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4章 ルルとその仲間達

リクと家族①

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リクは今のこの状況に戸惑っていた。
知らない男の人と女の人、そして以前ここに来た金髪のお兄さんがニコニコとリクを見ている。


「リク…私の愛しい子……うぅ」


鼻水垂らしながら泣き出した女性、美人なのに残念な感じだ。そんな女性に苦笑いしながらハンカチを渡す男性。


「僕の事は覚えてる?」


金髪のお兄さん、ディークがリクに優しく話しかける。


「にゃきむしのひちょ」


「泣いてない!」


ディークの大声に驚いたリクは庭を走っていき、木の陰に隠れて顔を出してこちらの様子を見ている。


「あぁ!ごめんよ!」ディークは謝る。


「あら、可愛い!」悶えるリタ


ヘルマー公爵は爆笑して、リクの元に歩いていく。


「驚かせて悪いな、俺はレオナルドであの女の人はリタそしてあの坊主がディークだ。」


「リェオニャルド…リタ…ヂーク…」


「そうだ、お前の家族だ」


「かじょく?かじょくはいりゅよー!ルルとーアンリとーケイシーとね、いんちょちぇんちぇい!」


キラキラした目で話すリクに、寂しさを感じるレオナルドとリタ。この子を幼くしてここに預けたのは自分達だし、覚悟はしていたが寂しさは拭えない。


「俺達はお前の本当の家族なんだ。この人はお前を産んだ母親だ…会いに来れなくて済まないな…それにしても大きくなったな!」


涙を堪え、笑顔でリクを抱っこするレオナルド。リクは素直に抱っこされている。


「レオ、ずるいわね!私も抱っこさせて!」


リタの迫力に苦笑いしながら、リクを渡す。


「リク…会いたかった!可愛すぎる!」


頬っぺたをぷにぷにされてポカンとするリク。


「あにゃたはリクのかあしゃん?リク…かあしゃんいるにょ?」


リクが涙を溜めて、リタに問いかける。リタとレオナルドそしてディークはリクを抱きしめる。


感動の再会を陰ながら見守るキルア王太后とエチカ、それにルルとアンリもいる。


「良かったわね」貰い泣きするエチカ


にこやかに笑うキルア王太后


「リク良かった!」ルルも感動している


「ルル、あんたも少しは感動してあげれば良かったのに」


「でも…ジョンさんだよ?」


「あー…ないな!ごめんよ」


心温まる光景に近寄る小さな影が2つ、エチカが気がつき、ルルが止めに行こうとするが遅かった。


「リクをはなちぇ!」


剣を構えるチロとエドワード、チビッ子ギャングと化した2人の登場に感動の再会は終わりを告げた。


「おー!ランバートの息子か、そっちはルシルド侯爵の息子だな!リクと友達になってくれてありがとうな!」


「あれー?おちろであいまちたよねぇー?」


剣を構えながら思い出すチロ。


「おい、剣を下ろせ?」


苦笑いのレオナルドだった。
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