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犬のように
しおりを挟む平日の夜10時過ぎ。
会社員の山吹は、玄関のドアを開けた。都内郊外の一軒家。夜10時も過ぎると、とても静かな地域だ。
室内の電気を点けると、首輪と鎖で繋がれた青年が、股間を押さえて蹲っていた。
「ただいま、ポチ。遅くなったね」
ポチと呼ばれた青年は、睨むように山吹を見上げた。目には涙が浮かぶ。
「も、もう限界っ・・・!」
青年は股間を握る手を強めて言う。今朝からずっとリビングに鎖で繋いである。尿意はとっくに最大になっているだろう。
「・・・犬が喋るなよ」
ネクタイを緩めながら一瞥する山吹に、青年は震えながら
「くぅん」
と鳴いた。
「・・・仕方ないな。お散歩の時間だぜ。」
昨日みたいに盛大にフローリングに粗相されては敵わない。
山吹は柱に繋いでいた鎖を外し、犬用のリードを彼の首輪に繋いだ。
やっと、おしっこ出来る!と青年の瞳に光がさす。
青年は急かすように四つん這いになって玄関に向かった。白のワイシャツしか着せていないため、四つん這いになった股からはだらりと性器が垂れる。
「おい、急かすなよ。俺、散歩前に小便してくるからさ」
山吹は、そう言ってトイレに入った。
外からは、鳴き声に近い悲鳴と、激しくドアを叩く音がする。
スラックスのチャックと下着を下ろし、ゆっくり便器に放尿をする。
わざと水が溜まっている箇所に狙いを定めてジョボジョボと音を立てると、ドアを叩く音はますます激しくなった。
わざと丁寧に手を洗ってトイレから出ると、内腿を擦り合わせて正座するように疼くまる彼がいた。
じっと床のフローリングを見る。
まだ水溜まりは出来ていない。
山吹は、ニヤリと笑ってリードを引いた。
外に連れ出すと、人通りの少ない道を歩く。
尿意と闘いながら四つん這いのまま這う青年は息を乱し、本当に犬のようだった。
しばらく歩くと、街灯に照らされた電柱があった。
気持ち早足で近づくと、青年は電柱に向かって片足を上げた。
「・・・っ」
いざ放尿になると、青年はいつも恥じらって性器の先をピクピクさせる。
顔も真っ赤にするのが可愛らしかった。
数秒待つと、青年は片足を上げたまま勢いよく放尿を始めた。
静かな夜の住宅街に、ジュイィィィィ、ビチャビチャビチャ・・・と品のない水音が響く。
何時間も我慢して溜まった尿は電柱のコンクリートを濡らし、湯気を立てながら地面に大きな水溜まりを作っていく。
「・・・あっ、あっ」
排尿の快感に青年は体を震わせながら嬌声を漏らす。
尿を排出しながら、青年の性器は、徐々に真っ直ぐになっていく。
3分弱、勢いよく出し切った後、青年はよく半勃ちになっていた。
それほどに放尿が気持ち良いのか、プレイの羞恥心がため興奮するのかは分からなかった。
「おら、出したら帰るぞ」
リードを引くと、青年は腰を振って性器についた雫を落とした。
電柱の付近には、バケツをひっくり返したような水の跡が残っていた。どう見てもここで小便をしたのが犬ではないと分かる量だ。
山吹が歩き始めると、青年はすっきりした表情で付いてくる。
帰ったら、たっぷり水を飲ませて、また明日に備えるのだ。
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