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第四章

四話【勇者の村ユグポン】

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惣一郎達は朝から忙しかった。

全員分の朝食を作り、グループ分けからその日は始まった。

まず、エルフの綺麗なお姉さんの4人には、2本目のミネア達と同じ木に、さらに部屋を作り、ベッドを4つ並べて仕切りを置く。

見た目二十歳のクリクリ金髪スレンダー美女、ローズ。

同じく二十歳位で髪を肩の長さで切り揃えたストレートヘアーのマーガレット。

やや若い、長い足でモデルの様な長髪美人、パンジー。

そして同じ位の歳でショートヘアー、活発な感じのデイジー。

名前は適当に花の名からと惣一郎にしては、まともな名付けであった。

このエルフの4人にはミネア達と同じく、食事など給仕全般を任せる。

惣一郎はみんなにメイド服を支給し、下着などもスワロに計ってもらい、配る。

皆、上質の服と下着に感激しており、特にメイド服には、幼いエルデとハイデが大喜びであった。

メイド長にはミネアが就任。



次に5本目一番奥の木に、三階建の部屋を作り、一階に4人部屋を2部屋づつ作る。

24人は住める即席のマンションに、多分全員人族の女性達8人と羊の獣人女性が住む。

こちらも美人揃いではあるが経験者が多い事から、段々畑の様な中庭の一番奥の広場で畑仕事をしてもらう予定である。

リーダーは人族、黒髪のジル。

ブラジル系な感じがする美女なので、ブラジルからこの名になった。

サブリーダーには羊の獣人、曲がるツノが魔族っぽいが、足が蹄のナイスバディーな、シープ。

そのままとか言わない様に……

ひとりふたりなら考えるが、最初からこの人数だと惣一郎も適当になる。

後の7人は、アメリ、ロシア、チャイ、ロンド、アジア、サファリ、インドっと国の名前繋がりで決めていく。

見た目とはもはや関係無かった。

彼女達にも下着と動きやすい服を配ると、やはり騒ぎ出す。

そして意外にも、牛の獣人の女性と自称魔族の白髪に近い金髪美人は戦いたいと言い出し、3番目の木に戦士予定の男性陣と一緒に部屋を作る。

もちろん部屋は別。

傭兵団の戦士には牙族のゴゴとジジ。

顔が虎の獣人、タイガ。

リザードマンのドラゴン。

エルフのイケメンはジャニー。

大きなツノで大柄だがスタイル抜群の、牛の獣人、ホルスタイン。

弁慶を思い出させるが、あそこまで筋肉質では無い。

そして、見た目人族の魔族、白髪美人のハク。

彼等にも服と下着を渡す。

装備などは、また後日。

団長はまだ決めて無いが、傭兵団はこの7人から始まる。

最後にドワーフの4人。

彼らは仮に建てた小屋を改造して工場を作るそうで、寝泊まりもそこでいいと言う。

見た目一緒の髭の小人。

キン、コン、カン、チンっと、コレは惣一郎が付けたのではなく、名前に無頓着な彼らが勝手に「それでええ!」っと、付けて作業を始めた。

人付き合いが苦手なタイプなのだろう……

彼らには追々、建築や製造など頼みたい事があるので、今は自由にやってもらう。

酒を置いていくと無愛想な顔が一変、ヘラヘラと喜ぶドワーフ達であった。



惣一郎が浴場をどうしようかと、3番目の木を眺めながら考えていると、ラフな格好に着替えたジルが話しかけて来た。

「あの、旦那様。この夢の様な待遇、心から感謝致します」

「そんな畏まらなくても……」

「いえ、そういう訳には…… あの…」

「何かあるのか?」

「旦那様は本当に勇者様なのですか?」

「一応そういう事になってるみたいだが……」

「あの蟲は、ホントに旦那様が?」

「ああ、蟲が倒せるのはホントだ」

「お願いです! 私の、私の故郷も救っていただけませんか! 私にできる事ならなんでも致しますので!」

興奮する黒髪のジル。

揺れる胸の谷間に視線がいかない様、気を付けながら話を聞く事にする。








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