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第六章
三話【わがまま?】
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「一夫多妻、それは強い男を独占させまいと、世の女性が作り出した愛の掟! 私達奴隷は、そんな掟からはみ出したモテない男の為に売られ、生きる希望も失くした者達です! ですが運命は今、私達に強く生きろと勇者をこの世に遣わしてくれたのです!」
「「「「「 おおおおお~ 」」」」」
「惣一郎様、ありがとうございます! この場を借りて心からお礼を言わせて下さい!」
なんじゃコレは……
ローズの話術に、泣いてる子までいるぞ……
「待て待て、で、なにがしたいのよ?」
「ですから、村の女性はいつでもOKと……」
「アホ! 付き合ってられん」
椅子から立とうする惣一郎に、木の根が伸び、椅子に縛りつけられる。
「アホはどっちや! 逃さへんで」
「なっ! ドラミ」
「まぁまぁ、惣一郎様。皆感謝してるんですよ」
ハクが細い目で語り始めると、ローズが遮り司会を続ける。
「はい! ではそう言う事で、惣一郎様にはこの中から正妻を決めて頂きます! その上でルールを先にお伝えしておきます!」
ルール?
「まず、第一に正妻と言えど、他の女性との関係を止める権利はありません! 愛人を作る事は自由です」
それ意味あるのか?
「第二に、毎年正妻を決める大会が行われます。したがって正妻でいられる期間は1年!」
はい?
「第三に……」
「待て、最初の第一回って、そう言う意味か!」
「ええ、チャンスは皆に平等に!」
「そんなんええ! んで、どうやって決めるねん!」
「ドラミさんはせっかちですね~ まぁ、良いでしょう!」
いいのかよ……
「惣一郎様の理想を聞き、それに近い人が見事、正妻の座を手にするのです!」
「「「「「 おおおおお~ 」」」」」
興奮するドラミとミネア。
ジルとマチリナは、本当に理解してるの?
ベンゾウは料理に夢中だし、スワロは……
寝てる?
姿勢良く座るスワロ。
だが、目を瞑るスワロの耳は下に垂れていた。
「それでは、惣一郎様! 正妻に最も相応しい条件をお聞かせ下さい」
「あんな~ 正妻正妻って、ひとりを特別扱いしろって事なのか? それともこの世界の習わしで、指輪の交換でもするのか?」
「そう言われると、そうですね…… 正妻っておっしゃる通り、特別扱いするって事なのかしら?」
「みんなの事は大切な仲間、家族だと思ってるし、特別って意味では、ベンゾウとスワロとは今回、確かな繋がりが出来た。特別な女性だと思ってるし、今ここにいない仲間にも近い感情を持ってる」
食べるベンゾウの手が止まり、スワロの耳が動く。
「ひとりに絞る事なんて俺には出来ない。優柔不断で申し訳ないが、他所の世界から来た俺には、子を作る事も出来ないし、恋愛経験もほとんど無い俺に器用な真似は出来ない」
「ご主人様……」
「主人……」
「申し訳な…ぎぃ!!」
勢い良く抱きつく、ベンゾウとスワロ。
真剣に謝る惣一郎に、罪悪感を覚えるローズ。
地球なら、ひとりに決められないと煮え切らないゲス発言に、キュンとする村の女性達。
「せやな、恋愛は自由や! ウチがええならそれでええちゅう事、忘れとったわ」
するとミネアが、
「惣一郎様、困らせてしまい申し訳ありません。私も惣一郎様に特別に思われる様、頑張ります」
っと、縛られた惣一郎に抱き付く。
正直、惣一郎は愛想尽かされるかもと思っていたが、真逆の反応に戸惑っていた。
あれ… 結果オーライ?
せめて、盛り上がっていた雰囲気だけでもとその後、村人全員に高級焼肉を振る舞い、誤魔化す惣一郎だった。
美味い焼肉を絶賛する声の中、遠くから細マッチョのジャニーが頬を赤く惣一郎を見つめていた。
あっごめん、その可能性は絶対無いです……
「「「「「 おおおおお~ 」」」」」
「惣一郎様、ありがとうございます! この場を借りて心からお礼を言わせて下さい!」
なんじゃコレは……
ローズの話術に、泣いてる子までいるぞ……
「待て待て、で、なにがしたいのよ?」
「ですから、村の女性はいつでもOKと……」
「アホ! 付き合ってられん」
椅子から立とうする惣一郎に、木の根が伸び、椅子に縛りつけられる。
「アホはどっちや! 逃さへんで」
「なっ! ドラミ」
「まぁまぁ、惣一郎様。皆感謝してるんですよ」
ハクが細い目で語り始めると、ローズが遮り司会を続ける。
「はい! ではそう言う事で、惣一郎様にはこの中から正妻を決めて頂きます! その上でルールを先にお伝えしておきます!」
ルール?
「まず、第一に正妻と言えど、他の女性との関係を止める権利はありません! 愛人を作る事は自由です」
それ意味あるのか?
「第二に、毎年正妻を決める大会が行われます。したがって正妻でいられる期間は1年!」
はい?
「第三に……」
「待て、最初の第一回って、そう言う意味か!」
「ええ、チャンスは皆に平等に!」
「そんなんええ! んで、どうやって決めるねん!」
「ドラミさんはせっかちですね~ まぁ、良いでしょう!」
いいのかよ……
「惣一郎様の理想を聞き、それに近い人が見事、正妻の座を手にするのです!」
「「「「「 おおおおお~ 」」」」」
興奮するドラミとミネア。
ジルとマチリナは、本当に理解してるの?
ベンゾウは料理に夢中だし、スワロは……
寝てる?
姿勢良く座るスワロ。
だが、目を瞑るスワロの耳は下に垂れていた。
「それでは、惣一郎様! 正妻に最も相応しい条件をお聞かせ下さい」
「あんな~ 正妻正妻って、ひとりを特別扱いしろって事なのか? それともこの世界の習わしで、指輪の交換でもするのか?」
「そう言われると、そうですね…… 正妻っておっしゃる通り、特別扱いするって事なのかしら?」
「みんなの事は大切な仲間、家族だと思ってるし、特別って意味では、ベンゾウとスワロとは今回、確かな繋がりが出来た。特別な女性だと思ってるし、今ここにいない仲間にも近い感情を持ってる」
食べるベンゾウの手が止まり、スワロの耳が動く。
「ひとりに絞る事なんて俺には出来ない。優柔不断で申し訳ないが、他所の世界から来た俺には、子を作る事も出来ないし、恋愛経験もほとんど無い俺に器用な真似は出来ない」
「ご主人様……」
「主人……」
「申し訳な…ぎぃ!!」
勢い良く抱きつく、ベンゾウとスワロ。
真剣に謝る惣一郎に、罪悪感を覚えるローズ。
地球なら、ひとりに決められないと煮え切らないゲス発言に、キュンとする村の女性達。
「せやな、恋愛は自由や! ウチがええならそれでええちゅう事、忘れとったわ」
するとミネアが、
「惣一郎様、困らせてしまい申し訳ありません。私も惣一郎様に特別に思われる様、頑張ります」
っと、縛られた惣一郎に抱き付く。
正直、惣一郎は愛想尽かされるかもと思っていたが、真逆の反応に戸惑っていた。
あれ… 結果オーライ?
せめて、盛り上がっていた雰囲気だけでもとその後、村人全員に高級焼肉を振る舞い、誤魔化す惣一郎だった。
美味い焼肉を絶賛する声の中、遠くから細マッチョのジャニーが頬を赤く惣一郎を見つめていた。
あっごめん、その可能性は絶対無いです……
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