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十四章
二十四話 【近所の転移施設】
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説明を終えると惣一郎は謝罪の気持ちからか、高級焼肉をテーブルに広げる。
ベンゾウと弁慶はテンション爆上がり!
セシルはどんな料理か興味深々であった。
七輪を出すとベンゾウが、離れた場所で率先して炭を燃やし始める。
色鮮やかな肉を前にツナマヨ達はまだ、なにが始まるのか理解出来ていない。
ビールを配り、
「じゃ、明日から大変になると思うが、よろしく頼む!」
っと、音頭を取る惣一郎。
焼ける肉の匂いと喜ぶ声が広がる!
焼肉嫌いな人って、いるのだろうか……
セシルが食べながら、どんどん皆んなに肉を焼いて行く!
焼けたそばから消える肉!
クロは待てずに生で食べる。
団長は食べながらも刀を離さない。
「惣一郎様、団長にだけなのですか? 私も惣一郎様の様な杖が欲しいです!」
「誰だお前は!」
エルの赤い顔はビールのせい?
「俺たちも団長みたいな凄い武器が欲しいですな!」
君たちの盾も剣も弓も、みんなダンジョン産だろう! 十分凄いと思うが……
惣一郎は全員にベンゾウ達と同じ、防刃のインナーとプロテクトアームを渡す。
「すっげ~ 着心地がいいぞ!」
「ふむ、コレなら弓の邪魔にもならんな」
「エル、取り敢えず貸すだけだからな!」
そう言うと、予備のジュラルミンの杖を渡す。
ムカデの魔石が輝く杖に、感激するエル。
「惣一郎様~ 一生大事に致します!」
「貸すだけだって!」
辺りはいつの間にか赤く、夕方になっていた。
深夜、弁慶と惣一郎は、ゴリラング・ログのテントに、台車に乗せた木箱を運び込む。
ビールに混ぜた市販の睡眠導入剤が効いている5人を、木箱に縦に並び入れる。
団長は…… 遅かった様で、弁慶が運び入れていた。
クソ! トーマがデカすぎだ!
一旦全員出して、トーマを下に敷く! すまん。
きつそうだが、少しの辛抱だ!
木箱に入れ終わると、蓋をしてテントを出る。
惣一郎はテントを収納し、中庭にはもう何も無い。
すると暗がりから老人が現れる。
「準備は出来たかな?」
「ええ、よろしくお願いします」
「では、後に付いて参れ」
弁慶が運ぶ木箱を前に、老人の後を着いて行く惣一郎達。
老人はギルドの裏から町に出ると、すぐ向かいの家に入って行く。
こんな近いのか……
普通の民家の様であったが、玄関から地下に降りると物置の奥に、鉄の扉が隠されていた。
せっま!!
弁慶と惣一郎は木箱を、狭い部屋に苦戦しながらも慎重に運ぶ。
扉の奥は広い空間が広がっていた。
老人のヒーが、ライトを唱える。
ご近所数軒分の地下に広がる空間は、研究施設の様な物であった。
机や実験機材などが壁際に並び、中央には6畳程の魔法陣が地面に描かれていた。
「では、惣一郎よ、陣の中央へ」
惣一郎達は、魔法陣の上に乗り、振り返り老人を見る。
「行き先は、旧ゼリアオールスでいいじゃったかの~」
「ええ、色々お世話になりました。コイラットさんにも、よろしくお伝え下さい!」
「ああ~ では、頼むぞ! ジビカガイライ」
老人が杖を振り上げると、魔法陣が光だし、全てを明るく包み、白一色の世界になる。
ベンゾウと弁慶はテンション爆上がり!
セシルはどんな料理か興味深々であった。
七輪を出すとベンゾウが、離れた場所で率先して炭を燃やし始める。
色鮮やかな肉を前にツナマヨ達はまだ、なにが始まるのか理解出来ていない。
ビールを配り、
「じゃ、明日から大変になると思うが、よろしく頼む!」
っと、音頭を取る惣一郎。
焼ける肉の匂いと喜ぶ声が広がる!
焼肉嫌いな人って、いるのだろうか……
セシルが食べながら、どんどん皆んなに肉を焼いて行く!
焼けたそばから消える肉!
クロは待てずに生で食べる。
団長は食べながらも刀を離さない。
「惣一郎様、団長にだけなのですか? 私も惣一郎様の様な杖が欲しいです!」
「誰だお前は!」
エルの赤い顔はビールのせい?
「俺たちも団長みたいな凄い武器が欲しいですな!」
君たちの盾も剣も弓も、みんなダンジョン産だろう! 十分凄いと思うが……
惣一郎は全員にベンゾウ達と同じ、防刃のインナーとプロテクトアームを渡す。
「すっげ~ 着心地がいいぞ!」
「ふむ、コレなら弓の邪魔にもならんな」
「エル、取り敢えず貸すだけだからな!」
そう言うと、予備のジュラルミンの杖を渡す。
ムカデの魔石が輝く杖に、感激するエル。
「惣一郎様~ 一生大事に致します!」
「貸すだけだって!」
辺りはいつの間にか赤く、夕方になっていた。
深夜、弁慶と惣一郎は、ゴリラング・ログのテントに、台車に乗せた木箱を運び込む。
ビールに混ぜた市販の睡眠導入剤が効いている5人を、木箱に縦に並び入れる。
団長は…… 遅かった様で、弁慶が運び入れていた。
クソ! トーマがデカすぎだ!
一旦全員出して、トーマを下に敷く! すまん。
きつそうだが、少しの辛抱だ!
木箱に入れ終わると、蓋をしてテントを出る。
惣一郎はテントを収納し、中庭にはもう何も無い。
すると暗がりから老人が現れる。
「準備は出来たかな?」
「ええ、よろしくお願いします」
「では、後に付いて参れ」
弁慶が運ぶ木箱を前に、老人の後を着いて行く惣一郎達。
老人はギルドの裏から町に出ると、すぐ向かいの家に入って行く。
こんな近いのか……
普通の民家の様であったが、玄関から地下に降りると物置の奥に、鉄の扉が隠されていた。
せっま!!
弁慶と惣一郎は木箱を、狭い部屋に苦戦しながらも慎重に運ぶ。
扉の奥は広い空間が広がっていた。
老人のヒーが、ライトを唱える。
ご近所数軒分の地下に広がる空間は、研究施設の様な物であった。
机や実験機材などが壁際に並び、中央には6畳程の魔法陣が地面に描かれていた。
「では、惣一郎よ、陣の中央へ」
惣一郎達は、魔法陣の上に乗り、振り返り老人を見る。
「行き先は、旧ゼリアオールスでいいじゃったかの~」
「ええ、色々お世話になりました。コイラットさんにも、よろしくお伝え下さい!」
「ああ~ では、頼むぞ! ジビカガイライ」
老人が杖を振り上げると、魔法陣が光だし、全てを明るく包み、白一色の世界になる。
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