異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

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第十一章

十一話 【唐突に理解する】

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サトウくん!

『………』

サトウくんってば!

『ん…… 誰?』

おお、サトウくん! よかったよ見つかって!

『ん、何が?』

いや~ 送ったはずの世界に、いくら探してもいないんだもん、探すの大変だったのよ!

『送った? 世界?』

まさかこんな所にいたとは、てっきり死んでると思って諦めてたのに!

いや、でも結構探したのよ! ほんと。

でも数ある世界の中から普通の魔力の持ち主を見つけるなんて、正直無理でさ~

『あの……』

いや~ 怒るよね~ 普通!

『あの…… あなたは?』

あれ、覚えてない? ちょっとだけど机を並べて働いた仲じゃないか!

『えっ…… ああああ!』

思い出した?

『えっ、ええっ! なんで、はい?』

あはは、動揺してるね~

『俺を、ここに送った、知らない同僚!』

そうそう、まぁ、謝罪の前に説明させてね!

送ってから色々説明しようと思ってたんだが、送った先にいなくてさ~ 君!

しかし、よく生きてられたね~ 祝福も無く!

『えっ…… じゃ、ホントなら俺は、この世界じゃない世界に行くはずだったって事?』

そうそう、まぁ、近い世界なんだがね~ でも違う世界! 

あげた言語理解も本来行くはずの世界に合わせてたから、ズレが出てたでしょ?

近い世界でよかったね~ 離れた世界なら言葉も通じない所からだったからね!

『グルピーとか聞いたこと無いのに、聞いた事があるオークがいるのは、そう言う事か!』

そゆこと!

本来、送った先で説明してさ~ お金とかも少しは、渡すはずだったのよ。

なのにいないし……

ネットスキルなのに所持金0で、よく生きてたよホント!

まぁ、お金あってもここでじゃ、胡椒で稼げなかったでしょ~

それに、若返ってもないしね~

『マジか……』

マジマジ!

『それで…… なんで今?』

見つかんなくってさぁ~ もう死んだと思ってたのよ。

そしたらここに、大きな魔力使う人が現れてさ~

この世界じゃ、まだ早い大きさの魔力なのよね。

それで気になってさぁ~ 今日また魔力が放出されたので、来てみたらびっくりよ!

『俺もびっくりだわ!』

いや、ごめんごめん!

しかし、どこでそんな魔力を?

『あれ? いやダンジョン産の薬じゃないの?』

それだけであそこまで大きくは…… アレ?

ちょっと待って…… サトウくん、君……

ありゃ。

『えっ、ちょっと! ナニ?』

ん~ 言って良いのかなぁ~ コレ?

本来、ウチらの仕事はさぁ、世界に落ちる影の対抗手段として、別の世界から力を与えた人を迎え入れて、均衡を保つものなのよ、面倒臭いでしょ!

『影…… 均衡?』

サトウくんにわかりやすく言うとね、魔王が生まれた対抗手段に、勇者を召喚って感じ!

『はぁ……』

なんだけどね~ この世界じゃまだ魔王生まれて無いのよ!

『それが?』

サトウくん、君! 魔王ルートに乗っちゃったのよ!

『へ?』

まぁでも、心配はご無用!

まだ間に合うし!

『間に合う?』

うん、じゃ行こうか、本来行くはずの世界に!

『ちょ、ちょ、ちょっとまった!』

ん?

『えっ、今から?』

うん、腕も治すし若返るし、今度はちゃんとお金もあげるよ!

『えっ、みんなは?』

みんな? ああ~ お別れかな?

『いやいや、ちょっと待って、そんな急に!』

あら、居心地よくなっちゃった?

『そりゃ、ここまで苦労して、助けられて……』

ん~、まぁ、それもそうか…… 

でもここじゃ、魔王ルートよ?

いつか勇者に殺されるのよ?

『いや、悪さしないし、まったりしたいし!』

ん~ ちょっと待ってね!

本来の魔王候補は…… ありゃ。

しっかり関係してるのね!

そうなると、どうなるんだ、コレ?

見つかるよな~ 間違いなく…… 予測出来ないし、どう出るんだ? でも……

ん~、え~っと…… ホントにここが良いの?

『また、イチからはちょっと、仲間もいるし!』

ん…… じゃいいか…な、後はコッチに任せるか…… こっちのミスだしね。

今後どうなるか、わかんないけど。

でももう、世界渡っちゃったから、スキルも修正出来ないよ! いい?

『はい、このままで!』

祝福もここじゃ出来ないが、多少抵抗出来るぐらいはなんとかしよう。

『なんの事?』

いいのいいの! 気にしないで!

『え?』

じゃ、こっちのミスで、ホントごめんね!

頑張ってね!

『え? あ、はい……』





朝、目が覚める惣一郎。

「なんじゃそりゃーーーーーーーー!!」






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