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第九章

六話 【穏やかな戦い!】

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朝から武器の握り部分を弁慶と話し合いながら、テテオが仕上げを進めていた。

午後には出来るかな?

惣一郎はテントで、モモに貰ったマジックバッグの中をベンゾウと確認しようとテーブルを囲んでいた。

大きい麻袋が100個 1億ギー……

魔晶石が赤と白の二個と、貴重な魔晶石がこっちにもあった……

豪華な宝石箱の中には王家の紋章入りのコイン。

最後に魔導書が一冊と手紙が一通。

手紙には、

この度は誠に感謝の…… なんたらかんたら……

よって次の品を献上致す……

1億ギーと魔晶石ね、後は……

コインはやっぱ王家の後盾の証か、使わない事を祈ろう。

そして魔導書は、ダンジョン産の…… 読めん!

モモの涙か? 肝心な所が読めない。

いつか私を迎えに来てね。エリシア・ヴァン・アロスっと…… 

くっそ~ 裏切らねぇな、モモは!

なんの魔導書なんだろう……

わざわざコールでマルジさんに聞くのもな~

まぁ、いっか!

軽い惣一郎は全部アイテムボックスに仕舞い込み、ベンゾウとお茶をすする。

「お金いっぱい貰っちゃった。ベンゾウなんか欲しい物あるか?」

「ハラミと上カルビ」

「それは食ったばっかだろ!」

「じゃ、ご主人様との子供!」

「あのな…… それに獣人とは無理だろ、コイツ!」

惣一郎はそう言うと事前に仕込んでいた水風船を大量に浮かせ、呪羅流民でベンゾウを襲う!

ケラケラ笑いながら、避けテントの外に逃げ出すベンゾウ!

追撃するも中々当たらない。

惣一郎も追いかけ、外に出ると風船の数を増やす!

四方を囲むベンゾウに逃げ場が無いが、腰の小刀に手をかける!

一斉に襲う水風船にベンゾウはそれよりも早く宙を舞う!

すると通り過ぎた周りの風船が破裂する!

だが狙った惣一郎。

空中では逃げ場があるまい!

残りの風船が、宙に浮くベンゾウに集中する!

すると小刀から黒いオーラを広げ、空中でソニックウェーブを作り出す!

パン!っと音がすると全ての水風船はベンゾウに届く前に破裂して雨を降らす。

「ずるくねぇ…… 本気じゃん!」

ずぶ濡れの惣一郎を見てケラケラと腹を抱えて笑うベンゾウだったが、惣一郎が手の中の最後の一個を投げたら当たった。

濡れたベンゾウはキョトンと固まるが、すぐケラケラと笑いだす。

驚くテテオと弁慶の、作業する手は止まっていた……



作業の邪魔をしない様に……

っと、惣一郎はベンゾウに、クリーンをかけて町へ出かける。

クロはお留守番。




「魔導書店に行けば分かるかな~」

っと言いながら露店で飲み物を買い、また違う店で串焼きをベンゾウに買う惣一郎は、店を探してる素振りは無かった。

露店で珍しい魚を見つけ、店の主人に食べ方などを聞いていると後ろから、

「ジビカガイライの惣一郎殿ですね!」

振り返ると、エルフの青年がニコッと微笑む。

イケメンに用は無い。

「違います」

「いや失礼、サイソスのギルド長[ケンブル]と申します。お偉い様には会えましたか?」

色々ご存じの様で……

「知ってて声かけたのか、何か用でも?」

「いえ、何かあればお手伝いしたく、貴方にギルドは大きな恩があるもので」

本当に色々ご存じなのね……

「ロウガの知り合い?」

あの、お喋りめ……

「ロウガ? あ、いえ、ゴディップのボリンから色々と……」

そっちか!

「お仲間の怪我はもういいのですか?」

「ああ」

「高価な回復薬をひと瓶も使ったと聞きましたので、よほど大事な仲間なのですね」

どっか行かね~かな~ このイケメン。

ベンゾウとコールで話を合わせるか。

「ベンゾウ、このイケメンうざいから適当に話合わせろ」

『ええ、大事な仲間です。それに今は特に何も困った事は無いな! なっ、ベンゾウ! 何も無いな!』

「ご主人様…… コールと声が逆」

あっ……





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