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5章 旅立つ日はいつ?
じーじとばーば①
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「君が…」
チロの軽い挨拶にカイデルは呟く。
「チロでしゅ!」
元気良く敬礼する孫に、涙が溢れてくるカイデル夫妻。そこにはまぎれもない幸せな家族がいた。
「チロ、はじめまして。私は君のお祖父さんだ。」
「私は貴女のお祖母さんよ」
チロは不思議そうに首をかしげて、エチカとランバートを見る。
「チロ、この人達は私の父と母だ。チロにとってはじーじとばーばだよ」ランバートが優しく説明する。
「チロのじーじとばーばにゃの~?」
「あらあら~可愛いわね!そうよばーばよ!」
「私はじーじだ」
チロは恥ずかしそうにしながらも、どこか嬉しそうだ。カイデル夫妻に愛でられるチロを微笑ましく見ているエチカとランバート。
「よかったでしゅね~」
エドワードがしみじみ言うので笑ってしまう一同。
「この子達は?」カイデルがチロに聞く
「チロのおとみょだち~!ねぇ~?」
「「うん!」」
「あら~可愛いお友達ね!」
チロ達は遊びを再開する。大好きになったブランコでエチカに押してもらい遊んでいる。それを微笑ましく見ながら、ランバートにこれまでの経緯を聞いている夫妻。
「そのチロちゃんを救ってくれた兵士にも会いたいわ!何てお礼を言っていいか…」
そう言って涙ぐむ夫人のビビアンを支えるカイデル。
「彼はとても誠実で優秀な兵士でした。ですが彼は平民ですので、これからは我がオールドウィン家が後ろ楯になろうと思います」
「ああ、それがいい」
三人はお茶を飲みながら、久々に親子の会話が出来る事に幸せを感じつつおちび達を見守っていた。するとセバスチャンが珍しく焦ってこちらにやって来る。
「旦那様、国王陛下がお見えです!」
その言葉にランバートは溜め息を吐き、カイデル夫妻は驚く。
「迎えに…「その必要はない」
カイデルの言葉を遮り、威風堂々現れたジェラルド。後ろには近衛兵を引き連れている。冷や汗が出る程の迫力に夫妻は跪く。
そこにブランコから降りたチロ達がこちらに向かってくる。カイデルは孫をギロリと見るジェラルドに、身を乗り出した時…
「あー!ジョンしゃんだ~!」
孫の気の抜けるような声が聞こえたと思ったら、その孫と友人達がジェラルド国王に抱っこをせがんでいる。驚いて動けない両親を見て、苦笑いするランバート。
「おー!今日はお泊まりだってな!ルルに頼まれて様子を身に来たぞ!」
先程の威厳はなくなり、にこやかに孫と話す国王に唖然とする。ランバートは国王とチロ達の関係も説明する。
「うちの孫は…凄いな」
「ええ」
ジェラルドとブランコで遊ぶ孫と友人達を見てもまだ信じられない。
「ん?リクどうした?」
ブランコを降りてしゃがみこむリクにジェラルドが声をかける。
「ジョンしゃん…いつもにょでしゅ…」
「うんちか?」
ジェラルドの言葉に真剣に頷くリク。二人は頷き、そしてジェラルドはリクを小脇に抱えてトイレに向かう。その後を嬉しそうについていくチロとエドワードに爆笑するエチカ。
「そんな!陛下!我々がやります!」
カイデルは急いでメイドに目線を向ける。
「あ~いいでしゅよ!ジョンしゃんにまかしぇればだいじょぶ~」
チロが走りながら言うと、それを聞いて笑うジェラルド。そんな孫を見てカイデルは顔面蒼白になる。
「お義父様、大丈夫です。いつもの事ですから兄上も慣れています!」
カイデルはこの先、非常識人達をどう教育しようかと悩まされる事になるのであった。
チロの軽い挨拶にカイデルは呟く。
「チロでしゅ!」
元気良く敬礼する孫に、涙が溢れてくるカイデル夫妻。そこにはまぎれもない幸せな家族がいた。
「チロ、はじめまして。私は君のお祖父さんだ。」
「私は貴女のお祖母さんよ」
チロは不思議そうに首をかしげて、エチカとランバートを見る。
「チロ、この人達は私の父と母だ。チロにとってはじーじとばーばだよ」ランバートが優しく説明する。
「チロのじーじとばーばにゃの~?」
「あらあら~可愛いわね!そうよばーばよ!」
「私はじーじだ」
チロは恥ずかしそうにしながらも、どこか嬉しそうだ。カイデル夫妻に愛でられるチロを微笑ましく見ているエチカとランバート。
「よかったでしゅね~」
エドワードがしみじみ言うので笑ってしまう一同。
「この子達は?」カイデルがチロに聞く
「チロのおとみょだち~!ねぇ~?」
「「うん!」」
「あら~可愛いお友達ね!」
チロ達は遊びを再開する。大好きになったブランコでエチカに押してもらい遊んでいる。それを微笑ましく見ながら、ランバートにこれまでの経緯を聞いている夫妻。
「そのチロちゃんを救ってくれた兵士にも会いたいわ!何てお礼を言っていいか…」
そう言って涙ぐむ夫人のビビアンを支えるカイデル。
「彼はとても誠実で優秀な兵士でした。ですが彼は平民ですので、これからは我がオールドウィン家が後ろ楯になろうと思います」
「ああ、それがいい」
三人はお茶を飲みながら、久々に親子の会話が出来る事に幸せを感じつつおちび達を見守っていた。するとセバスチャンが珍しく焦ってこちらにやって来る。
「旦那様、国王陛下がお見えです!」
その言葉にランバートは溜め息を吐き、カイデル夫妻は驚く。
「迎えに…「その必要はない」
カイデルの言葉を遮り、威風堂々現れたジェラルド。後ろには近衛兵を引き連れている。冷や汗が出る程の迫力に夫妻は跪く。
そこにブランコから降りたチロ達がこちらに向かってくる。カイデルは孫をギロリと見るジェラルドに、身を乗り出した時…
「あー!ジョンしゃんだ~!」
孫の気の抜けるような声が聞こえたと思ったら、その孫と友人達がジェラルド国王に抱っこをせがんでいる。驚いて動けない両親を見て、苦笑いするランバート。
「おー!今日はお泊まりだってな!ルルに頼まれて様子を身に来たぞ!」
先程の威厳はなくなり、にこやかに孫と話す国王に唖然とする。ランバートは国王とチロ達の関係も説明する。
「うちの孫は…凄いな」
「ええ」
ジェラルドとブランコで遊ぶ孫と友人達を見てもまだ信じられない。
「ん?リクどうした?」
ブランコを降りてしゃがみこむリクにジェラルドが声をかける。
「ジョンしゃん…いつもにょでしゅ…」
「うんちか?」
ジェラルドの言葉に真剣に頷くリク。二人は頷き、そしてジェラルドはリクを小脇に抱えてトイレに向かう。その後を嬉しそうについていくチロとエドワードに爆笑するエチカ。
「そんな!陛下!我々がやります!」
カイデルは急いでメイドに目線を向ける。
「あ~いいでしゅよ!ジョンしゃんにまかしぇればだいじょぶ~」
チロが走りながら言うと、それを聞いて笑うジェラルド。そんな孫を見てカイデルは顔面蒼白になる。
「お義父様、大丈夫です。いつもの事ですから兄上も慣れています!」
カイデルはこの先、非常識人達をどう教育しようかと悩まされる事になるのであった。
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