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2章 国王陛下とルル

ルルの正体①

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一連の騒動が落ち着き、ルル達とエチカさんは教室に向かう。私達は席に座りエチカさんは後ろで見ている。チロは後ろを振り返り敬礼するとエチカさんも嬉しそうに敬礼する。



「独特な親子だよね…」苦笑いするアンリ



「普通手を振るからね…」



チロは先程一生懸命描いていた棒人間の絵をエチカさんに渡す。



「かーしゃんにあげゆー!」



「これ私とランバートね!嬉しいわ!」



プッ、分かったんだ。そんなこんなしてるとランバート先生が教室に入ってくる。チロは先程のように嬉しそうに敬礼する。ランバート先生は恥ずかしそうだが、それ以上に嬉しくて敬礼する。



「ゴホン…では授業を始めます。教科書の14ページを開いて下さい。」



皆が教科書を開き真剣にランバート先生の話を聞きノートに書いている。ルル達も一生懸命に黒板に書いてある数式を写している。



「アリさん~にょろにょろこんにちは~まちがえまちた~へびさんでしゅ~♪」



皆が一斉に吹いた。そして皆がチロを見る。チロはそれに気付かずに、ご機嫌に絵を描きながら歌っている。



「チロ、お歌は駄目よ」エチカさんが笑いながら言う



「あい!」元気にお返事するチロ



そして授業が再開された。それからは順調に進みあっという間に終わってしまう。



「では、また来週会いましょう。次回は今日の宿題の答え合わせから始めます。ではさようなら」



「「「「先生さようなら!!!」」」」



「終わったー!ルル、後で宿題やろうね!」



「うん!チロも帰るよ!」



「はーい!」チロは片付け始める。



後ろで見ていたエチカさんも合流して施設に戻ろうと準備していると先生の1人がこちらに近づいてくる。そしてエチカさんの元へ行きこそこそと話している。笑顔だったエチカさんが険しい顔をしている。



「皆悪いけど裏口から帰りましょう!」



エチカさんの真剣な顔に、皆自然と頷き歩き出そうとした時に後ろから騒がしい声がして振り返る。



「あれがわたくしの妹?」



ルルが振り返るとルルに似ている女の子が立っていた。高級そうなドレスを着ているので身分はかなり高いだろう。



「それにしてもここ臭いわね、豚小屋?」



「リリアーナやめなさい」エチカさんが少女に声をかける



「エチカ叔母様!元気になられたのですね!何故こんな所にいるのですか?」



「貴女こそ何故ここにいるの?」



「わたくしは妹に会いに来ましたの、このみすぼらしい子が妹なんて恥ずかしいわ!」



リリアーナと呼ばれた少女はルルを睨み付ける。



「ねーねをいじめりゅなー!」チロがおもちゃの剣を構える



「何ですって?小汚ない子供のクセに生意気な!」



「何故お前がここにいるのだ?」



エチカさんが反論しようとした時、この場が凍り付く様な声が聞こえてくる。振り返るとジョンさんが鬼の形相で立っていた。



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