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第十章

七話 【そして何も分からなかった】

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ヒロヨシーの話では、過去冒険者仲間であった魔族のベリルは、あの戦った城に昔住んでいた一族の末裔であり、厄災を封印した一族としてあの地を護っていたと言う。

時代は流れ、今では伝説だけが残されていた。

それを最近ワーテイズの王が、封印の鍵を手に入れようと、生き残りの魔族を次々と捕らえていたそうだ。

すでに冒険者を引退しギルド長になっていたベリルにも王の手は伸び、捕われ拷問されたと言う。

だが別の者から聞き出し鍵を手に入れた事で、ベリルは解放される。

尋問で酷い火傷を負ったベリルは、どんどん人が変わっていったそうだ。

古い文献を集め出したりと、周りの心配を他所に、ベリルは狂気に飲まれていった。

王によって封印が解かれると、血の涙を流し姿を消したベリル。

復讐に取り憑かれたと元仲間のギルマス達が、ベリルを探すが、消息は掴めなかった。

そして今回の襲撃事件で目撃された女性は、ベリルの仲間じゃないかと4人が集まる所に、惣一郎が現れたと言う事だった。

惣一郎は村で起こった召喚獣襲撃事件を詳しく話し、ギルマス達が言うベリルを倒した事とカミラと言う女性に乗り移り、転移魔法で逃げた事を話す。

ゴエ
「そうじゃったのか…… 村を襲っておったとは…… 死んだのかアイツ……」

ケンブル
「その死んだ召喚士はベリルで間違い無いですよね? では、ベリルも誰かに乗り移られて死んだと言う事ですか?」

エバン
「だろうな、そのベリルを名乗った中身は、今はその魔導書店のカミラと言う女に入ってるってって事だな」

ヒロヨシー
「ではいつからベリルは?」

ゴエ
「その古城を調べてみる必要がありそうじゃな」

………

結局まだ何もわかってねぇんじゃね! コレ?

「あの、取り敢えず、仲間のベリルを殺してしまい申し訳ないですが、こちらも村を救う為、殺されそうだったので……」

エバン
「いや、誰も惣一郎殿を責めたりせんよ! むしろ感謝が増えたわ。まさか村まで救っていたとはギルドとして頭が上がらん!」

ヒロヨシー
「ええ、ベリルもきっと止めてくれて感謝している筈です」

ゴエ
「犠牲になった村人も少なく無いはず、本当感謝するぞい、惣一郎殿」

エバン
「で、これからだ! これからどうする?」

ケンブル
「もちろんベリルの敵討ちですよね! 王都も襲ったその女性を捕まえない事には、ギルドの意味が無いですよ!」

ゴエ
「妥当じゃな」

ヒロヨシー
「国は各地から集まって来ている貴族達が、元老院の元で方針を決めるでしょう。ベリルの復讐がこれで終わったのなら…… と言う訳にも行かないですね! では、ケンブルは城の調査を! ゴエは、ゴスガイルへ行き徹底的にベリルとカミラを調べて下さい。エバンはここから、王都襲撃で混乱する人々の先導を優先して下さい」

一番弱そうに見えたヒロヨシーが仕切り出し、素直に指示に従うギルマス達。

見た目に寄らないヒロヨシーは最後に、

「惣一郎殿! 申し訳ありませんが、私と王都へ行って下さい。元老院に紹介したい」

「なぜ?」

「今後、間違いなく惣一郎殿のお力が必要になります。今のうちに出来る手は全て打っておきたいのです。巻き込む形で申し訳ありませんが、どうかお願いします」

ヒロヨシーが頭を下げると、全員が続いて頭を下げる。

これ断ったら、悪人ですか?





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