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第八章
二十七話【一段落】
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ボロボロに戦意を失くしたロンシールに、戦斧を高く掲げ構える弁慶。
「待て、弁慶!」
鉄球を従える惣一郎が、ロンシールに歩み寄る。
「あと2人、ダークエルフの少女がいるそうだが、何処にいる」
ロンシールは答えない。
「言え! 何処だ」
地面に寝そべるロンシールが、不敵な笑みを浮かべる。
「そのうち……会えるさ……」
どう言う意味か聞き返そうとする惣一郎に、次の瞬間!
ロンシールの足の間から現れた、サソリの様な尾が惣一郎に勢い良く伸びるが、毒針は惣一郎の手前で止まり、地面に落ちる。
弁慶の戦斧が振り下ろされたからだ……
「旦那様!」
「ああ、済まん大丈夫だ弁慶」
惣一郎の背後に降り立つスワロが横に並び、ロンシールの遺体を見下ろす。
「主人よ……」
「残党がいるが、グルミターナはこれで終わりだな」
「残りはあの2人か……」
「その2人がドラゴンの仇だ」
足取りの掴めない2人の少女。
このキシルとネネルと言う、2人のダークエルフのどちらかが、目を乗っ取り他人に寄生して操る蟲だという、キッドからの情報であった。
そのうち会える……
ロンシールの言葉を信じ、向こうから来るのを待つしか無い様だった。
夜が明け朝陽を浴びる惣一郎は、倒した蟲を片っ端から収納していた。
生き残りがいないか、みんなも警戒し周る。
ミコも回復薬ですっかり怪我は治った様で、ベンゾウと競う様に走り回っていた。
コイツらの元気は何処から来るのか……
ツリーハウスからゴゴ達も応援に駆けつけ、回収作業に然程時間は掛からなかった。
トトリ達翼族も空から近くを捜索し、危険がない事を知らせる。
「ご主人様、お腹減った」
「ああ、朝食にしよう」
ユグポンの村に戻る惣一郎がみんなと朝食を囲みながら、キッドの事と残党が近く現れるかも知れない事を話していると、ミネアが奥から遅れて現れる。
「惣一郎様、ちょっと見てもらいたい物が……」
ブラギノールとふたり表情が暗い……
「見せたい物って?」
「例の御神体なんですが……」
そうだった、生きてるかも知れない御神体の事があったんだった……
直ぐにミネアとブラギノールの後を、以前捕えた者を監禁する為に作った部屋へと付いていく。
部屋にはテーブルの上に置かれた御神体が横たわっていた。
包帯が緩み、飛び出す蟲の脚。
「脚なんて生えてたっけ?」
「それが、急に…… 最初は一本だけだったんですが、直ぐに2本目が生えてきて、そのあと3本目が…… それで最後にさっきまた4本目が……」
一本づつ、時間差で生えてきた?
それって……
ゲルドマ、教皇、キッド、ロンシールの順?
蟲の脚は6本。
残りの2人を倒したら揃うのか?
「惣一郎様、どういう事なのでしょうか?」
「確証は無いが多分、喰った奴を倒すと脚が復活するのかも知れんな……」
「揃ったらどうなるのでしょうか?」
「分からん……」
このまま放って置く訳にもいかないし、処分した方がいいか……
惣一郎は日本刀を出し、テレキシスで斬る!
折れた日本刀の刃が天井に刺さる。
マジか……
テレキシスで日本刀を振ると、腕に変な力が入る事も無いのでブレもなく、惣一郎の斬撃は達人の振りに匹敵する。
それが通じなかった。
200万の刀が……
後で弁慶に相談するか。
驚くミネアとブラギノールに、ここに人を近付けない様に頼み、流石に眠いと部屋を後にする惣一郎。
食堂ではベンゾウ達が、食べながら寝ていた……
「待て、弁慶!」
鉄球を従える惣一郎が、ロンシールに歩み寄る。
「あと2人、ダークエルフの少女がいるそうだが、何処にいる」
ロンシールは答えない。
「言え! 何処だ」
地面に寝そべるロンシールが、不敵な笑みを浮かべる。
「そのうち……会えるさ……」
どう言う意味か聞き返そうとする惣一郎に、次の瞬間!
ロンシールの足の間から現れた、サソリの様な尾が惣一郎に勢い良く伸びるが、毒針は惣一郎の手前で止まり、地面に落ちる。
弁慶の戦斧が振り下ろされたからだ……
「旦那様!」
「ああ、済まん大丈夫だ弁慶」
惣一郎の背後に降り立つスワロが横に並び、ロンシールの遺体を見下ろす。
「主人よ……」
「残党がいるが、グルミターナはこれで終わりだな」
「残りはあの2人か……」
「その2人がドラゴンの仇だ」
足取りの掴めない2人の少女。
このキシルとネネルと言う、2人のダークエルフのどちらかが、目を乗っ取り他人に寄生して操る蟲だという、キッドからの情報であった。
そのうち会える……
ロンシールの言葉を信じ、向こうから来るのを待つしか無い様だった。
夜が明け朝陽を浴びる惣一郎は、倒した蟲を片っ端から収納していた。
生き残りがいないか、みんなも警戒し周る。
ミコも回復薬ですっかり怪我は治った様で、ベンゾウと競う様に走り回っていた。
コイツらの元気は何処から来るのか……
ツリーハウスからゴゴ達も応援に駆けつけ、回収作業に然程時間は掛からなかった。
トトリ達翼族も空から近くを捜索し、危険がない事を知らせる。
「ご主人様、お腹減った」
「ああ、朝食にしよう」
ユグポンの村に戻る惣一郎がみんなと朝食を囲みながら、キッドの事と残党が近く現れるかも知れない事を話していると、ミネアが奥から遅れて現れる。
「惣一郎様、ちょっと見てもらいたい物が……」
ブラギノールとふたり表情が暗い……
「見せたい物って?」
「例の御神体なんですが……」
そうだった、生きてるかも知れない御神体の事があったんだった……
直ぐにミネアとブラギノールの後を、以前捕えた者を監禁する為に作った部屋へと付いていく。
部屋にはテーブルの上に置かれた御神体が横たわっていた。
包帯が緩み、飛び出す蟲の脚。
「脚なんて生えてたっけ?」
「それが、急に…… 最初は一本だけだったんですが、直ぐに2本目が生えてきて、そのあと3本目が…… それで最後にさっきまた4本目が……」
一本づつ、時間差で生えてきた?
それって……
ゲルドマ、教皇、キッド、ロンシールの順?
蟲の脚は6本。
残りの2人を倒したら揃うのか?
「惣一郎様、どういう事なのでしょうか?」
「確証は無いが多分、喰った奴を倒すと脚が復活するのかも知れんな……」
「揃ったらどうなるのでしょうか?」
「分からん……」
このまま放って置く訳にもいかないし、処分した方がいいか……
惣一郎は日本刀を出し、テレキシスで斬る!
折れた日本刀の刃が天井に刺さる。
マジか……
テレキシスで日本刀を振ると、腕に変な力が入る事も無いのでブレもなく、惣一郎の斬撃は達人の振りに匹敵する。
それが通じなかった。
200万の刀が……
後で弁慶に相談するか。
驚くミネアとブラギノールに、ここに人を近付けない様に頼み、流石に眠いと部屋を後にする惣一郎。
食堂ではベンゾウ達が、食べながら寝ていた……
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