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十四章
十一話 【進路】
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テントに入るなり元気が取り柄の娘が、小刀を前に胡座を組みイメージトレーニングでもしているのだろうか、静かに目を瞑っている。
変なものでも食べたのだろうか?
弁慶も広い中庭で、訓練の相手をしてくれと言ってくる。
ゆっくりしようよ……
惣一郎は誘いを断り、のんびりお茶を飲む。
「惣一郎様、昨夜の戦闘お見事でした。戦闘に関しては無知ですが、皆さんがお強いのは十分理解出来ました」
「ん~ まぁ、昨夜は作戦も何もなかったがね」
「私は皆さんのお役には立てそうもありませんね…… 聖女などと担ぎ上げられておりましたが、いざ外に出れば何も出来ない自分が不甲斐ないです」
「慌てる事もないんでないの? 俺だって少し前までは何も出来なくて、ベンゾウに守ってもらっていたのよ」
「惣一郎様が? それは信じられませんね」
「いやホントなのよ! オークに腰抜かして逃げる事しか出来なかったし! でも、ベンゾウひとりに毎回戦わせる訳にはって、少しづつ魔法覚えたりしながらね」
「そうなのですか?」
「うん、自分に出来る事を少しづつね」
「私にも出来るでしょうか?」
「戦いたいの?」
「お役に立ちたいのです!」
「自分で出来る事を考えてみたら? 無理に戦闘に参加しなくてもいいんだし、焦らなくていいんだから」
惣一郎の言葉に胸を熱くするセシル。
「惣一郎様! 私、惣一郎様が作る料理に凄く興味があります!」
「料理に?」
「今まで味わったことのない大変美味しい料理に、毎回驚かされておりました。あの体の底から力が湧く料理を私にご教授願えませんか?」
「料理か…… 良いんじゃない! 俺こんな腕だし助かるよ!」
「ハイ!」
その日の晩から食事の準備を手伝い始めるセシル。
ただセシルは不器用だった……
「セシル殿! それは塩だ!」
「はい」
「セシル殿! 血が!」
「はい」
「セシル殿! 卵は殻を割って中身を!」
「はい」
「セシル殿~ 焦げる焦げる!」
弁慶の仕事が増えた。
「ケラケラケラ」
お前も手伝え!
翌朝、賑やかな朝食を終えるとギルマスがテントを訪れる。
「おはようございます。なんか焦臭いですね?」
「気のせいです」
「そうですか? そうそう、街をご案内しようかと参ったのですが」
「ありがとうございます」
だがベンゾウと弁慶が今日は訓練をしたいと言い出したので、惣一郎とセシルがギルマスと街に行く事になる。
クロは寝てるそうだ。
ベンゾウお前は俺の護衛じゃないのか?
別に良いんですけどね……
そのままギルドの中を通り街へ出る。
また注目を集めてしまった。
賑わう街の中心地は沢山の店が出ており、品数も豊かであった。
商店街を抜けると加工場が増えてくる。
この街を支える魔石加工の工場の様で、ギルマスはその工場を案内する。
「ここがこの街の要、魔石の加工をしている工場です。魔石は魔導具など様々な用途に使われておりますが、ここでは細かく砕き、鋼材と溶解させることで魔銀へと加工されるのです」
鉄工場の様に炉の熱気がこもる場所と思っていたが、中は魔法陣があるだけで火は使わないそうだ。
自然に優しい……
「で、魔銀とは?」
「合わせる鋼材にもより、様々な効果が出ます。例えばミチル鋼と合わせれば、より魔力伝導率を上げ、高度な杖が作れたり、魔剣や盾にも使われます。身近ですと街を守る外壁にチトニア鋼と合わせた魔銀を使う事で魔物を寄せ付けなくさせるのです」
なるほど便利だな。
「惣一郎様は厄災を倒した際に魔石を手に入れておりますよね? 出来れば是非お譲り頂けないでしょうか? 高額で買い取らせて頂きます」
なるほど…… 熱心に街の案内を買って出た狙いはコレだったのか……
変なものでも食べたのだろうか?
弁慶も広い中庭で、訓練の相手をしてくれと言ってくる。
ゆっくりしようよ……
惣一郎は誘いを断り、のんびりお茶を飲む。
「惣一郎様、昨夜の戦闘お見事でした。戦闘に関しては無知ですが、皆さんがお強いのは十分理解出来ました」
「ん~ まぁ、昨夜は作戦も何もなかったがね」
「私は皆さんのお役には立てそうもありませんね…… 聖女などと担ぎ上げられておりましたが、いざ外に出れば何も出来ない自分が不甲斐ないです」
「慌てる事もないんでないの? 俺だって少し前までは何も出来なくて、ベンゾウに守ってもらっていたのよ」
「惣一郎様が? それは信じられませんね」
「いやホントなのよ! オークに腰抜かして逃げる事しか出来なかったし! でも、ベンゾウひとりに毎回戦わせる訳にはって、少しづつ魔法覚えたりしながらね」
「そうなのですか?」
「うん、自分に出来る事を少しづつね」
「私にも出来るでしょうか?」
「戦いたいの?」
「お役に立ちたいのです!」
「自分で出来る事を考えてみたら? 無理に戦闘に参加しなくてもいいんだし、焦らなくていいんだから」
惣一郎の言葉に胸を熱くするセシル。
「惣一郎様! 私、惣一郎様が作る料理に凄く興味があります!」
「料理に?」
「今まで味わったことのない大変美味しい料理に、毎回驚かされておりました。あの体の底から力が湧く料理を私にご教授願えませんか?」
「料理か…… 良いんじゃない! 俺こんな腕だし助かるよ!」
「ハイ!」
その日の晩から食事の準備を手伝い始めるセシル。
ただセシルは不器用だった……
「セシル殿! それは塩だ!」
「はい」
「セシル殿! 血が!」
「はい」
「セシル殿! 卵は殻を割って中身を!」
「はい」
「セシル殿~ 焦げる焦げる!」
弁慶の仕事が増えた。
「ケラケラケラ」
お前も手伝え!
翌朝、賑やかな朝食を終えるとギルマスがテントを訪れる。
「おはようございます。なんか焦臭いですね?」
「気のせいです」
「そうですか? そうそう、街をご案内しようかと参ったのですが」
「ありがとうございます」
だがベンゾウと弁慶が今日は訓練をしたいと言い出したので、惣一郎とセシルがギルマスと街に行く事になる。
クロは寝てるそうだ。
ベンゾウお前は俺の護衛じゃないのか?
別に良いんですけどね……
そのままギルドの中を通り街へ出る。
また注目を集めてしまった。
賑わう街の中心地は沢山の店が出ており、品数も豊かであった。
商店街を抜けると加工場が増えてくる。
この街を支える魔石加工の工場の様で、ギルマスはその工場を案内する。
「ここがこの街の要、魔石の加工をしている工場です。魔石は魔導具など様々な用途に使われておりますが、ここでは細かく砕き、鋼材と溶解させることで魔銀へと加工されるのです」
鉄工場の様に炉の熱気がこもる場所と思っていたが、中は魔法陣があるだけで火は使わないそうだ。
自然に優しい……
「で、魔銀とは?」
「合わせる鋼材にもより、様々な効果が出ます。例えばミチル鋼と合わせれば、より魔力伝導率を上げ、高度な杖が作れたり、魔剣や盾にも使われます。身近ですと街を守る外壁にチトニア鋼と合わせた魔銀を使う事で魔物を寄せ付けなくさせるのです」
なるほど便利だな。
「惣一郎様は厄災を倒した際に魔石を手に入れておりますよね? 出来れば是非お譲り頂けないでしょうか? 高額で買い取らせて頂きます」
なるほど…… 熱心に街の案内を買って出た狙いはコレだったのか……
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