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誘い
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和希が洗った手をハンカチで拭きながら駅のトイレを出ると、恥ずかしそうにした梨沙が目の前に立っていた。
「あの・・・本当にありがとうございました」
梨沙は恭しく頭を下げた。
「いえ、とんでもない・・・」
和希もお辞儀をする。
暫くの沈黙。なんとも言えない空気が流れ、2人の目が泳ぐ。
「では・・・」
和希がその場を去ろうとすると、梨沙は一歩踏み出して引き留めた。
「あのっ!良かったら、お礼にお茶でも・・・!」
「え」
ドキン。
和希の胸が高鳴る。まだ、一緒に入れるのか。妙に嬉しくなって、口元が緩むのを、咳払いして誤魔化す。
「ありがとうございます。あなたと一緒なら、喜んで」
**********
それから、どうやってここまで来たのか、よく覚えていない。まだ少し明るい夕方の時間に、和希と梨沙はホテルの一室に来ていた。
確か、ファミレスに行って、緊張を紛らわすためにと昼間から酒を飲んで、飲み過ぎて・・・
タオルで髪を拭きながら記憶を巡らせるうちに、シャワー室の扉が開いた。
「あの・・・お待たせしました」
素肌にバスタオルを巻いて必要最低限に隠された姿の梨沙が、伏せ目がちに話す。
見えそうで見えない短さのバスタオル、その下からすらりと伸びる白い太ももが眩しい。
和希は、自分の下半身の一点に熱を帯びていくのを感じた。
「あの・・・本当にありがとうございました」
梨沙は恭しく頭を下げた。
「いえ、とんでもない・・・」
和希もお辞儀をする。
暫くの沈黙。なんとも言えない空気が流れ、2人の目が泳ぐ。
「では・・・」
和希がその場を去ろうとすると、梨沙は一歩踏み出して引き留めた。
「あのっ!良かったら、お礼にお茶でも・・・!」
「え」
ドキン。
和希の胸が高鳴る。まだ、一緒に入れるのか。妙に嬉しくなって、口元が緩むのを、咳払いして誤魔化す。
「ありがとうございます。あなたと一緒なら、喜んで」
**********
それから、どうやってここまで来たのか、よく覚えていない。まだ少し明るい夕方の時間に、和希と梨沙はホテルの一室に来ていた。
確か、ファミレスに行って、緊張を紛らわすためにと昼間から酒を飲んで、飲み過ぎて・・・
タオルで髪を拭きながら記憶を巡らせるうちに、シャワー室の扉が開いた。
「あの・・・お待たせしました」
素肌にバスタオルを巻いて必要最低限に隠された姿の梨沙が、伏せ目がちに話す。
見えそうで見えない短さのバスタオル、その下からすらりと伸びる白い太ももが眩しい。
和希は、自分の下半身の一点に熱を帯びていくのを感じた。
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