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5章 旅立つ日はいつ?
おちび達の成長③
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「さぁおちび達!遊びましょう!」
「「「はーーい!」」」
エチカの後ろに続いて三人が行進して移動する。庭に出たエチカ達と、それを微笑ましく見つめるランバート。
「かーしゃん、にゃにしゅるのー?」
「今日は訓練じゃないわ、お庭にブランコがあるからそれで遊びましょう!」
庭に大きなブランコがあった。歓喜するおちび達は早速乗りに行く。
「チロが一番~」
「リクだよ!」
「ぼくでしゅよ!」
そんなおちび達を見て悶えるメイド達とエチカ。楽しそうだが上手く漕げなくて、頑張って踏ん張るが…。
ぷぅ
静まり返る庭。顔を真っ赤にするおちび達に、エチカが笑いながら三人のブランコを押してあげる。
「キャハハーたのちいー!」チロが笑う
「リクがいちばんー!」
「こわい~」怖がるエドワード
エチカは幸せを噛み締めていた、それはランバートも同じだ。このままチロをここに引き留めたいが、無理強いはしたくない。それにこの純粋無垢な子に今から貴族の教育をさせていくのは抵抗がある。
「チロ坊っちゃんは本当に可愛いですね」
横にいるセバスチャンがしみじみ言う。
「ああ、うちの子が世界で一番可愛い!」
「ほほっ!」
セバスチャンも、こんなにも明るいランバートとエチカを見て本当に良かったと心から思う。ただチロの辛い過去は消せないが、その分幸せにしてあげれば良いんだ。
「とーしゃん~!こっちきて~!」
ブランコに乗っているチロに笑顔で呼ばれたランバートは、嬉しそうに立ち上がり近づいて行く。
「楽しいですか?」
「「「うん!」」」キャッキャ喜ぶおちび達
だが、そんな楽しい時間に忍び寄る人物。突然周りか騒がしくなり、セバスチャンが急いでこちらに向かってくる。
「旦那様!大旦那様と大奥様がいらっしゃいました!」
「父上と母上が?」
「あら!領地からこの短い期間でいらっしゃったの?」
ランバートの両親は家督を息子に継がせて、領地でのんびり余生を楽しんでいた。孫がいなくなった事を知るまでは…、急いで王都に戻り息子夫婦の元へ駆けつけ、孫を懸命に探したが見つからずに、嫁のエチカ王女は今までの人格が嘘のように寝たきりになってしまい、息子も人が変わったように仕事に没頭していた。
何も出来ない悔しさを抱えて領地に戻り無気力に過ごしていたが、数ヵ月前に驚きの報告が来たのだ。
『息子が見つかり、保護されました』
孫が見つかり、孤児院で暮らしていると言う内容だった。しかもメイドに誘拐されて、酷い目に遭わされていたらしくその内容に涙した。妻と二人で領地の仕事を終わらせて、急いで王都に向かう。そして…
「ランバート!エチカ王女!」
ランバートが歳を重ねるとこうなるだろうという、イケおじがこちらにやって来る。その隣には優しそうな美しい女性がいる。
「お義父様!お義母様!この子がヨシュアです!」
エチカは涙を流しながら、チロを抱えてやって来る。ランバートの父カイデルはエチカに抱っこされている天使のような子を見つめる。チロもランバートそっくりなカイデルをじっと見る。
「こんちはー!」
チロが手を振り、軽く挨拶した。
「「「はーーい!」」」
エチカの後ろに続いて三人が行進して移動する。庭に出たエチカ達と、それを微笑ましく見つめるランバート。
「かーしゃん、にゃにしゅるのー?」
「今日は訓練じゃないわ、お庭にブランコがあるからそれで遊びましょう!」
庭に大きなブランコがあった。歓喜するおちび達は早速乗りに行く。
「チロが一番~」
「リクだよ!」
「ぼくでしゅよ!」
そんなおちび達を見て悶えるメイド達とエチカ。楽しそうだが上手く漕げなくて、頑張って踏ん張るが…。
ぷぅ
静まり返る庭。顔を真っ赤にするおちび達に、エチカが笑いながら三人のブランコを押してあげる。
「キャハハーたのちいー!」チロが笑う
「リクがいちばんー!」
「こわい~」怖がるエドワード
エチカは幸せを噛み締めていた、それはランバートも同じだ。このままチロをここに引き留めたいが、無理強いはしたくない。それにこの純粋無垢な子に今から貴族の教育をさせていくのは抵抗がある。
「チロ坊っちゃんは本当に可愛いですね」
横にいるセバスチャンがしみじみ言う。
「ああ、うちの子が世界で一番可愛い!」
「ほほっ!」
セバスチャンも、こんなにも明るいランバートとエチカを見て本当に良かったと心から思う。ただチロの辛い過去は消せないが、その分幸せにしてあげれば良いんだ。
「とーしゃん~!こっちきて~!」
ブランコに乗っているチロに笑顔で呼ばれたランバートは、嬉しそうに立ち上がり近づいて行く。
「楽しいですか?」
「「「うん!」」」キャッキャ喜ぶおちび達
だが、そんな楽しい時間に忍び寄る人物。突然周りか騒がしくなり、セバスチャンが急いでこちらに向かってくる。
「旦那様!大旦那様と大奥様がいらっしゃいました!」
「父上と母上が?」
「あら!領地からこの短い期間でいらっしゃったの?」
ランバートの両親は家督を息子に継がせて、領地でのんびり余生を楽しんでいた。孫がいなくなった事を知るまでは…、急いで王都に戻り息子夫婦の元へ駆けつけ、孫を懸命に探したが見つからずに、嫁のエチカ王女は今までの人格が嘘のように寝たきりになってしまい、息子も人が変わったように仕事に没頭していた。
何も出来ない悔しさを抱えて領地に戻り無気力に過ごしていたが、数ヵ月前に驚きの報告が来たのだ。
『息子が見つかり、保護されました』
孫が見つかり、孤児院で暮らしていると言う内容だった。しかもメイドに誘拐されて、酷い目に遭わされていたらしくその内容に涙した。妻と二人で領地の仕事を終わらせて、急いで王都に向かう。そして…
「ランバート!エチカ王女!」
ランバートが歳を重ねるとこうなるだろうという、イケおじがこちらにやって来る。その隣には優しそうな美しい女性がいる。
「お義父様!お義母様!この子がヨシュアです!」
エチカは涙を流しながら、チロを抱えてやって来る。ランバートの父カイデルはエチカに抱っこされている天使のような子を見つめる。チロもランバートそっくりなカイデルをじっと見る。
「こんちはー!」
チロが手を振り、軽く挨拶した。
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