異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

夜間救急事務受付

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第七章

二話 【お宝発見】

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坂を登り切ると、道が二手に分かれていた。

「どちら…で……しょう…か?」

惣一郎には大分喋りも慣れて来たモモだったが、知り合って間もないバオには、まだ慣れていない様だ。

ダンジョンは毎回道が変わるそうで、地図も経験も役に立たない。

そこで、準備してた惣一郎はモモに、ハイオークの王の魔石を付けた、小型のジェラルミン製の杖を貸す。

「これでサーチを使って見てくれ」

「え……はい…」

モモは杖を構えサーチを唱える。

「えっと……左は行き止まりですね……右は……先がまだ見えません」

「凄いです……こんな先まで見えたの…初めてです」

ナビはモモに任せよう!

これには、経験者のバオ達も驚いていた。

無駄な体力を使わないのが、ダンジョンでは大事な事なのだと……

右に進むと、道幅が広がり岩肌の空間に出る。

すると、ギュノが数匹襲ってくる。

今度は、ビルゲンがやる様だ。

ライトを光らせた杖をそのままに構え、念じると、風が集まり突風がギュノに吹くと、現れたギュノ全てが両断されて行く。

ウインドカッターか! 初めて見た。

それも両断するほどの切れ味、このビルゲンも中々の冒険者の様だ。

見た目は子供なんだが……

「惣一郎様……右に、わかりづらい道が…行き止まりなんですが……何かあります…魔物も一匹…大きいのが」

モモの発言に驚くバオが、

「凄い! そんな事までサーチで? 宝部屋かも知れませんよ惣一郎、強い魔物が一匹守ってますが、まだ一階層ですし大丈夫かと」

早くもお宝発見か? 行くしかないね。

注意して調べると、確かに右の岩の上に上がると細い道があった。

下からじゃわからない……

登って一列に進むと、大部屋に出る。

中には、ハイオークが一匹武器を持って彷徨っていた。

「ハイオークですか……」

バオの顔色がやや曇る。

代ろうか?っと提案するが、大丈夫ですっと、ビルゲンと前に出る。

弓を構えるとハイオークが気付き、剣を振り上げ襲ってくる。

冷静に、光矢を射るバオ!

4本の光矢がハイオークに刺さるが、怯まず向かって来る。

突風が吹き、ハイオークの左足を両断すると、勢いよく前に転ぶ。

すぐに剣を地面に刺し、起きあがろうとするハイオークの顔に、タタタっと光矢が3本刺さり、力尽きる。

ゆっくり消えるハイオークの跡に宝箱が残る。

ベンゾウが近づき開けようとすると、モモが「待って!」っと大声をだす。

モモはみんなに、宝箱の前に立たない様に言うと横から蓋を開ける。

すると開くと同時に矢が飛び出して、壁に刺さる。

トラップだった。

ご丁寧に矢には、毒も塗ってあった。

「あ、ありがとう……」

モモに礼を言う、珍しいベンゾウさん。

バオが中を覗くと、中身は麻袋に入った緑の宝石が3つあった。

まぁ、まずまずだな。

麻袋ごと、収納して広場に戻る。

「一階層でハイオークだなんて」と、ブツブツとバオが独り言を言っていた……





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