幼子は最強のテイマーだと気付いていません!

akechi

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ユリア、新しいお友達に出会う

番外編 もしもお正月があったなら⋯⋯

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ルウズビュード国に来て初めてのお正月。

森に住んでいたユリアはお正月を知らない。なので今目の前で忙しく準備する女官達を眠い目を擦りながら眺めていた。

「かーしゃん、おしょうが、つーってなんでしゅか?」

「⋯⋯。合ってはいるんだけど発音の問題かしら?うーん⋯神様をお迎えしておもてなしをする事よ」

「かみしゃま!!ユリアもおもてなちしゅる~!」

アネモネの言葉に興奮して小躍りを始めたユリア。そこへユリアの祖父であるアニキことチェスターが部屋に入って来た。今までのユリアに対する行動を思い出して警戒するアネモネ。

「おい、おちび!俺に何か言う事はないか?」そう言いながらニヤリと笑うチェスター

「⋯??おちごとちてくだしゃい!」

ピシャリとそう言い切るユリアと大爆笑のアネモネ。

「お前なぁ⋯本当にアネモネに似てきたぞ!」呆れるチェスター。

「ユリア!お正月と言ったらお年玉だろ!」

そこへ妖精コウがやって来てユリアにお年玉の説明をする。

「わぁーーい!おとちだま!」

ユリアは嬉しそうに両手をアネモネとチェスターに差し出して何かを待っていた。チェスターは暫く考えた後に飴玉を上からユリアの手に落とした。

「ほら、お年玉だ!」

「きゃーー!おとちだま~!あにちありがとーー!」

嬉しそうなユリアを見て段々と心苦しくなり、本来持ってきたポチ袋に入ったお年玉を渡そうとするチェスター。

「えー!ユリア、あめだまがいいでしゅ!」

だがユリアは先ほどの飴玉が良いのかポチ袋をチェスターに返してまた両手を差し出す。

ユリアを含めたおチビ達の当分のお年玉は色とりどりの飴玉となったのだった。


ユリア『ことちもありがとごじゃいまちた!!』
カイル&ルウ『ごじゃいまちた!!』
ルイーザ『たあ!(ありがと!)』

おチビ『らいにぇんもよろちくおねがいちましゅ!!』



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