60 / 409
第四章
二十九話 【vs 毒虫!】
しおりを挟む
ベンゾウは子供達と遊び、惣一郎とスワロは、長老のサーと世間話をしていた。
すると慌ただしくパンダが駆け寄り、
「長老! ターが襲われた、また奴だ、奴が出た!」
っと、騒ぎ出す。
集落の入り口に駆け寄ると、パンダに抱えられ怪我をしたパンダが運ばれて来る。
奴が出た!っとパンダが叫ぶと、パンダ達が慌て出し、パンダが落ち着く様に大声を上げる。
惣一郎は内心『まっ、平和にさよなら!って訳には行かないの、知ってたよ』っと、トラブルを呼ぶ男は、長老に事情を聞く。
「長老は隣、私はチーよ!」
最近になってこの辺りの竹林に、真っ赤な鎧で覆われた、無数の足を持つ、長い魔獣が現れる様になったそうで、硬い鎧は刃物を通さず、大きな体の割に素早く魔獣は、すでに何頭かの犠牲を出していた。
ターが親切に冒険者を集落に招く理由は、この辺りにありそうだ……
すると、ター達を追って来た巨大なムカデが姿を現す。
ターの策略で惣一郎達とぶつける気なのか、惚けられればそれまでだったが、何故かそんな気がする惣一郎だった。
「ま、お茶は美味かったし…… やるか、ベンゾウ、スワロ!」
ニコっとベンゾウは國家と國千代を構え疾風となり、しょうがないですね~っとスワロは嬉しそうに亜流美を構える。
スワロの魔法が炸裂する!
体長8mはありそうなムカデの後体部に、スワロの炎槍が突き刺さるが、爆炎は鎧の表面を焼くだけだった。
クロが吠え!
ベンゾウが頭部に斬り込むと、ガッキーン!っと硬いムカデの鎧に傷をつける!
ベンゾウは空中でそのまま、同じ場所を連続で斬り込む!
クロが吠え、ムカデは緑の血を噴き出し暴れ回る。
「ベンゾウ殿、離れて!」
スワロが電撃の魔法を放つ!
ドッゴーーーーン、ゴロゴロゴロ。
「キー!」っと叫ぶムカデは、体から煙を上げたまま電撃を嫌ってか、スワロに突進して来る!
ゴン!っと鈍い音を響かせ、惣一郎の盾はスワロの前でムカデの突進を止めると、宙を舞う銀の疾風が頭部の傷に、小刀を深く突き刺す!
クロが吠え、たまらずムカデは鳴き声を上げのけ反り、ベンゾウが後退すると、スワロが二発目の電撃を喰らわす!
いいコンビネーションだ! ワンワン。
だが、ムカデのタフさも異常だった。
頭部からダラダラと緑の血を流し、体から焦げた匂いの煙を立てていても戦意を無くさず、こちらを伺っている。
惣一郎は『これは魔獣と言うより、厄災の類か?』っと考える。
まだ名も知らない魔獣は、上半身を起こし上から襲い掛かる!
黒い顎が開き、盾を構える惣一郎に勢い良く向かって来る。
それをベンゾウが空から斬り込むと、ムカデは空中で体の向きを変え、ベンゾウに襲い掛かる。
誘われた!っと、空中で身動き出来ないベンゾウは、ムカデの突進をモロに受け飛ばされる!
「ベンゾウ!」 ワン!
三発目の電撃が頭に落ち、一瞬動きが止まるが、耐えるムカデ!
痩せ我慢なのか、徐々に耐性をつけてる様にも見える!
構わずスワロは、連続で電撃を放ち続ける!
クロが吠え、ムカデの鈍くなる動きに惣一郎は、戦いながら検索していた商品をやっと見つける。
ネットショップスキルで、ムカデ駆除の粉を購入し、無事に戻ってきたベンゾウに、
「奴にかけろ!」っと投げ渡す。
クロが吠え、キャッチしたベンゾウは、ムカデの体に疾風となって振りかけまくると、ムカデは断末魔の叫びを上げ、もがく様に暴れ出す。
徐々にゆっくりと動きを止めるムカデ。
「ベンゾウ大丈夫か?」
「大丈夫、ご主人様!」
「スワロは?」
「問題ありません、惣一郎殿」
急な戦闘だったが、飛ばされたベンゾウも傷一つなかったし、まぁ上手く立ち回れたかな?っと、惣一郎は戦闘を振り返る余裕を見せた。
クロは吠えてただけじゃね?
パンダ達は、かき集めて来ただろう武器を持ったまま口を開け、固まっていた……
あ、武器使うのね? カンフーじゃないのか……
惣一郎の前にパンダが勢揃いし、長老が話始める。
「この度は我々トート族をお救いくださり、誠にありがとうございます。この御恩は一生忘れません」
そう話出すパンダに惣一郎は……
あ、長老はそっちか? っと思う。
すると慌ただしくパンダが駆け寄り、
「長老! ターが襲われた、また奴だ、奴が出た!」
っと、騒ぎ出す。
集落の入り口に駆け寄ると、パンダに抱えられ怪我をしたパンダが運ばれて来る。
奴が出た!っとパンダが叫ぶと、パンダ達が慌て出し、パンダが落ち着く様に大声を上げる。
惣一郎は内心『まっ、平和にさよなら!って訳には行かないの、知ってたよ』っと、トラブルを呼ぶ男は、長老に事情を聞く。
「長老は隣、私はチーよ!」
最近になってこの辺りの竹林に、真っ赤な鎧で覆われた、無数の足を持つ、長い魔獣が現れる様になったそうで、硬い鎧は刃物を通さず、大きな体の割に素早く魔獣は、すでに何頭かの犠牲を出していた。
ターが親切に冒険者を集落に招く理由は、この辺りにありそうだ……
すると、ター達を追って来た巨大なムカデが姿を現す。
ターの策略で惣一郎達とぶつける気なのか、惚けられればそれまでだったが、何故かそんな気がする惣一郎だった。
「ま、お茶は美味かったし…… やるか、ベンゾウ、スワロ!」
ニコっとベンゾウは國家と國千代を構え疾風となり、しょうがないですね~っとスワロは嬉しそうに亜流美を構える。
スワロの魔法が炸裂する!
体長8mはありそうなムカデの後体部に、スワロの炎槍が突き刺さるが、爆炎は鎧の表面を焼くだけだった。
クロが吠え!
ベンゾウが頭部に斬り込むと、ガッキーン!っと硬いムカデの鎧に傷をつける!
ベンゾウは空中でそのまま、同じ場所を連続で斬り込む!
クロが吠え、ムカデは緑の血を噴き出し暴れ回る。
「ベンゾウ殿、離れて!」
スワロが電撃の魔法を放つ!
ドッゴーーーーン、ゴロゴロゴロ。
「キー!」っと叫ぶムカデは、体から煙を上げたまま電撃を嫌ってか、スワロに突進して来る!
ゴン!っと鈍い音を響かせ、惣一郎の盾はスワロの前でムカデの突進を止めると、宙を舞う銀の疾風が頭部の傷に、小刀を深く突き刺す!
クロが吠え、たまらずムカデは鳴き声を上げのけ反り、ベンゾウが後退すると、スワロが二発目の電撃を喰らわす!
いいコンビネーションだ! ワンワン。
だが、ムカデのタフさも異常だった。
頭部からダラダラと緑の血を流し、体から焦げた匂いの煙を立てていても戦意を無くさず、こちらを伺っている。
惣一郎は『これは魔獣と言うより、厄災の類か?』っと考える。
まだ名も知らない魔獣は、上半身を起こし上から襲い掛かる!
黒い顎が開き、盾を構える惣一郎に勢い良く向かって来る。
それをベンゾウが空から斬り込むと、ムカデは空中で体の向きを変え、ベンゾウに襲い掛かる。
誘われた!っと、空中で身動き出来ないベンゾウは、ムカデの突進をモロに受け飛ばされる!
「ベンゾウ!」 ワン!
三発目の電撃が頭に落ち、一瞬動きが止まるが、耐えるムカデ!
痩せ我慢なのか、徐々に耐性をつけてる様にも見える!
構わずスワロは、連続で電撃を放ち続ける!
クロが吠え、ムカデの鈍くなる動きに惣一郎は、戦いながら検索していた商品をやっと見つける。
ネットショップスキルで、ムカデ駆除の粉を購入し、無事に戻ってきたベンゾウに、
「奴にかけろ!」っと投げ渡す。
クロが吠え、キャッチしたベンゾウは、ムカデの体に疾風となって振りかけまくると、ムカデは断末魔の叫びを上げ、もがく様に暴れ出す。
徐々にゆっくりと動きを止めるムカデ。
「ベンゾウ大丈夫か?」
「大丈夫、ご主人様!」
「スワロは?」
「問題ありません、惣一郎殿」
急な戦闘だったが、飛ばされたベンゾウも傷一つなかったし、まぁ上手く立ち回れたかな?っと、惣一郎は戦闘を振り返る余裕を見せた。
クロは吠えてただけじゃね?
パンダ達は、かき集めて来ただろう武器を持ったまま口を開け、固まっていた……
あ、武器使うのね? カンフーじゃないのか……
惣一郎の前にパンダが勢揃いし、長老が話始める。
「この度は我々トート族をお救いくださり、誠にありがとうございます。この御恩は一生忘れません」
そう話出すパンダに惣一郎は……
あ、長老はそっちか? っと思う。
27
お気に入りに追加
1,858
あなたにおすすめの小説
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる