましょう。その代わり、気に入らなかったら正直に言ってくださいね。」
「そんな事ぜったい有りません。よろしくお願いいたします。」
僕は両手でマリアさんの手を掴み、握手をした。
「そう言えば準備はどうです?何か必要な物があったら言ってくださいな。我が家にあるもので使えそうな物があったら遠慮なく使って下さいね。」
「ありがとうございます。実はあの家にあったものですべて揃いそうなんです。治療院としての形もだいぶ整いました。あとは、そう、治療院の看板がほしいなぁなんて思っています。」
「ちょうどいいわ開院祝いは看板にしましょう。」
「そんな、マリアさんたちにはとても良くしていただきました。もうこれ以上お世話になるわけにはいきません。」
「何言ってるの。これから私たちがあなたにお世話になるのよ。看板ぐらい贈らせてちょうだい。」
でも……。
「こういう時は大人しくありがとうと言っておけばいいの。」
あ、ありがとうございます。
楽しみにしています。
その日の昼食はマリアさんにご馳走になり、街で買い物をしてから家に帰った。
マリアさんたちには本当に良くしてもらっている。
何とかこの恩を返せるといいな。
それからの数日間は、大して汚れていないけれど家のあちこちを掃除して回る。
体を動かしていれば、余計な事を考えなくて済むから。
だけど、夜ベッドに入るとやはり王都の事や、ライアスさんの事を思ってしまう。
ライアスさんの今日は何をしたのかな?夕食は何を食べたのかな?もしかして、ライアスさんの苦手なピイアが出たかも、ふふふっ。
そして少しは僕の事を思い出してくれたかな、考えてくれたかな?
ねぇライアスさん。僕はいつだってライアスさんの事を思っているよ。そしてね、僕はこのイズガルドで治療院を始めるんだ。
僕の力ではあまり役に立たないかもしれないけど、それでも皆の為になればと思って……。ライアスさん、僕、頑張るね。
横になりながら、そこにはいないライアスさんに話掛ける。
「ここにはいないのですか?」
「あぁ、ここ何年も帰っていないねえ。まぁ、此処にはあの子の親類と呼べる人は誰もいないから、帰って来てもしょうがないがね。」
「そんな、どなたもいらっしゃらないのですか?せめて知り合いはいないのですか?」
「遠縁の者は確かいたな。だが何年も前に引っ越していったよ。多分親戚とも呼べないデニスにはなにも告げていないと思うよ。」
以前デニスの家があったという近くで、ようやく見つけたデニスの事を知る者。だけどその人の言葉は私の期待を裏切るものだった。
「デニス、君はいったいどこへ行ってしまったのだ。」
ライアスさんは途方に暮れた様子で僕を探している。
ライアスさん、僕はここだよ。僕はイズガルドにいるよ。
イズガルドでみんなにとてもやさしくしてもらって、とても幸せに暮らしているんだ。
だから心配しないで。
そして気が付くと、また涙を流しながら朝を迎えていた。
それと、後にはお客さんを診察するために簡単なベッドと、あとは薬を調合用の作業机と椅子。それとランプも必要だ。」
僕は部屋を見渡しながら、考える。
「薬草を並べる棚もあるとうれしいな。調合するための道具は持っているからそれを使えばいいし……。」
考えれば考えるほど、必要な色々なものが浮かんでくる。
単純に治療院をやろうと思っても、そう簡単に始められるわけではなかったな。
僕は苦笑いを浮かべながら、自分の無知を思う。
しばらくは出来る限りのことをして、少しづつマイケルさんに相談しながら揃えていこう。
そう思って、代用できるものが無いか、家じゅうを見て回ることにした。
寝室にあった小さなテーブルも何かに使えるだろう。
「そうだ、あの飾り扉の部屋に何かなかったかな。」
僕は再びあの部屋に向かった。
あの部屋には煌びやかな物ばかりで、治療院に使えるような簡素なものは無かったような気がする。
まさか、僕が始める治療院に、貴族の屋敷にあるようなイスやテーブルなど置けない。
あそこにあるような物はそぐわないだろう。
諦め半分で扉を開けると、すぐ目に付く場所にそれは有った。
「なんで……?こんなの無かったのに。」
そこには、質素でありながらもしっかりした造りの家具が並んでいた。
「すごい、僕が欲しいと思ったものがすべてある……。」
いや、それ以上に、あれば便利であろう物までそろっていた。
ほしいと思っていた棚には瓶が並んでおり、ラベルを見るといろいろな種類の薬草まで入っている。
手洗い用のボール、水を入れるタンクまであった。
「どうして……。でもたしかお婆さんは有るものは好きに使っていいって言ってくれたっけ。本当にこれ使ってもいいのかな。」
しかし、これらがあれば、すぐにでも治療院が始められる。
そうなればうれしい。
気が付けば僕はもう迷ってはいなかった。
「さぁ、忙しくなるぞ。」
これらを下に運ぶのは大変だ。大きな家具などは一人では運べそうもない。これらはマイケルさんに相談して、手伝いを頼むしかない。
取りあえず僕は、簡単に運べる物を持ち階段を降りた。
すると階下を見て呆然とした。
「な、何で?!」
玄関を入ってすぐの部屋、治療室にしようとした部屋には、
上に有った家具が僕の考えていた位置にきちんと配置されていた。
「やっぱりこの家は特別な家なんだ。そして僕は本当に、その家に受け入れてもらったと思っていいのかな……。」
この家に来てからいろいろなを不思議な事がおきた。でも、ここまで来るともう慣れっこになってしまう。こんな事いくら考えても仕方がないと見切りをつけ作業に戻った。
それでも今日一日、開業に向けこまごまな準備に追われた。
準備されたいろいろなものは、すべて綺麗に見えたが消毒を兼ねてもう一度磨き上げた。
窓には知らぬ間に、白い清潔なカーテンが掛けられていた。
先ほど気が付いたけど、部屋の一角にあった水のタンクにはいつも清潔な水が入っている。
まるでそこに泉がわいているようだ。
恐る恐る飲んでみると、とても美味しい水だった。
夜になり、簡単な夕食をすませた僕は、早めにベットに入った。
「ちょっと疲れたな、眠い……。」
気が付くと僕は城内の僕の元職場、薬剤室にいた。
「なぜ!一体何があったのです!」
あ、あれ?ライアスさん?
どうしたんですか?
ライアスさんは薬師長様に食って掛かっていました。
「私にもよくわかりませんが、何せ線が細い上に内に溜め込んてしまう子です。私たちが知らないうちに何かしら有ったのかもしれません。私も引き留めたのですが、次の日にはもう部屋から消えていました。」
「そんな……。私に一言も言わず、いや烏滸がましいか。彼にとって私はその程度の人間だったのかもしれない。」
そう言うとライアスさんはとても悲しそうな、悔しそうな顔をしている。
お願いライアスさんそんな顔しないで。
あなたにはそんな顔は似合わない。ね、いつものように笑っていて。
「彼はいったいどこへ行ったのでしょう?」
「分かりません。ただあの子の故郷は西の国ゴルッシュだそうです。もしかするとそちらに帰ったのかもしれません。」
「ゴルッシュか、確か馬で4日ほどだったな。」
「あなたがあの子に特別な感情を持っているのかもとは思っていました。ですので私もあなたが帰られるまではと思い、1週間考えてくれと引き留めたのですが……。」
「はは……、ばれていましたか。いえ、気を使わせてしまって。ありがとうございました。」
「後を追われるのですか?」
「ええ、ようやく心を開いてくれたのです。何とか連れ戻したい。」
「そうしてください。私もあの子の才能は惜しい。」
「ちょうど私も遠征から帰ったばかりです。申請を出せば1月ほどは休みが取れるはずです。その間に見つけることができればよいのですが。」
「何とかお願いします。多分私がもう少し気に掛けていればこんな事にならなかったはずです。どうぞデニスを見つけてください。」
え、それって僕の話をしていたのですか?
そんなはずない。お二人にとって僕はそんなに価値があるはずない。きっとこれは僕に都合のいい夢だ。
そう思いながら僕はぼんやり目を開けた。
ほら、夢だった。
僕はイズガルドのお婆さんに借りた家にいる。
その家のベッドで寝ている。
夢だった。夢だった。夢だった。
なぜかものすごく悲しい。
会いたいな、ライアスさん。
きっと今頃は僕の事なんて何も考えず、宿舎のベッドで眠っているんだろうな。
あぁ、僕は何でライアスさんの帰ってくるのを待たなかったのだろう。せめてひと目だけでも会ってお別れを言ってくれば、こんなに気持ちを引きずらなかったかも知れないのに。
いつの間にか僕の目からはボロボロと大きな涙があふれていた。
「まぁ、どうしたの、そんなに目を赤くして。」
「はは、夜中に目が覚めて、これからの事を考えていたら朝まで眠れなくなってしまいました。」
「まぁ、分からないでもないけれど、治療院を開こうという人が自分の健康管理もしっかりしないとダメよ。」
「はい、気をつけます。ところで今日は相談があって来ました。」
「何かしら、私たちにできる事なら何でも聞くわよ。」
「ありがとうございます。実は……。」
僕は治療院に名前を付けてほしいとお願いした。
お世話になった人だからこそ名前を付けてもらいたい。
「そんな、自分の院なんだから自分の好きな名前をお付けなさいな。」
いえ、ぜひマイケルさんや、マリアさん達に付けていただきたいのです。ダメでしょうか?
「ダメなんかじゃありませんよ。返って光栄な事です。分かりました。何とか知恵を絞って見ましょう。その代わり、気に入らなかったら正直に言ってくださいね。」
「そんな事ぜったい有りません。よろしくお願いいたします。」
僕は両手でマリアさんの手を掴み、握手をした。
「そう言えば準備はどうです?何か必要な物があったら言ってくださいな。我が家にあるもので使えそうな物があったら遠慮なく使って下さいね。」
「ありがとうございます。実はあの家にあったものですべて揃いそうなんです。治療院としての形もだいぶ整いました。あとは、そう、治療院の看板がほしいなぁなんて思っています。」
「ちょうどいいわ開院祝いは看板にしましょう。」
「そんな、マリアさんたちにはとても良くしていただきました。もうこれ以上お世話になるわけにはいきません。」
「何言ってるの。これから私たちがあなたにお世話になるのよ。看板ぐらい贈らせてちょうだい。」
でも……。
「こういう時は大人しくありがとうと言っておけばいいの。」
あ、ありがとうございます。
楽しみにしています。
その日の昼食はマリアさんにご馳走になり、街で買い物をしてから家に帰った。
マリアさんたちには本当に良くしてもらっている。
何とかこの恩を返せるといいな。
それからの数日間は、大して汚れていないけれど家のあちこちを掃除して回る。
体を動かしていれば、余計な事を考えなくて済むから。
だけど、夜ベッドに入るとやはり王都の事や、ライアスさんの事を思ってしまう。
ライアスさんの今日は何をしたのかな?夕食は何を食べたのかな?もしかして、ライアスさんの苦手なピイアが出たかも、ふふふっ。
そして少しは僕の事を思い出してくれたかな、考えてくれたかな?
ねぇライアスさん。僕はいつだってライアスさんの事を思っているよ。そしてね、僕はこのイズガルドで治療院を始めるんだ。
僕の力ではあまり役に立たないかもしれないけど、それでも皆の為になればと思って……。ライアスさん、僕、頑張るね。
横になりながら、そこにはいないライアスさんに話掛ける。
「ここにはいないのですか?」
「あぁ、ここ何年も帰っていないねえ。まぁ、此処にはあの子の親類と呼べる人は誰もいないから、帰って来てもしょうがないがね。」
「そんな、どなたもいらっしゃらないのですか?せめて知り合いはいないのですか?」
「遠縁の者は確かいたな。だが何年も前に引っ越していったよ。多分親戚とも呼べないデニスにはなにも告げていないと思うよ。」
以前デニスの家があったという近くで、ようやく見つけたデニスの事を知る者。だけどその人の言葉は私の期待を裏切るものだった。
「デニス、君はいったいどこへ行ってしまったのだ。」
ライアスさんは途方に暮れた様子で僕を探している。
ライアスさん、僕はここだよ。僕はイズガルドにいるよ。
イズガルドでみんなにとてもやさしくしてもらって、とても幸せに暮らしているんだ。
だから心配しないで。
そして気が付くと、また涙を流しながら朝を迎えていた。
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