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エピローグ
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深夜、一台のパトカーが郊外を走っていた。運転する女性の警察官は、不満気に助手席の警察官に話しかける。
「全く。もう少しで本当に逮捕されるとこでしたよ」
「あぁ、うん。悪かったよ」
彼は、そっと笑顔を作る。
「・・・まぁ、良いですけど・・・リーダー、さっきから落ち着きないけど、どうしたんですか?」
「いや、別に何も」
そう言って、窓を少し開ける。冷たい夜風が車内に吹き込む。
「お手洗いなら、近くにコンビニがありますけど」
「違ぇよ、馬鹿」
「なら良いですけど」
逃げるとき咄嗟に警察官の制服を盗んだけど、ノーパンで履いてるから落ち着かねぇんだよ、とは流石の仕事仲間には言えず、怪盗は黙り込む。
「それで、次の仕事はどうします?」
信号待ちで停車し、一瞥してから彼女は言う。
「そうだな・・・次は・・・あっ・・・」
不意に、ダラリと粘りを帯びた液体が流れ出たのを感じる。下着をつけてないせいか、そのまま太ももの付け根に伝う。
「・・・どうしました?」
怪訝そうに彼女は聞く。
「いや、その」
刑事に出されたものが、とはとても言えない。
「しばらくは、仕事休もうか。なんか、体調悪いし」
知られているわけではないのに、気まずくなって、顔を窓の方に向ける。急に今日のことがフラッシュバックして、顔が赤くなる。
「え?熱でもあるんですか?」
運転しながら、チラチラと心配そうに見る彼女に、指で、いいから前を向けと促す。
「当分、香坂刑事に会いたくないだけだよ」
2人を乗せたパトカーは、静かに街のどこかに消えていった。
「全く。もう少しで本当に逮捕されるとこでしたよ」
「あぁ、うん。悪かったよ」
彼は、そっと笑顔を作る。
「・・・まぁ、良いですけど・・・リーダー、さっきから落ち着きないけど、どうしたんですか?」
「いや、別に何も」
そう言って、窓を少し開ける。冷たい夜風が車内に吹き込む。
「お手洗いなら、近くにコンビニがありますけど」
「違ぇよ、馬鹿」
「なら良いですけど」
逃げるとき咄嗟に警察官の制服を盗んだけど、ノーパンで履いてるから落ち着かねぇんだよ、とは流石の仕事仲間には言えず、怪盗は黙り込む。
「それで、次の仕事はどうします?」
信号待ちで停車し、一瞥してから彼女は言う。
「そうだな・・・次は・・・あっ・・・」
不意に、ダラリと粘りを帯びた液体が流れ出たのを感じる。下着をつけてないせいか、そのまま太ももの付け根に伝う。
「・・・どうしました?」
怪訝そうに彼女は聞く。
「いや、その」
刑事に出されたものが、とはとても言えない。
「しばらくは、仕事休もうか。なんか、体調悪いし」
知られているわけではないのに、気まずくなって、顔を窓の方に向ける。急に今日のことがフラッシュバックして、顔が赤くなる。
「え?熱でもあるんですか?」
運転しながら、チラチラと心配そうに見る彼女に、指で、いいから前を向けと促す。
「当分、香坂刑事に会いたくないだけだよ」
2人を乗せたパトカーは、静かに街のどこかに消えていった。
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