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4章 ルルとその仲間達

皆と遊ぼう②

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「カエルあしょぼー!」


チロがカイルを引っ張る。


「カイルだ!おい、引っ張るな!」


「キャハハ」笑うチロ


ルルは立ち上がるとおちび達の前に行く。見つめ合うルルとおちび達。


「全員整列!」


おちび達は喜んで綺麗に並ぶ、そしてリリアーナも嬉々として並ぶ。そして全員がカイルを見る。カイルはおちび達の圧に負けてリリアーナの隣に渋々並んだ。


「チロ兵士!」


「あい!」


「カイルは新人だ!ちゃんと教えてやれ!」


「りょーかいでしゅ!」敬礼するチロ


チロはカイルの前に立つ


「おみゃえがちんじんかー?」


「舌足らずにも程があるだろう!」


「ブハッ良いツッコミ」アンリが笑い出す


「カエルはにわをにじゅっちゅーはしりぇ!」


「はぁ?20周も?」


「「「ちょうだ!」」」


「お兄様、頑張って下さいな!」リリアーナが目を光らす


カイルは渋々走り出す。その横からおちび集団から解放されたジェラルドが追い付いてくる。


「俺も走るかな!」


「父上!大丈夫ですか?」


「あぁ…いつもの事だ…」遠い目をしている。


暫く沈黙が続いたが、カイルがポツリと話し出す。


「父上…ここにいる子供達は幸せになれますか?」


「そうだな、正直分からないが今の子供達の笑顔は守っていくつもりだ」


カイルはおちび達を見ると、皆が満面の笑みで笑っている。カイルの従兄弟になるチロは、ここに来る前は酷い目にあっていたらしい。その間カイルは何も知らないままただ部屋に引きこもっていた。


リリアーナの事もだ。王妃である母親に暴言を吐かれて、祖父である公爵には相手にもされず孤独だった。一方カイルは心配してくれる母上や父上がいてくれた。自分がいかに甘えていたかがここに来て痛感する。


「父上にも母上にもご迷惑おかけしました…私は甘えていました」


「甘えていいんだ、お前はまだまだ子供だ…まぁ風呂は入れよ?」


その言葉にカイルは笑う。


「私もここに来て良いですか?」


「あぁ勿論だ!」


「おーい!おやちゅたべてくりゅねー!」


チロはリクとエドワードと走って施設の中に入っていった。ルルとアンリそしてリリアーナは待っていてくれている。


「自由な子達ですね…」


「あぁ…でもおやつは食べたいからスピードあげるぞ!」


「父上……」呆れるカイル


走り終わったカイル達を拍手で迎えてくれるルル達。父上は急いで施設に入っていった…。


こんなに走ると疲れるが何故か清々しい気分になる。


「お兄様スッキリするでしょう?」リリアーナが言う


「あぁ…お前もか?」


「はい、走るって気持ちいいですよね!」


「城でも走るか?」


「はい!私は毎日走っています!これからはお兄様も一緒ですね!」


手を取り合うカイルとリリアーナ。


「脳筋王族になりそうだね…ブハッ」アンリが笑う。


ルルも心配になりました。








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