表紙へ
上 下
27 / 100
2巻

2-1

しおりを挟む



 第1話 戦いの始まり


〝神のいと〟の称号しょうごうを持つ三歳の少女、ユリア。
 深い森の奥で両親に育てられた彼女は、出生しゅっしょうの秘密と、特別な能力を持っていた。
 ユリアの体に流れるのは、竜人りゅうじん族の国ルウズビュードの王家の血。父オーウェンと母アネモネは先代の国王と王妃おうひである。ユリアも竜人の王女であるのだが、王家にはとある悪習があった。
 女の赤子はであり、殺せというものだ。
 オーウェンとアネモネはそれを受け入れられず、ユリアと共に国を出奔しゅっぽんしたのだった。
 そしてユリアの持つ特別な能力は、〝動物〟と会話ができること。ユリアは動物だと思い込んでいるが、彼らはいずれも伝説級の魔物ばかり。フェンリルのシロを筆頭に、ユリアの純粋さにかれて様々な魔物がユリアの側で暮らしている。
 そんな森での暮らしは、ユリアの兄であるオーランドとの再会によって終わりを告げる。
 ルウズビュードの現国王である彼は、妹のユリアを国に迎え入れたいと常々考えていた。しかし、まだ若いオーランドだけでは、国に根付いた悪習は断ち切れない。そこで、国民からの支持が厚い父オーウェンに協力を願い出たのだ。
 ユリアに故郷を見せたいと思っていたオーウェン達にとっても、その提案は渡りに船だった。彼ら一家は魔物達も連れて、ルウズビュードに帰国することとなる。
 やがて、悪習の裏には、それを強く推進する邪悪な教団がいたことが判明。王家と魔物達、加えてユリアが呼び出した魔神は力を合わせ、教団を壊滅に追い込んだ。これにより、ユリアの当面の安全は確保された……かに見えた。
 しかし、新たな勢力の魔の手が、今まさに迫ろうとしていた――

         †

 ユリア達が無事にルウズビュード国に腰を落ち着けてから数週間ほど経ったある日。
 ルウズビュード国から遠く離れたラトニア王国の一角に、白く美しい建物があった。
 世界最大の宗教――聖ラズゴーン教会の本部である。
 その、とある広間にて。
 八名掛けの円卓えんたくが置かれており、その一番奥に座る男は、他の者の到着を待っていた。年齢は四十代に見える、ひど草臥くたびれた男。服装も年季ねんきの入った黒のズボンに、薄汚れた白いシャツ、靴もこれまた汚れたブーツを履いている。この豪華な広間には到底似つかわしくない。
 しばらくすると一人の青年が入ってくる。年齢は二十代後半、神経質そうな鋭利な目に眼鏡めがねをかけている。パリッとしたシャツにこんのベスト、チェックのズボンを穿いていて、綺麗きれいみがかれた革靴が足元で光る。
 男がわずかに口を開いた。

「時間ピッタリだな」

 青年は男の姿に一瞬顔をゆがめると、男から一番離れた入口付近に座った。

「他の者は?」
「まだだ」

 そこから重苦しい沈黙が続く。
 青年は持ってきた本を開き、男は先程から目を閉じたままだ。
 暫くして。

「あら、私が最後だと思ったのに~」

 まるで娼婦しょうふを思わせる派手な姿の女が入ってくる。若くも少し年嵩としかさにも見える妖艶ようえんな美女だが、何故かここにいる男達は見ようともしない。背中と胸元が開いた真っ赤なドレスを堂々と着こなすプロポーションだが……

「香水か? くさいから離れてくれ」

 青年はポケットからハンカチを出して口と鼻を押さえる。

「相変わらず失礼な坊やね~、そう思わない?」

 草臥れた男の近くに座りながら女は同意を求めるが、男は目を閉じたままだ。

「本当につまらない男達!」

 女は持ってきた高級そうなクラッチバッグから、手鏡を出して入念に顔をチェックする。
 そして女のすぐ後に入ってきたのは華のある男性で、年齢は三十代だろう。色気ただよう大人の男で、後ろに軽く流した黒髪に清潔感がある。貴族のような気品あるスーツを着ているが、胸元を軽く開けていた。

「遅くなってすまないね」
「あら~、相変わらずいい男ね」
「君も相変わらず綺麗だね」
「男はこうでなくっちゃねぇ~」

 にこやかに答える華やかな男と、うっとりする女。
 それから暫く待ったが、他の者達は来なかった。目を閉じていた男が立ち上がり話し始める。

「残りの四人は来ないだろう、話を始める」
「全くどうしようもないクズどもだな!」

 青年が悪態あくたいをつくが、草臥れた男は気にすることなく話を続ける。

「〝あいつ〟の話だと、愛し子はルウズビュード国にいるらしい。竜人が集まっているという未知の国だ。慎重にいくぞ」
「竜人とは厄介やっかいだね。しかもその愛し子は最強の魔物達を従えているらしいね」

 華やかな男は笑みを崩さすそう言った。女は嫌そうな顔をする。

「子供は苦手なのよねぇ~」

 いまいち緊張感に欠ける女に眉をひそめながら、草臥れた男は続ける。

「……他の四人の行動が心配だ。勝手な行動をされては厄介だ、我々も動くぞ」
「キラちゃんとあのイカれ野郎はもうルウズビュードに行ってそうねぇ~。愛し子を生きたまま連れてくるってこと、分かってるわよね?」
「あいつら殺しそうだな、チッ面倒臭い!」

 青年が舌打ちする。

各々おのおの連絡は取れるようにしといてくれ」

 男がそう言うと集まりはすぐに解散になり、それぞれが思惑を持った笑みを浮かべて立ち上がり、部屋を出ていった。

         †

 同じ頃、ルウズビュード国にあるモントリアス筆頭公爵家にて。
 ここはユリアの母アネモネの実家だ。この数週間、ユリアと魔物達はこの家と王宮を行き来する生活を送っていた。

「ばーば、ユリアおなかへったー!」
「ぼくもー」

 ユリアは遊び相手である元貴族の少年――カイルと手をつなぎ、祖母のエリーに上目遣いでアピールする。
 カイルの父はローマル侯爵こうしゃくという。ローマル侯爵はルウズビュード国を長年裏から牛耳ぎゅうじっていたが、ユリア達の帰国に伴う混乱の中でその悪事をあばかれて、今は地下牢ちかろうに繋がれている。
 カイルは父の悪事に巻き込まれて虐待ぎゃくたいを受けていたものの、ユリアの不思議な力によって健康を取り戻した。
 それから二人は仲良く一緒に過ごすことが多くなっていた。

「そろそろ昼食にしましょうか」

 エリーがそう言い立ち上がると、居間を出ていく。ちなみに、竜人は千年以上生きるのが普通の上、見た目は二十代からあまり変わらない。エリーも祖母と言いつつ、外見は若々しい美女だ。
 部屋にはユリアとカイルの他に、祖父チェスター、母アネモネ、フェンリルのシロ、犬の魔物ガルム、天虎てんこのネオが残っている。魔物三匹はそれぞれ人間の姿になってユリアを見守っていた。他の魔物達は公爵家の敷地や王宮で思い思いに過ごしているところだ。
 ふとアネモネは、窓の外を凝視ぎょうしするシロに目をやる。

「どうしたの?」
「嫌な気配がする……人数は二人、国境付近にいるな。俺達が来た森の方だ」
「まさかユリアと関係があるの⁉」
「分からないが、この気配は間違いなく悪意だな」

 ガルムとネオもそれを感じているらしく、険しい顔つきになっている。だが急にシロの表情がやわらいだ。

「大丈夫だ、連中はこの国に入ってこれない」

 ルウズビュードに入る前にあいつらが止めるだろう、とシロは呟いた。

         †

 ルウズビュード国の国境付近、深淵しんえんの森。この森はどこの国にも属さない地帯で、ルウズビュード国の王都の近辺でもある。

「もうすぐ標的がいる国に入る」

 長身で異様に細身の、不気味な黒ずくめの男が一緒にいる女に言う。

「りょーかいー」

 気だるそうに答える十代後半くらいの少女。可愛らしい雰囲気に似合わない凶悪な長剣を背負っている。
 二人はある任務のためにこの辺境の地にある、竜人族の国まで足を運んでいた。

「あー! 疲れたーお風呂に入りたいー! もう、ムカついてきた! 報酬ほうしゅう上げてもらわないと気が済まない!」
「あぁ、確かに長かったな。だがもうすぐだ、さっさと始末するぞ」
「本当にあの方も人使いが荒いわねー! まぁ確かに〝聖女様〟がいるのに神の愛し子がいたら困るわね~」
「おい、あまり口に出すな。誰かが聞いているかもしれない」

 そう言って周りを見渡す男。
 少女は呆れた様子だ。

「あんたはその被害妄想ひがいもうそうどうにかした方がいいわよ! この前は死体が生き返るかもってわざわざ燃やして見つかりそうになったでしょ!」
「そういう事例があるんだ、何が起こるか分からないから入念に処分したまでだ」
「あーハイハイ! そうですか! 取り敢えず国に入るわよ!」

 二人が歩く度に、魔物の死骸しがいが転がる。
 深淵の森は高ランクの魔物が多数生息していて、冒険者は皆命懸けでこの森に入るが、戻って来られる者の方が少ないのが事実だ。
 そんな森で会話をしながら魔物を狩っていく二人の強さは、並の冒険者とはけたが違う。

「あーやっと森を出れるー! シャワー浴びたい!」

 ようやく森の終わりが見えてきて、少女と男の足取りが軽くなる。
 すると、急に森が静かになる。鳥の声すら聞こえず、二人は不気味さを感じ始める。

「何か来るぞ」
「何なの? 気配はないけど」
「ッチ! 後ろだ」

 男は急いで防御魔法を張る。すると周りの木々が綺麗にスパッと切られて倒れる。目に見えない衝撃波が木を両断したのだ。
 少女はその出来事に驚き、初めて男に感謝した。

「私、あんたがいなかったら今頃ああなってたのね」
「おい、集中しろ。また来るぞ!」

 男と少女は辺りを見渡す。すると今度は別方向から先程の衝撃波が来たので、男は急いで防御魔法を張り、先程より強かったがギリギリのところで何とか持ちこたえた。
 だが、周りの木々はまたも切られる。もう少しで男も少女もこうなっていただろう。

「次はもたないかもしれない、走るぞ!」
「言われなくても!」

 二人は全速力で走り出す。これも常人の数倍の速さである。
 息が切れそうになるが、足は止めない。止まったら終わりだ。
 しかし――

「あら~? もっと速く走らないと追いつかれるよ? こんな風にね!」

 気配もなしにいきなり横から声が聞こえて、驚いた男と少女が振り向く。
 そこにいたのは、白髪に黒のメッシュが入っているのが特徴的な、豊満な美女。ユリアの〝友達〟の一人、天虎のラーニャである。
 ラーニャは男と少女に並んで走っていた。二人は経験上この美女にかなわないと察したが、もう手遅れだ。

「ここで死んどきな!」

 ラーニャが手を振り上げた瞬間、二人はふと何かを感じて前方を見た。そこにまばゆい光が現れると、その中から神経質そうな眼鏡の青年が姿を見せる。

「全く勝手なことをしてくれたな! 本を読む時間すらない!」

 青年はそう言いながら、唖然あぜんとする男と少女の元へ瞬時に移動した。彼が何かを唱えると、また眩い光がその場を満たし、一瞬で消えていった。
 光が消えた後には、青年はおろか、男と少女の姿もない。
 残されたラーニャは足を止め、後ろから歩いてきた人物に話しかける。

「思ったより厄介な組織だね」
「そうじゃな、ユリアが危ない。早めに対処せんとな」

 歩いてきたのは白髭しろひげの老人――クロじい。本来の姿はジャイアントグリズリーである。
 彼の言葉にラーニャは頷いた。

         †

 聖ラズゴーン教会本部の最上階、その奥にある部屋。
 広大な部屋の中に、ポツンとある机と椅子。そこに、高級感を漂わせる聖職服を着た、穏やかそうな男性が座っている。

「任務は失敗ですね」

 金色の髪を後ろで綺麗にまとめた、ブルーのんだ瞳の美青年だ。その青年が床に座り込む男女に告げる。深淵の森に潜入していた男と少女だ。

「あの女は普通じゃないよ! こいつが来てくれなきゃあたし達は今頃バラバラになってたよ!」

 ラーニャから襲撃を受けて、間一髪助かった少女は震えながら金髪の青年に訴える。かたわらの黒ずくめの不気味な男は、ただ黙って下を向いている。二人の横には、彼らを助け出した眼鏡の青年が立っていた。
 金髪の青年は少女の言い訳に眉根を寄せる。

「ふむ、勝手に二人で行動して失敗しただけでしょう? 私は君達に行けと頼んだわけではありませんよ? ちゃんと皆で話し合いをしてくださいとお願いしたでしょう?」
「こいつらは参加していないです」

 神経質そうな眼鏡の青年が口を挟む。

「何故参加していないのですか? 今回の任務は今までより厄介なので皆で遂行すいこうするように、と言いましたよね?」
「それは! ……今回も二人でできると思って……」

 勢い良く食ってかかった少女だが、尻すぼみになっていった。

「その結果がこれですか?」

 決して笑みを絶やさない青年に、不気味さと恐怖を感じる少女。

「今回は助かりましたけど、次はどうなるか分かりません。これは我々にとって大きな任務です、失敗は許されないのですよ」
「ごめんなさい……過信した」

 素直に謝る少女。

「間違いを認めるのはいいことですね。次回は皆と合流して行動してください。あぁ、それと任務は殺害ではありません、愛し子の確保です。必ず確保しなさい。あと、今回の任務失敗は死を意味します。君達はよく分かっていますよね?」

 青年から笑みが消え、周りに冷気が漂う。

「「はい」」

 少女と男は、ラーニャに襲撃された時の恐怖を思い出し返事をする。
 そんな重苦しい空気の中、部屋のドアがノックされる。

「誰かな? 今取り込み中です」
「私です、フランです」

 金髪の青年が問うと、か弱い女性の声がドアの向こう側から聞こえてきた。
 青年はその声を聞いた途端に溜め息をくと、手で払う仕草をする。するとそれを見た眼鏡の青年が、項垂うなだれる少女と男を連れ、瞬間移動して消えていった。

「フラン様、どうぞ」

 金髪の青年がそう告げると、静かにドアが開き一人の女性が入ってくる。二十代前半の庇護欲ひごよくをそそられるはかなげな美女で、ハニーブロンドの美しい髪にあわいブルーの瞳が印象的だ。彼女は白いベールと礼服を着ていた。
 青年は席を立つと、彼女の元へと近付いた。

「ごめんなさい、忙しいのに……」
「貴方のためならいくらでも時間を作りますよ。どうしました?」
「あの……私の偽者は捕まえたんですか?」
「……いえ、これからです」
「言いにくいのですが……神の愛し子を名乗るなど神への冒涜ぼうとくです! 聖女の私がいるのにあり得ないわよ!」

 徐々に感情がたかぶり、本性が出てしまう聖女フランに苦笑いをする青年。

「任務は遂行しています、ご心配なく、皆に祈りを捧げてください」
「良かった! 早く偽者を始末してくださいね!」

 笑顔で残酷なことを言う聖女フラン。

「……分かりました。聖女のお心のままに」

 その言葉に満足してフランが部屋を出ていった後、一人残った青年からスッと笑みが消えた。

         †

 まさか自分が誘拐されそうになっていることなど知らないユリアは、ソファーでくつろぐ祖父のチェスターの元へ向かった。

「あにちー、あしょぼー?」
「あちょんでー」

 自分を年寄りだとは思っていないチェスターは、ユリアに「兄貴」と呼ばせていた。

「あぁ? お前ら……俺はこれでも忙しいんだよ!」

 チェスターは寝転がったままそう言い放つが、そんな彼の腕をお構いなしに引っ張るユリアとカイル。

「何気になつかれているわね」
「精神年齢が一緒なのよ」

 アネモネの呟きに、エリーは毒で返す。

「おいお前らが遊んでやれよ!」

 チェスターはシロ達の元へ、ユリアとカイルを両脇にそれぞれ抱えて連れて行く。それが楽しいのかキャッキャと騒いでいる二人。

「ユリアはお前と遊びたいと言っている、だから遊べ」

 ガルムがチェスターを睨み付けながら言う。シロがユリアを抱っこして、カイルを母のナタリーが申し訳なさそうに抱っこする。
 ネオと小さなドラゴン――ゼノスはぽかぽか陽気にうとうとしている。ゼノスは竜王の息子である。

「俺は忙しいんだよ!」

 そう言いながらソファーにまた寝転がるチェスター。
 それを見たシロがユリアを床に下ろすと、彼女はまた嬉々としてチェスターの元に走っていく。カイルもナタリーが止めるのを押し退けて、ユリアの所にやって来た。

「あにちーあしょぼーよー!」
「あちょぶー」

 またしてもチェスターの腕を引っ張る二人。

「お前達は俺と何でそんなに遊びたいんだ?」
「「うーーん」」

 首を傾げるちび二人。

「そうやって考えられるのも傷つくな!」
「カイルー、あにちとあそぶー?」
「んーー、むしめがねであちょぼー!」
「うん!」

 二人は以前にエリーから貸してもらった虫眼鏡を取り出すと、チェスターを観察し始めた。それがうっとうしくてチェスターはぐるぐると部屋を歩き回り、ユリア達はそれを追い回す。
 とうとう隣の部屋に逃げ込むことにしたチェスターは、まだ付いて来ようとする二人に対して最終手段に出た。

「おい、ちびども! ここに入るとお化けが出るぞー!」

 子供はお化けを怖がるだろうと踏んだのだ。
 すると、ユリアとカイルは黙って居間のすみを見た。そこにいたのは、寡黙かもくな青年――シリウスだ。彼は無表情で手を振る。ユリア達も笑顔で手を振り返した。

「幽霊とリッチを一緒にするなよ……」

 溜息を吐くチェスター。
 シリウスはアンデッド王のリッチである。
 本当の姿は骸骨がいこつなのだが、ユリアはそれを見ても喜ぶだけだ。リッチにも臆さないユリアが、お化けを怖がるはずもない。
 こうして逃げるのを諦めたチェスターであった。


しおりを挟む
表紙へ
感想 553

あなたにおすすめの小説

孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下

akechi
ファンタジー
ルル8歳 赤子の時にはもう孤児院にいた。 孤児院の院長はじめ皆がいい人ばかりなので寂しくなかった。それにいつも孤児院にやってくる男性がいる。何故か私を溺愛していて少々うざい。 それに貴方…国王陛下ですよね? *コメディ寄りです。 不定期更新です!

完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ

音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。 だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。 相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。 どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。

転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン… 紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢 座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!! もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。 全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。 作者は極度のとうふメンタルとなっております…

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました

下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。 ご都合主義のSS。 お父様、キャラチェンジが激しくないですか。 小説家になろう様でも投稿しています。 突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。