14 / 19
カミンズ伯爵の逆襲
13 エレベーターの中
しおりを挟む
ようやく、刑事の手を縛っていた縄が緩む。
刑事は、右にいた伯爵の部下の腹を肘で殴って拳銃を落とすと、それを拾って左にいた部下の腕を撃った。
「うっ、」
同時に、伯爵に頭突きした怪盗は、近くの部下に飛び蹴りをした。
「急げ」
香坂刑事は、怪盗の腕を掴んで立ち上がらせ、ドアから部屋を脱出した。
背後から、部下が発砲して、足元を掠る。
刑事が走りながらも振り返って応戦し、部下は床に伏せた。
縄を解いた怪盗も、刑事の腰から拳銃を抜く。ずれた下着を直しながら、怪盗も発砲して援護した。
しばらく廊下を走った先にあったエレベーターに、2人は乗り込む。急いで「閉」のボタンを連打して扉が閉めると、銃声が止んだ。
上に向かうエレベーターの中で、2人は膝に手をついて、しばらく息を整えていた。
不意に、目が合う。
化粧もしてない顔と男のままの髪の上に乗ったレースのカチューシャを見たとき、刑事は吹き出した。
「なんだよ、その姿」
刑事は腹を抱える。
「変態伯爵には、参りましたよ」
ミニスカートで、太ももに垂れた尿を拭きながら、怪盗は言う。濡れたままの下着が肌にピタリと張り付いて、気持ち悪い。
「はやく着替え・・・」
ガタン。
急に動いていたエレベーターが止まる。
少しの間、待ってみるも、エレベーターは動かない。ボタンを押してみるも、全く反応は無かった。
「閉じ込められたか・・・」
刑事は、顎に垂れた汗を手の甲で拭う。
「応援がもう来てもおかしくないが」
腕時計を見る。怪盗と刑事が落とし穴に落ちてから、2時間は経過していた。
「はやく助けが来て欲しいですね」
股を押さえながら、内股で小さく跳ねる怪盗は言う。
「利尿剤の効目がまだ・・・あっ」
怪盗は、咄嗟に刑事に背を向けて、しゃがみ込む。八の字に開いた脚の間からは、下着越しに尿が放物線を描いて落ちていく。
さっきも洩らしていたとは思えないほどの量が溢れ出した。
「ま、まぁ。仕方ないよな」
銃を懐にしまいながら、刑事は目を逸らす。
ピチャピチャとなる水音に興奮してしまわないように、別のことを考えようとする。
排尿が終わり、怪盗は一度立ち上がるも、10分後には、またすぐに壁の方を向いた。
「え、もう?」
刑事は横目で見る。
「下着が冷たくて、すぐしたくなるんですよ」
エレベーターの角で立ちションをしながら、怪盗は言う。床の半分以上は、水浸しになっていた。
「もう脱げよ、そのパンツ」
スカートの中に手を伸ばし、下着を剥ぎ取ろとする刑事に、怪盗は後退りした。水溜りを踏んだ靴が、ピチャッと音を立てた。
「そ、それは、ちょっと」
恥ずかしい、とスカートを押さえる。
「また、小便したくなるんだろ?」
ズルリ、と膝まで下ろす。
「うわ」
バランスを崩した怪盗は、尻餅をつく。咄嗟に、刑事のネクタイを掴み、刑事も覆い被さるように倒れこんだ。
そのとき、エレベーターの扉が開く。
救助に来た柊巡査と安田巡査は、メイド服の下着を脱いでいる相手を、押し倒したようにしか見えない香坂刑事を見た。
「・・・マニアックなプレイしてますね」
軽蔑するような目で、柊巡査は言った。
刑事は、右にいた伯爵の部下の腹を肘で殴って拳銃を落とすと、それを拾って左にいた部下の腕を撃った。
「うっ、」
同時に、伯爵に頭突きした怪盗は、近くの部下に飛び蹴りをした。
「急げ」
香坂刑事は、怪盗の腕を掴んで立ち上がらせ、ドアから部屋を脱出した。
背後から、部下が発砲して、足元を掠る。
刑事が走りながらも振り返って応戦し、部下は床に伏せた。
縄を解いた怪盗も、刑事の腰から拳銃を抜く。ずれた下着を直しながら、怪盗も発砲して援護した。
しばらく廊下を走った先にあったエレベーターに、2人は乗り込む。急いで「閉」のボタンを連打して扉が閉めると、銃声が止んだ。
上に向かうエレベーターの中で、2人は膝に手をついて、しばらく息を整えていた。
不意に、目が合う。
化粧もしてない顔と男のままの髪の上に乗ったレースのカチューシャを見たとき、刑事は吹き出した。
「なんだよ、その姿」
刑事は腹を抱える。
「変態伯爵には、参りましたよ」
ミニスカートで、太ももに垂れた尿を拭きながら、怪盗は言う。濡れたままの下着が肌にピタリと張り付いて、気持ち悪い。
「はやく着替え・・・」
ガタン。
急に動いていたエレベーターが止まる。
少しの間、待ってみるも、エレベーターは動かない。ボタンを押してみるも、全く反応は無かった。
「閉じ込められたか・・・」
刑事は、顎に垂れた汗を手の甲で拭う。
「応援がもう来てもおかしくないが」
腕時計を見る。怪盗と刑事が落とし穴に落ちてから、2時間は経過していた。
「はやく助けが来て欲しいですね」
股を押さえながら、内股で小さく跳ねる怪盗は言う。
「利尿剤の効目がまだ・・・あっ」
怪盗は、咄嗟に刑事に背を向けて、しゃがみ込む。八の字に開いた脚の間からは、下着越しに尿が放物線を描いて落ちていく。
さっきも洩らしていたとは思えないほどの量が溢れ出した。
「ま、まぁ。仕方ないよな」
銃を懐にしまいながら、刑事は目を逸らす。
ピチャピチャとなる水音に興奮してしまわないように、別のことを考えようとする。
排尿が終わり、怪盗は一度立ち上がるも、10分後には、またすぐに壁の方を向いた。
「え、もう?」
刑事は横目で見る。
「下着が冷たくて、すぐしたくなるんですよ」
エレベーターの角で立ちションをしながら、怪盗は言う。床の半分以上は、水浸しになっていた。
「もう脱げよ、そのパンツ」
スカートの中に手を伸ばし、下着を剥ぎ取ろとする刑事に、怪盗は後退りした。水溜りを踏んだ靴が、ピチャッと音を立てた。
「そ、それは、ちょっと」
恥ずかしい、とスカートを押さえる。
「また、小便したくなるんだろ?」
ズルリ、と膝まで下ろす。
「うわ」
バランスを崩した怪盗は、尻餅をつく。咄嗟に、刑事のネクタイを掴み、刑事も覆い被さるように倒れこんだ。
そのとき、エレベーターの扉が開く。
救助に来た柊巡査と安田巡査は、メイド服の下着を脱いでいる相手を、押し倒したようにしか見えない香坂刑事を見た。
「・・・マニアックなプレイしてますね」
軽蔑するような目で、柊巡査は言った。
0
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説



体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。



ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる